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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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1.  サウンド・オブ・ミュージック 《ネタバレ》 先日、久しぶりに再見しました。やっぱり10点を付けます。 他愛無いストーリーなのです。嫌な奴だった大佐は急に頼れるイイ奴になるし、そんな奴にコロっと惚れる主人公はチョロい乙女の典型だし、問題児っぽく登場した子供たちもいきなりイイ子たちに変身するし…。でも、ミュージカルに深いストーリーは不要。その見本のような見応えなのです。歌唱シーンへの移行に不自然を覚えないと云う意味で、ミュージカルが大の苦手な私がすんなりと観られるだけでやっぱり凄い作品だと思います。 今回、伯爵夫人の潔さに感心しました。人物像として最もしっかり描かれているのは、実はこの人かと。彼女がひねくれた人だったらこのストーリーは成立していないですよね。 それと、映画で見せられた風景でいつか訪れてみたい場所のナンバーワンが未だにここです。森と湖と草原。本作以降にも美しい風景はたくさん見ていますが、やはり若い頃に覚えたインパクトは色褪せないようです。[ビデオ(字幕)] 10点(2017-05-16 02:17:46)《改行有》

2.  パシフィック・リム 東宝チャンピオンまつり世代です。バカバカしいスケールと重量感で、あの頃の興奮が蘇りました。スタッフに感謝します。[映画館(字幕)] 10点(2013-08-19 21:47:33)

3.  エイリアン2 「1」はSFとしての完成度と恐怖に10点を付けましたが、この「2」は興奮度に10点です。同じ題材にここまで違った味付けをしたうえに、ここまで完成度を維持した続編は見当たりません。キャメロンの「徹底的にやる姿勢」が顕著に窺える傑作です。当時、広告コピー「今度は戦争だ!」に大いに頷きました。[映画館(字幕)] 10点(2012-12-24 03:05:04)(良:1票)

4.  ローマの休日 《ネタバレ》 「奇跡的」。本作を最も相応しく形容する言葉はこれだと思います。映画の魅力は多々ありますが、概してキャスティングが嵌る作品は見応えがあり、そして多くはありません。そんな作品の中でも、本作におけるヘプバーンの魅力は映画の魅力を代表する力があります。製作から60年近く経ても、全く色褪せない。いや、価値が増して行くのではないかと思えるほど輝いています。名匠ウィリアム・ワイラーの丁寧で見せどころを外さない演出。名優グレゴリー・ペックが醸す切ない情感。これらも「奇跡的」な要素です。映画は「非日常」を提供して楽しませるものですが、派手なアクションや爆発で部分的に作られた非日常ではなく、王女様の冒険が全編を通した自然な非日常として機能し、観客を魅了し続けます。その冒険を「ホリディ」とタイトルするセンスにも畏れ入る。これらの邂逅が「奇跡的」なのです。そんな本作にはもうひとつ、「永遠の名画」と云う形容も相応しいと思います。[地上波(吹替)] 10点(2012-02-06 06:23:08)(良:4票)

5.  ゴッドファーザー 《ネタバレ》 もちろん彼らがやっていることには感心しませんが、人間ドラマとしてこれほど真に迫ってくる作品は本当に稀だと思います。映画には発砲シーンが付きもので、ほとんどの作品ではエンタテイメントの要素ですが、本作の銃弾は重さが違う。撃たれたら本当に死にますね。この作品が醸し出す空気がそのように見せていることは明らかです。イタリア系マフィアの起源には詳しくないのですが、移民として自分たちの家族を守ることに端を発した組織なのでしょう。だからなのか、組織も家族と同様に「ファミリー」と呼称するところが啓示的です。老いて行く棟梁、やる気は充分だったが直情型で資質が伴わなかった長男、そして堅気として登場し、次第に自らの才能に目覚めて行く弟。この3人の対置がストーリーの流れを作り、同時に大河的な趣きを形成します。特にアル・パチーノ=マイケルの変貌には目を瞠りました。病院で無防備な父を守った初仕事で、おどおどしながら非凡な判断力を見せる。次はいきなり敵対マフィアの暗殺という大仕事。シチリアに逃亡して現地の娘と結婚するが、ニューヨークの抗争が飛び火して妻を失う。マイケルの変化を決定づけたのは、敵対マフィアの暗殺では無く、最初の妻の爆死だったと思う。大切なものを失わない為には何をすべきか。それが彼の行動原理になりました。多くのフィクションでマフィアの抗争劇は観てきました。その抗争のほとんどは権勢や金銭欲が動機になっていましたが、本作からは不思議とその匂いがしません。その代わりに、家族=「ファミリー」を守るという動機を強烈に感じます。それが製作から40年を経ても、この作品が特別な場所にいる理由だと思います。家族を守るのは父親=ファーザーの勤め。改めて「ゴッドファーザー」というタイトルの重みに思い至りました。30年ぶりの鑑賞でしたが、やはりこれには傑作という言葉がふさわしい。日本の同業者たちも昔は「○○一家」でしたが、そんな呼び方しなくなりました。[映画館(字幕)] 10点(2012-01-02 04:11:02)(良:1票)

6.  下妻物語 《ネタバレ》 牛久大仏でのケジメシーン。イチゴは桃子を「ダチじゃねえ」と言い放つ。馬鹿なイチゴは上手く表現できなかったが、自分と桃子の間柄は、レディース仲間の「ダチ」関係とは違うと言いたかったようです。何が違うのか。彼女の言葉を借りると桃子は「たった一人で自分のルールで立っている」。イチゴは桃子のスタンスを「尊敬」していて、それを認めた台詞が「ダチじゃねえ」でした。正反対にスタイルが違う相手を認めるピュアな気持ちが独特な映像と笑いのなかに浮かび上がり、私の涙腺は軽々と緩みました。実は初めて会った時からイチゴは桃子のことを認めていたと思います。最初は何だかヒラヒラの変な奴。コミュニケーションを重ねるうちに、尋常では無いヒラヒラのコンセプトを知る。そこで変人として切り捨てるのではなく、得難い個性として受け入れるイチゴの背景には彼女の過去が関係している。大声の啖呵やアクションで目立つのはイチゴだけど、精神的なイニシアチブを取っているのは桃子。大仰な映像を連ねながら、その微妙にしてアンバランスな関係から焦点を外さない手腕はこの監督の才能でしょう。桃子がヒラヒラブランドの仕事で行き詰った時、イチゴの携帯に「会いたい」と漏らします。不器用な短い台詞が友達がいなかった桃子らしい。また、桃子が本音しか口にしないことを知っているイチゴにとって、その言葉がどれほど嬉しかったことか。一本の電話にお互いの気持ちがたくさん詰め込まれた、私がとても好きなシーンです。ちょっと歪んだ少女たちの個性とその結びつきを情感豊かに描いた傑作。過剰に演出された画面も映像表現の新たな可能性を示唆しているように映りました。[CS・衛星(邦画)] 10点(2011-12-14 21:51:23)(良:3票)

7.  アマデウス 《ネタバレ》 凄い映画でした。モーツアルトとサリエリの関係が実際にこの通りだったかどうかは問題にしません。モーツアルトの才能に打ちのめされ神を呪ったサリエリが、しかしモーツアルトの音楽は認めざるを得ない。認めるだけではなく、音楽家の性として感動し愛さざるを得ない。その葛藤の微細な描写に舌を巻きました。モーツアルトの音楽の絶対性が耳に聞こえる形で映像に説得力を与えます。自分より優れいている人の優れている部分を最も理解しているのが、それを認めたくない自分だという状況は天才・凡人に限らずあると思います。例えば恋敵が持つ美徳を本人より明確に認識できるといったこと。その分析力や強い感受性は「嫉妬」が持つ能力みたいなもので、本作は三角関係を抜きに「嫉妬」を掘り下げる。その卑近でネガティブで複雑な感情を、実在した最も有名な音楽家と彼の美しい音楽で表現するギャップが本作の面白さであり凄さだと思います。私が大好きなピアノコンチェルト20番が効果的に使われていたことが嬉しかったです。 余談ですが、イタリアから出て来てウィーンで宮廷作曲家の地位を得たサリエリも十分に天才に見えるんだけど、本当の天才ってさらにレベルが違うってことなんですかね。例えばノーベル賞を受賞する人たちは私に言わせると全員天才ですが、彼らにとってはアインシュタインやホーキングがさらに1ランク上の天才ってことになるんでしょうか。「天才的」って形容詞は良く耳にしますが、この映画を観たあとは簡単に使えなくなります。[映画館(字幕)] 10点(2011-12-02 13:36:45)

8.  キック・アス 《ネタバレ》 これは凄い。面白い。上映館の少なさが惜しい。R指定だからか。そう、これは確かに視聴制限がかかる内容を孕んでいるけれど、そこを容認できる人には最高の作品になる可能性も秘めている。以前に「ダークナイト」のレビューで、ヒーロームービーはフィクション色を消すことが面白くする条件、みたいなことを書いたけど、本作は見事にその逆を衝いている。リアリティを重視した情けないヒーロームービーと見せかけて、フィクションとして大輪を咲かせます。正直に言うけど、私にとって本作の魅力のほとんどはヒット・ガールの魅力でした。実弾を受けた時の衝撃を知る訓練、って変なシチュエーションで登場する少女。父親から誕生日にバタフライ・ナイフをプレゼントされて、嬉々として手に馴染ませる少女。あきらかにローティーンの体型だけど、その戦闘能力はヘタレが多い本作の中で群を抜く存在感を放つ。父娘がやっていることは復讐以外の何ものでもなく、こちらをストーリーの本流に据えると悲愴で陰気な物語になりかねない。だからキック・アスの存在が大事だったと、観終わった後に気付く。主人公はキック・アスでも、物語は彼女を中心に組み立てられている。難関は少女の大量殺人を是とするか?という点。モチロン問題大有り。でも、キック・アスが正義の責任に目覚めて助っ人として参戦するくだりは、彼女の虐殺行為を緩和して見せ、ラスボスをキック・アスに譲ることで責任を等分した。ギリギリの線で上手く構成したと思う。最後に本名を名乗りあうシーンは、復讐が終わって彼女が普通の少女に戻れることを象徴する…って全然フツーの少女じゃないんですが。親父の親友の警察官と暮らし始めることは、申し分ないエピローグでした。マーベル・コミック原作の映画化に食傷気味だった自分に、新たなヒーローが誕生しました。[映画館(字幕)] 10点(2011-01-08 23:56:40)(良:5票)

9.  2001年宇宙の旅 《ネタバレ》 「進化」という言葉はときどき耳にするが、目の当たりにすることは無い。それは比喩的に用いられることを除くと、我々が日常に使っている時間概念…「年」や「世紀」など…を超越したところで起こる生物の変貌だから。そんなものを描いているからこそ、本作は真のSF映画なのだとずっと思っている。宇宙に戦闘機が飛んでレーザー砲を撃つような作品とは次元が違うワンダーを秘めている。本作におけるヒトの進化は2段階に分けて行われる。猿人が道具を使う局面と、ボーマンがスターチャイルドになる局面。モノリスの役目とは進化の閉塞状況の打開だと思う。モノリスによって「道具」を与えられた猿人と月や木星宙域まで到達したヒトは、モノリス的な進化の系譜上では同レベル。そして、ボーマンを使ってモノリスは次の進化を提示した。HALの変心も一種の「進化」と解釈していた時期もある。進化には必然が必要なはずで、それがとても啓示的だ。つまり、現代のヒトは 「進化」の袋小路にいるという概念。それは私の実感だ。この100年ほどで急激に進んだ科学文明がどんなレベルに到達するかを見届ける前に私の寿命は尽きるが、このペースで技術が進んだ1000年後の世界に明るい未来を感じない。仮にあらゆるテクノロジーがとんでもなく進歩しても、それを操るヒトは何も変わっておらず、つまり「進化」しておらず、生物として幼稚なヒトとアンバランスに進んだ社会、というイメージしか持てないのである。スターチャイルドは、そんな閉塞概念に対するひとつの回答だと思う。随分と映画のレビューから逸れているが、何かを考える契機を与えてくれることも映画の機能だとすれば、それが最大限に発揮された作品が私にとっての「2001年」でした。学生時代から今日まで、もう何度観たか分からないし2001年も通過しましたが、今後も観るたびに現代や未来のヒトに想いを馳せることでしょう。[映画館(字幕)] 10点(2010-08-20 00:11:25)(良:3票)

10.  ヒックとドラゴン 満点![映画館(吹替)] 10点(2010-08-13 14:09:38)(良:1票)

11.  ターミネーター2 すでに20年も前の映画ということが意外。時間の経過が早いのではなく、いつ見ても面白いので、過去の作品に分類されない印象です。今回も、序盤からグッと引き込まれて最後まで一気でした。ストーリーを知っていることを考えると、同じように観られる作品っていくつあるだろう…。前作の財産と、ジョンが生まれてからの時間経過を設定に活かして、最小限の説明でストーリーがずんずん進んで行く。特に序盤のシナリオでT-800とT-1000が交錯するまでが秀逸なんだと思う。リンダ・ハミルトンの肉体改造も凄い説得力でした。アンドロイドが擬似的な感情を持つあたりには、主演を引き立てるご都合が意識されて感銘を受ける程ではないのだが、ジョンとの交流がアクションシーンと同じくらいに興味深く観られることが本作の白眉なところ。前作であんなに恐ろしかったT-800を味方にして、さらに不気味なT-1000と戦わせることは、作品のスケールを分かり易くエスカレートさせる。私は「1」をB級の体裁がA級に進化した珍しい作品と位置づけていますが、こちらは最初っから押しも押されもしないA級作品という評価です。[映画館(字幕)] 10点(2010-06-23 23:47:54)(良:3票)

12.  スティング たぶん誰にも、映画の楽しさや面白さを教えられた特別な作品があると思いますが、自分にとってはこの「スティング」がそれです。中学時代に名画座で観たのだけど、それまでほとんどゴジラやブルース・リーしか知らなかった自分に、映画の世界の楽しみ方を何倍にも膨張させてくれました。二大俳優の名演もさることながら、自分はジョージ・ロイ・ヒル監督の上手さを特筆したい。細かい話で恐縮だけど、役者がひと言を発する前の微妙な間と表情が、続く台詞と芝居を何倍にも引き立てるように緻密に計算されている。あからさまに笑わせるようなことはせず、劇中の人物たちが必死に真面目に取り組んでいる姿勢の隙間から漏れてくる笑いを、決してシニカルに見せるのではなく、温かく流れに乗せて行く。そんな演出です。初見から30年以上経ち、ポール・ニューマン氏もお亡くなりになりましたが、自分の中では色褪せることなく金色に輝き続けている映画です。まだ観ていない人には「うらやましい」って言ってしまいます。[映画館(字幕)] 10点(2010-01-24 03:24:32)(良:2票)

13.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 このサイトで高い平均点を維持しつつダントツのレビュー数を誇る。最高の映画の一本なのだろう。ちょっと難癖をつけてやろうと久々に見直したら、悔しいことにまた感動してしまった。粗が見当たらない。強いて言うと、あの所長があっさり自殺しちまうところが面白くないんだけど、減点するほどのことでもない。絶望的環境の中で希望を持ってしまったら、希望自体がその人を押しつぶす。何度も仮出所申請を拒否されたモーガン・フリーマンの言葉には説得力があります。その間、ティム・ロビンスはポスターの向こうにせっせと穴を掘っていた。ちっぽけな道具と要した年月を考えると、せっせと、なんて形容はもちろん正しくないが、その作業こそが希望です。つまり希望とは概念として「持つ」というより「育てるもの」なのですね。図書室の本を増やすために手紙を書き続ける、若者に高卒資格を取らせるために手ほどきする。主人公の行動には、「アクション=希望」という一貫性がありました。その一方で穴掘りの苦労を一切見せないことがラストで絶大な効果を発揮します。穴を隠すポスターは、リタ・ヘイワース、マリリン・モンロー、ラクエル・ウェルチと代替わりします。彼女たちは、希望の象徴であり、守り神だった。まさに女神。ちなみに、私はラクエル・ウェルチ派です。[ビデオ(吹替)] 10点(2009-10-02 02:32:54)(良:1票)

14.  レイダース/失われたアーク《聖櫃》 《ネタバレ》 魅力溢れるキャラクターに加えて、活劇としてのアクションの冴えとユーモア、アークを巡る謎解きの絶妙なバランスは、いまだにこのジャンルの最高峰として自分の中に聳え続けている。[映画館(字幕)] 10点(2009-07-15 00:29:00)

15.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 《ネタバレ》 これは、テレビ版を知っている人のために作られた映画版ですね。オリジナルとの類似点と変更点の巧みな使い分けは、エヴァの世界を知っている人の方が魅力を堪能できる、という意見です。特に3号機の起動実験パイロットをアスカに変えたことは、オリジナルファンの緊張感を高めたと思う。全体に丸くなったキャラクター達は、感情移入しやすく自分には好印象。迫力が倍化したくらいに見える戦闘シーンには、いい歳して体を硬くして見入ってしまった。終始興奮して映画を観たのは久しぶり。ということで、自分の興奮状態に10点です。ただ、テレビ版エヴァは自己と他者との距離がテーマであり、誰もが持つ「心の壁」の具現化がATフィールドという設定に、SF作品としての煌めきとワンダーが集約されていました。キャラが丸くなりすぎると、その設定の意味性が希薄になる危惧があります。それとも、全く違うテーマで突っ走ってくれるのか。新しいエヴァの物語はまだ途上。次回作「Q」が待ち遠しいです。[映画館(邦画)] 10点(2009-07-04 03:49:39)(良:1票)

16.  丑三つの村 《ネタバレ》 山間の村で秀才として持てはやされて、多少いい気になっていた主人公の境遇が、徴兵検査で結核と診断されたことを境に180度転換する。周囲の評価が一変し、役立たず呼ばわりされる。夜這い相手の女性たちからも煙たがられる。自尊心が邪魔をして、事あるごとに村の慣習に抵触して行く。思い通りにならない肉体への焦燥や、やりたい放題だった夜這いがままならない性的不満、その夜這い相手からも馬鹿にされる屈辱などと並行して、いわゆる村社会に於いて主人公が居場所を失ってゆく過程がじわじわと描写されて行く。未来にも絶望した主人公は、彼を蔑ろにした村人を標的に、村を戦場に見立てて出撃して行きます。彼自身も含めた村全体の破壊で閉塞状況を精算しようとした主人公の選択はまさしく狂気です。しかし、村社会が持つ因習への反発や、鬱々としたエネルギーの放出という意味で、当時の自分は主人公の行動に激しく共感してしまった。その共感深度の10点です。性描写と暴力表現が突出しているのでそこに目が行きがちですが、自分にとっては鮮烈な青春映画でした。ちなみに、何名かの方が勘違いされていますが、この映画は成人指定を受けています。性描写ではなく凄惨な殺人シーンが引っかかったと記憶しています。古尾谷さんが亡くなられたときは、この映画のラストシーンが目に浮かびました。[映画館(邦画)] 10点(2009-03-13 13:26:39)(笑:1票) (良:4票)

17.  七人の侍 黒澤作品を全て観た後の感想ですが、この監督はエンターテイメントの人だったのだというのが私の結論です。問題を多面的に扱ったり、複雑さを留保したまま問題意識として残すような作風は苦手だと思う。社会的なテーマを扱った現代劇も撮っていますが、私には強く響く作品がありません。反対に、勧善懲悪的なシンプルな作品からは凄いパワーを感じます。この「七人の侍」は典型的です。野武士側の事情には一切触れずに、侍と農民が勝利へ至る紆余曲折が描かれますが、本作のテーマは何かと問われても私には答えられない。敢えて言うなら「団結」などかも知れないが、たぶん本作はそんなことを意識して作られていない。この作品を構成するのは、仲間が集まるワクワクや、協力し合う心地良さや、大勢で勝利する達成感といった「映画的」な面白さです。涙するような感動や生活の知恵は見当たらないが、それでも面白いのです。それも、圧倒的な面白さです。不思議なことに、感動は無くともメインキャラのほぼ全員に共感している。3時間を超える映画で、何度も観返しているいるのは本作だけ。観返すたびに、映画的な面白さを教えてくれるテキストのような存在です。菊千代を見ていると「ドカベン」の岩鬼を思い出します。あのキャラは菊千代が原型でしょう。[地上波(邦画)] 10点(2008-12-17 14:28:32)(良:1票)

18.  椿三十郎(1962) 何度も観ている映画のベスト3に入る本作。でも、何度観ても飽きない。以下はそのレジュメ。■三十郎:「規格外」の塊り。何をするか分からない化け物。悪人ではないが善人とも言いにくい複雑な人格。「抜き身」の代表格。■若侍:常識的に育った「良い刀」候補。未熟・短慮・短絡で三十郎とのコントラストを際立たせる。正義感で物語を転がす原動力。田中邦衛は丑年生まれ。■室戸:敵側の「抜き身」。只者ではない存在感で物語を引き締める。俺も悪いと居直るところが大好き。■奥方:唯一、三十郎が苦手とする存在。「抜き身と鞘」のたとえ話はラストシーンまで活かされるテーマ。■押入れ侍:三十郎と若侍たちを間近から傍観するギャグ担当。■城代:冒頭で「つまらねえ面」と三十郎が予測した通りの外見オチ。「乗った人より馬は丸顔」で塞いだ場の空気を和ませる機転に人柄と才覚が窺える。鞘に入った「良い刀」の代表格。■カメラワーク:シネスコの画角を活かして三船と若侍をバランス良く対照させて収める構図の緻密さに感心。「金魚のうんこ」などがその好例。■頭脳戦:実は斬り合いは多くない。本作の醍醐味は切れ目の無い仕掛けの応酬。■激昂:若侍を逃がすために菊井側の侍を大量に斬殺するシーン。門番まで追いかけ滅多斬りにする非情さに戦慄する。張り手が思いっきり痛そう。■決闘:まさにクライマックスの見せ場。一瞬で決する勝負だが、静かな睨み合いから始まる「間の取り合い」の緊迫感は他に類を見ない。■たった90分:この密度は「十二人の怒れる男」並み。実は全く同尺。■あばよ:エンドロールが無い映画は切れ味が良くって好きです。[地上波(邦画)] 10点(2008-11-08 23:16:52)

19.  風の谷のナウシカ 宮崎アニメのオリジナル劇場長編の第一作にして最高傑作と位置づけている。扱っているテーマはもの凄く巨大だが、設定・ストーリー・キャラクターといった映画の構成要素を緻密に絡ませ、納得のできるエンディングまで描ききる力技は、宮崎監督の当時の制作に対する熱意と意欲を如実に物語る。おおばばさまの「その者、青き衣を纏いて金色の野に…」というシーンでは大泣きした。興行的には「魔女の宅急便」を境に宮崎アニメはブレークすることになるが、作品的には「カリオストロ」から「ナウシカ」「ラピュタ」「トトロ」までが抜けていると思う。[映画館(邦画)] 10点(2008-10-20 00:39:14)(良:3票)

20.  エイリアン 高校時代、友人と二人で劇場で観ました。席を立って逃げ出したくなるような怖さを感じたのは、後にも先にもこの映画だけです。ジョン・ハートの顔にアレが張り付くシーンに仰天し、友人がどんな顔をしてるか見てやれと隣を伺ったら、彼もこちらを見ていて目が合った。上映中に男同士で見つめ合った映画でした。もちろん、恐さという意味ではそのシーンは序の口で、どこから襲ってくるか分からないエイリアンに乗組員と一緒に神経を擦り減らし、劇場を出たときにはぐったり。同時に危険な宇宙から無事に生還したような安堵感も覚えました。「SF映画」で重要なのは、それらしい大嘘(fiction)をひとつ捻り出し、それ以外の描写はリアル(science)を追求すること。この映画の嘘はエイリアンの存在だけ。それ以外はもの凄く「らしく見せる」ことに腐心している。本作の描写の真実味はエイリアンを怖く見せる演出とも言える。良くできたSF映画は同じ特徴を持っている。モノリスやレプリカントで嘘を付く映画が好例です。SFという概念を自由度の高い設定や嘘の免罪符と勘違いしているSFモドキはたくさんある。しかし、SFとは本来、緻密な表現の中で初めて成立するジャンルだと本作を観ていて思う。10点はSF映画としての完成度に付けた点数です。当時、この映画に続いて「ブレードランナー」を作ったリドリー・スコットの慧眼には感服しています。[映画館(字幕)] 10点(2008-09-06 23:22:04)(良:3票)

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