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タイトル名 |
歌うつぐみがおりました |
レビュワー |
tottokoさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2025-06-18 23:12:05 |
変更日時 |
2025-06-18 23:12:05 |
レビュー内容 |
あらら困ったもんだギアみたいな奴は。なんでひとつの事すらちゃんと腰を据えて取り組めないの。 誠実とは程遠く、金など絶対に貸せないタイプ。クズというには周りからの愛されっぷり許されっぷりの大きいことよ。たしかに“気さくで良い奴”でもあるからね。 本人に悪気はゼロ。「いつも俺が悪いってことになるんだよ」は100%本心で言ってるんだろうな。多面体のような人間の本質を軽やかに描く脚本はなかなか手練れています。 70年のジョージアって旧ソ連下のはずですよね?こんなにタッチが明るくて自由な空気なのには驚きました。女性のファッションもおしゃれだし。 忠告をしたり説教したりする友人らもいる。ギア本人も自分が結局何もしていないことに気づいてる。だけどこういう生き方しかできない人間もいるのだろう。 不意打ちのように終わりを迎えたギアの人生。でも周囲の時間は変わらずに進んでゆく。この無常観は「勝手にしやがれ」と比べられているようだけれど、ゴダールよりずっと入っていきやすくてジョージア製の本作の方が好き。 |
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