映画『狼たちの午後』の口コミ・レビュー(2ページ目)

狼たちの午後

[オオカミタチノゴゴ]
Dog Day Afternoon
1975年上映時間:125分
平均点:7.14 / 10(Review 161人) (点数分布表示)
公開開始日(1976-03-13)
ドラマ犯罪もの実話もの同性愛もの
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2017-08-29)【S&S】さん
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監督シドニー・ルメット
助監督バート・ハリス
キャストアル・パチーノ(男優)ソニー
ジョン・カザール(男優)サル
ジェームズ・ブロデリック(男優)シェルドン捜査官
チャールズ・ダーニング(男優)ユージーン・モレッティ巡査部長
クリス・サランドン(男優)レオン・シャーマー
ランス・ヘンリクセン(男優)マーフィー捜査官
ペニー・アレン(女優)シルヴィア
キャロル・ケイン(女優)ジェニー
野沢那智ソニー(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
岸田森サル(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
中村正[声優]シェルドン捜査官(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
富田耕生ユージーン・モレッティ巡査部長(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
安原義人レオン・シャーマー(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
徳丸完マーフィー捜査官(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
京田尚子(日本語吹き替え版【フジテレビ】)
脚本フランク・ピアソン
撮影ヴィクター・J・ケンパー
フレッド・シュラー(カメラ・オペレーター)
製作マーティン・ブレグマン
マーティン・エルファンド
ロバート・グリーンハット(製作補)
配給ワーナー・ブラザース
美術ロバート・ドラムヘラー(セット装飾)
ジョセフ・M・カラッシオロ
衣装アンナ・ヒル・ジョンストン
編集デデ・アレン
録音スティーヴン・A・ロッター
リチャード・P・シリンシオーネ
字幕翻訳高瀬鎮夫
あらすじ
ある夏の日、3人組の強盗が銀行に押し入った。1人は怖気づいて逃げ出したが残された2人の犯人、ソニー(アル・パチーノ)とサル(ジョン・カザール)は、警察に包囲され篭城する羽目になる。追い詰められていく中、人質との間には奇妙な連帯感が生まれ、野次馬も彼らを英雄視するようになる……。 1972年、ニューヨークで実際に起こった事件を題材に製作された。
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💬口コミ一覧(8点検索) [全部]

11.久々に見てみると、とても面白かった。ハイテク機器に左右されない時代の銀行強盗。銃を出す姿も全然スマートじゃない。アル・パチーノはこのころ、ほんとにいい演技をしていると思います。感情の読めない相棒も印象的。
のまっとさん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-23 21:31:20)
10.ネタバレ 比較的楽観的なソニーとそれとは対照的にずっと気をつけていたのに最後の最後であっけなく殺されてしまうサル、すぐに怖気づいて逃げ出す仲間、ソニーを取り巻く自分勝手な母親と二人の妻、同情的になりながら結局は二人を見捨てる人質たち、次第に熱狂的になる観衆、面白半分に干渉してくるマスコミ、必死に隙を狙おうとする警察。さまざまな人間の中で、淡々と進む中にも何か惹きつけられるものを感じます。
秀吉さん [DVD(字幕)] 8点(2008-03-09 01:18:44)
9.ソードフィッシュのトラボルトに触発されて鑑賞。彼の言うとおり素晴しかったです。銀行強盗なのに緊迫感もなく、どことなくコメディ調で淡々と流れ、行員だけでなくこっちまでお金手に入れてねと思い入れが入ってきたとたん、やはり銀行強盗、現実に戻ったら冷酷なまでの結末。昼間の眩しいまでの明るい映像と夜のサーチライト舞う冷たさを感じさせる空港の映像。そのコントラスト。ラストのアルパチーノの絶望とも後悔ともとれる表情は映画史に残ってもいいのでは思うほどです。
タッチッチさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-06-03 16:05:43)
8.ネタバレ 森達也の『A』は、オウム側から社会を見た映画ですが、この映画はそれの銀行強盗版ですね。メディアは面白おかしく彼らを取り上げるけど、彼らから見れば「お前らもよっぽどおかしいぜ」という感じなんでしょうか。過剰な人間ドラマもなく(日本じゃこんなの作れないよね)、キャラクター紹介も必要最低限。映画が進むにつれて主人公の人物像がやっとこさ見えてくる。人質たちも、見た目と仕草以外は殆ど情報がないけれど、それでも人となりがわかるようになっていて潔いですね。結局誰とも理解しあえなかった主人公が悲しいです。
ゆうろうさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2009-05-11 20:31:01)
7.ネタバレ ゲイの愛人の性転換費用のために銀行を襲うソニーとサルの二人は、本当に愚かで、心が折れそうなほど弱く、限りなく優しい人物だ。当時の腐敗しきった警察組織を相手に、「アッティカ!アッティカ!」と叫び(アッティカ刑務所で待遇改善を要求し暴動を起こした囚人たち数十名が殺害された事件)、一躍人気者になるソニー。ワイオミングを外国だと思い、肺癌になるのを畏れタバコを喫えないサル。そんな彼らに冷たい現実が押し寄せる。『ゴッドファーザー』とは対照的に、全身で感情を表現するアル・パチーノのベスト・アクト。早逝したジョン・カザールも忘れられない名演を残した。社会派シドニー・ルメット監督の傑作ドラマ。
フライボーイさん [DVD(字幕)] 8点(2009-07-19 22:17:43)
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6.ネタバレ もっともらしく強盗に突入していながら、開始数分後には早くも1人が自発的に脱落するという衝撃の展開。人質側にもどことなく「何やってるの、この人たち?」というリアクションが漂っているのが、何とも言えない。そのままなら、とっとと小金だけ奪って逃げ去るか、とっとと警察に制圧されるかのどっちかなはずが、膨れ上がったマスコミや群衆が作用することによって、犯人も、被害者も、警察も、全部の歯車が徐々に狂い出す。誰も予測していなかった方向でありながら、必然性を持って展開する手腕が見事。●その中でも、細かい演出の芸がいろいろあって、例えば、守衛のおじさんを解放した後に女性人質と一緒に外へ出るとき、鍵を開けるのにもたつくパチーノに対し、人質女性が「こうするのよ」みたいに動作で教える、さりげない一瞬。いろんな変化がちょっとした技で象徴的に表現されている。●ほとんどの舞台は、決して広くはない銀行店舗内と、その外のわずかな範囲なのに、それを感じさせず、しかも、登場人物の表情や行動や周囲の光景まで的確に切り取ったカメラの腕も特筆すべき。
Oliasさん [DVD(字幕)] 8点(2011-09-17 03:00:17)
5.ネタバレ 序盤の笑いを誘う杜撰な強盗描写から、シドニー・ルメットには珍しく気楽に観れるタイプの映画かと思いきや、どんどんアメリカの暗部を暴いていく恐ろしい社会派サスペンスでした。
観ていて戦慄を覚えた描写を以下に。1.黒人は漏れなく社会的に余り高くない職業(守衛、ピザの配達人、運転手)についていること。しかも守衛で喘息持ちの初老のおじさんは黒人というだけで犯人扱いされ連行される。2.ゲイに対する一部の人間の強烈な悪意。ソニーの妻レオンが現れるとモレッティはJesus(神よ。何てことだ)と言い、警官はQueer(同性愛者に対する蔑称。字幕では「ホモかよ」となっていたけどここは「カマ野郎」位のニュアンスが正しいと思います)と罵り、一部の市民はソニーが乗るバスに石を投げつける。ソニーは普通にカトリック信者なのに。3.中産階級が低所得に喘いでいた当時の社会状況。警官すら例外ではなく、ソニーが撒く金に群がるって……。あれだけおおごとな事態になったのに銀行サイドの経営者の描写がゼロなのはアメリカの基本的な経営者のスタンス(会社は従業員が主体では無く、株主のもの。だからソニーが言及していた通り労働組合の数も極端に少ない。)を表していたのかも知れません。
そして最後に解放された途端に安堵の表情を浮かべる人質たちを見たソニーの顔のインパクトは素晴らしい。彼はあの時、何を思ったのか。結局自分がしたことは何の意味もなく社会は回っていくのだという絶望だと私は解釈しました。
しかし最後に字幕が良くない点を指摘せざるを得ません。前述した【queer】の訳はニュアンスの問題だけれども、【Attica】を単に「アティカ」と訳していたのは完全に誤訳でしょう。あれは明らかにアッティカ刑務所暴動のことです。固有名詞くらいちゃんと調べて訳して欲しい。
民朗さん [DVD(字幕)] 8点(2013-01-13 12:37:33)
👍 1
4.ネタバレ 今でこそこういうプロットの犯罪映画は珍しくないけど、製作当時としては実話を元にしているとはいえ奇想天外な新しいタイプの作品だったと言えます。犯人と警察とマスコミ&野次馬が三すくみ状態でにらみ合うプロットは今観ても面白い。A・パチーノもこの頃が役者としての絶頂期だったんでしょうね。 S・ルメットが監督だから序盤からの警察の包囲作戦がドキュメンタリー調できびきびと撮られていてお見事です。この頃はまだ交渉人みたいな職務は警察にはなかったみたいですが、それにしてもあまりに統制がとれていないNYPDのだらしなさは眼を覆うばかりです。この映画が本当に面白くなるのはパチーノの“女房”が登場してからでして、“女房”と電話で話すあたりのパチーノの演技は彼の長い俳優歴中でも屈指の演技です。でもこの“女房”C・サランドンがオスカーにノミネートされたのに、サル役のJ・カザールは無視されたというのはどうも納得がいきません。そう言えば、サルを射殺するFBI捜査官は若き日のL・ヘンリクセンでした。
S&Sさん [映画館(字幕)] 8点(2013-02-13 22:50:29)
3.ネタバレ 最初から最後までドキドキしっぱなしで、娯楽映画として上出来。
娯楽映画でありながら風刺や同性愛など、万人受けしないネタも盛り込んでいて挑戦的な姿勢が素敵。

ソニーがバラまくお金を拾おうと右往左往する大衆は、マスコミに踊らされる人々の姿を表しているように感じた。
人それぞれ、何かしらどこかで考えさせられるのでは。
Sugarbetterさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-10-22 19:18:39)
2.ネタバレ 評判通りかなりよかったです。どの程度実話に基づいているのか知りませんが、前半はけっこう笑えるところが多いです。ソニーとサルのドジコンビぶりが面白い。後半、対応がシェルドンに代わってから、少し雰囲気が変わってきます。銀行強盗を扱っていながら、当時の社会問題があぶり出される構図もうまかったです。本作では社会問題に対する批判を声高に叫ばず(ソニーは叫んでましたが)、ユーモアも含めた皮肉な視点で捉えているのがよかったと思います。ソニーが思いがけずヒーロー扱いされるあたりが、かなりいい。ソニーを殴りつけた男が逮捕されてソニーが無事というあたりも、かなりおかしみのある皮肉ですね。
ラストは、終始喋りまくっていたソニーが沈黙するという演出で引きつけます。雄弁よりも印象的で効果のある沈黙でした。
アングロファイルさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-07-07 20:10:24)
1.ネタバレ 面白い!これは傑作だろう。基本的にコメディタッチで何か可笑しく、のほほんとした雰囲気があるのだが、当然ただおかしいだけではなく、その根底には常に不穏、不安といったものが張り詰めている。その緊張感の源泉となっているのがジョンカザールの存在だ。アルパチーノが道化(ピエロ)を演じるその後ろでこのジョンカザール演じるサルの神経質そうな存在が常にあり、「いつ、こいつがブチ切れて銃を乱射しだすか分からない」という緊張感を顧客に抱かせ続ける。普通緊張と緩和というとそれらが交互にくるものだが、本作においては常に緊張感がある上で、クスクスと笑わせようとするので、こちらも笑っていていいのだろうか?という気持ちになってくる。それは、まさにこの事件をテレビで見ている視聴者、もしくは実際に銀行に囚われた人質が感じている感覚ではないだろうか。結末の怒涛の展開も素晴らしい。そこで我々はFBI捜査官の「we'll take care of Sal(サルのことは我々に任せろ)」という言葉の意味を知るのだ・・。最後今まで道化を演じていたアルパチーノが「don't shoot me」という言葉を弱々しく言うシーンにこの男の本質が描かれている気がした。今回リバイバル上映で初見ながら劇場で観れたことも良かったかもしれない。
rain on meさん [映画館(字幕)] 8点(2019-04-03 11:42:19)
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【点数情報】

Review人数 161人
平均点数 7.14点
000.00%
110.62%
210.62%
310.62%
495.59%
5169.94%
62314.29%
74125.47%
83119.25%
92616.15%
10127.45%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.28点 Review7人
2 ストーリー評価 7.33点 Review9人
3 鑑賞後の後味 6.87点 Review8人
4 音楽評価 4.00点 Review3人
5 感泣評価 3.00点 Review3人

【アカデミー賞 情報】

1975年 48回
作品賞 候補(ノミネート) 
主演男優賞アル・パチーノ候補(ノミネート) 
助演男優賞クリス・サランドン候補(ノミネート) 
監督賞シドニー・ルメット候補(ノミネート) 
脚本賞フランク・ピアソン受賞 
編集賞デデ・アレン候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1975年 33回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
主演男優賞(ドラマ部門)アル・パチーノ候補(ノミネート) 
助演男優賞ジョン・カザール候補(ノミネート) 
助演男優賞チャールズ・ダーニング候補(ノミネート) 
監督賞シドニー・ルメット候補(ノミネート) 
脚本賞フランク・ピアソン候補(ノミネート) 

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