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タイトル名 |
道(1954) |
レビュワー |
ESPERANZAさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2011-04-30 23:12:58 |
変更日時 |
2011-04-30 23:16:23 |
レビュー内容 |
何十年も昔に見た映画、それを今回レビューを書くためにDVDで再鑑賞した。不思議なことに、ほとんど忘れていたと思っていたシーンが、次々と蘇ってきた。それだけ最初に見た印象が強かったのだろうと思う。 この映画は本当に切ない。頭は弱いが純真無垢なジェルソミーナと粗野で欲望のまま生きるザンパノは全くの好対照。前半は彼女が大変粗末に扱われ、もう見るのを止めてしまおうかと思うほどである。それが中盤サーカスの一行と出会ったあたりから少しずつ変わってくる。とくに綱渡り職人の「どんなものでも役に立たないものはない、たとえこの石ころでも・・・」という言葉は心に響く。 ジェルソミーナはザンパノから何度離れようと思ったことだろう。しかし彼女は「私がいなくなると、ザンパノは一人になってしまう」と言ってどこまでもついて行く。 このあたりになると、私は涙が出てくる。それに追い打ちをかけるのが、あの悲しげなメロディー。これがイタリア映画、これがフェデリコ・フェリーニという思いを痛烈に感じる。 このジェルソミーナを演じたジュリエッタ・マシーナが、フェリーニの奥さんであることを知ったのは、最初に見たときからずいぶん経ってからだった。 |
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