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タイトル名 |
腑抜けども、悲しみの愛を見せろ |
レビュワー |
ゆうろうさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2013-03-01 02:51:30 |
変更日時 |
2013-03-02 11:35:22 |
レビュー内容 |
「桐島、部活辞めるってよ」を観てから、後追いで吉田監督の作品を観てみよう!ということで選んだ本作。 制作年だとこの作品よりも後だけど、「ヤング・アダルト」の日本版といった感じです。 都会に出ただけで文化人を気取る勘違い女が、糞つまらない田舎に帰ってくる。しかし、「腑抜け~」は、田舎に住む人々も一筋縄ではいかない人物ばかりでした。
個性的なタイトル、基本的に家の中で進む物語、人物の配置の仕方、そしてドロドロのストーリー。いかにも小劇場でやりそうなネタだなあ。と思ったら、実際に戯曲の映画化なんですね。よくも悪くも納得。安易な題材選びだなあと思いますが、よくあるネタでも手を抜くことなくキッチリ作られていて、飽きる事無く観る事が出来ました。とても丁寧に作られた作品です。文通相手の映画監督から「次の作品の主演女優をあなたにお願いしたい」という内容は、オチを知ってから思い出すと、ニヤリとさせられます。そういうさりげない伏線が随所に張られています。
好きなのは、クライマックスと結末の絶妙なサジ加減。戯曲ではどうなってるかは分からないけれど、吉田監督は物語の結末をどこにするかの判断が上手いなあ、と思います。「ラストが蛇足」という意見もありますけれど。「本当に面白いのはここからだ!」と宣言してまで念押しする結末。ただ恨みを発散させる絵を描いただけでは終われない。カタルシスを味わっただけでは物語は終われない。本当に作品が形になる瞬間を観られて良かったです。 |
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