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タイトル名 |
ボルト |
レビュワー |
よしのぶさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2009-11-09 23:55:09 |
変更日時 |
2009-11-09 23:55:09 |
レビュー内容 |
自分がスーパードックで、悪をやってくるヒーローだと信じ込まされている俳優犬ボルトの話。彼が物心ついてから初めて外に出て、主人を探して戻ってくるまでのロードムービー成長物語。冒頭のアクションシーンは必見。だが以後のアクションにキレが無いのは残念。せめてラストシーンで”魅せて”ほしかった。成長物語の方だが、ボルトが普通の犬であると認識するまでは楽しめる。長時間記憶できない”メメント鳩”や悪者猫ミトンズ、ボルトを信じるハムスターのライノとのやりとりは笑いがつまっている。認識してからはトーンが変わる。悪者猫が先生役となる。この転換は素晴らしい。ミトンズは世間擦れしており、飼い主に捨てられたトラウマがあり、ボルトを見捨てられなかったりと、キャラの深みが備わっている。ミトンズといることで、ボルトの無垢さが際立つ。ライノは道化役。精神年齢はボルトより幼い。常にボルトを信じ、励ます。この小動物がそこそこの活躍を見せるのも見所だ。全てを知ってしまったボルト。ミトンズは楽園の地を見つけ出し、三人で一緒に住もうと提案する。だが飼い主のペニーを忘れられないボルトは一人で撮影所を訪れる。そこで見た衝撃の事実。俳優犬新ボルトとペニーとの仲むつまじい姿。失意のどん底に落とされる。その後火災が発生し、ボルトがペニーを救助するのだが、これは演出過多ではないだろうか?また助け方も地味すぎた。これはボルトが普通の犬であることを強調したためだが、盛り上がりに欠け、感動のラストシーンにはならない恨みがある。笑えるし、ところどころ感動できる。良質の映画であが、名作になりえてないと思う。それは、ラストシーンの消化不良の部分もあるが、旅の最中にボルトが本当の危機に直面していないからだ。大いなる自己成長をもたらすほどの冒険、危機、試練がないために、ボルトにさほど感情移入できない。動物管理局に捕まってもすぐに脱出できてしまうのが一例。試練や苦しみが大きいほど、成長が大きいのだ。「愛」は描けていたが、「成長」はそれほどでもなかったと思う。惜しい映画です。 |
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