天国はまだ遠く - トントさんのレビュー

レビュー内容
タイトル名	天国はまだ遠く
レビュワー	トントさん
点数	8点
投稿日時	2011-07-31 18:11:47
変更日時	2011-07-31 18:11:47
久しぶりの「男はつらいよ」的世界。やはり日本人にはこの手の映画は不可欠だと思った。以前、地元の映画館で寅さんを観たとき、年配の夫婦がたくさん来てて、終わった後は拍手だった。今、そんな映画がどれほどあるんだ。山田洋次はもう気力が持たないだろうから、新たな寅さんテイストの映画よ、出でよ！この映画は、「刑事ジョンブック」的な終わり方だったが、それでも村の人々との交流や加藤ローサの無防備な表情にとても癒された。あのような女性が自殺を図る設定を許す実社会てのは、やはり今の経済効率主義の社会てのは何か変じゃね？この映画では、地方の民宿の兄ちゃんも奥さんを自殺で亡くすという、ちょっと簡単な図式では言えない設定になっている。それでも田舎の包容力に、今の日本を癒してくれる何かに期待したいと言うのは身勝手か？買い物難民、孤独死、それに加えて酷い天災。地方も余裕がなくなってきているかもしれないが、それを守っていく文化も必要だ。

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