5.ネタバレ 昨年末に劇場へ行きましたが、公開から2ヶ月が経っているのにお客さんがたくさんいて驚きました。豪華な(と言っても良いと思う)出演陣の個性的な演技を楽しませてもらいました。この監督の作品は、実は苦手なタイプです。前作「ザ・マジックアワー」のような映画の内幕ウケを狙った作風にアレルギーを覚えるから。でも、本作は少しキャプラのタイトルが出た程度で済んだことが私には幸いでした。特筆したいのは深津絵里さん。不安定でイケてない主人公を、安定感を持って演じている。そして、とってもキュートです。幽霊を証人と認める法廷シーンの強引さなどは、ファンタジーと割り切れれば微笑ましい。時折り挟まれる舞台演劇的な芝居や台詞が良い具合にアクセントになっていて、客席からもそんなシーンで笑いが起こる。その笑いに押されるように気分がノリました。映画に集中するために、劇場へは閑散とした時間帯を狙って行きますが、お客さんが多い劇場も良いものです。難を言うなら、エンディングが冗長すぎること。まるごとカットした方がキレが良かったくらいです。父娘のツーショットは全く余計でしたね。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-01-02 04:45:59)
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《改行表示》 4.ネタバレ 損はないです。難はないとは言えないが、おもしろい。 かなり会場爆笑。 肩の力を抜いて見られる作品です。 三谷の裁判モノは12人もそうだけど面白いです。 深津は相変わらず器用。 悪人とはまた違った軽妙な演技を見せてくれました。 阿部もいつもどおり味がある。 中井も素晴らしい。 この人、年取ってからますます良くなってる。 竹内は相変わらずドヘタ。 市村の役は出てきたときはおもしろい設定と思ったのに 小日向のキャラとぶつかってしまい、つまらなくなってしまった。 もっと真正面から除霊のドタバタをみたかった。 だいたい小日向役、こんなもん出すと、つまんない。 今回、一番の演技賞はやはり西田でしょう。 彼の演技無くしては成り立たなかったと思います。 もうちょっと臭いかなと思ったのですが、 全然そんなことはなく、他の役は代わりがいそうですが、 西田の幽霊は・・これはちょっと代役はありえないでしょう。 そのくらい素晴らしかったです。 脚本はラストの展開が好みじゃないというところと もうちょっと短くできたんじゃないかというところ。 だいたい脚本家が監督もやると 思い入れが強くて「バッサリ」はできないんじゃないかなあと思いました。 あ、そうそう、三谷は音楽センスはなし。 時に邪魔に感じるところもあり。 途中、シリアスなセリフがあります。 深津と同棲していた男が 「これ以上君といると、君を嫌いになりそうだ」といって出て行くところ。 「好きなうちに別れよう・・・」 これって・・・離婚した三谷の偽らざる心情なんじゃないかなあなんて 思いました。 特に必要ともいえないシーンだけに。 エンドロールもそう。 三谷が本当に望んでいたっぽい結婚生活・・かなえられなかった夢じゃないかなあと思いました。 【うさぎ】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-12-05 14:30:10)
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3.ネタバレ 三谷幸喜といえば、やはり脚本。ストーリーの面白さを期待したワケですが、少々あてが外れました。幽霊のハーモニカ答弁、シナモンの使い方、心温まるラスト。良いシーンは随所にあります。でも一本の物語としてみると、間延びしているような。お話の密度が薄いのです。ただし、つまらなかったワケではありません。豪華俳優陣の見事な演技は堪能できました。喜劇俳優、西田の面白さは鉄板。深津のハツラツさは高感度抜群。中井は文句なく上手かった。端役に至るまで有名俳優をそろえ、お得感は満点です。劇場スクリーンを前にした2時間半、楽しい時間を過ごせました。どんな手法、かたちであれ、楽しめればそれでOK。自分的にはアリです。ただし、新作映画とはいえ本作を「三谷幸喜最高傑作」と呼ぶのはちょっと寂しい気がします。次回作は本物の傑作を、脚本家三谷幸喜の本領発揮を期待します。 【目隠シスト】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-11-24 21:51:49)
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2.三谷監督作品に共通するのが、観る者をちょっと戸惑わせる一風変わったシチュエーション、こじゃれた笑いの得意げな押し付け、芸達者な役者を集めての学芸会的小芝居。今回もそのパターン。あまり入っていなかった劇場だったけど、笑い声も起こらず、ラストの余計な感動シーンもみんな冷めて観ていた感じ。三谷作品、決して嫌いじゃないんだけど…。 【Q兵衛】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-11-23 08:44:53)
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1.ネタバレ 相変わらず不粋だなぁ。『スミス都へ行く』のビジュアルを見せる、更に言及する、って。どうせ引用を明らかにするならば、実際の中身をキチンと説明しないと、これじゃただのスノッブだっての。判る人にだけ判るようにするならば、即物的なモノでなくてそれとなく判らせればいいのにさ。今回、深津絵里をほぼ出づっぱりにする事で映画の流れに芯が通って、必要以上に脇キャラが自己主張しまくって五月蠅い状態は多少抑えられているのでまだマシな感じですが、エピソードやイメージの断片がぶち撒けられた状態もまた相変わらず。笑えるエピソード、いいエピソードもありますが、それがキチンと映画を組み上げてゆく礎となっているかというとそうでもなくて、あくまで断片だったりして。この世を去った者に対するスタンスまでバラバラでしょ。六兵衛やお父さん、犬には死んでいった者の心、残された者の心を語りつつ、速水はギャグ扱い。『レベッカ』か昔のホラーみたいな冒頭のビジュアルも他と融和する事なく3人のキャラのみに与えられたイメージですし、なんかもうひたすらバラバラと雑多な断片ばかりで組みあがってる感じ。「それこそが三谷作品なんです」って言われたら、あー、そうですか、としか、ねぇ。テンポを殺す尺の長さやラストの引っ張りっぷりもまたまた不粋な感じで、この人って自分にとっては『やっぱり猫が好き』だけの人なのかも。あ、でも笑えた事は笑えた、そこそこ面白かった、それは事実です。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-11-06 14:21:40)
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