映画『息もできない』の口コミ・レビュー(3ページ目)
Menu
みんなのシネマレビュー
作品情報 イ行
息もできないの口コミ・レビュー
>
(レビュー・口コミ)
息もできない
[イキモデキナイ]
Breathless
(똥파리/Ddongpari/糞蝿)
2008年
【
韓
】
上映時間:130分
平均点:7.37 /
10
点
(Review 59人)
(点数分布表示)
公開開始日(2010-03-20)
(
ドラマ
・
バイオレンス
)
新規登録(2010-03-04)【
Carrot Rope
】さん
タイトル情報更新(2010-05-12)【
Carrot Rope
】さん
・
Amazonにて検索
・
Googleにて検索
・
Yahooにて検索
・
Twitterにて検索
Tweet
・
ブログに映画情報を貼り付け
監督
ヤン・イクチュン
キャスト
ヤン・イクチュン
(男優)
サンフン
キム・コッピ
(女優)
ヨニ
脚本
ヤン・イクチュン
製作
ヤン・イクチュン
配給
ビターズ・エンド
編集
ヤン・イクチュン
字幕翻訳
根本理恵
あらすじ
高利貸の金を回収するヤクザさんとふとしたことで知り合う高校生を巻き込んで進んでいきます。彼のドツキの早業、乱暴さ、そして、彼の家族への思い、繊細さ、「息もできない」展開で物語は進みます。最後までみて彼の心を考えてあげてください。ありえない結果となり終焉を迎えます。映画をお楽しみください。
【
yasuto
】さん(2011-06-18)
全てのをあらすじ参照する
◆テーマカラー◆
◆検索ウィンドウ◆
作品名
人物名
新規要望 邦題
新規要望 原題
変更要望 邦題
変更要望 原題
レビュワー
◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード
人気コンテンツ
●TOPページ
●映画大辞典
●上映中レビュー一覧
●公開予定作品一覧
賞情報
●アカデミー賞
●ラジー賞
●ゴールデングローブ賞
ランキング
●平均点 ランキング
●平均点 邦画ランキング
●平均点 ワーストランキング
●投稿数 ランキング
●マニアックランキング
スポンサーリンク
要望ページ
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
サイト内検索
Web
www.jtnews.jp
スポンサーリンク
口コミ・感想
心に残る名台詞
0
エピソード・小ネタ情報
0
心に残る名シーン
0
関連作品
投稿順
いいね順
更新順
ネタバレあり
改行表示
前
1
2
3
次
💬口コミ一覧
19.いい映画だと思いますが、大島渚が60年代前半にやっていたことという感じもします。「暴力表現のかつてない必然性」というやつです。しかしこういう映画を観ると暴力表現は「感染する」ということも自覚しますし、けっきょく観客の知的エネルギーを消耗するものという感じもします。暴力の直接的な表現は極力控えて(かつてのフィルム・ノワールのように)隠然たる暴力についてはきちんと暗示するという方法の方が貴重であると私は思いますが、そうなると映画の質がまったく変わってしまいますね。
【
ひと3
】
さん
[映画館(邦画)]
5点
(2011-03-27 13:19:17)
🔄 処理中...
18.
ネタバレ
漢江での膝枕シーンが素晴らしすぎる…。本当はお互いにもっと自分のことを打ち明けたかったはず、でもそれができない二人が流す涙。苦しくて、切なくて、でも安らぎも感じるこの気持ちは只事ではない。本当に凄い映画だと思った。つらい環境の中でも笑顔を失くさず、ひたむきに生きるヨニが愛らしくて、みんな幸せになってほしいと願ったけど、サンフンの死は因縁になっているのでこの結末ありきの物語。暴力の連鎖をしっかり描いている。
【
リーム555
】
さん
[CS・衛星(字幕)]
9点
(2011-03-24 21:37:42)
👍 2
🔄 処理中...
17.
ネタバレ
チンピラの末路としては、かなり良かったんじゃないの?あんだけ泣いてくれる人がいたんだもの、サンフンは幸せモンだよ。まぁその他の人達にとっては「死んで当然」のような人間でしたが。。
【
Junker
】
さん
[DVD(字幕)]
7点
(2011-03-01 10:45:26)
🔄 処理中...
16.
ネタバレ
自分を殴り倒した相手にああまでなつけるものなのかな。悪人を懲らしめる手段以外で一般人に暴力を振るうやつには同情できない。家庭環境のせいにしちゃうのもどうだろうなと思うし。映画や役者の熱は感じ取れたが、そこまで絶賛したい映画ではない。
【
すべから
】
さん
[DVD(字幕)]
6点
(2011-02-26 22:14:12)
🔄 処理中...
15.
ネタバレ
ここでの高評価に期待して観たのですが…これってよくあるヤクザ映画じゃない?ひと昔前の長渕作品みたい。そもそも出てくる連中がどいつもこいつもガラの悪い奴らばかりで、誰ひとり感情移入できない。不幸な境遇だからって、人に迷惑をかけて生きる人間は最低だと思う。また、妹を殺した父親だが、自分だったらもはや人間として許す範囲を越えている。手首を切って倒れているのを見つけたら、そのまま死ぬまで放っておくだろう。あの親父がニコニコ孫と遊んでいる姿を見るだけで吐き気がする。そんなわけで点数は厳しめに。
【
フライボーイ
】
さん
[DVD(字幕)]
4点
(2011-02-09 22:19:25)
🔄 処理中...
14.う~ん、7点かな..最初から、最後まで、殴る、殴る..そして殴る..主人公サンフンのDVによる不幸な生い立ち..ヨニの荒んだ生活..借金..なぜか切ない、二人の生き様と、親子、姉弟、家族との関係..そして、周りの出来事がクロスしていく..サンフンは、ゴミのような生活から抜けだそうとしても、安住の地は無く..結局、今までの行いのツケがまわってくる..メッセージ性が有るとすれば、これを見て、「反面教師にしなさい」ってことかな...
【
コナンが一番
】
さん
[DVD(字幕)]
7点
(2011-02-09 13:01:24)
🔄 処理中...
13.最初から最後まで期待を裏切りませんでした。欲を言えばもうちょっとひねったオチが観たかったですが。全体的にちょっと前の日本の雰囲気。お姉さんがなんかええ感じでした。佳作。
【
すたーちゃいるど
】
さん
[DVD(字幕)]
8点
(2011-01-25 15:34:25)
🔄 処理中...
12.
ネタバレ
イップンだったかニフンだったかサンプンだったか知らんが、自業自得だ。現状を見る限りではサンフンに対して同情の余地は一切ナイ。こんな男さっさと死ねばいいんだ。シバラマがっ。暴力の塊に街をうろつかれては困るってんだ。シバラマがっ。シバラマ シバラマって テメェ どんだけうるさいんだよ シバラマが! って (でもそれが次第と心地よくなってきちまったじゃぁないかよ!バカタレがっ!) だがしかし、予告編の期待を裏切らなかったその内容にはもう脱帽。そして、後に知ったことなんだが、ヤン・イクチュン この人自体が監督であった事にめちゃ衝撃。よくもこれだけ醜い憎まれ役を自分で演じきったもんだ。というか、逆に自分でやらなきゃ誰も作りきれなかったであろう サンフンという役作り。残念ながら、DVDであっても特典らしきものは特になく、その撮影風景や監督インタビューなどを覗くことは出来なかったんですが、やはり、ヤン・イクチュンというこの人、すごく気になった。 で、速攻にて調べてみました。ヤン・イクチュン‥‥ ああ、なるほど‥。 結果、普通の青年であったことに安心したというか、少々肩透かしを食らってしまったというか、感想としては微妙で、どっちつかずな思いが生じてしまったが。 (自分が確認した画像及び動画では 既に髪も結構伸びてて黒キャップを普通にお行儀良くかぶり、時折笑顔も交えながらのインタビュー対応シーンでした。) そんなわけから、もちろん今後益々のご健闘を期待したいのはヤマヤマなんですが、かなり難しいヤマとなるのじゃないでしょうか この作品を越えるということは。プレッシャーに負けじと頑張ってってほしいもんですね。自分の予測が外れたならば、それこそ幸いなんですが。 最後にヨニ役のキム・コッピ。サンフン相手に啖呵切るとこ すっごい心地エエです。ナイスです。サンフン相手にねちねち口では絶対に負けんとこ 心地エエです。何かといろいろナイスやったです。
【
3737
】
さん
[DVD(字幕)]
9点
(2011-01-03 18:58:39)
😂 1
🔄 処理中...
《改行表示》
11.
ネタバレ
ぱっと見は昭和の日本映画風なんですが、それだけではなく、韓国の社会や家族関係の抱える問題点をクールに描いた作品だと思います。
役者陣の演技が皆本当に素晴らしく、最初から最後までまさに「息もできない」緊迫感に包まれていました。
よほど幸福な家庭に育った方以外は、かなり身にしみる映画だと思いました。
【
TM
】
さん
[DVD(字幕)]
8点
(2010-12-19 23:14:00)
🔄 処理中...
スポンサーリンク
10.痛い、痛すぎる。暴力をふるわれる側の肉体的な痛みではなくて、暴力を行使する側の自身も知らない魂の痛みがひしひしと伝わってきてしまう、こんな暴力映画他にあっただろうか。暴力と暴言でしか語る言葉をもたないサンフンのような主人公に感情移入するなんて、普通だったら無理!って感じだし、暗くて救いのない暴力映画なんて観る気分じゃないしもう観ないで返そうかなとも思ったんだけど、本当に観てよかった。いつでもそうなんだけど、間違いなく私の中の名作!って映画に出会ったときって、なんかすごいって思いでいっぱいになってしまって、一体何がすごいのかって言葉にするまでにすごく時間がかかっちゃうんですよね。何度も観て、反芻して、それから感想を口にすべきなんだろうけど、とにかくこれはすごい!ってことをとりあえず言いたくて。
【
カエル本舗
】
さん
[DVD(字幕)]
9点
(2010-12-07 16:55:47)
👍 1
🔄 処理中...
《改行表示》
9.すっっっごい。 いっぱい考えちゃう。 苦しい。 生きるってなに? そういう運命 って納得すること?
苦しい。苦しい。痛い。痛いよ。。。
シッバラ~マ~!!!!!!
これは覚えた。
【
momomo
】
さん
[映画館(字幕)]
9点
(2010-06-22 02:23:30)
😂 1
🔄 処理中...
《改行表示》
8.
ネタバレ
ここでの高評価を見て、私の住む街での公開を心待ちにしていましたが、実際に観てみるまでは分からないものですね。最近の韓国映画は軒並み好きな私ですが、この作品については最後まで面白さがよく分かりませんでした。登場人物、脚本、撮り方全てに違和感を感じました。
まず、登場人物ですが、サンフンに感情移入できないのが最もつらい点でした。それはもう凄まじく暴力的な上に不愉快な男で、早く死ねばいいのにとしか思えませんでした。実際に虐待を受けた方なら共感できる点があるのかもしれませんが、父親はぶん殴るわ、取り立て先を半殺しにするわで最後に死んでよかったとしか感じられず。そもそも、自分の妹を殺し、母親を死に追いやった父親を非難してはボコボコにするくせに、自分は仕事上、散々人を半殺しにしているんだから始末が悪い。「家庭内暴力を受けたものは暴力を振るう」とはよく言われていますが、彼に対して全く同情心が湧かないのが正直なところです。あと、「父親を殺す!」と息巻きながら帰宅し、父親が死にかけているのを発見するや、急に彼を背負って病院へ走るなど、行動の一貫性も皆無。ヨニの弟ヨンジェのラストの豹変っぷりとともに理解不能でした。
続いて脚本ですが、もっと登場人物の関係性を効果的に使う余地があったと思います。例えば、サンフンの姉は異母姉ですが、映画の進行上、特に必要は無い設定ですし、ヨニの父親の状態についても説明不足で(流石に包丁を持って襲われたら病院に入れるのでは?)、何で同居しているのか分かりませんでした。
また、撮り方についても、この作品で手振れの激しい手持ちカメラを使う必要は全く無かったと感じます。臨場感が必要なアクション映画では真価を発揮すると思いますが、本作ではただ観難いだけという印象でした。また、サンフンとヨニのデートシーンを音声なしの音楽と映像だけで表現していたのも、彼らのコミュニケーションが分かりにくく、あまり得策ではない気がしました。
サンフンやヨニの家族と比較して、僕は恵まれた環境で育ったんだなあとあらためて両親に感謝できたことが、この映画を観て一番大きい収穫だったかもしれません。キャストの熱演に4点。
【
枕流
】
さん
[映画館(字幕)]
4点
(2010-06-20 21:23:58)
🔄 処理中...
7.ぶん殴って気絶させてしまったヨニを少しだけ離れて待つサンフン・・・。この出会いのシーンだけで、私は彼を少しだけ好きになった。束の間の幸福なんて思ってもいないと言わんばかりの甘さのかけらもない市場のシーンにもぐっときた。ラスト、焼肉のシーンで、彼が皆を巡り合わせたことに感動して涙がこぼれた。生きてきた意味あったじゃん、って。ひきずることしかできない人間はつらいな。これを撮りあげることで何かと決別したヤン・イクチュンの力技に脱帽です。
【
showrio
】
さん
[映画館(字幕)]
9点
(2010-06-04 01:30:19)
👍 1
🔄 処理中...
6.
ネタバレ
対峙する人物達のすぐ後方あるいは真横に密着する手持ちカメラは同化の効果と圧迫感を生み、勝手口で諍う姉弟の場面の生々しさなど一部では非常に効果を挙げている。が、開巻から延々と繰り返されるカメラの不自然な揺れはあまりに煩わしい。海外市場志向の韓国映画のひとつの傾向というべき主流ハリウッド大作スタイルに対する浅薄な模倣が明白だ。キャメラをぶん回してうわべの迫真とスペクタクルを捏造する撮影にはうんざりする。もっとも、暴力的手ぶれショットがほぼ全編にわたるゆえに、娘と主人公が何度か並び座り、膝枕するシーンでの静かな叙情が逆に活きてくるのも事実だが。フィックスで暴力を冷然と凝視し、絶命の過程を大幅に割愛する小津作品の省略の凄みと過激さ。または北野作品のそれと比較するのは酷か。
【
ユーカラ
】
さん
[映画館(字幕)]
6点
(2010-05-30 19:14:47)
🔄 処理中...
《改行表示》
5.
ネタバレ
夜の外のシーン、っていうのは、明かりがないと真っ黒のまま。そこに映像を浮かび上がらせるためには、光るもの、照らされるものが必要。だから夜の外のシーンに収まる光には意図が含まれていないはずがないのだ。
海辺の白い波が泣ける理由は、「月の光」であった。では漢江の2つの街灯は何だ!?
その場の奥行きを作り出すためだけではないはずだ。事実、あの街灯二本がいつまでも脳裏に焼き付いているのだ。手前のめそめそ泣くDQNと女子高生なんかよりも、何も言わず微動だにしない、ただたまたま写りこんでいる街灯2本が泣けるのだ。なんでですか?
【
no_the_war
】
さん
[映画館(字幕)]
9点
(2010-05-25 00:16:50)
🔄 処理中...
4.
ネタバレ
ヤン・イクチュン演ずるサンフンが実に素晴らしい・・口から出る言葉は汚い罵り、すぐ殴るしょーもない奴なのに愛すべき一面を垣間見せる顔つきと態度で感情移入しまくりでした。ヒロインのヨニ役のキム・コッピは幼さが残る女の子なのに乱暴なサンフンと堂々とやり合う度胸を持ち合わせていながら、精神的脆さも見え隠れするような絶妙な見せ方に魅了されます。他のキャラクターも適役として言いようがないハマりっぷりでした。映画全体としては暴力シーンが多いのに、基本は静かで地味ともいえる感じに見えますが物語の巧みな展開とキャラクター造形で他の映画にはない独特の魅力を確立していると思います。舞台となる坂の町は平面の町にはない独特の広がりと奥行きを見せて、それだけで味わい深さを感じます。そんな町に生活するサンフンとヨニはお互いの素性や過去を知らないまま交流を続け、家族問題に苛まれるとサンフンはヨニを呼び出して、ヨニも応じ家族のシーンではお互いに見せない穏やかなひと時が淡々と映し出される所は一見、微笑ましいですがヨニの家族の問題はヨニの弟がサンフンの仕事に絡む展開になり深刻化されているので、関係を何も知らないヨニとサンフンの姿に何と言えない切なさがあります。しかし物語を経てサンフンはヨニにすがり号泣しヨニも号泣し、お互いに心を許した事でサンフンに前向きな変化を見て物語は希望的なものに収束するかと思いきや・・サンフンの今までの暴力が取り返しの付かない連鎖に巻き込まれていた事を見せるあの瞬間はすべてを打ち砕き、どうしようもない気持ちにさせられました。しかしサンフンが寝そべる姿のショットが実に美しいのが参りました。そしてそれぞれの家族が何とか悲劇を乗り越え立ち直るかに見せた瞬間のラストシーン・・ヨニは自分の忌まわしき最悪の過去を新たに目撃しその中に弟がいてヨニは呆然と見つめる・・しかもその姿にサンフンの姿が重なり、すべてを悟ってしまった、あのラストシーンは確実に何かに蝕まれ、どんよりしているのに美しさも兼ねていて『うわぁ・・どうすりゃいいのよこの光景?』と困惑してしまい、どう感じたらいいのか分からなくなるくらい衝撃でした。終わっても頭の中では勝手にラストシーンと様々な画面が繰り返され脳内再上映状態になり、しばらくこの映画から離れません。その現象が私にとって『傑作』という証拠です。
【
まりん
】
さん
[映画館(字幕)]
10点
(2010-05-02 22:15:52)
👍 3
🔄 処理中...
《改行表示》
3.
ネタバレ
監督したのは主演のヤン・イクチュンだということを観賞後に知ったのだが、まずもってそのことが最大級の衝撃だ。言っちゃ悪いが某ヤンキーボクサーそっくりの風貌の持ち主が、こんなに深みのある映画を撮ってしまうとは(いや別に顔で差別してるわけじゃなく、表現するものの高低差に唖然としたのだが)。
【以下もろバレ】
(中略)
チンピラの話である。主人公は暴力をふるうことに躊躇しない。時にはコミュニケーションの手段ですらある。なぜそうするのか。彼が暴力の生み出す連環の中にいるからだ。自分の親父の暴力が招いた結果を知っていながら(=知っているからこそ)、その親父を許し難く、暴力をふるわずにはいられない。暴力は暴力を産む。その連環の中で生きる術は暴力の王でありつづけることしかない。だから彼は誰に対しても暴力をふるう。警官相手ですら躊躇しない。そして暴力をためらう女や後輩に対しては、生き残るためにためらうな、と叱責する。
暴力のない普通の世界は彼には受け入れがたい。だから彼は姉が苦手だ。しかし甥と戯れることには積極的である。また、ヨニというなぜだか生のままの自分との応答が可能な女と出会う。それらが徐々に彼を変えていく。
(中略)
漢江のシーンで、主人公はヨニの膝の上で泣く。つられてヨニも泣く。ヨニの涙は過酷な自分の運命を呪う涙だが、主人公の涙は運命を呪い続けることに挫けた涙だ。二人は互いの涙の事情を知らないが、にもかかわらず互いに何かを共感して泣く。さらに言えば、そんな二人の共通の未来が開かれたことを予感し、安堵して泣けた涙でもあると思う(むろんはっきりとした台詞があるわけではないので、すべて私の想像である。こんなことは観るもの各々が勝手に感じ取ればいいのである)。
しかしこのシーンはすばらしい。並の映画3本分ぐらいの価値があると思う。なぜこんなにすばらしいのか、よくわからないところがまたすばらしい。
ラスト、しかしやはり負の連鎖を断ちきることはできませんでしたというという、ヤクザ映画にお約束な終わり方で物語は終わる。これはやはり少々残念だと感じる。暴力の世界の人はそこから決して出られないみたいなことを露骨に暗示してしまっているからだ。むろん物語的にはその辺りに着地するしかないということはわかるが、もうちょっとズラした結論にしてほしかったと私は思う。むろん希望の持てる方向へである。
【
アンギラス
】
さん
[映画館(字幕)]
8点
(2010-05-02 13:22:24)
👍 3
🔄 処理中...
《改行表示》
2.
ネタバレ
暴力を振るう者はいつしか必ず暴力を振るわれる側になるのだということを、この映画はタイトルが出る前で既に語り、そして台詞として語り、そして全編を通して語り尽くす。暴力は暴力を生むこと、暴力の連鎖を食い止めることの困難さを示す。暴力を捨てたサンフンに彼が今まで振るい続けた暴力がまとめて返って来るのだし、それは実質的な暴力のみならず、辿り着きたい所に辿り着けなくなるという、暴力より遥かに過酷な罰となり我に返って来る。この映画もやはり暴力を振るった者である場合、愛や家族、そういったものであれど、彼を暴力という柵からは解き放つことは出来ないと示す。
しかしそれはそれであるが、そうであって欲しくはないというのが、希望や許しであり、勿論この映画もそれを描かずにはいられない。
ヨニはサンフンが何故泣くのか理由を知らないのだし、またサンフンもヨニが何故泣くのかを知らない。互いの理由を知らぬふたりが、全く違う理由のようで、根底は実は同じである理由で、共に涙をする姿をワンショットで撮る。つまりワンショットの中には結果のみが集約されているのだが、それと同時に観客のみがそのどちらの理由をも知っているということがこの漢江でのシーンの美しさを際立たせる。
そして焼肉店でのクロースアップ、クロースアップ、クロースアップ・・の連続は、サンフンの視点である。彼の姿形こそそこには存在し得ないのだが、彼の望んだ結末を、彼が望んだ光景を、彼に代わり、我々観客が目の当たりにする。その幸福感を共有した我々は涙を流さずにはいられない。その涙は勿論我々の涙だが、同時にその涙はサンフンの涙となる。この瞬間、映画はスクリーンなどというものを飛び出し、観客と一体化するのだ。傑作。
【
すぺるま
】
さん
[映画館(字幕)]
9点
(2010-04-20 00:08:06)
👍 3
🔄 処理中...
1.執拗すぎる暴力シーンに好感は持てないが、夜の漢江のシーンを撮りあげた、主演・監督であり、制作・脚本・編集まで行ったという1975年生まれの韓国の青年ヤン=イクチュンには大きな好感を持った。今度は暴力及び「シバラマ」抜きの作品を見てみたい。
【
勝五郎
】
さん
[映画館(字幕)]
6点
(2010-04-13 20:45:40)
🔄 処理中...
スポンサーリンク
前
1
2
3
次
マーク説明
★《新規》★
:2日以内に新規投稿
《新規》
:7日以内に新規投稿
★《更新》★
:2日以内に更新
《更新》
:7日以内に更新
【点数情報】
Review人数
59人
平均点数
7.37点
0
1
1.69%
1
0
0.00%
2
0
0.00%
3
1
1.69%
4
2
3.39%
5
2
3.39%
6
7
11.86%
7
15
25.42%
8
15
25.42%
9
13
22.03%
10
3
5.08%
【その他点数情報】
No
名前
平均
Review数
1
邦題マッチング評価
8.14点
Review7人
2
ストーリー評価
8.57点
Review7人
3
鑑賞後の後味
8.00点
Review7人
4
音楽評価
8.80点
Review5人
5
感泣評価
8.50点
Review6人
■ ヘルプ
ユーザ登録した、で、どうやってレビューできるの?その1
ネタバレって?
自分のレビューだけ≪良レビュー投票≫のリンクがない?なんで?
(詳細はブログにて)って何?
新規投稿したのに日付が古いまま!?
好みの近いレビュワー と お気に入りレビュワー とは
ログインしていない場合レビューページが更新されない
新作が登録されてない!どうしたら良い?
スタッフ・キャストを増やしたい(変えたい)場合は?
新作から旧作に変更する条件について