映画『パンズ・ラビリンス』の口コミ・レビュー

パンズ・ラビリンス

[パンズラビリンス]
Pan's Labyrinth
(El Laberinto del Fauno)
2006年メキシコスペイン上映時間:119分
平均点:6.95 / 10(Review 147人) (点数分布表示)
公開開始日(2007-10-06)
ドラマサスペンスファンタジー
新規登録(2007-01-29)【rothschild】さん
タイトル情報更新(2025-02-24)【イニシャルK】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督ギレルモ・デル・トロ
キャストイバナ・バケロ(女優)オフェリア
ダグ・ジョーンズ〔男優〕(男優)パン/ペイルマン
セルジ・ロペス(男優)ビダル
アリアドナ・ヒル(女優)カルメン
マリベル・ヴェルドゥ(女優)メルセデス
アレックス・アングロ(男優)フェレイロ医師
ゴンサロ・ウリアルテ(男優)フランセス
宇山玲加オフェリア(日本語吹き替え版)
諸角憲一ビダル(日本語吹き替え版)
塩田朋子メルセデス(日本語吹き替え版)
伊藤和晃フェレイロ医師(日本語吹き替え版)
脚本ギレルモ・デル・トロ
音楽ハビエル・ナバレテ
撮影ギレルモ・ナヴァロ
製作ギレルモ・デル・トロ
アルフォンソ・キュアロン
配給キュービカル・エンタテインメント
特撮カフェFX社(視覚効果)
美術エウヘニオ・カバイェーロ(プロダクション・デザイン)
字幕翻訳松浦美奈
その他アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(サンクス)
あらすじ
1944年スペイン。少女オフェリアは身重の母と共に山岳地帯に移り住む。レジスタンスを討伐する残忍な義父、ヴィダル大尉と同居する為だ。彼女は屋敷近くにある迷宮の遺跡の中で半身半獣のパンと出会い、自分が魔法の国の王女であると告げられる。パンは王女に戻る為の試練を彼女に課す。
スポンサーリンク

💬口コミ一覧(7点検索) [全部]

32.ネタバレ 美術がすばらしいです。物語に沿って必要最小限のに描かれるイマジネーション豊かな造形が、おとぎの国に出遭う少女のドキドキ感、そして現実か妄想か分からない興味を盛り上げてくれます。物語は暗く単純ですが、悪役として描かれる軍人の義父と少女との対比が、現実からおとぎの国に逃げ出そうとする少女への共感をもたらし、映画にのめり込ませてくれます。
カワウソの聞耳さん [映画館(字幕)] 7点(2007-10-08 15:37:44)
31.ネタバレ 冒険系ファンタジーの割には話の規模としてはごく狭い範囲内に収まっているのだが、この作品が優れているのは、無意味に展開を拡げすぎずに、あくまでも現実の迫り来る危機と表裏一体のものとしてファンタジーの部分を位置づけていること、そして、中途半端にお約束的なハッピーエンドの方向に持っていかなかったこと。そのことが、全体に少女の生々しい息づかいを与え、地に足のついたファンタジーという難易度の高い世界を創り上げることに成功しています。それにしても、主演のイバナ・バケロの、気品と可愛らしさが完全に両立した存在感にはびっくり。演技も安定していて、今から次作が楽しみ。
Oliasさん [映画館(字幕)] 7点(2007-10-08 22:31:25)
30.ネタバレ 力一杯「痛い」作品でした。あんだけ刺されて、切られて普通にふるまうってランボーみたい。金槌やペンチ見せるだけで恐怖演出できるのは、やっぱ魔女狩り世界一の国だけありますね。ファンタシーの体裁借りてますけど、空想の世界にしか居所を見つけられなかった当時のスペイン市民の心を映しだしたんだと思います。オフェリアの死とそれによってたどり着く王国がそれを表しています。ということで、結果的に映像美を堪能することができました。ラストのカタルシスはつかの間の休息ですね。考えてみればこの後30年にわたってフランコ独裁が続くわけですから。色々な意味で万人には勧められませんなぁ。
shintaxさん [映画館(字幕)] 7点(2007-10-16 16:55:41)
29.ブラック・ファンタジー好きなんで早速見てきました。
音楽と色彩はとても良い感じ!おとぎ話チックなところと、痛々しい現実のミスマッチがよく描けているなぁと感じました。ティム・バートンとか好きな人なら割とはまるんじゃないかな?
ぬーとんさん [映画館(字幕)] 7点(2007-10-26 00:25:42)
28.ネタバレ この監督はビジュアル的には好きですね。昆虫やグロい描写なんか抜群です。手の目は日本の妖怪からヒントを得たのかもしれませんが、実際にいたら怖いけど物凄く効率が悪いですよね。 救いの無い現実に絶望するが、自己犠牲により幻想の国で報われる。戦時の子供の空想ですが切ないなぁ。
ロカホリさん [映画館(字幕)] 7点(2007-10-27 01:29:02)
27.ネタバレ 2年半前に映画館で観て以来。ダークでこってり、ブラックファンタジー。目を覆うようなグロいシーンが目立ちました。少女がスペイン内乱下で厳格な義父に苦しむ現実世界と少女の無垢な心が生み出した幻想世界。独特の対照的な世界が描写されていて哀愁漂うテーマ曲にマッチしていました。意外な結末に重い余韻が残りました。
獅子-平常心さん [映画館(字幕)] 7点(2007-11-25 23:12:00)
26.ネタバレ 内戦渦のスペイン、残酷で悲痛な運命の中に放り込まれた一人の少女、彼女が迷い込んだ幻想的な「迷宮」は、現実か妄想か。

まず自分の想像以上に、痛々しく悲劇的展開が衝撃的だった。
悲劇的な運命の中で主人公の少女がファンタジーの世界に入り込み光を見出していくという展開を想像していただが、決してそんな生易しいものではなかった。
どこまでも暗い闇の中で、少女が自分に対する唯一の救いどころとして見出していくもの、それが「幻想」だった。

物語が始まった時点で、少女の精神は崩壊していたのかもしれない。
少女が迷い込んだのは、光に溢れたファンタジー世界ではなく、闇の中の限界の淵で辿り着いた、幻想世界だったのだろう。

戦渦の薄暗い山村とその中で見え隠れする妖しい幻想世界を、独特のビジュアルで描き出した映像美が素晴らしい。
時に痛々し過ぎるほどの描写も、確固たるビジュアルセンスによって作品の中で違和感なく溶け込んでいる。

基本的に「悲劇」は苦手で、出来ることなら見たくない。
だが、残酷な運命に対する少女の人間としてのひたむきさ、そして魅惑的な少女の幻想世界にどんどん引き込まれていった。
鉄腕麗人さん [映画館(字幕)] 7点(2007-12-02 21:55:21)
25.ネタバレ 非情な現実は逃避手段であった空想をも侵し、終いにはその中ですら裏切られてしまう救いのない悲劇。
そんな顛末にも拘わらず、気高い心を失わなかった彼女に拍手。
自分を恥じるような生き方をしなければ人は皆「天国」に行ける(自爆テロやってるような人にも言えることでしょうから、一概に肯定できませんが)。

宣伝ではファンタジーと謳われているものの、空想内容が幻想的なものだったということでしかないのでジャンル分けとして「ファンタジー」を用いるのは適切でないのでは?
あの世界観は脈略がないので、すぐに空想なんだろうと察しはつくものの、ファンタジーという言葉に惑わさせて、この曖昧な世界も現実でしたなんて処理にしないでくれよと冷や冷やしながらの鑑賞になってしまった。
カラバ侯爵さん [映画館(字幕)] 7点(2008-01-11 17:20:09)
24.ネタバレ 厳しい現実から逃れるために幻想の世界で暮らす少女の心情を、二つの世界の対比と独特の映像美で上手く捉えた秀作ファンタジー。クリーチャーのデザインが凄い独走的。手に目がある人とか本気で不気味だった。
サムサッカー・サムさん [映画館(字幕)] 7点(2008-04-02 13:32:59)
23.ネタバレ 父が亡くなり、母が亡くなり、弟が奪われ、孤独になったオフェリア。さぞ辛かっただろうに。オフェリアは愛くるしい少女なのに、ちっとも笑顔を作らない。どんな政治的理由があろうと知ったこっちゃない。こんなにも無垢な少女が笑顔を作ることができない世の中なんて、糞食らえだ!でもきっと、おとぎ話の国では笑顔の絶えない平和な世界を築いてるだろうと、私は信じている。
VNTSさん [DVD(字幕)] 7点(2008-04-08 00:08:01)
スポンサーリンク
22.ネタバレ 面白かったけど、深遠さに欠けるというか、あくまでも娯楽作品としてよくできているという印象。伏線の利かせ方が非常にわかりやすく、脚本の計算が透けて見える。登場人物は敷かれたレールの上を忠実に辿る人形のよう――というのは言い過ぎだとしても、少なくとも厚みのある人間としては感じられない。みんなして明らかにストーリー上必要な失敗を犯していくのには笑ってしまった。たとえ子どもであっても、あそこで葡萄を食べるのはバカ過ぎるだろう。医者の台詞や、悲痛なラストにはさすがに涙を誘われたけれど、深く感動したかと訊かれたらNOだ。面白い。それは確かだが、それ以上のものはなかった。
no oneさん [DVD(字幕)] 7点(2008-04-12 21:46:18)
21.ギリアムの「ローズ・イン・タイドランド」もそうですけど、やっぱりこういうのが本当のファンタジーといえるのかもしれません。空想というのは、特に子供にとってはそうですけど、現実の反転、反映、逃避なわけでありますね。彼女の空想を作り出す要因、それは戦争下の現状と、そしてあのお父さん。まるでファシストの代名詞みたいなキャラで、ちょっとやりすぎかしらと思うくらいエグいシーンもありますから、これはまさに大人の為のファンタジー作品といっていいでしょう。私がこの作品で共感を覚えたのは、空想というものが現実を土台にして飛び回る自由で躍動的な存在などというのではなく、あくまで現実という不変不動の巨きなるものを前にした非力でか弱い代物でしかないというその描き方にあります。それは多くの「空想好きな子供たち」が体現するどうしようもない切なさ、やるせなさであり、それを思い知ることで人は大人になっていく。その子供特有の感覚をこの作品は構成として再現して見せており、あまたの数あるファンタジー映画の中でも一線を引く点だと思う。
あろえりーなさん [DVD(字幕)] 7点(2008-04-14 16:31:27)
👍 3
20.予告編での予備知識からは想像できないダーク・ファンタジー。「ミツバチのささやき」や「エルスール」などにちょいちょい影を落とすスペインの内戦について調べちまったよ、それほど内戦とは根深いものなのか。少女の目に映る世界とは、現実から死の危険をもってしても逃げ出したいほど荒廃しているのだろう。シーンの繋ぎに物陰を多用したり、途中話がバタバタ進むところがちょっと不満だが、CGなどは良く出来ており全体としては非常に満足。
※子供は見ないほうが・・・トラウマになるぐらいグロいです
カーヴさん [DVD(字幕)] 7点(2008-04-21 09:08:47)
19.ネタバレ 最近のファンタジー映画にはない、ダークかつグロテスクな世界観が印象的でした。全体的な物語として、残酷な現実で空想に生きるヒロインがラストでその空想に満たされながら最期を迎える、という点で、やはり俺もダンサー・イン・ザ・ダークを思い出しましたね。見る人によってハッピーエンドともバッドエンドとも取れるラストもまたしかり(ちなみに俺は前者のように感じました)ラストで王国が映し出されるシーンは美しかったですね。全編どことなくダークな映像で描かれる現実世界との対比が面白かったです。ただ、それ以外でのファンタジー・シーンが予想よりも地味だったのが残念。あの王国のような美しさが全体的に欲しかったです。
ポール婆宝勉(わいけー)さん [DVD(字幕)] 7点(2008-04-29 14:14:03)
18.ネタバレ 『ラビリンス』という言葉の持つ「怪しさ」「不気味さ」「わくわく感」が非常に上手く表現されていました。美術のおかげでしょうね。でもCGはもうちょっとの印象。一つ腑に落ちなかったのは実際に魔法の国(だっけ?)はあったのかという事。ダンサーインザダークのようにすべて彼女の妄想なのか?確かにラストの方で大尉にはパンは見えてないしオリフィアが死んだあとのカメラの引きは現実であることを想像させる。でも魔法のチョークは現実世界で使えたし・・・。まぁオリフィアが幸せのうちに死ねたのだから良しとしますか。
鼻くまさん [DVD(字幕)] 7点(2008-05-03 15:18:16)
17.ネタバレ おとぎ話と現実とがぶつかりあうのかと思っていたら、歴史をおとぎ話に呑み込ませてしまったような映画だった。悪役の大尉が歴史上のファシストを再現するというより、童話の憎々しい継父の造形で、幻想と現実とが対立するというより並行している感じ。別にそれでもいいんだけど、フランコがまだ生存中に作られた『ミツバチのささやき』より緊張に欠けるのは仕方なく、こうして内戦の歴史の記憶が過去の物語になっていくのだろう。興味深かったのは、生まれてくる息子への大尉の思い込みの強さ。もう妊娠中から男の子と決めている。男から男へという父権の強さが、カトリックの国ではいまでも重苦しいということか。そう思うとアルモドバルの女性映画の見方にも、また新たな視点が加わってくる。話の終わらせかたも、同じスペイン映画の『汚れなき悪戯』をちょっと思い出させ、やはりカトリック的なものを感じた。実はこの映画で一番感動したのは、手のひらに目玉のある化け物の登場で、江戸時代の百鬼夜行図にも、両方の手のひらに目があるのっぺらぼうがいる。そっくり。バケモンの想像力において世界は一つだなあ、と感動した。
なんのかんのさん [DVD(字幕)] 7点(2008-06-17 12:18:36)
👍 3
16.後味の悪い、暗い映画だとは聞いていたのだが、想像していたのと少し違った。主人公の名前がパンだと思っていた時点で違っていたのだが。
HKさん [DVD(字幕)] 7点(2008-08-29 00:47:31)
15.ネタバレ メルセデスは「私のお母さんはパンには気を付けろって言った」って言いますよね。パンの言うことを聞かずに、あのまま部屋にいれば、オフェリアはゲリラに助け出されて、メルセデスのもとで戦う女に成長していたかもしれない。でも地下の王国を選ばざるを得ないほど現実は絶望的だったってことでしょうか。
はるこりさん [DVD(吹替)] 7点(2008-09-29 00:57:58)
14.一言では語り尽くせない、現実とファンタジーを織り交ぜた秀作。オフェリアの身にふりかかる辛い現実がある一方、オフェリア目線で希望を見出していこうとストーリーは進む。もちろんおとぎ話前提であれば、現実逃避とも判断しかねないだろうが、タイトルに「パンズラビリンス」を持ってきたのであれば、主人公を「オフェリア」と捉えたならば、けしてネガティブではない。ただ、現実が交錯するため、単なるおとぎ話で終わらない深みがある。人により見方は分かれるだろうが、それを逆手にとったかのような、実に面白い作りである。良質のファンタジーだと思う。
Andrejさん [DVD(字幕)] 7点(2008-11-10 04:15:54)
13.ネタバレ 切なかったです。映像や美術が素晴らしかったように思います。
ギニューさん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-12 20:11:30)
スポンサーリンク
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 147人
平均点数 6.95点
010.68%
100.00%
232.04%
342.72%
464.08%
5138.84%
62315.65%
73221.77%
83926.53%
91912.93%
1074.76%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.45点 Review11人
2 ストーリー評価 7.55点 Review20人
3 鑑賞後の後味 6.68点 Review19人
4 音楽評価 6.94点 Review17人
5 感泣評価 6.15点 Review13人

【アカデミー賞 情報】

2006年 79回
脚本賞ギレルモ・デル・トロ候補(ノミネート) 
撮影賞ギレルモ・ナヴァロ受賞 
作曲賞(ドラマ)ハビエル・ナバレテ候補(ノミネート) 
美術賞エウヘニオ・カバイェーロ受賞 
特殊メイクアップ賞 受賞メイクアップ賞 として
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2006年 64回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

■ ヘルプ