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ザ・ホエール - Cinecdockeさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ザ・ホエール
レビュワー Cinecdockeさん
点数 8点
投稿日時 2023-04-08 00:25:37
変更日時 2023-04-30 09:49:34
レビュー内容
窮屈なアパートと272キロの肥満体に押し込められた孤独な魂。

全編9割が室内で展開され、4:3の画面比率が閉塞感を強調する。
彼のもとを訪れる宣教師の青年、理解者の看護師、絶縁状態で素行不良の娘は、
彼を救おうとしながら、呆れて突き放しながら、虚飾の皮を剥ぎ、魂を剝き出しにさせる。

聖書で、信仰で魂が救われることはなく、逆に不幸になってしまった登場人物たち。
肥満体をピザ配達員に晒してしまい拒絶されたことから、彼は暴食でさらなる破滅へ突き進む。
同性の恋人を選んだ身勝手さ、恋人の死をきっかけに変貌した救いようのないおぞましく醜い姿、
それでも本当の姿で、本音で誰かを救いたいという深い切望と信念。
オンライン講座でもついに痛々しい姿を晒し、退路を断った彼は、
自分の足で『白鯨』のエッセイを読む娘のもとへ一歩ずつ踏み出す。

「語り手は自らの暗い物語を先送りする」。
悔いを残さない最期にするために、自分自身に、娘に、後悔だらけの過去に本気で向き合うために。
そして"エイハブ船長"だった娘は"白鯨"の父に赦しを与える。
薄暗い室内が際立たせる、光り溢れるシーンはあまりに神々しかった。

ブレンダン・フレイザーは『ハムナプトラ』シリーズのアクションスターで有名だが、
セクハラ被害、離婚、鬱病、引きこもり、過食症で追い詰められた経緯があり、その経験が本作に活かされている。
まさにこの映画で演じるために今があったのではないか。
ダーレン・アロノフスキーらしい難解でホラー映画さながらのスリリングな演出も健在で、
感情移入を超越し、心をかき乱された怒涛の2時間だった。
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