《改行表示》 4.ネタバレ この映画はさすがにスピルバーグが誉めただけのことはある。 日本のホラーを見慣れている人は不満かもしれない。 私は日本のホラーを怖くて避けているので新鮮だった。 韓国の俳優さんはもちろん見た目が日本人と同じだから幽霊としてみたら怖い。 ゾンビでもないし金髪でもないしマスクもかぶっていない(笑) もしかしたら私は「リング」とか観たらトラウマになるのでは・・だから観ない。 脚本がまずよくできておりいわゆる「シックス・センス」オチなのだが、 詳しく書くともう観ても面白くないので書きません。 それまでがちょっとだるい。 韓国映画は初めて観たのですが中華映画と同じように、 赤を効かせた暗い観づらい演出が多い。 あれってもともとは「サスペリア」とかイタリア映画の影響なのかな。 絵として凝りに凝ったカメラワークが多いんだけど、 はじめのうちはうまいなぁ(というかヒッチコックやスピルバーグの技法ですが)と感心するも、 それがずっとだから飽きてきて(長いよなぁこの映画ホラーなのに)と思っていました。 しかし脚本がいいので頭の中では飽きませんでした。 観る映画というよりも読む映画かもしれない。 演出に既存の映画を感じさせてしまうのが難ですが、 これだけ人間の恨みや後悔が描かれていれば成功でしょう。 やはりアジアの映画だなぁと思いました。 内面を描かせたら洋画よりずっとえぐいです(苦笑) 洋画のホラーはどうしても宗教で怖がらせようとしますから、 日本人が観て見た目は怖いが内面は怖くはないのですよ。 この作品の一番よかったところは、 全部謎が解けたあとの救いようがない暗さと対照的に、 明るい音楽と背を向ける主人公のシーンです。 それからのことが今までですから(やるなぁ悪趣味だなぁ)と思いました。 ママ母が主人公に言ったひとことの展開やそれまでの家族図など、 松本清張ものみたいだなぁと感じました。 登場人物で特に気になったのが主役の女の子より、 妹役の子(少年みたい・・)と、 ママ母役の人がニコール・キッドマンとかぶり「アザーズ」が頭から抜けなかった。 【アルメイダ】さん [DVD(吹替)] 6点(2006-09-21 06:53:21)
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3.ネタバレ 時系列を故意に無茶苦茶に羅列して謎めいたムードを高めようとしたり、それなりに苦心したフシがあるけど、生憎とさほど効果は上がっていない。つーか、むしろ鬱陶しい!コノ手の見世物ホラーでアート系を気取ってんじゃねーよ!あと、何人かの方が既に御指摘済みではあるが、発端となる妹の死に様は…ワザとらし杉というか、あんなのじゃ死なないだろフツー?オチのサイコパラノイア多重人格ネタもありがちだしレベル低い。うーーーーん、褒めドコロが全然見つからないので容赦なく7点マイナスしちまえやオラ! 【へちょちょ】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2006-08-20 15:29:38)
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《改行表示》 2.ネタバレ 「おまえはこの瞬間のことを一生後悔するわよ」と義母のウンジュが言い放った言葉の意味は、箪笥の下で圧死した妹を救える可能性があったことを言っているのだと思う。姉のスミに冷たくされたウンジュはそのことを恨みに思って箪笥の下で起こっている出来事をスミに教えなかった。姉のスミは激しく後悔したでしょう。 悪いのはもちろん教えなかったウンジュですがスミは自分を責めたはずです。スミの強い自責の念が妄想となって母親の亡霊から襲われるというシュチエーションに結びついたのかもしれません。後ろめたい自分を罰したいという感情です。スミは義母を激しく憎みつつも自分の罪にも苦しんでいた。元々はスミの母親から夫を奪ったウンジュが遠因で、母親の自殺と妹の事故が生まれたわけですがそれを救えなかった自分を責めてしまう姉の心理も不自然ではないと思います。義母に対する強烈な憎しみと自分に対する暗い自責の念が絡み合い「母親と妹を殺したのは義母と自分の2人なのかもしれない」という無意識の思い込み─。それがスミの妄想となり自分自身を義母と同一化させる要因になったのではないでしょうか? 愛する家族の死を受け入れることは容易ではありません。スミの父親がショック療法的に事故が起こったあの家にスミを連れて行った結果、彼女は妄想の中で妹を消滅させ、妄想の中で義母と対決し、そして妄想の中で殺されてしまいます。 それが解放を意味するのか絶望を意味するのか答えは観客に委ねられています。 ホラー嫌いの私が時には音を小さくしたり、時には薄目をして画面を見たりと涙ぐましい努力でこの映画を観た理由はこれが良質なヒューマンドラマだと確信していたからでした。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-03-16 21:06:36)
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《改行表示》 1.ネタバレ ホラーとしての質なら邦画のそれにかなり近くなってきてますね(ってかそのまんま?)。でも邦画には無い、4人の家族(特に女性3人組)の確執を繊細に描いた描写はすごくリアルで(リアルすぎ??)、観ているこっちもホラーとは違う意味でドキドキしながら観ることが出来ました。お化けとか箪笥とか無くても充分この家は怖い。見ていてお父さんがすっごい気の毒でした(笑)。終始「ガンバレ親父!!」とエールを送りつづけることおよそ1時間、だんだん彼が玉置浩司に見えてきたんですが気のせいでしょうか? 最終的にはなんかシックスセンス的な終わり方でなんかがっかり感が拭えませんでした。そろそろホラー映画界からリング以来綿々と続く、「ロングの女性の幽霊」というブームは過ぎ去ってくれないだろうか。いいかげん飽きてきました。流行に乗るのはそろそろやめてもうちょっとクリエイティブになろうぞホラー映画界。 【TANTO】さん 6点(2005-01-27 11:11:06)
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