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1.  崖の上のポニョ 《ネタバレ》 ●力強くて、表現力豊かなギタリストの、ギターソロのような映画。●天才・宮崎駿の、豊かな描写力と、素晴らしい造形力が、大爆発していました。●ネモ船長シリーズなどの海洋文学、昔の恐竜図鑑、それから現実世界の海と、海辺の風景に対する想い…が、映像の中に溢れかえっておりました。●宮崎駿は、混沌とした現世に対する、やり場のないキモチを、ポニョやソウスケに託して、ぶつけてる感じ。●そーいうのって、オトナとしては語れないんだよね。コトが複雑すぎて…ひとことじゃ言えない。●テレビで、地球環境を大切に♪なんて、臆面もなく言えてるヤツは、ほんとおめでたいバカモノだ。●オレも、そーいうのっていっぱい抱えて、すっきりしない、うまくしゃべれない気分のまま、いつも生きている。●たとえば、この映画を鑑賞してるときも、となりの家族連れの中の2才児がひっきりなしに泣き叫んでいて、母親が連れ出さないんだな、もう最低。●「出てけクソヤロー!」って言いたいんだけど、言えない。なぜなら、その家族の持つ雰囲気が、オカシイから、病んでるから。言っても聞かなそうだし。●だけど、ポニョならば、やつらの顔面に水鉄砲をかけていただろね。ソウスケなら「外に行ってください」って、まっすぐに言えただろう。●ストレートってステキです。惹かれます。この映画がココロに響くヒトって、ストレートに飢えてるのかもしれません。●ラブストーリーとしても秀逸なデキバエ。オチもカワイイ。理想の恋だねー(笑)●この映画には、フナムシとか、海のゴミとか、おぞましい描写もたくさん出てくるのだが、それらは、現実世界の汚れをあらわしてるのだろう。この映画のレビューを見てるとほんともう世の中ゴミだらけさ♪(ココのサイトのレビューは良心的な部類)●そして、そんな汚れに負けないのは、ポニョやソウスケみたいなコドモたち。あるいはリサみたいなコドモのココロをもったオトナなのかな。コワイモノ知らずのウツクシサだね。●映画のデキバエとしては、荒々しいツクリなので8点だけど、海の生物たちへの思い入れと、カタに縛られない反骨心がじつに気に入ったので10点デス。●宮崎監督、お疲れさまでした。ストーリー型のナウシカや、カリオストロとは比較できないけど、近年の作品ではダントツだよー^^[映画館(邦画)] 10点(2008-08-31 07:03:38)(良:3票)

2.  ドラキュラ(1992) 《ネタバレ》 ◆誰もが脳内に描くベタなドラキュラ伯爵伝説を、巧みに、斬新に映像化した映画。◆徹底してセット撮影されたツクリモノの世界が絵巻物フウの印象を醸し出している。本作は「動く絵」を鑑賞する映画なのだ。◆ドラキュラの「影」の描写、ハーカー弁護士と女吸血鬼たちの官能シーン、嵐の中で陵辱される美女、ミナの涙を宝石に変える伯爵、血の契約を交わすベッドシーン…いずれの絵巻も秀逸。◆ストーリーの面では、原作にはなかった「愛」の要素を大きくとりいれられている。◆はるか昔に亡くなった王妃を忘れられない伯爵の執着と、伯爵の強大なチカラとエロスに惹かれるミナ…モラルを越えたふたりの繋がりは、人間の中に渦巻く魂の一面を描写している。◆そのようなアンモラルな演出のとばっちりをくらってるのがハーカー弁護士で、徹底してへぼい男として描かれており、キアヌリーブスの演技もそれにはまっている。爽快なまでのへぼさだ。◆全編を通して闇への賛歌を送りつつも、ラストではヒトは闇の世界にはとどまれないことを描いている。物悲しい結末だ。◆欠点をあげると、原作を、児童書版でもいいから読んでおけ…テキなシーンがいくつかある気がする。船のシーンとか読んでなきゃ意味わからんよね。そのへんがこの傑作の評価を下げてる一因かな。[DVD(字幕)] 9点(2007-07-05 12:47:37)

3.  トゥモロー・ワールド 《ネタバレ》 ◆ジャンル的にはSFというよりか「極限状態モノ」。類型作品をあげるとしたら「戦場のピアニスト」だろう。◆「人類に生殖能力がなくなる」「世界は荒廃する」「その状況下で世界でひとりの妊婦がいたら?」…という「極限設定」は見事。それらに理由づけを求めるのはナンセンス…「もしも?」の極限世界を描きたい映画なのだから。◆この極限世界でダイナミックな輝きを放つのが「赤ちゃん」の存在だ。最初は守らねばならぬヤッカイなモノ、産まれたきたらその泣き声は所在を知らせる信号の役目を果たし、最後には主人公を救う究極の防護服になる。◆赤ちゃんを盾にした脱出シーンは、感動して泣くもよし、究極の「印籠」にひれ伏す兵士たちの微妙なリアクションを笑うもよし、撮影技術に驚嘆するもよし…といった、いろんな見方が可能なツクリ。◆以上、「命の尊さ」みたいなものを唄った偽善的な作品ではナイと感じた。極限化での人間たちが見せる、ヒューマニズムとユーモア性の描写、それに含まれた英国調の皮肉がこの作品の持ち味ではないか。◆…以下雑感。◆麻薬栽培をしてるじじさまのイキザマ、シニザマは、おかしくて哀しくて、涙腺を刺激された。大英帝国が産んだ究極のヒッピーというところか。◆多数登場する動物の描かれカタもオモシロイ。厳選された動物たちが、優秀なアニマルトレーナーの元で出演してる感じ。農家から主人公が逃走するシーンで追いかけてきた犬はあさっての方向に行っちゃうし(笑)◆ラストシーンは、霧の中で主人公が死んだ時点で「おしまい」にして欲しかった。◆技術面は文句なし、アクションシーンの臨場感バツグンで、近年の傑作だね。[DVD(字幕)] 9点(2007-07-05 12:40:39)

4.  リバティーン 《ネタバレ》 ◆男性の心理の中にはロチェスター卿のよーなイキザマに惹かれる傾向が、すくなからずあるのではなかろうか。◆反骨心に裏打ちされた奔放な表現、真実の愛、エゴを剥き出しにしたチカラ強いイキザマ、破滅をいとわず自由に生きたい…。◆だがしかし、現実の世界は常に「ぬかるみ」だ。馬車を降りれば「ぬかるみ」に足をとられ、背筋を伸ばして歩くことすらままならない。どんなに颯爽と、飄々と生きたところで、「ぬかるみ」の不快感から逃れることはできない。地位も名誉も女の愛情も「ぬかるみ」を消し去ることはできない。◆ロチェスター卿は、美貌と才能を味方につけて「ぬかるみ」と戦い続けた、あるいは逃げ続けた。だがしかし、現実という名の「ぬかるみ」は、やがてロチェスター卿自身を蝕み、彼が予期していたであろう破滅へと導いてゆく。◆梅毒治療のタメに水銀風呂に入るシーンはココロとアレに染みた。◆そして、壮絶な破滅っぷりにココロが沈んだ。自分の中のロチェスター卿的な要素が、明日は我が身か…と不安を覚えたらしい。◆んだけど、よく考えてみれば、女の胸の中で、自分を貫いたまま死んだのだから、これはそんなにワルイ結末ではない。王様も褒めてくれたし。◆そんなオレの隣で、いっしょに見てた彼女が「こーいう型の男は、必ず女のところに戻ってくるのよ…」とせせら笑っていた。◆そんなものなのだろーか。そんな気もする。泥だらけのオレをどーか愛しておくれよBaby♪◆ジョニーディップはハマリ役。映像もいいし、テンポもいい、プラス…ココロに響いたので8点なのです。◆同じジョニーディップの「ネバーランド」はこの映画と対になってるよーな作品だと思う。ネバーランドの生き方のほーが賢い気がしてきたなー。[DVD(字幕)] 8点(2007-03-08 10:18:01)

5.  パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト 《ネタバレ》 ◆海賊モノは基本的に大好き。だが、前作は脈絡のない裏切りとロマンス重視なつくりに失望した。◆パイレーツシリーズは海賊モノとして定番の、「○○○の財宝を手に入れるんだぜ♪」という柱が弱いのだ。裏切りとロマンスはその柱があってこそ輝くのだ。◆今作はそのへんは期待せずに見たので落ち着いた気分で鑑賞できた。◆ラム酒の唄のシーンや、土人(原住民)の部落のセットなど、海賊モノとしてベタな要素が多く、それぞれが素晴らしいデキ。◆土人(原住民)をアホアホユーモラスに描く演出は古き良きアメリカ映画の真骨頂だ。このテのネタはマンネリだし差別にあたるとして、長らく禁じ手だったハズなのだが、このごろ復活気配だ。キングコング(リメイク版)にもそんな演出があったね。◆今回の悪の船長はステキだった。メイクも設定もよかったし、パイプオルガンを弾いてるシーンはイカス♪◆スパロウ船長のキャラは前作の爽快さが薄れて、おまぬけアクションばかり。あんましかっこよくなかった。今作は彼の狙いが不明瞭で、宝とか女とか船が欲しい…みたいなストレートさがなかったタメ、散漫な印象になっている。◆オーランドブルームは成長したねえ。カオカタチよりも体型がカッコイイね。ロングのジャケットが似合いスギ。◆次回作にロコツに繋がるエンディングには面食らったけど、テロップ後のコネタは可愛かった。◆エリザベスの裏切りが脈絡なさすぎ。裏切りシーンを挿入したい、どんでん返しをつくりたい、そんだけのタメの裏切り。この軽薄すぎるノリがパイレーツシリーズの重大な欠点だ。しらけちゃうよー。◆よーは、エリザベスが財宝目当てで裏切って、ニヤーリってスゴミを効かせて笑えばいいんのだよ。海賊モノはそれでいいの。◆総合しますと、前作よりもベタな海賊描写が多かったし、笑えたので6点デス。「宝島」などなどを読んで育ったオレは、海賊モノには甘くて厳しいのだ。[DVD(字幕)] 6点(2007-03-08 09:05:48)

6.  ジャンヌ・ダルク(1999) 《ネタバレ》 ◆不合理だらけの中世ヨーロッパが舞台の戦闘と宗教を描いた映画。◆脇役にいたるまで漫画的なキャラクターがたくさん登場し、いかにもな衣装を着ているので、映像を見てるだけでおもしろかった。◆ジャンヌが奇声を上げながら敵の砦に突っ込んでくシーンは笑った。後半、このテの弾けたシーンがなくなってしまったのは残念だ。◆戦闘シーンはユーモラスで、珍兵器続出。「マヌケな中世」を金かけて映像化するのが、この映画のもうひとつの狙いかな。◆主題であるジャンヌのイキザマに関しては、かなり貶めた内容だろう。◆無知で野蛮で憑依体質のジャンヌ…戦場を駆ける巫女さん…そんな程度の人物が歴史を動かすことが可能だったのだろうか? 可能なのかもしれない。それほど中世ヨーロッパとは愚かな時代だ。◆前半のジャンヌが子役のころに、野山を駆け回るシーンは爽快だった。この天然系の少女が、長じるにつれ、神に蝕まれ、己を見失い、やがて身の破滅を迎えることになる悲劇性が、この物語の中心。◆しかし、「懺悔すれば全て許される」的な、キリスト教の価値観はどーにも理解できず、ジャンヌの良心とやらに同情不能。かといって彼女を取り巻く、いかにも中世テキな人物たちにも共感を覚えず、感情移入が難しい映画だ。◆ベッソンが金をかけて中世を描いたことに5点…なんとも身近なジャンヌ像を演じてくれたミラの素朴な魅力に+1点。[DVD(字幕)] 6点(2006-11-28 01:39:25)

7.  ヘルレイザー ゲート・オブ・インフェルノ 《ネタバレ》 ◆同監督の「エミリーローズ」が面白かったので、ご祝儀として本作も鑑賞。◆自己を過信し、堕落の道を歩んだ男が地獄におちるおはなし。笑うセールスマン的な内容。◆映像、音楽、特殊効果がイマイチなのが、こーいう悪夢系の映画としては痛いところだ。◆リンチみたいな幻想的なテーストを出したいんだろな…という意図は感じたけどセンス的に程遠い。◆ただ、脚本や大筋の流れはオモシロイし、わかりやすいし、いい意味でベタでした。◆まっすぐに悪夢モノを描こうという熱意は感じた。ハリウッド的なドタバタに逃げないところが好印象。◆古典的で、まじめで、ダークで、よい監督だと思う。今後の作品に期待です。[DVD(吹替)] 5点(2006-11-27 05:11:51)

8.  サウンド・オブ・サンダー 《ネタバレ》 ◆冒頭の恐竜狩りのシーンで「ああ、未来の、タイムトラベルを語ったサギ商売のおはなしなんだな…」と思った。セットの奥行きがなさすぎ、CGしょぼすぎ、絵コンテとしてベタすぎ。◆だが、わざとツクリモノっぽくしてるのかも?というのは思い過ごしで、どーやら真性のB級映画だとやがて気づいた。◆タイムパラドクスの設定がテキトーすぎる。登場人物たちの行動が脈絡に欠ける。アクションシーンがヘボい。暗いシーンが多すぎ…など、映画としてのデキバエはワルイ。◆それに加えてユーモア不足が致命的だ。B級らしく、やりすぎなユーモア感が欲しいところだし、タイムパラドクスならではの「未来に起こるくだらない変化」テキなユーモアも定番だろうに。◆そんなわけで鑑賞後はどんよりとした気分になった。夢も爽快感もオリジナリティもないB級SF映画といったところ。◆ぜんぜん話題になってないけど、ツタヤにいっぱいあるSF映画にアタリなし(笑)[DVD(字幕)] 2点(2006-11-24 02:41:27)

9.  ソウ 《ネタバレ》 ◆ドンデン返しに驚きも、必然も感じなかった。テンポだけで押し切った感じ。◆犯人が死体に化けてたのはバレバレ。医者なんだろ、もちっと死体調べろー。◆ジグソウが狂った知能犯としてはウカツすぎる。病院の用具係のおっさんが誘拐をしくじったらプランが台無しではないか。このテの殺人鬼には、レクター博士やウインダムアールみたいな、超人的な知能と計画性が必要だろう。◆主役級の人物以外ならば、誰が「真犯人=ジグソウ」になっても成立してしまう展開だ。ドンデン返しモノとして安易。◆密室で、あのふたりがどんな知恵をしぼって生き残ろうとするのか?そこにどんな心理ドラマが発生するのか?という要素にしぼって作りこんで欲しかった。関係ない外野の展開描写が多すぎ。あのふたりは朝の6時まで、なにやってたのだ?という感じ。◆低予算のなか、緊張感を持続した娯楽映画としての仕上がりはまずますだが、同時に、志の低さも感じた。映画として成立させることにばかり神経を使ってる感じ。◆緊張感とエグイ殺人シーンさえありゃいいだろテキな安易さは評価できない。デヴィッドリンチは偉大ナリ。[DVD(字幕)] 3点(2006-11-22 04:38:30)

10.  アンダーワールド/エボリューション 《ネタバレ》 ◆前作はさんざんだった。狼男にもヴァンパイアにも強い想いをもって育ってきたオレにとっては「こんなん、違うよ~」という憤りが連発。◆今作は、世界観を期待せずに見たので随分落ち着いた気持ちで鑑賞できた。◆敵役のヴァンパイアがベタなヴァンパイアでカッコイイ。◆特殊効果、セットなど、前作を上回るデキ。◆映画としては、前作からの引継ぎ要素が多く、かといって説明が雑で、前半は意味不明に悩まされた。連続して見たほーがよい。◆主演のケイトはアクションが進化してた。顔面アップが多く、このねーちゃんのキャラのおかげで洗練されてる映画だな。◆総じて、デキバエはいいが、味わいが足りぬ。やはりゴシックホラーは、ゴシックなツクリに徹して欲しいなあ。[DVD(字幕)] 4点(2006-11-22 04:36:13)(良:1票)

11.  エミリー・ローズ 《ネタバレ》 ◆心理描写がわかりやすく、シーンの意味や背景がくっきりはっきりわかる良質な映画。◆よく練りこまれた脚本と台詞まわしなので世界に入って見れた。◆悪魔祓のシーンのデキバエは秀逸。怖さとカッコヨサ、何千年もはびこってきた骨太な悪魔が6匹も憑いてるんだから、そりゃタイヘンだわ~と背筋が凍ったよ。◆法廷シーンもかゆいところに突っ込んでくれるツクリで爽快。超自然学者の陳述がユーモラスだった。◆主演のローラ・リニーの演技は見事。心理の移り変わりが自然に表現できていた。◆日本人であるオレにとって神だの悪魔だのを考察するのは骨が折れることだ。絶対的な善である神にというもの自体が肌に合わぬ。◆だがしかし、エミリーに愛をそそぎ、闇を抱えたまま生きていく神父さんの姿は、男らしーな…と共感できた。◆…以上、とくに文句がない良質な作品だ。びっくりどっきりホラーではない骨太な邪悪を感じたいヒトにお薦め。[DVD(字幕)] 8点(2006-11-17 03:03:29)

12.  キングダム・オブ・ヘブン 《ネタバレ》 ◆リドリースコットのシニカルな反戦・反米メッセージがこめられた傑作だと思った。あんましメッセージ性を出したがらない冷めた監督だと思うのだが、ここんとこ続くブッシュ政権の横暴にうんざりしてたのだろう。◆映画としては、はしょりすぎな展開で、主演のオーランドブルームに「熱さ」がないので平坦に感じる。ある程度の歴史テキ知識を踏まえた上で行間を楽しむ映画といった感じだ。◆映像美、セットはさすがの一言。アラビアンなテーストって映画テキに美味しいかも、見栄え抜群。戦闘シーンもかなり凝っている…リアルな上に絵テキに派手で最高だった。◆ライ病患者の死に顔をわざわざ映したり、死肉あさりのタカを舞わせたり、生々しい首塚をさらっと織り込んだりと、持ち前の悪趣味も絶好調。◆本来は敵役であるサラディンを輝かせる演出は、エイリアンやブレードランナーで見せた適役に対する監督の思い入れの深さを感じた。むろんサラディンの輝きによっておはなしの焦点が散漫になってしまっているのだが、これは確信犯で、善悪や宗教ではなく、戦争行為のアホらしさがよく伝わるツクリになっている。◆オーラドブルームを見直した。純朴なイメージが役柄にしっぽり。この役はたとえばラッセルクロウだとうさんくさくなると思う。まったく期待してなかったという要素もデカイけど(笑)◆サラディンとボードワン4世の会談シーン、バリアンとサラディンの会談シーン、そして最後の「ただの鍛冶屋だ…」は名シーンだと思う。強引だけどラストに爽快感を残すのがこの監督の得意技。◆結論…映画としては6点、アカデミーで得た名声を、大衆にウケナイとわかった上で、こんなカタチで表現したリドリーの情熱に+2点。◆欠点…邦題に「オブ」はいらないと思う。そして日本語字幕が最悪。[DVD(字幕)] 8点(2006-05-06 15:10:11)

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