映画『ハプニング』の口コミ・レビュー

ハプニング

[ハプニング]
The Happening
2008年インド上映時間:91分
平均点:5.04 / 10(Review 142人) (点数分布表示)
公開開始日(2008-07-26)
ドラマホラーサスペンスパニックもの
新規登録(2008-03-10)【マーク・ハント】さん
タイトル情報更新(2022-10-07)【TOSHI】さん
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監督M・ナイト・シャマラン
助監督ジョン・ラスク
キャストマーク・ウォールバーグ(男優)エリオット
ゾーイ・デシャネル(女優)アルマ
ジョン・レグイザモ(男優)ジュリアン
ベティ・バックリー(女優)ジョーンズ夫人
スペンサー・ブレスリン(男優)ジョシュ
アラン・ラック(男優)校長
クリステン・コノリー(女優)ベンチで読書する女性
アーマンド・シュルツ(男優)トーク番組の司会者
M・ナイト・シャマランジョーイ
森川智之エリオット(日本語吹き替え版)
岡寛恵アルマ(日本語吹き替え版)
井上倫宏ジュリアン(日本語吹き替え版)
此島愛子ジョーンズ夫人(日本語吹き替え版)
佐藤しのぶ【声優】植物学者の妻(日本語吹き替え版)
川島得愛オースター二等兵(日本語吹き替え版)
石住昭彦ケンダル・ウォレス教授(日本語吹き替え版)
根本泰彦ジョーイ(日本語吹き替え版)
宇山玲加ジェス(日本語吹き替え版)
脚本M・ナイト・シャマラン
音楽ジェームズ・ニュートン・ハワード
編曲ジェフ・アトマジアン
ブラッド・デクター
撮影タク・フジモト
カイル・ルドルフ(カメラ・オペレーター)
製作M・ナイト・シャマラン
バリー・メンデル
サム・マーサー
ジョン・ラスク(製作補)
20世紀フォックス
配給20世紀フォックス
特殊メイクマイク・エリザルド(メイクアップ・スーパーバイザー)
特撮カフェFX社(視覚効果)
ILM/Industrial Light & Magic(視覚効果)
美術ジャニーン・オッペウォール(プロダクション・デザイン)
衣装ベッツィ・ヘイマン
編集コンラッド・バフ
その他サム・マーサー(ユニット・プロダクション・マネージャー)
ピート・アンソニー(指揮)
あらすじ
ニューヨークの街で突然頻発する自殺。人々は訳も解らず逃げ惑うが行く先々の都市でも同様の現象が。果たして化学兵器によるテロ攻撃なのか、それとも… M・ナイト・シャマラン監督が再び世に送り出す、ミステリアスでいて衝撃的なパニックムービー。
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💬口コミ一覧(7点検索) [全部]

26.ネタバレ 味わいのある映画。監督がシャマランなので、ホラーやスリラーじゃない。

人がいちばん怯えていたのは、大切な人が死んでしまうことや逢えなくなってしまうことで、その状況下でのドラマが主題でした。こういうの好きです。シャマラン的には、サインの別企画なんでしょうか。この映画も宇宙戦争のオマージュがちりばめられています。

サインにはなかった納屋の男的なエピソードがこちらにはきちんと入っています。観ていてだんだんハハァ、とわかってくる作りが秀逸でしたがテーマ性とシャマラン性のバランスがやや良くない感じも。新しい方向を模索してるのかもしれないですね。

それから邦題が良くない。素直に直訳の熟語で良かったと思うんですよね。日常を破壊する「出来事」を体験する映画として見ると楽しめます。オチとかどんでん返しの突飛さにばかりフォーカスされますがそういう映画はもう撮らないのかも。
黒猫クックさん [映画館(字幕)] 7点(2008-07-27 20:29:45)
25.ネタバレ ハプニング=何か、なのだ。あの超常現象はこの映画では「何か」と言われるに過ぎない。人々が自らを殺め続ける、苦しく毒気の強い画はやはり隠れ蓑で、今回は人間という生きもの、その芯にあるものを捉えようと監督は頑張ったように思える。非常事態をまずテロと報道し、原発やCIAを疑い、邪魔者は撃ち殺す。身内を疑う猜疑心にまみれた人類と、未曾有の恐怖の只中でそれを何とかはね除けた主人公の話。人物アップの多用や、人間以外の動物がほぼ出てこないことも気になる。そういえば自らを殺す行為は、数ある生きもののなかで人間だけが行う行為だと聞いたことがある。と、こう書くと深そうな感じもするけれど、相変わらずヘタクソだし、まあそこはシャマランだし。それでも物語に人を引き込むエンターテイメント性は充分持ち合わせた映画だと思う。ジョン・レグイザモのキッパリとした美しさに恋をし、点数は大幅アップしそうだったけれど、やはり心に厳しいシーンの打撃が強く、ギリギリ合格点。
のはらさん [映画館(字幕)] 7点(2008-07-31 21:32:33)
👍 1
24.得体の知れないものから逃げる恐怖を描くというものとしては最近のものだと「クローバーフィールド」とか「宇宙戦争」を思わせるが、VFXに頼らずその恐怖感を描ききっているというのはすごい。
見ている間は引き込まれた、これだけで十分。結局何を言いたいのかは見る人それぞれ想像すればいいと思う。
ととさん [映画館(字幕)] 7点(2008-08-03 18:40:45)
23.ネタバレ ここでの評価がイマイチなので、観に行くべきかどうか迷ったけど、マーク・ウォールバーグ見たさに行ってきました。期待していなかったのが良かったのか、思ってたより面白かった。でも最後主人公3人が死んでた方が面白かったかも。ついさっきあのサイコばあさんが死んだばっかりなのに、「異変はおさまっていた」なんてオチ、説得力に欠けます。私自身、自分が親になるまであまり気にもとめていなかったけど、子供が出来たらこの地球の末期的な状況を危惧するようになりました。こんな世の中でも、人は必死に生きていて、これからの地球を生きる子供がいて、さらに生まれてくる命もある。物語終わりの妊娠発覚シーンはそんな意味合いが込められていたのでしょう。一人一人が人ごとではなく、今が良ければ何でもいいっていうんじゃなく、真剣に自分たちが生きた後の時代のことまで考えなくちゃダメですよね。
あやりんさん [映画館(字幕)] 7点(2008-08-08 11:23:10)
👍 1
22.ネタバレ 基本的には「ツイスター」「デイ・アフター・トゥモロー」のような
ディザスター・パニック・ムービー。
ただしシャマラン監督という事で普通の災害映画とはやや毛色が違います。

とにかく、冒頭から目をそむけたくなるほどのショッキングな自殺シーンのオンパレード。
群衆が一様に立ち止まり、後ろ歩きを始め、次々に命を絶っていく様は
さながらレミングの集団自殺のよう(←都市伝説ですが)。
その狂気と絶望と悲壮感に満ちた光景は
見る者に一種の破滅的カタルシスを感じさせてしまう程です。

もちろん衝撃的な映像だけが見所ではなく
主人公達の心の葛藤や人間ドラマなどもちゃんと描いており
最後まで飽きることなく見ることができます。
「連絡管を使って話すシーン」
「人工の観葉植物に話しかけるシーン」
「数学教師らしい方法で女性を鎮めようとするシーン」
などは、好きなタイプの演出です。

不満もあり「見えない物の恐怖」と「自然の人間への逆襲」を同時に描こうとして
結果として映画としての鋭さを失ってしまったように感じられました。

特に気になった部分は

●「攻撃」自体が見えなくても「敵」の正体がおぼろげながら
分かってしまった=未知でなくなった時点で、以降の恐怖が大幅に緩和されてしまった点
●物語中盤でただの農場主が行った推理が、結局そのまま真相だったという点
●全てを「自然の事は完全には分からない」=「”ハプニング”だから」で丸投げしている点

…などです。

極めつけはあの「ミセス・ジョーンズ」の存在であり、あまりに強烈な彼女のサイコっぷりは
「真に恐ろしく理不尽なるは、幽霊でも災害でもなく、人間そのもの」という
監督が表現したいものとはまったく違う印象を我々に与えてしまっている所でしょう。

さらに言うなら、ラストシーンのあまりに「優等生」的な作り方は、らしくない。
ホラーやスプラッターによくある定番の”オチ”を付けるのではなく
「シックスセンス」や「ヴィレッジ」のような”大どんでん返し”をして欲しかったです。

ま、自分は「作品の意味」「説得力ある筋書き」等はあまり気にしないタチなので
事前に見たレビューサイトの酷評に反して、結構楽しめちゃったんですけどね。

「宇宙戦争」とよく比べられる本作ですが
家族愛がしつこすぎない点と、ズーイー・ デシャネルがエロカワイイのでこっちに軍配!
渡部シンイチさん [映画館(吹替)] 7点(2008-08-12 03:28:01)
21.ネタバレ 静止する人々、髪留めをおもむろに抜く読書中の女性、建設現場で次々と飛び降りてくる作業員たち、木に突進する車、芝刈機を動かす男…などなど自殺者のシーンがとても痛々しくて目を背けたくなります。その自殺を引き起こす前兆が、吹いてくる風、車のルーフにある切れこみ、ブランコでしなる木などで演出されるのですが、シャマラン監督はこういうのがとっても巧いと思います。最後に逃げ込む家の異様さもたまりません。・・・ただストーリーテラーとしてのシャマランのアイディアは枯渇してしまったのかと心配になってしまいます。例えば彼らが守るものはなぜ親友の子供なのかなど十分に機能しているとは思えません。「サイン」と同じように正体不明?の恐怖に襲われる…あるいは「ヴィレッジ」と同じように愛する者のために安全な空間から危険な外へ出て行く…のですが、「サイン」のように神の啓示で、「ヴィレッジ」のように愛の力で乗り切るわけでもありません。まさかシャマラン監督が地球の環境問題を題材にしているとは思えませんので、人知の及ばぬ圧倒的な力を前にした時、ただただ愛する者のそばにいたいということなんだと思います。スピルバーグ監督の「宇宙戦争」では人類は協力してトライポッドを撃破しましたが、本作では集団はダメだと言います。最後には男と女と子どもだけ、純粋に立ち返った時に助かります。だからこそ最後の妊娠関連のシーンがいずれも印象的で良いのです。
ミスター・グレイさん [映画館(字幕)] 7点(2008-08-15 18:30:03)
👍 1
20.ネタバレ 最近低迷のシャマラン監督、けどこれは久々にいい出来。
『宇宙戦争』から派手さを抜いた印象だけど、時間の短さもあって退屈な部分は少ない。
結局何もわからないまま終わってしまうラストで、肩すかしを食った人もいるだろうけどね。けどシャマランのファンにしてみたらこれは予測できただろう。
あの収拾のつかない不可思議な事件は、星新一でもなけりゃオチはつけられないよね(笑)
テツコさん [DVD(字幕)] 7点(2009-01-18 19:29:52)
19.ネタバレ ライオンに腕を噛み千切られるなど、予告で見たよりグロテスクな映像があってややびっくり。ジャケット裏の写真で死体シーンのバレを知っちゃってややがっかり… 事件の真相は「花粉のせい」とネットで見てたのですが、作中ではハッキリ判明してないんですね。ちょっと書ききれないくらい不完全燃焼の謎が多いです…とりあえずあれだ、何で誰も「口と鼻を塞ぐ」っていう基本行動を取ろうとしないんですか、普通に考えたらそうなるだろう!ばか! それなりに面白かったですけども… しかしなんでこの手の映画の主人公って妙に偉そうなんでしょうか、助けてくれた他人にお礼の一言もないんだもんなあ。そしてお楽しみのシャマラン探しですが、人の顔を見分けるのが苦手な私では見つけられませんでした。えーとクレジットを見るとジョーイ役……って電話の相手かよ!声だけかよ!そりゃわかんねえよ!そもそも吹替えで観たけどね!!
えむぁっ。さん [DVD(吹替)] 7点(2009-01-21 11:39:16)
😂 1
18.凄い緊迫感。次は誰の番なんだと、ずっとハラハラして見てました。
にしきのさん [DVD(吹替)] 7点(2009-01-31 13:52:19)
17.ぜんぜん期待していなかったので、思ったより面白かった。謎が科学的に解明されず謎のまま終わるのは予想どおりでしたが、最後まで適当な緊迫感があって恐怖映画としては及第点だと思います。
ぽじっこさん [DVD(吹替)] 7点(2009-03-09 19:56:36)
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16.ネタバレ 原因不明の大量殺人が、静かに描写されていく・・・。その空気感に一気に引き込まれました。一切オチは付いていないけれど、むりやりこじつけられるより良かったかもです。
ATさん [DVD(字幕)] 7点(2009-04-19 22:39:54)
15.ネタバレ ヒッチコックの『鳥』を念頭に置いているとかいないとか。たしかに原因不明のままに人が攻撃されてゆく展開は『鳥』そのものだ(いや、敵の姿を全く見せずにここまで引きつける力は『鳥』をも凌駕している)。そして何よりも初めて画面に登場するズーイー・デシャネルのどこかいってる目はまぎれもなくヒッチコック映画、とくに『鳥』の女だ。ご親切にも「あの顔は妻になれる顔じゃない」とジョン・レグイザモに言われたあとにこのいっちゃってる目をしたズーイーが映される。しかも彼女はどうやら後ろめたい何かを隠している。そんな女は『サイコ』よろしく殺される運命にある。しかしである。どうも浮気だと思ったらティラミス(だったっけ?)を食べただけらしい。そうなると話は変わってくる。レグイザモに「守り抜けないなら触るな」と言い放たれた後に少女の小さな手をしっかりと握るその姿に少なくとも少女は死なないことを確信させる。そしてズーイーもまた少女に向ける優しい目を画面にさらけだすことで彼女の死もないことを確信させる。もともとシャマランがそんなことするはずもないのだがこの確信させてくれるシーンをちゃんと見せてくれるのが嬉しい。何故毒素が発生したのか?何故主人公たちは助かるのか?そんな野暮なことを聞いちゃいけない。それでも聞かれればこう答えるしかない。それが「ハプニング」であり「奇跡」であると。シャマランはこれまでも「奇跡」を描いてきた。奇跡に何故?はない。そして奇跡はハプニングなのだ。もしかしたら「奇跡」「ハプニング」は神の啓示かもしれないと他の作品では示唆していた。毒素発生も救済も、そして夫婦の危機も円満もまた「奇跡」であり「ハプニング」なのだ。シャマランにとってのみならず映画はこの「奇跡」と「ハプニング」で成り立つ。映画は何が起こっているかを描くものであってその意味を描くものではない。昨今、こんなにも映画に素直に向き合った作品もそうはない。この作品が酷評されることのほうが私には「何故?」である。
R&Aさん [映画館(字幕)] 7点(2009-05-01 14:13:23)
👍 3
14.ネタバレ 死にたくなる毒素が撒かれるというアイデアがまず凄い。異様な死に方の数々はかなり衝撃的で、他の映画とは違うもの、今までなかったものをちゃんと作り上げているのですからシャマランはやはり何かあるクリエイターだと思います。生き延びるためには集団から離れていなければならないというルールも秀逸で、群れをなす性質のある人類にとって、追いこまれるほど集団に依拠できず個人で対応するしかないのは恐ろしいことであり、またその状況で生き延びている他人は常日頃から集団に馴染まない変わり者であったり、人に手を貸さない自己中心的な人物である可能性が必然的に高くなるのですから、人間関係も非常に不安定なものとなります。主人公達は人智の及ばぬ現象と、常識の通用しない理不尽な人間を同時に相手にせねばならないわけですから、「ゾンビ」と「悪魔のいけにえ」の良いとこ取りが可能な、極めて秀逸な設定を作り出したと言えます。人間の描き方も相変わらずユニーク。夫婦の絆の再生というありがちなテーマをとりつつも、この夫婦の亀裂は他愛のないもので、一度ティラミスを食べに行った相手が勘違いして彼氏気取り、それを必要以上に後ろめたく思って旦那に言い出せない奥さんと、その話を聞いて機嫌を悪くする旦那という、「この深刻な世界観でそんな話かい」と呆れるほどどうでもいいものです。シャマラン作品の登場人物は皆平凡で、映画向きではない普通の人たちが常識を超えた現象に立ち会い、これに戸惑い、時にちぐはぐな行動をとり、そして最後には成長してこれを乗り越えるというパターンをとりますが、人間の描き方が抜群にうまいため、SF設定とほのぼのドラマという普通は馴染まないものを綺麗にまとめてみせます。子役の扱いも毎度うまいもので、映画に登場する子供は嫌味なほど良い子か、劇中のイベントを起こすためわがまま放題かの両極端なのですが、本作の子供は緊急事態であることを認識し、何も言わずひたすら大人についていくという現実的な描かれ方となっています。本作で残念なのはラストがあまりに安直だったことで、かなりの人口が失われたはずの街が何事もなかったかのように復興していたり、現象の正体を必要以上に説明してくれたりと、危機の余韻がまるでありません。三人仲良く暮らして新しい子供を妊娠しましたというのもありきたりで、ここで一気にドラマの良さも失われたように感じました。
ザ・チャンバラさん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2009-06-08 14:53:41)
13.ネタバレ 多少の顰蹙は承知で、自分勝手な解釈を書きます。

おそらく毒素を出す植物が反応していたのは「人間の集団」ではなく、人間の集団に発生しやすい「憎悪」の方だったのです。

老婆が死んだとき、彼女は集団で行動こそしていないものの、直前までエリオットを罵っていました。また草原を2班に別れて移動していたときに兵士が錯乱したのは、先頭を歩いていた男性陣が激しい喧嘩を始めた直後。集団行動していれば否応なく軋轢は生じますから、エリオットが初めに立てた仮説は身を守るのにある程度は有効でした。だからてっきり正解だと思い込んだ。

毒素が「憎悪」への反応だとすると、直接的な原因は植物ですが、引き金を引いたのは人間自身。つまり集団自殺現象は、そのメカニズムにおいても文字通りの自殺行為、お互いへの憎悪で己の首を絞める、人類という種の自殺だったのです。

このように考えると、テーマとしてもしっくりきます。主人公のエリオットは情緒不安定な妻と行動を共にし、友達の娘も励ます優しい人物です。草原の移動中に高まりかけたパニックの気配を抑えて理性的に振る舞うし、妻のちょっとした裏切りにも寛大に接します。常に冷静で、人間関係の和を保とうとする性格なのです。

孤独な生活を送っていた老婆は生き延びていましたが、狂気の淵にあり、人と接した途端にあっさり破綻してしまいます。エリオットが最後に取った行動は老婆とは正反対。孤立した状況でも人と繋がり続けようとし、誰といても安全ではないことを知っていてなお、一人で死ぬくらいなら妻とともにあることを選ぶのです。

最後にエリオットが嵌める指輪が示した色は「愛情」でしょう。「憎悪」によって自滅しかけた人間の危機に、彼が生き残るのは必然でした。エピローグでの懐妊は予定調和にも見えますが、つまりは彼らこそが新しい世代を育み、人類を担っていくのだという象徴でしょう。

実のところ欠点がない作品とは言えませんが、批判は山ほどあるようなので自分は控えておきます。グロテスクなだけの場面もありましたが、集団の飛び降り、銃を手渡しての連鎖自殺などは、映像的にも鮮烈。首吊りの画なんかは残酷な宗教画のようで(不謹慎ですが)荘厳ですらありました。いかにもシャマランらしい、信仰心が滲んだ作品だと思います。
no oneさん [DVD(字幕)] 7点(2009-06-21 20:38:14)
👍 2
12.ネタバレ 観るつもりはなくて、でもやっぱりシャマラン監督だしってんで観はじめたら、やっぱりやめられなくて最後まで観てしまいました。怖さも普通のホラー映画とは違っていた。人間が無感情にトラクターに身を投げ出していくところとか、ためらいもなく車を激突させる場面とか、ずらっと首を吊っている風景とか、もう何か見てはいけないものを見せられているのに、映像は爽やかというか、木が揺れて不気味なはずなのにどこかきれいで、この監督の普通でない感じ方に感化されるというか、不思議な映画でした。こんなにひっぱっておいて、ちゃんとオチはあるのかと思いながら観ていたら、やっぱりオチはなく、曖昧なエンディングだったけれども、それはそれでいいと思った。ズーイー・デシャネルがすごくきれい。個人的にはエリオットが一生懸命木に話しかけていて、途中でフェイクのビニールの葉だと気づくシーンがすごくすきです。ツボにはまりました。
はちかつぎひめさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-12 11:41:23)
👍 1
11.ネタバレ 「シックスセンス」でやられた~、と思った人たちは、シャマランのその後の作品にも同様の「やられた感」を期待して、裏切られ続けたのじゃないかと思う。かく言う私もその一人。だけど今作は良かったですね。「やられた感」を狙っていないところが良い。どんてん返し的な謎解きをしない構成が、この監督の進歩なのか後退なのかは議論がありそうだけど、オチに幻滅しなくて済むならその方が良い。この映画は環境を破壊している人類の悔悟部分に付け込んで、ある種の恐怖感を残して行きました。でも、環境保護を奨励する道徳映画とは思わない。あえて言うなら、特定できない原因でばたばた人が死んで行く「恐怖の質感」を表現した映画でしょう。人によっては食い足りなさが残るでしょうが、自分はゾンビが世界を席巻するような映画よりも今作の方に肌感覚が共鳴します。花粉症は体の中のアレルギー許容量が一杯になった時点でいきなり発症するらしい。自分は幸運にも免れて来ているけど、来年あたりは発症するんじゃないか…。それと同種の恐怖ですね。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-21 11:18:15)
👍 1
10.ネタバレ テーマは、大切な人を失うかもしれないことの恐怖。それを描くことができれば、事件の原因などはどうでもよいことなのでしょう。主人公が科学の教師であることが、のちのち事件の解決に役立つかと思ったら、それはなかった。不気味な屋敷と不気味なおばあさんの登場から、突然映画の雰囲気が変わりホラー映画になってしまいました。
エンボさん [DVD(字幕)] 7点(2009-11-07 23:30:56)
9.ネタバレ もはや、植物発生の毒素やら、謎解きなんやらはどうでもいい。問題提起したいのは、冒頭最初に死んだお姉さんでして、髪留めとはいえ、あんな一撃必殺の凶器を女子って隠し持っていたりするのか?実に恐ろしいではないか。銃砲刀剣類所持等取締法の対象にはなっていないのでしょうか。あんなんなにげに持ち歩けるんだったら自殺するのになにも苦労はないではないか 銃も要らんし ビルの屋上だって要らんし 芝刈り機だって要らんのんではないか いやあ、実に恐ろしい世の中だ。
3737さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2010-09-23 23:07:51)
8.結局、原因はわからなかったけど、雰囲気は楽しめました。
doctor Tさん [DVD(字幕)] 7点(2010-10-27 02:31:09)
7.『レディ・インザ・ウォーター』以来の、待望のM.N.シャラマンの新作。

この作品も、シャラマン作品らしく人によって評価がわかれるとは思うが、私は好きだ。
目に見えない敵と闘う恐怖、時にその"敵"よりも怖くて残酷な、"人間"の描写。

何もないところでも、音楽と絶妙の演出で怖がらせてしまう。
ここに好き嫌いが出るだろうが、私はシャラマンの映画のこの要素が大好きなので、今作でも何もないところでビクビクしっぱなしだった。

そして人によって解釈が違うだろうが、救いのないエンディング。
今作は特に人間の地球への暴挙について問題提起していたと思う。

シャラマン映画は見終わった後、暗い気持ちになる。
人間の深いところを突いているからだろうか。
救われないエンディングだからだろうか。

しかし、私がシャラマン映画を見る理由の1つにこの観賞後の胸の痛みを求めているのも、また事実である。
Sugarbetterさん [映画館(字幕)] 7点(2011-01-27 16:03:07)
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【点数情報】

Review人数 142人
平均点数 5.04点
032.11%
121.41%
253.52%
31711.97%
43121.83%
52517.61%
62316.20%
72618.31%
874.93%
921.41%
1010.70%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.66点 Review12人
2 ストーリー評価 4.83点 Review18人
3 鑑賞後の後味 4.16点 Review18人
4 音楽評価 5.21点 Review14人
5 感泣評価 3.08点 Review12人

【ゴールデンラズベリー賞 情報】

2008年 29回
最低作品賞 候補(ノミネート) 
最低監督賞M・ナイト・シャマラン候補(ノミネート) 
最低主演男優賞マーク・ウォールバーグ候補(ノミネート) 
最低脚本賞M・ナイト・シャマラン候補(ノミネート) 

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