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タイトル名 |
ミレニアム・マンボ |
レビュワー |
R&Aさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2005-10-13 18:12:35 |
変更日時 |
2005-10-13 18:12:35 |
レビュー内容 |
びっくりした。長いワンカットの間にスーチーを捉えるカメラは狭い屋内を移動する彼女を追う、かと思えば平気で他の人物がカメラの前を通りすぎる。スーチーがまた動き出すと、ハッと気づいた素人のカメラマンのようにワンテンポ遅れて慌てて彼女を追う。スーチーのちょっとした仕草にいちいちカメラがビクッと反応する。監督の意図は解らないがこんなスリリングな映像体験は初めてです。タバコを吸う、グラスを傾ける、そんな日常の仕草に目が釘付けになった。室内のオレンジの光と屋外のブルーの光の対比も面白く、中でもオレンジの室内から見える窓の外のブルーという、同一画面での2色の同居が素晴らしい。ブルーはけして明るくはなかったけど、確実に「解放」を表現していたと思う。台湾の歴史ものを三部作として描き高い評価を得た候孝賢がこの現代劇によってその才能の幅の広さを見せつけた。本人は満足していないようなことを言っていたらしいが、私にとってはこのうえない刺激的な作品でありました。 |
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