1.本作は超有名な童話「ジャックと豆の木」を元とした作品であることは明確ですが、実はもうひとつ民話である「巨人退治のジャック」がミックスされた映画になっています。原題が童話の「Jack and the Beanstalk」でなく、「Jack the Giant Slayer」になっているのもそのためなのです。さらにもともとの原題は「Jack the Giant Killer」でした。「巨人殺し」というタイトルであった時点で、あまり和やかな雰囲気でないことは予想できるでしょう。この映画、ファミリー映画とは思えないほど人も巨人もバンバン死んでいくのです。もちろん血は一滴も出ませんし、直接的なグロ描写はほとんどありません。しかしこの映画を小さい子どもに見せると、怖くて泣き出してしまうんじゃないでしょうか。子どもに見せてはいけないというほどの残酷描写はないとはいえども、へたすれば子どもにトラウマを残してしまうでしょう。でも個人的には、子どもにこういう「怖い映画」を見せるのは悪いことではないと思います。自分も「劇場版ドラえもん」のホラー描写はとても印象に残っていますし、そういう恐怖が後の成長にも役立つように思えるのです。ついでにかわいいマスコットキャラもいませんし、巨人の見た目もきちゃないです。そんな「あんまり子ども向けじゃない気がするけど、ちょっと子どもに観せたい(どっちやねん)」な映画だと思います。子どもに楽しい映画を観せたい親御さんは、素直に「ドラえもん」「シュガーラッシュ」「プリキュア」「劇場版ミッフィー」あたりをチョイスしてください