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マルサの女2 - S&Sさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 マルサの女2
レビュワー S&Sさん
点数 5点
投稿日時 2016-04-04 23:00:45
変更日時 2016-04-05 00:38:58
レビュー内容
マルサ板倉亮子が闘いを挑むのは今回は今となっては懐かしい存在の地上げ屋軍団、前作が街のパチンコ屋だったんですから敵キャラもスケールアップしています。ただ伊丹十三自身もかなり力みかえっている感じで、本作あたりからそれまで伊丹映画が持っていた風味が消えてゆくのでした。■まず言及しておかないといけないのは今回の悪役である三國連太郎で、前作の山崎勉を意識しすぎていたのか暴走気味の演技です。板倉亮子たちマルサがもう単なる狂言まわしみたいなストーリーテリングになってしまい、これは失敗だと思います。“巨悪に挑む”という脚本の意図は判りますが、地上げ屋・政治家たちをあまりにグロテスクに描きすぎて、なんか出来の悪いアクション映画を見せられているみたいです。それ以上に鼻白んだのは大して映画を観ていないわたくしでも10箇所ぐらい指摘出来るほどの過去の名画からの引用というかパロディ・カットで、それがまたセンスが悪いんです。笠智衆が登場するシーンなんかは彼のキャラはまるっきり『東京物語』のパロディで、こんなベタなことして誰が面白がると思ったのか不思議です。■前作を凌駕したと唯一言えるのは本田俊之のサントラで、これはほんとに素晴らしい。のっけからサンバのリズムを多用して、バブルの頃の世相を暗喩している秀逸なセンスです。そして後半から使われ始めてラストにフルで流れるグルーミーなメインテーマは、邦画サントラ史上に残る名曲だと思います。■板倉亮子たちマルサは巨悪には手もつけられずに涙をのむ虚無的なラストを迎えます。でも撮影時には神のみぞ知ることだったんですけど、その後のバブル崩壊で地上げ屋・大手都市銀行・総合商社は壊滅的なダメージを受けたことを思うと感慨深いものがあります。このバブルの狂乱を具現化した様な混沌とした映画の中で、ただひとつ伊丹十三が成功したのは、「宗教を忘れた戦後の日本人が唯一信仰していたのはカネであった」という鋭い問題提起だったんじゃないでしょうか。■伊丹没後の現在では詮無いことですが、板倉亮子のその後というか現在の姿をもう一度スクリーンで観てみたいものです。まあ常識的に考えればすでに役所は退官して、税理士でもやっているという感じでしょうか。
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