5.ひさびさに「重厚な」という形容を使いたくなるような力作。メキシコの乾いた映像なんかもそうだけど、全編に渡って流れる不思議な音響などがこれでもかと言わんばかりに画面に渋い雰囲気を醸し出していた(そういえばスタッフロールにB・イーノのクレジットがあった)。それにやはり何といっても、あの眠そうな眼をしたベニチオ・デル・トロの好演。そして彼をはじめとして多数の役者からなる群像劇を力技でまとめあげた監督の手腕にも感服。ハリウッドの大作とはいっても、こういう優れた作家性のある作品が持ち上げられるのは本当に良い事だと思う。 【モーリス】さん 9点(2001-05-25 16:21:42)
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4.麻薬ってのは米国にとって排除するには余りにも根付きすぎているっていうお話。 銃社会と麻薬社会はアメリカの負の宿命の両輪なんだなって思う。 「ミシシッピー・バーニング」なんかもそうだったけど、ストーリーが進んで映画としての決着はついても、大局的にはなにも変わらずに終わってしまうっていう描き方は、題材(問題)の大きさや根深さを感じさせます。 複数同時進行の手法はいかにも流行っぽい感じだけど、こういう骨太のポリティカル・サスペンスがたまに出てくるから、ハリウッド映画もまだまだ捨てたもんじゃないと思えるんですよね。
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3.期待通りの映画だっだね。 メキシコのシーンでのモノクロ風な画像なんて絶品じゃないかなあ。 3箇所からスタートする話もわざとらしくなく登場人物が交錯するし、監督のセンスの良さが光るね。 【ZATUO】さん 9点(2001-05-12 11:06:44)
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2.(文字化け)マン入ってるというか、男たちが信念を達成するための闘いに、こっちまで胸が熱くなりました。麻薬撲滅って一言で言っても、単に組織を壊滅させるだけでなく、暖かな家庭や他に夢を持てる環境を作ることといった基本的なことこそ大切なんだろうなー…。某ハンニバルと違ってメキシコのシーンではメキシコの言葉を使ってるとこもリアリティを生んでいると思います。気持ち的には9.5をあげたい作品ですね。 【エイプリル】さん 9点(2001-05-05 13:37:28)
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1.「エリンブロコ」では監督らしさがなくて正直がっかりだったけど、ようやく本作でソダバーグらしさが戻ってきました。鑑賞後にもう一度観たいと思わせる展開と絶妙な編集は健在です。ひとつひとつのドラマを色分けしただけでこれほどまでいりくんだドラマを分かりやすくさせた監督はまさに天才であろう。また、大国アメリカがいかにさの細部において麻薬に侵され、病んでいるかを豊富な角度から切り込み、考えさせてくれました。今年に入って観た映画では間違い無くナンバーワンでしょう。最後のデルトロの笑顔が最高のご褒美でしょう。そういえばサルマ・ハエック?でしたよね、ちょっと出てきた綺麗な女性は? 【あまぬま】さん 9点(2001-04-30 10:45:09)
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