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2001年宇宙の旅 - BUNYAさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 2001年宇宙の旅
レビュワー BUNYAさん
点数 10点
投稿日時 2004-01-12 10:57:33
変更日時 2004-01-12 11:35:40
レビュー内容
このフィルムが生まれた背景に「キューバ危機」と「ケネディ暗殺」が大きく影響していると考えているんです。核戦争による人類の一大危機を目の前に、クラークとキューブリックは、何か人類に“進化を促す”メッセージを送れないか、と考えたんだと思うんです。なぜ人は争うのか…映画はその問いかけから進化の壮大な過程を眼前に提示します。ここで「物質」と「精神」というキーワードが見えてくる。人類最初の道具となる骨が物質なら、宇宙船やHALもそうです。で、その道具を使うお猿さん、さらにボーマン船長らつまり人間も、その肉体に限って言えば物質です。モノはいつか壊れます。つまり「死」。死という恐怖が潜在意識に常にあるので、人間も動物も、つねに生存競争という輪から抜け出すことはできません。冒頭から様々な生存競争が描かれてきますね。お猿さん然り。また未来でも月面などの宇宙開発で、米ソの冷戦状態は続いているようですし。ボーマンとHALがチェスで戦う“前哨戦”のシーンあり、やがて本戦ではボーマンはHALを殺すことになります。もう物質としての進化に限界がきていることが暗示されます。ここで映画は“次次元への大きな進化の流れ”として「物質から精神へ」という壮大なビジョンを提示し、人類が元素でできた肉体の中に、「精神」という摩訶不思議な世界を宿していることを再認識させられます。物質としての滅び行く旧ボーマン(人類)を見せ、生存競争のカルマから解脱する新しい進化のビジョンを、新ボーマン(スターチャイルド)と表現し、人類の進化が肉体ではなく精神体という存在へと移行してゆくことを暗示します。そのスターチャイルドの精神レベルは「神意識」と呼んでいいでしょう。ここにも「死の恐怖を持つ潜在意識」から「神意識」への進化が見て取れます。その意識レベルから見たら人類の争いは、アメーバの同士の争いと大差ないでしょう。冒頭に戻れば、そんな超絶した精神的存在の先駆者が、愚かな核戦争をしようとしている人類(ルサンチマン)に「モノリス」をプレゼントしたわけです…そうまさに超人思想、ニーチェ。曲として「ツァラストラはかく語りき」が使われる必然性がここにあります。人類には、まだまだ無限の可能性が秘められているんだよ…クラーク&キューブリックの壮大なメッセージは、冷戦が収束した今もって新鮮であり、僕の魂をバイブレーションし続けます。
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