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猿の歯 - すかあふえいすさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 猿の歯
レビュワー すかあふえいすさん
点数 8点
投稿日時 2016-09-09 16:21:34
変更日時 2016-09-09 16:21:34
レビュー内容
ルネ・ラルーの短編。
実写、道を歩いていく人々、アコーディオンを弾き、一軒家に集まり楽しそうに作業に励む人々。

ナレーション、会議、紙、絵の中のビル群へ。

不気味なデフォルメ絵と音楽、カラフルなビル、自転車をいじるもの、扉から出てポツポツ歩く者。
歯医者、抜かれた歯がおざなりに置かれる狂気地味た空間。歯を一本一本抜く、結婚、食事、家族を一人ずつ抜かれていくような悪夢へ。

抜かれたあとは穴だらけ、穴は戦場になり、そこでもまた一人に。孤独に苛まれる姿、抜かれた歯の行方、眠るものを抱えて向かう先、ドイツもコイツも恐ろしい歯だこと。
何をする気だったのか、自転車で通り過ぎる悪魔、押し寄せる警官、追跡、家の中に入り、飾りのマネキン?、逃亡者は肉になり警官の追跡を巻き、、警官は子供になり身元がバレないようにする。郷に入ったら郷に入るということだろうか。
階段を登る、男は人体標本に。獲物を見つけたぞとばかり教科書や文房具を放り出し警官に戻る姿、教師の睨みで子供に戻る。
ぎこちない動き、窓から見つめる視線、脱ぎ捨てられる半身、鏡、涙、笑顔の写真、ベッドにうずくまる孤独。ビルに囲まれた小さい家、ひっそり近づく悪魔たち、尻尾をなでながら口に突っ込みまくる。
口を開けて自転車を寂しそうに漕ぎ続ける。悪魔は春の季節も歩き続ける。
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