映画『レスラー』の口コミ・レビュー

レスラー

[レスラー]
The Wrestler
2008年上映時間:111分
平均点:7.20 / 10(Review 126人) (点数分布表示)
公開開始日(2009-06-13)
ドラマスポーツもの
新規登録(2009-03-11)【マーク・ハント】さん
タイトル情報更新(2023-04-14)【TOSHI】さん
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監督ダーレン・アロノフスキー
キャストミッキー・ローク(男優)ランディ・“ザ・ラム”・ロビンソン
マリサ・トメイ(女優)キャシディ
エヴァン・レイチェル・ウッド(女優)ステファニー
マーク・マーゴリス(男優)レニー
アジェイ・ナイデュ(男優)医者
安原義人ランディ・“ザ・ラム”・ロビンソン(日本語吹き替え版)
佐々木優子キャシディ(日本語吹き替え版)
脚本ロバート・シーゲル
音楽クリント・マンセル
ゲイブ・ヒルファー(音楽監修)
作詞ブルース・スプリングスティーン"The Wrestler"
マドンナ"Jump"
編曲ブルース・ファウラー〔編曲〕
主題歌ブルース・スプリングスティーン"The Wrestler"
挿入曲マドンナ"Jump"
ガンズ・アンド・ローゼス"Sweet Child O'Mine"
撮影マリス・アルペルチ
製作ダーレン・アロノフスキー
配給日活
美術ティム・グライムス(プロダクション・デザイン)
衣装エイミー・ウェストコット
編集アンドリュー・ワイスブラム
その他スチュアート・ローゼンバーグ(追悼)
あらすじ
中年レスラーのランディ〈ミッキー・ローク〉が人気の絶頂を誇ったのはすでに20年も前のこと。今ではスーパーでアルバイトをしながら、衰えた肉体を押してドサ回りの興業に出場していた…。
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💬口コミ一覧(8点検索) [全部]

29.ネタバレ ■いろいろ見てると、プロレスファンにはたまらない内容、との評が多いようだったが、往年のHR/HMファンにもたまらない内容であることも忘れてはならない。ロークとトメイに「80年代は最高、90年代は最低、カート・コバーンが全てをぶち壊した」みたいなことを、RATTをBGMに語らせてるけど、これって当時『BURRN!』やら『METAL GEAR』やらの愛読者だった連中の本音だったりする。ロックだけに、ぶち壊したモン勝ちであることは百も承知なのだけれど、だからこその悔しさや嫉妬がどうしても口を突いてしまう。いっそのこと、本作のヘビメタ版みたいなのも作ったらいいかもしれない。モデルとなるミュージシャンなら、ごまんといるだろう。
■「ロークのカムバック作!」という評、というかキャッチコピーには、多少の違和感がある。今世紀に入ってから、徐々にではあるが独特の存在感を発揮することに成功しつつあったからだ。それは確かに昔のような「唯一の主演」級ではないにせよ、「ミッキー・ロークがそこでその役を演じている」ことが、その作品の一つのファクターとなっているケースを、僕らはいくつも目撃している。だから、巷の印象のように、本作でゼロから100へのカムバックをしたのではなくて、60か70ぐらいから100になった、というのが僕の印象だ。ローク自身、「ゼロから100へ」の一作として本作を位置付けるような発言を繰り返してはいるが、だからそれは、「キャッチコピー」に準じてあえてそう発言してるんじゃないか、と、穿ってしまうのである。確かに本作は唐突に数多くの映画賞を彼にもたらしたが、仮に本作が無かったとしても、『シン・シティ』辺りの存在感でもって、「その昔ブイブイ言わせてたこともある、濃ゆい味わいの性格俳優」として十二分に活躍できてたはずだ。
■かつてミッキー・ロークを「セクシー俳優」として祭り上げたムーブメントがあったが、僕等も、そして本人も、そこで勘違いしてしまったようだ。いざ、あのセクシー面をはがし、セクシー声を消してみると、アクターズ・スタジオ仕込みなのかどうかは知らないけれど、「真っ当な演技派」と言うに相応しいロークの実力が浮かび上がってくる。本作で僕が堪能したのはまさにそこだった。『バーフライ』でも『フランチェスコ』でも、「セクシー俳優」イメージがバイアスとなってイマイチ堪能し切れなかった「実力」が、本作では遺憾なく発揮されている。
麦酒男爵さん [映画館(字幕)] 8点(2009-06-14 22:09:51)
👍 1
28.ネタバレ オープニングでその男はかつてその活躍が華やかに報じられていたメジャー団体のスーパースターだったことが分かる。それから20年が経過した今、スーパーでバイトをしながら何とか生計を立て、時には家賃も払えず、「客の入りが悪かった」とギャラを安くおさえられながらも週末の場末のリングに上がり続けるかつてのスーパースターの落ちぶれた厳しい現実、疲れた背中をこれでもかと見せ付ける。その男を演じるのはやはり年をとったなあと思わざるを得ないミッキー・ローク。そういえば彼の新作をみるのは久々だ。その姿は痛々しく、そしてリアルだ。ある試合後の心臓発作をきっかけに普通のおじさんに戻ろうと奮闘するが上手くいかず、リングに生きる決心をする。自暴自棄のようでもあるが、一度はリングを降りたが自分の生きる場所はやっぱりリングしかない。そんなラストのリング上のファンに語りかけるマイクパフォーマンスとファイトが感動的だった。幕切れはあっけないけれど、これでいいと納得のいい終わり方だった。ミッキー・ロークの見事なプロレスラーぶりには敬意を表したい。鍛え抜かれた体、流血のハードコアマッチ、場外乱闘、コーナーポスト上の姿、全てが絵になっていた。そしてミッキーがマリサ・トメイを見つめる目。確かに老けた。しかしその目と視線を見ていると彼が若かりし頃、共演女優を見つめる目と視線を思い出した。そこに年齢を重ねた男のいい味と貫禄を感じさせてくれた今後の彼のますますの活躍に期待したくなった。
とらやさん [映画館(字幕)] 8点(2009-06-16 19:00:41)
👍 3
27.同じく人生のどん底を味わったスタローンの「ロッキー・ザ・ファイナル」とは全く違った男の生きざま。ミッキー・ロークだから演じきれたところが果てしなく大きい。自分のこと以外は何もわからない、落ちこぼれの人間を演技とは思えない演技でやってくれた彼もすごいんだがそれを象徴するかのような体系。はまり役すぎてみてて何回涙が出そうになったか・・・。最近プロレスラーの三沢さんが試合中に亡くなりプロレスラーがいかに厳しいスポーツなんだと思うとラストのブルース・スプリングスティーンの歌声に思わず涙しちゃいました。
M・R・サイケデリコンさん [映画館(字幕)] 8点(2009-06-20 11:33:32)
26.ネタバレ この作品で主演がミッキー・ロークってだけで、もう見えてくるものがあるじゃないですか。いうまでもなくこの主人公は彼の人生そのまんまです。もっとも、こっちの主人公の方は、わずかに見えてきた新たな光もあっさり失い、負け犬人生のすべてを抱えてリングに戻っていきます。それをどこか暖かい眼差しで見つめている制作者の作り方も良い(一番の感動ポイントは、バトル中にこっそり主人公に声をかけるアヤットラー)。それに対抗すべく自らの肉体をさらけ出して見せたマリサ・トメイも立派。唯一の難点は、エヴァン・レイチェル・ウッドとロークの演技があまり合っていないこと。
Oliasさん [映画館(字幕)] 8点(2009-06-21 22:01:42)
25.この不器用な男の生き様がカッコよかったです。ミッキー・ロークの演技に引き込まれましたね。マリサ・トメイも演技上手いねぇ。
ギニューさん [映画館(字幕)] 8点(2009-07-06 19:42:28)
24.前半の試合のシーンは迫力満点。後半のドラマは切なく悲しくなります。老いたと言うには早すぎる年齢ですが、現役ではなくなるときの寂しさが良く描かれています。若い人よりも、ある程度年輪を重ねた人の方が、共感できるのではないでしょうか。ラストはニュー・シネマっぽいと思いました。
shoukanさん [映画館(字幕)] 8点(2009-07-23 21:30:52)
23.ネタバレ 作り物とはどこか思えず、実際に存在するキャラクター・ストーリーとしか思えないほど、なにもかもがリアルだった。
自分はプロレスをそれほど好きではないが、普通の人よりは多少知っているレベルだ。
最近でも、68歳のアブドーラ・ザ・ブッチャーと65歳のタイガー・ジェット・シンが戦い、両者反則負けという壮絶な試合をしたそうである。
本作を見ると、自分の世界でしか生きられない男は果たして不幸なのかということを考えざるを得ない。家賃を払う金もなく、愛すべき娘に嫌われて、相手にしてくれるのはストリッパーくらい。全身は傷だらけで、心身ともにボロボロ、まさに満身創痍という状態。リングの下では明らかにカッコいいとは思えない。しかし、いったんリングに上がると、あれほどカッコいい男がいるだろうかというほど輝いている。
不器用で無様で愚直な生き方とも思えるが、その無様な姿も貫き通せば、カッコよく見えてくる。
また、自分の道を貫き通せば、後悔することはなく、自分自身が納得できるのではないか。他人と同じような生き方ができなくても、普通の人が見られる世界ではないものを味わえるはずだ。
自分の世界でしか生きられない男は決して不幸ではなくて、やはり多くの人の憧れであり、カッコよくて、ある意味で幸せな男なのである。
全うな生活を送らなくてはいけないということを頭では分かっていても、心は拒絶してしまうものでもある。
それにしても、娘との食事の約束をすっぽかす理由が、ヤクをキメて、女とヤッていたことが要因になっているということがなんとも泣かす。誰かを助けていて約束を守れなかったり、プロレスの大事な試合と天秤に掛けるという特別な事情ではなくて、リアルに約束を忘れるということが重要な気がする。
自分の世界で生きる男は、やはり全うな生き方はできないのである。
全てを捨てており、頭と心にあるのは、その世界のことだけなのかもしれない。
その分、多くの代償を払う必要があるが、きっと後悔はしないだろう。
プロレスラーだけではなくて、スポーツ選手、歌手、お笑い芸人、俳優など、かつてはスターだったのにこの世界にしがみついている人たちがいる。
明らかに全盛期を通り過ぎているにも関わらず、無様にもがき続けている。
そういう人たちを見る目が本作によって変わるかもしれない。
大切な精神を失わない限り、きっと彼らの輝きは失われないだろう。
六本木ソルジャーさん [映画館(邦画)] 8点(2009-08-02 23:29:22)
👍 2
22.ネタバレ 「ナインハーフ」で演じた優男からは想像もつかないマッチョでそして衰えたM・ロークには驚き。年齢を重ねる事は悪くはないけど、レスラーとストリッパーには確かにちょっと辛いのか。劇中で語られる80年代のグラマラスなロックは90年代に入りニルヴァーナで代わり、そして衰退したのは事実。音楽は華やかでポップでなければいけない。現在の洋楽の衰退はここにある。音楽に限らず全てのエンタテイメントはこれに当てはまると思う。
kaaazさん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-22 23:31:40)
21.ネタバレ 勝利のためでも、栄光のためでも、金のためでも、愛のためでもない。死の危険があろうが「リングで戦う事」こそが彼の生きるための唯一の道であっただけなのだ。現実での孤独な戦いと比べたら、リング上では怖い事なんか何もない。
男にとって、人間にとって一番大切な事は、やはりその時々の状況によって変わって当然。身も心も痛々しさと生々しさが全開で描かれ、ある意味消去法的に道を選んだようにも見える男の話だが、全く嫌な気分にならない。これが生きるって事なんじゃなかろうか。
すべからさん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-24 01:43:14)
👍 2
20.不器用な生き方しかできない男と女、そして娘 みんな不器用で傷つきながらも懸命に生き場所を探す。いい映画だった。
東京ロッキーさん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-24 17:50:13)
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19.良かった。男の顔は履歴書というが、ミッキーロークはいい顔している。「ナインハーフ」の頃のたらし屋の顔ではない。ストリッパー役の女優(マリサ・トメイ)はきれいなのに、あんな役までやらされて、それでも演じちゃう。ああいうストリッパーって日本よりも敷居が低いのかな?客とはちゃんと一線ひくし。まあ、なにせ凄い。最後の「みんながオレの家族だ!」というセリフ、いい事言うと思ったが、ちょっと寂しい感じもした。
トントさん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-28 20:34:55)
18.ネタバレ これはもう、ミッキー・ロークとマリサ・トメイのキャスティングでほぼ成功していた。それに見事、というか期待以上に応えた2人もまた素晴らしかった。駆けつけたトメイのシャツが「モトリー」なのには「おま、絶対行くつもりだったろ?w」とは思った。
Junkerさん [DVD(字幕)] 8点(2010-02-21 01:43:04)
17.ネタバレ ダメダメな男の生き様を見せつけてくれます。がらがらのサイン会と、子供とTVゲームをするシーンが個人的に好き。拍子抜けするラストだったのですが、プロレスのリングの上でしか存在意義を見出せない男にふさわしい終わり方だったのだなと納得できます。消える間際のロウソクの様に見えました。
はらへりさん [DVD(字幕)] 8点(2010-04-10 23:17:35)
16.こんな生き方に憧れちゃーいけないんだろうな。僕の理性は「やめておけ」って言うんだけど、心の底のどうにもならないところで「ありだろ」って感じてる。あらゆる岐路の果てに”孤独”が待っているとしてもただその道を行くしかなかった。壊れかけの心臓を胸に、磨耗しきった身体で戦い続ける、心優しくも馬鹿な男の物語。愛する妻や子供に囲まれた生活は夢のまた夢。羨ましくはないはずなのに、胸を打つ。ブルース・スプリングスティーンは脚本読んでから曲を作ったらしいけど、彼もきっとしびれたんじゃないかな。そうでなければあんないい曲は産まれないはず。
マリモ125ccさん [DVD(字幕)] 8点(2010-05-24 07:55:44)
15.ネタバレ 「仕事」というものを考えてしまう映画でした。ご飯を食べるために「稼ぐこと」と、個人的な「やりがい」の関係について。全ての社会人が持つ命題をテーマにして、そのネガティブな部分をシビアに見せる残酷な映画です。だから、揺さぶられる。余談になりますが、本作の主人公のような立場の人は、結構いると思う。プロレスラーじゃなくとも、専門性の高い仕事には様々なリスクが付きまとう。でも、若い頃にはその専門性が魅力的に見えて、若さのエネルギーだけを頼りに飛び込んで行ったりする。好調な時期があっても、ステージが変わらないまま年月を重ねて色んな負債を抱えたパターンがこの作品です。それは自ら選択した人生のツケ。自分で選んでいるんだから愚痴ることも出来ないし、簡単に改善できない深刻な状況です。本作では、トップロープからダイブした瞬間に映画は終わる。あの後に悲劇が待っていたとしても、それは「本望」という終わり方でした。家族との関係を除くなら、主人公は後悔していないと思いました。外見はとても哀しく痛々しいが、結局はここに戻って来ると云う諦観と共に、自分の居場所に安堵しているようにも見えました。先の話に戻ると、彼は究極の「やりがい」を選択したと思います。正確な想いは推し測れないが、不器用な男が唯一の選択肢を覚悟を持って全うした。私には仕事と心中するような思い入れも勇気もありません。だからという訳じゃないけど、気高く映りました。ブルース・スプリングスティーンの歌が沁みました。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-08-22 22:40:05)
14.ネタバレ ランディの馬鹿野朗... でも、俺はこの映画が大好きだ!!
たくわんさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-08-30 13:06:15)
👍 1
13.毛穴の開いた汚い肌、たるんだ顔やケツをあらわにして全身で老いぼれレスラーを演じる
ミッキーロークに、中盤でちょっとうるっときそうになってきた。
でもそうさせたのは、ミッキーロックの演技のなせる業というよりも、変わり果てたミッキーローク自身から受ける印象だったのかもしれない。
とにかくミッキーロークとマリサ・トメイにリアリティーがあって、ドキュメントっぽくて面白かった。
終わり方については、初めちょっとあっけにとられたけど、
後になってきて、
”死ぬとか、生きるとかそんなもの関係ねー!それがプロレスラー”って感じの終わり方だし、
ドキュメンタリーっぽいし、ブルーススプリングスティンだしって感じで、
これでよかったのかなと感じるようになってきた。
なんだか、また観たいなって気分にさせられた。
うどんさん [地上波(吹替)] 8点(2010-09-21 22:28:00)
12.ネタバレ 遅れ馳せながらの投稿なので既に語り尽くされてしまった感がなきにしもあらず。

全編を通じ、カメラアングルに始まって優れた映像表現に埋め尽くされている感じ。ドキュメンタリー的な手法を多用しているところがリアル。主人公の生き様を淡々と描く展開にも好感。脇を固める登場人物の描き方も適度に抑えられていて良い感じ。ミッキー・ロークという俳優は好きではないけれど、それを超えた魅力に満ち溢れた作品と思います。

ただ、どうしてもラストが納得いかない。ありきたりの展開だったらこんな感じかな?
「かつての栄光にしがみ付いて今もリングに執着する初老のレスラー。控え室では若い者に無視されて、ファンには背中を向けられ、愛娘には見向きもされない。それでも闘いへの意欲を失わず、命を賭けて最後の試合に挑む…」な~んて感じになりがちだと思うのに、この作品は違う。
「控え室で若いレスラーたちからも敬愛され、プロモーターも親身になり、熱心なファンはサインを求め、近所の子どもたちの人気者。愛娘も一度は彼を許し、あと一歩を踏み出せなかった女友達も心を開く。」その意外性がリアルさを醸し出す。そこに惹き込まれた。だから、ラストもお約束以外の展開を期待してしまったのです。
あまりにもお約束どおりのラスト。それがまたリアルさの証なのかもしれないけれど、何だかそこに至るまでの展開と違和感を感じざるを得なかった。描き過ぎてしまったのかな?でも8点献上に値する作品。
タコ太(ぺいぺい)さん [DVD(字幕)] 8点(2010-11-23 10:49:49)
11.ネタバレ 『ロッキー』という映画がありましたが、あの作品に続編作るとしたらそりゃこうあるべきでしょ、という内容の作品が、本作であります。よって内容は当然ながら(?)ロッキー・シリーズよりは『どついたるねん』に近づいてきちゃう訳ですけど(でも、本作の主人公を支えるストリッパーの彼女の役のマリサ・トメイが、何だかタリア・シャイアに見えてきて、やっぱりロッキーを思い出すのであった)。しっかし、この作品、どうなんでしょ。プロレスってのは八百長なんです事前に打ち合わせしてるんです要するに「ウソ」なんです、とコトサラに描くことで、映画を「ホント」っぽくしようとしてませんかね。で、プロレスファンもこれ観て「泣けた」と言う時、もしもそこに、「リング上の試合が真剣勝負じゃないことぐらい、プロレスファンにとっては常識さ」的なアピールを含めて言っているとしたら、やっぱりマズイんじゃないか・・・。とか言いつつやっぱり、感動しちゃうんですよね、本当に。カメラは主人公を演じるミッキー・ロークに密着し、まるでそれこそ「取材でもするかのように」密着する(歩く後ろ姿についていったり)。彼が意識を失えばカメラは止まる。そして、心臓発作を起こしバイパス手術を受けたことは、意識が回復した主人公と一緒に知ることになる。必ずしもカメラが主人公の一人称ということはなく、時には彼女や娘の視点に近付くこともあるけれど、大枠では主人公に影のように寄り添う。そんな中で、時々カメラが大きく引く瞬間があり、これがどうにも妙な気分、ヤな気分にさせられる。まるでこの瞬間は、主人公ではなく「私」の後ろからカメラが撮っているような。主人公も私も、そりゃあダメダメで無為な人生を送ってる訳で、だからこそヤな気分にもなるのだけれど、しかし何もかも中途半端な私と違って、主人公は最後にはプロレスの道をとことん生きることを決意する。要するにプロレスバカ。そう、プロレスラーってのは、プロレスバカなんです、だからこそプロレスファンはプロレスラーを愛し、憧れる。そういった「バカ」の部分、そして「バカ」になる難しさ(マズイ、猪木に洗脳されてきたか?笑)というものを、この映画は実によく酌んでくれているなあ、と思うのです。・・・でもでも、日本のプロレスが好きな人間としては、一応、「これだからアメプロは、なあ」と呟いておくのであった。日本のプロレスは世界最高峰。
鱗歌さん [DVD(字幕)] 8点(2010-12-05 00:48:50)
10.ラムはいいやつなんだけど、そのおおざっぱで実直なゆえにいろいろと苦労するんだよね。切なく哀しかった。スーパーでおばさんがポテトの重さをこまかくチェックする場面。ああいう人いるよねー。それでポテトを食って重さを調整する所は笑えた。
ホットチョコレートさん [地上波(字幕)] 8点(2011-12-29 12:19:51)
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マーク説明
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《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 126人
平均点数 7.20点
000.00%
121.59%
210.79%
321.59%
400.00%
5118.73%
61612.70%
73830.16%
82923.02%
92217.46%
1053.97%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.14点 Review7人
2 ストーリー評価 7.46点 Review13人
3 鑑賞後の後味 7.85点 Review14人
4 音楽評価 8.00点 Review11人
5 感泣評価 8.10点 Review10人

【アカデミー賞 情報】

2008年 81回
主演男優賞ミッキー・ローク候補(ノミネート) 
助演女優賞マリサ・トメイ候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2008年 66回
主演男優賞(ドラマ部門)ミッキー・ローク受賞 
助演女優賞マリサ・トメイ候補(ノミネート) 
主題歌賞ブルース・スプリングスティーン受賞“The Wrestler”

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