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タイトル名 |
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2025-07-21 10:42:40 |
変更日時 |
2025-07-21 10:42:40 |
レビュー内容 |
一話完結的なお馴染みのテレビアニメを、不思議で奇妙な味わいの幻想譚に仕立てあげた大胆さ。ということで、いわば伝説的な作品となってますけれども、今となっては、その後の押井守のネームバリューとセットで捉える向きもあるだろうし、、、 とりあえず、よくもまあ、こんな「“うる星やつら”の枠をはみ出たようなシュールな作品」が当時、受け入れられたもんだ、と思うのですが(すみません私はテレビアニメの方は目にすることがあっても、映画版には正直、興味が無かったのですが、それでも当時、この作品を絶賛する声は耳にしていました)、そもそも“うる星やつら”の枠、って一体、何なんだろう? 当たり前のようにアニメ放送され、当たり前のように「お馴染み」だったけど、どうしてこんな奇妙な設定のアニメが、当たり前のように受け入れられ、皆に親しまれていたんだろうか? ・・・ということに、なぜ私はこれまで一度も疑問も違和感も感じなかったんだろうか? この作品の中では超自然的な時間のループが描かれ、夢と現実が混然一体となっているのですが、そうは言っても、何となくこの部分はどちらかという夢の範疇、この部分は現実の範疇、ってのがあって、「カミナリ様みたいなヒロインの女の子」とか「戦闘機」とかいう普通なら意味不明の部分が、ちゃっかり現実側に属していて、我々も当たり前のようにそう捉えている。 作品と、それを見る側との間には、思った以上に根深い共犯関係がありそうですな。 いずれにせよ、この作品は一筋縄ではいかない迷宮であり続け、そうであればこそ伝説でもあり続ける。80年代の空気感と不可分である作品のように思いつつも、80年代からの距離感が広がれば、また新しい受け止め方が生まれてくるんじゃないでしょうか。 |
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