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タイトル名 |
トリプルX ネクスト・レベル |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2025-07-13 08:32:23 |
変更日時 |
2025-07-13 08:32:23 |
レビュー内容 |
前作でヴィン・ディーゼルが演じた主人公はアッサリ死んじゃったこととされてしまい、新たなトリプルXとして今回登場するのが、アイス・キューブ。ただの丸っこいオッサンで、どうにも締まりがないのですが、本人は大いにノリノリらしく、もちろん危険なスタントを自分でこなしている訳ではないとは言え、要所要所では「ここはしっかり自分で演じてます」というスカした表情を画面上で披露して見せ、すっかりアクションスターの仲間入り。大爆発の前をクールな表情で颯爽と歩くシーンとか、意気込み(だけ)は満点をあげたいですね。 なにせアクションスターを気取ろうが、正直、見た目が平凡だという印象は拭えず、お陰で、と言っていいのか、ウェイターに成りすまして敵に接近する場面など、ごく自然にウェイターとしてその場に溶け込んでます。ヴィン・ディーゼルだとなかなか、ここまで自然には溶け込めない、のですが、「それでも私はウェイターだと言い張るヴィン・ディーゼル」を、ちょっと見てみたかった気もします。 さて、前作と比べて予算は上がったのか下がったのか、いずれにしても映画製作に正味使える金額はもしかして激減しちゃったんじゃなかろうか、と思えるくらい、やけに安っぽい雰囲気になってて、主役がアイス・キューブに交代したダメージは確かに大きいけどそれだけが原因でも無さそうな。それにこのトリプルXという作品、荒唐無稽さが売りであって、荒唐無稽と安っぽさは紙一重。安っぽさがかえって面白さに繋がったりもする。ただし、「安っぽい」のと「実際に安い」のとは、話が別、だったりも・・・。 このあまり評判のよろしくない第2作、その辺りが許容範囲かどうかが分かれ目で、私としては、まあ、このくらいなら我慢できる(笑)ので、楽しめました。 とりあえず新たなトリプルXをスカウトしに、刑務所にやってくるサミュエル・L・ジャクソン。ここで主人公が簡単になびいてしまうと面白くないので、普通なら、「その話、なんか気に食わねえ」といったんは断り、しかし敵の襲撃でやむを得ず脱獄するハメになり・・・というひとヒネリした展開になるんだろうなあ、と思う場面ですが、この作品はさらにひとヒネリ、360度ヒネって元に戻っちゃうタイプで、あっさり普通に脱獄しちゃう主人公。ああ、先が思いやられる。 しかし心配はご無用。100分ほどのコンパクトな尺の中で、しっかり荒唐無稽なアクションを展開してくれます。戦車の撃ち合い、ぶつけ合い。いやホントはこれをヴィン・ディーゼルで見たかったのだけど。 しまいにゃ、大統領専用列車とかいうのが登場。なんじゃそりゃ。そしてまたこれが、あり得ないほどの暴走ぶり。いやこれもCGじゃなくって実写で見たかったのが正直なところだけど、どうせCG使うんならムチャクチャやっちゃえ、という大暴走は爽快でもあり、これはこれで見ものとなってます。 そしてラストでは、次にまた新たなトリプルXが登場することを予告し、これって要するに、アイス・キューブはクビ、っていうこと? そりゃ、そうですわなあ。しかし、シリーズはこの後、長い眠りにつくのでした。。。 |
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