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タイトル名 |
ベン・ハー(1959) |
レビュワー |
ちゃかさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2025-04-29 15:47:44 |
変更日時 |
2025-04-29 15:48:54 |
レビュー内容 |
大作、名作と呼び声高い作品だが、ローマ帝国とベン・ハーというユダヤ人の話という事で、あまり興味をそそられることがなく、未見のまま人生も折り返し点に。さすがにそろそろ観ようじゃないか、4時間弱の長尺だと気合を入れて挑むが、とても分かりやすい物語に速攻没入することが出来た。 ローマ帝国とその属州民としてのユダヤ人の関係、その上でローマ軍の上層部メッサラとユダヤ人豪族ベン・ハーが幼馴染で親友という関係性もあり得ることかとその時代を学ぶ。微妙な時代背景に、分かりやすい友情、裏切り、復讐、赦しという王道のストーリーが馴染みやすい。
鳴り物入りのスペクタクルシーンと、復讐劇、そして宗教色の強い救いのシーケンス、この三本柱で成り立つ作品。 見どころはやっぱり、有名な戦車競走(チャリオットレース)のシーン。それを観るだけでも十分損はないと思っていたが、ガレー船やゴルゴダの丘など印象に残るシーンがたくさん用意されている。 憎しみと復讐に燃えるジュダ・ベン・ハーが、結局は愛情深い男で、最後お母さんと妹と幸せを取り戻すという感動物語。 そして中でも宗教部分を大げさに捉え過ぎると冷めてしまう危険性もあるのだが、無宗教の民が見るここでのイエスはあくまでも「敵を憎まない」という姿勢であり、「赦す・許す」という感情こそが、人間一人一人の心に宿る神=救世主なのかな、と思わせてくれた。これぞ、長い映画史に未だ古さを感じさせない、頑丈な太い三本柱だった。 |
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