みんなのシネマレビュー |
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1. 危険な女(1959) 原作の設定をいくつか大きく変えているのだが、それの変更が、いずれも原作の持つ絶妙な心理的描写を消し去っている 結果的に、香辛料を全く使わないで作られた麻婆豆腐のような出来にしかならない 松本清張の短編は、いずれも映画化すると、本当に今一つなのだが、それは、映画化に向かないような短編を選んだり、短編を無理に2時間前後の映像に引き伸ばすからなんだろうなあと思っていた しかし、この、原作が映画化に向きそうで、しかも60分ほどの映画をみて、あらためて、日本の映画スタッフの力量の問題ーつまり、松本清張の短編を映像化するだけの技術や能力がないという問題ーではないかと痛感した[インターネット(邦画)] 3点(2025-04-24 16:14:13) 2. 君の名は。(2016) 流行った時には見逃していて、10年の時を経て、プライムビデオで初見 ストーリーも素敵だし、アニメもきれいだし、素晴らしい作品 ただ二人の気持ちが深まっていったり求めあったりする感じが、今一つうまく描かれていないように感じてしまったため、作品に入りきれなかったです また、新海監督の作品全体にある、平成のジェンダーに満ちている感じが、あまり好きになれませんでした ただ、これは、2010年代を描いた作品だからといえば、それまでなのですけれど 細かいところだけど、時代背景からいって、長野の田舎の女子高生の三葉があんなふうにスマホを使っているのも少々違和感[インターネット(邦画)] 6点(2025-04-24 12:22:27)《改行有》 3. カメラを止めるな! 《ネタバレ》 最初に観たときは、あーなるほど!これはうまく作ってるし、やられちゃったなあ、と思った・・・ことを覚えているのだが、どんな映画だったかを全く忘れてしまったので、7年ぶりに久しぶりに見直してみた しかし、「え、だからなんなの?」という感覚しか生まれなかった 素人製作の動画のような、いまいちの動画をみせられたうえで、それの舞台裏(というには「舞台」すらない感じだが)みせられて面白いわけないじゃん、という感覚。 察するに、この8年間、utubeの日常化によって、素人っぽい映像が私の中では飽和状態になっていて、そうした映像を流して観る習慣ができてしまったからではないかと思う ぜひ、みなさんもアフターコロナの時代に、この作品を再度確認してみてほしい ほんとつまらんよ (初見7点+2回目0点→3.5点切り下げて3点)[インターネット(邦画)] 3点(2025-04-24 10:16:35)《改行有》 4. 名探偵コナン 純黒の悪夢 シリーズでも、これが一番好きという人も多いと思う 冒頭のカーチェイス(首都高~レインボーブリッジ)から、降谷と赤井さんの登場で魂を持っていかれたかと思うと、記憶を失ったキュラソーと少年探偵団とのせつない交友と・・・ 赤井さんさんが降谷を助けるのも素敵だし、二人のOne on one fight「狩るべき相手を見誤るな」からの~コナンを交えた三人でのコラボの中での松田陣平のエピソード! 謎解きやサスペンス要素がないけれどその分アクションはド派手 そもそもコナンは謎解きがウリじゃないですからね(私感) 個人的にちょっと残念に思うのが、重要な舞台となる二輪式の観覧車 別々の景色が楽しめますとか言っていたと思いますが、普通の観覧車の景色の半分しか観れなくていまいちの欠陥観覧車なんでは? (韓国ソウル上岩洞に世界初二輪交差の大観覧車ができるんだそうだけど)[インターネット(邦画)] 6点(2025-04-23 20:59:28)《改行有》 5. 名探偵コナン 紺青の拳 コナンの魅力が上手に詰まった一作。 謎解き要素もサスペンスもアクションも、コナンらしいし、園子のかわいさ、蘭のいやらしさと強さも描かれていて、小五郎もいねむりする 映像も音楽も素敵だと思います。 難点と言えば、みんな英語がめちゃめちゃ下手くそなところ シンガポールイングリッシュを話せとはいわないが、ここまで下手くそなら、普通に日本語でやりとりすればいいだけなんじゃないですかね 日本の昨今の俳優さんの大根ぶりに比較して、日本の声優さんはなかなか上手と思ってますが、英語をしっかり話そうというプロ意識はないんですね、残念[映画館(邦画)] 6点(2025-04-23 19:33:49)《改行有》 6. 名探偵コナン ゼロの執行人 《ネタバレ》 安室さんがコナンに協力してもらうためだけにおっちゃんを逮捕してしまうというラストが腑に落ちず、後味が悪く作品 本物のファンは何回も観に行く 一度しか観なかった私には、無茶苦茶なカーアクション&定例のコナンキックの展開についていけず、正直楽しめなかったです[映画館(邦画)] 3点(2025-04-23 17:29:13)《改行有》 7. シン・ウルトラマン 感心したところ ①昭和のウルトラマンというコンテンツを、うまく串刺しにしたところ ②ウルトラマンや禍威獣の造形 ③特撮の美しさ ④ザラブの津田健次郎の声の演技 残念過ぎるところ ①役者のみなさんがまともに発語できない冗長な台詞を多用して台無しになっている脚本 ②意味ありげで意味のない説得力も演出効果もない角度からの撮影 ③長澤まさみにリクルートスーツ・ハイヒールを履かせてローアングルから撮影するという悪趣味な昭和的な映像 ④禍威獣という意味のない醜い言い換え ⑤禍特対という意味のない醜い言い換えと、本設定とは異なるソフトパワーの官僚出向者のチームとしたリアリティのない設定 ⑥もはや使いつくされた、首相官邸や官僚・政治家のもっともらしい、しかし実は全くリアリティのないやり取り ⑦台詞棒読み、学芸会レベルの芝居しかできず、作品を無茶苦茶にしている役者たち[インターネット(邦画)] 4点(2025-04-23 13:48:44)《改行有》 8. ギリシャに消えた嘘 原作は読んでいないのですが、申し分ないんじゃないかと想像します リプリー・太陽がいっぱいや見知らぬ乗客なみの奥行きと緊張感はなんとなく感じるんです ヴィゴ・モーテンセンはもちろん、オスカー・アイザックはよい芝居をしています デイジー・ベヴァンは本当に美しいです だけど、なんだか切れがないんですよね キルスティン・ダンストが冴えない(演技もルックスも)だけじゃない 演出とか脚本とか監督のせいなんですかね? 1960年代を感じさせないし、なんだかよくわからないけど、緊迫感なく、だらだらと話が続く感じです この原作でもう一度ちゃんと撮ってほしいと思います ヴィゴ・モーテンセンが現役のうちに、ぜひ[インターネット(字幕)] 4点(2025-04-19 22:38:59)《改行有》 9. 天城越え(1983) 原作は短編で、至極シンプルで、作者の伝えることシンプルに伝わる佳作なのに、映画にした途端に、冗長でわかりづらく退屈な駄作になってるのは何故なのか 単に映画化に向かない作品を映画にしてしまったからなのか、脚本や監督や俳優が下手っピーなせいなのか、日本映画が堕ちるところまで堕ちているからか、よくわからないけれど、すごく残念な気持ちに包まれる作品である[インターネット(邦画)] 3点(2025-04-18 04:45:18)《改行有》 10. ボヘミアン・ラプソディ クイーンやフレディマーキュリーって、こんなだったんだねーっていう情報の方に圧倒されて、フレディをよくここまで演じ切ったなあという感想にはあまり至らなかった クイーンが色モノだったなんて1ミリも感じてなかったもんなあ あの時代のエイズへの恐怖も今になると、不思議な感じがする TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて視聴[映画館(字幕)] 7点(2025-04-17 23:49:46)《改行有》 11. はじまりへの旅 ヴィゴ・モーテンセン主演ということで視聴 ストーリーや脚本の説得力の無さを、俳優の演技でカバーしてる、という感じでしょうか 妻との関係とか出会いとか、なんであんな教育になったとか、多分設定にはあるんでしょうが、脚本的には全て無視して、俳優さんのお芝居でなんだかお話の世界に引き摺り込まれました きちんと育つって重要だな、この作品のテーマとは多分全然違う妙な感想を持ちました[インターネット(字幕)] 6点(2025-04-17 21:45:12)《改行有》 12. 影の車 橋本忍脚本野村芳太郎監督のペアが頑張ってはいるのだけれども、短編小説を映画にまで拡げた無理がどうしても感ぜられる それに回想場面のエフェクトが、どうにもこうにも気に障る(どうやらものすごい予算をかけて作ったらしいので、引き返せなくなったのだろうが) 昭和40年代の田園都市線の風景が垣間見られて興味深い 金曜日の妻たちは、この作品のオマージュなんだろうか? それにしても、日本旅行と東京生命保険(現T&Dフィナンシャル生命保険株式会社)もこんな不倫ずぶずぶ作品に、よくぞ協力のクレジットを出したものだ いまじゃ、大変な騒ぎになるぞ[インターネット(邦画)] 4点(2025-04-17 13:48:37)《改行有》 13. ゼロの焦点(1961) みなさんも書いておられるが、橋本忍&山田洋二のシナリオのテクニックがすごい 何もこんなコンパクトにすることはないんじゃないかと思うが、これはおそらく興行上の理由なんだろうし、それにきっちり答えているのはすごい まあ、こういうプロットは使いつくされているので、3分の1くらいで、だいたいどんな話になるのかが分かるし、脚本のすごさにくらべれば、監督、音楽、俳優さんたちは、特筆するところはない しかし、この脚本で、今の日本の監督、音楽、俳優の人たちにやらせたら、学芸会レベルになるような気もする 戦後の日本の歴史の中で押しつぶされそうになりながら、必死に生きてきた女たち、というイメージがあるかないかでもだいぶん違うだろうし[インターネット(邦画)] 6点(2025-04-17 13:38:09)《改行有》 14. グリーンブック 使いつくされたプロットでも、脚本と俳優がしっかりしていると、十分魅力的な映画になるという典型的な映画 (実話に基づく、という付加価値があるにせよ) 個人的にはシャーリーのゲイ行為やシャーリーの生まれ育ちをもうちょっと掘り下げたほうが、映画に深みと共感性が出たのではないかと思う ヴィゴ・モーテンセンって、ロバートデニーロ以上の怪優ではないかとひそかに思っている[インターネット(邦画)] 7点(2025-04-17 13:30:37)《改行有》 15. この世界の片隅に(2016) 日本人の戦争観のベースにある「被害者意識」 第二次大戦が末期になるまで、侵略や戦争に一抹の不安を抱いてた人はいたんだろうが、庶民の多くは戦争の成果を期待し、メディアや軍そのものを強力に後押ししていた それなのに戦争が敗れると、打って変わって、国民みんなが、こんなはずじゃなかった、騙された、こんな酷いことになったのは誰かのせいだ、自分たちは被害者だ、と醜悪にも豹変した そんな醜い姿を、繰り返し繰り返し正当化して美しく描いてきた各種メディア もうそろそろやめてほしいのに、相変わらず、まだこんなのが再生産している ほんとやめて欲しい 祖父母の時代には振り返れられなかったとしても、もう振り返るべき 隣国の人々に不当な嫌がらせや、嘘八百を捏造されるのも、こんな日本人の浅はかさがあるからじゃないのか[インターネット(邦画)] 0点(2025-04-13 06:48:08)《改行有》 16. セント・オブ・ウーマン/夢の香り アルパチーノはうまいし、ガブリエル・アンウォーは美しいし、クリス・オドネルは堂々としているが、この手の主人公のパーソナリティやこの手のプロットが使い果たされすぎているせいで、何がどうなるかが想像できしすぎてしまい陳腐とかしかいえない作品になってしまった。 作品や脚本や監督や役者のせいではなく、時代のせいなんだろうと思うけれど[インターネット(吹替)] 5点(2025-04-10 12:37:17)《改行有》 17. オリエント急行殺人事件(1974) ポアロシリーズが好きでだいたい観ているつもりだったが、この作品を見落としていたことに気が付きました オリエント急行は、この作品以外にも、映画のケネス・ブラナー版(2017)、そして言わずもがなのデヴィッド・スーシェ版があるわけだけど、エラリークイーンの描きたいポアロ的には、アルバート・フィニーのキモさがぴったりフィットする気がした この手の作品は、ネタバレが命なのだと思うが、ネタバレでも魅せるのは、アルバート・フィニーの演技と卓越した原作の賜物なのだろうと思う[インターネット(吹替)] 6点(2025-04-09 22:37:06)《改行有》 18. ミッドナイト・ラン デニーロの映画はだいたいみたつもりだったが、なぜだか、これはみていなかった (なんどか冒頭だけは観て、結局終わりまで観なかった) そして、だいたいこういう映画はあまり好みではないのだけど、これは単純に面白かった~ ロードムービーでアクションありのサスペンスチックでもあり、いかにもエンタテイメントというので楽しめました デニーロの演技は、こういう映画でもしっかり発揮しますね 個人的には、こういう人格はあまり演じてほしくないんですけどね[インターネット(吹替)] 6点(2025-04-09 13:58:28)《改行有》 19. シェーン 父親が大好きな映画だったらしいです テレビでやっていると必ず見てました 何度も何度もみていたことだけ記憶にあるんです 父親は10年以上に死にましたが、私はその映画をちらっとしかみたことがありませんでした (父親のことを嫌いだったこともあり、一緒にTVの西部劇なんてみなかった) 私もいい加減な年齢になってきたので、父親がどんな映画が好きだったのか、ほんのちょっとだけ気になってみました まあ70年前の映画ですからね プロットにせよ展開にせよ、あらゆる技術が違ってるんだと思います 1950年代の車と、現代の車を比較しても意味がないのと一緒でしょう とはいえ、現代に生きる私がみると、技術以前に、ストーリーに説得力がなさすぎです そもそもシェーン側に正義があるのかどうかも分かりませんでした シェーンと奥さんとの間の、微妙な雰囲気はなんだったんでしょうか?[インターネット(邦画)] 0点(2025-04-06 23:33:28)《改行有》 20. ゴジラ(1954) 「好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧」で9.5点と高得点、うーん、1956年の特撮作品か~と思いながら視聴 もう1956年の特撮作品なので、全然だめでした 「特撮」のすべてが映画をしらけさせる そもそも設定がばかばかしい 1950年代の特撮映画を70年後も見るに値するはずないですよね しかしまあ70年前の映画にしては、見るに値するといえるかな・・・ 小説とか絵画とかと違って、映画って時代の波を超えていけないですからね[インターネット(邦画)] 0点(2025-04-06 23:25:47)《改行有》
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