14.ネタバレ 2時間ドラマのようなタイトルからまったく期待せずに見たのだが、殺人事件そのものよりも事件に対するネットの興味本位の書き込みやそれにまた踊らされるマスコミの報道によってもたらされた情報が何の確証もないまま真実であるかのように広まっていく怖さがリアルに描かれたまさに現代ならではの社会派エンターテイメント映画となっていてなかなか面白かった。構成的にはそんなに目新しさは感じないのだが、ネットとメディアを題材にしたことで、話がとても身近に感じられるのが良いし、それがこの映画のリアルな怖さにつながっているのだろう。だからというわけでもないが、ヒロインの城野美姫(井上真央)には感情移入できる部分もあった。ディレクター赤星(綾野剛)が城野の関係者たちを取材していくシーンはフェイクドキュメンタリーを見ているようで面白い。ワイドショーの取材VTRをそのまま流すシーンが二度もあったのはひょっとしたら映画館で見ていたらチープに感じたかもしれないが、あれがあることによって本作全体をワイドショーのように見せるという意図があったのだろうと思う。城野が犯人ではないと分かった後、今度は赤星が書き込みに批判され、今まで批判されていた城野が一転して書き込みに擁護されるようになるのはネット社会というものを痛烈に表していて思わず笑ってしまう。「告白」の湊かなえ原作であるが、監督が違うせいか「告白」ほどのインパクトはない。でも「告白」よりも分かりやすくとっつきやすい感じであるので、本作のほうが他人には薦めやすいかもしれない。城野がいちばん最後に赤星に言うセリフである「いいことありますよ」がなにか皮肉めいて聞こえるのは気のせいだろうか。その前にある実家に帰ってきた城野と小学生時代の友人・谷村夕子(貫地谷しほり)とのロウソクのくだりは別になくてもいいように思いながらも少しほろっとしてしまった。(原作知らないのだが、こういうところがいかにも松竹だよなあ。)それと、本作ではテレビ局がどこも製作に参加していない。別に珍しいことでもないのだが内容が内容だけについ納得できてしまう。まあ、これも憶測にすぎないけど。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-04-09 01:21:41)
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13.ネタバレ 井上真央につきます。同世代のアイドル女優たちがイケメン男子を相手に恋愛ラブストーリーをやっているなかで、彼女の選んだ選択 それは今回のこの地味な女の役です。幸薄メイクに哀しい表情、そして冴えない表情、火曜サスペンス劇場でもないのに殺人犯の濡れ衣着せられ惨めな役の部分を一人で背負込んでしまったこんな役。まるで歳相応のかわいらしさをアピール出来なかったこんな役を選び挑む彼女の女優魂に拍手をあげたい。さすが子役上がりの経験値。そして最後、バカちん綾野剛に天罰くだって終わるところは誰もが望んだ事であって こちら観てる側からしたら気持ちよくジ・エンドしてくれる。 【3737】さん [DVD(邦画)] 8点(2014-11-10 20:20:14)
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《改行表示》 12.ネタバレ 率直に言ってしまうと"映画"として面白くなかったです。多分目指した所は現代版『羅生門』だと思うのです。数々の証言に信ぴょう性は無く、真相は藪の中に隠されていると言う、そういうストーリーです。ただ『羅生門』の方は事件の真相そのものに観客が疑いを抱く様になっている優れたミステリであったのに対し、本作は誰の目から見ても証言者の勝手な想像だろうと断言できることまで無闇矢鱈に藪の中に放り込む。例えば、証言者の一人、満島栄美が色々想像する話ってのは本当に想像でしか無い訳で、そんなものを映像で見せられても無駄に尺が長くなるだけだと思います。そのある事ない事想像する大衆の怖さを描いている作品でもあるのだから全くの無駄とは思えませんが、「そんな想像見せるならサッサと次の証言者の話に移ってくれない?」と思ってしまいました。 そして非常にキツかったのがワイドショーのシーン。意図はわかるんです。憶測の情報を基に勝手にある人物を容疑者として扱うワイドショー(数年前にみ○も○たが非道い憶測をしてましたね)、またその元となるネットの問題性。でもそのワイドショーの映像をわざわざ5分以上も見せる必要があるのでしょうか?普段あまりワイドショー番組を観ないので、このシーンはとても辟易しました。映画として必要なのは分かるけど、映画として全然面白くなかったです。 あと超バリアフリーな、わかり易ーい演出方法も正直どうなんだと思います。この映画は基本的に証言者のナレーションに合わせて進んでいきますが、例えばある証言者が「その時、私は見たのです。彼女が笑っているところを!」と言った時に、容疑者が「(ニヤリ)」と笑うシーンにはこっちが笑ってしまった。そんなシーンばっかり。 文句ばっかり書いてますが、要所要所でTwitterに興じる大衆の愚かさを描いた後に、終盤近くで美姫と夕子がロウソクを点滅させてお互いに繋がっていることを再確認するシーンは素晴らしいと思いました。Twitterもロウソク遊びも他者と交信し繋がりを持つという意味では同じですからね。でもそれって多分原作(未読)にある要素だろうし、映画化作品の良さとは別でしょうが。 【民朗】さん [映画館(邦画)] 3点(2014-03-31 00:56:54)
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《改行表示》 11.ネタバレ 綾野剛演じる赤星の目線から始まる物語。 TⅤ局に契約社員として勤める赤星。 勤務態度は不真面目不誠実。テレビ局で得た情報をツイッターにつぶやくコンプライアンス精神皆無の男。絵に描いたようなダメ人間。見ていて辛いです。 こんな不愉快な人間が主人公で、2時間も見ていられるか不安になったのですが、この人途中から存在感なくなっていきます。 いるにはいるんですけど、この人が撮っている『インタビューを受ける人たち』が主体になっていきます。この辺のシフトが自然で上手。 ただ、インタビューを受ける人たちも、おおよそ良識や常識が欠けている人が多く、辟易します。 極端におかしな証言をしているわけではなく、なんか誰しもが持つ人間の嫌な部分をちょっとずつ見せられている感じ・・・。 事実に個人の主観が加わりアレンジされていき、そんなちょっとだけずれた供述や証言が集まっていくイヤ~な感じ。こうやって真実が捻じ曲げられていくんですね・・・。誰かが決定的な仕事をしたわけではなく、ちょっとの誇張、ちょっとのうろ覚え、ちょっとの思い込み、ひとつひとつは『ちょっと』なんだけど、積み重なると大きな間違いへと発展していくのがよくわかります。 こーゆー手法で、『間違った認識』を『われわれ見ている側に自覚させる』のは面白いです。 精神的に追い詰められた城野美姫が自死しようとした寸前で流れるニュース。真犯人逮捕の報。このどんでん返し感とテンポの良さは好きです。 それに、自己中心的な殺人犯はつかまり、劇中最も性格の悪い女はめった刺し、ダメ人間赤星もこてんぱんに罰をくらうのは、ちょっとすっきりします。 ただそれ以外にも嫌なやつはいっぱいいて、そういった人たちに何のペナルティもないってのがちょっとね・・・。 あと殺人はシロかもしんないけど、事故とはいえバイオリニストを突き落としちゃったのはクロなわけですから、そこは何か決着をつけてほしかったかな。 あ、それと、大学の時のエピソードとその親友(実際は親友でもなんでもないけど)は正直要らなかったと思います。 【たきたて】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2025-05-06 01:02:37)
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《改行表示》 10.ネタバレ 最近こんな「〜殺人事件」というシンプルなタイトルの映画や小説をとんと見てなかったので、ある意味新鮮な気持ちで鑑賞できました。観る前はもっとこう、何人もの容疑者がいて誰が真犯人なんだろうって感じで進むストーリーかなって思ってたんですが、少し違いましたね。 話の展開は今っぽく、Twitterで色々呟くTV局契約社員の赤星が一応主役のような立ち位置。他人のプライベートとか個人情報を平気でつぶやき、案の定破滅する。赤星だからRED STARとか、安直すぎるだろ。本筋とは全然関係ないが、綾野剛さんってこういう役あんまり似合わないな。 あとは、やはりSNSとか報道ってやっぱり安っぽいなあと感じます。当事者でもない人たちが上っ面だけで事件やその関係者を語るのは見ていてとても醜い。さらにいわばつくりものである映画のそれは、リアリティすら薄く滑稽ですらある。自分は特に、ワイドショーとかその中で語るコメンテーターとかはひと通りどうでもいい存在と思ってるので、そんな人たちにいいように踊らされてる人たちも信じられない。よくほとんど知りもしない人の事を悪辣に語れるもんだ。 もっとミステリ要素の強い作品なら好きだったかもしれません。あくまで個人の好き嫌いの範疇での評価なので、あしからず。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 5点(2023-01-23 23:43:27)
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《改行表示》 9.ネタバレ 夕子の言葉『みんな自分に都合の良いように言う』は、なにも赤星の取材対象者に限った話ではありません。彼女自身は元より、物語上『謎解き』に該当する城野の回顧文にさえ当てはまります。嘘偽りだけでなく、自身すら気づかない改編もあるでしょう。事実を認定することは出来ても、それが真実とは限りません(だから「真実はいつもひとつ!」と能天気に断言する探偵さんにモヤるんですけど)。斯くもあやふやな『真実』が流通しているのが実態です。こうなると『信じたいものを信じる』のもアリな気がしますが、おめおめ騙されるのも癪な話。少しでも真実を見極めたいのが人情です。この際大切なのは自分の頭で判断すること。権威、宗教、思想等の『ものさし』を機械的に利用するのは要注意です。これらもまた『自分に都合の良いように言う』の例外ではありません。城野父のように『世論』という『ものさし』に踊らされぬために。疑問を持つこと、反省すること、広い世界を知こと。意識して自らに負荷をかけ、健全な心身を保つことが、後悔しない明日に繋がると考えます。人間、楽に慣れるとロクなことがありませんから。おっと、今日も日課のウォーキングに出かけなければ。 SNSと対比されるのが、アンとダイアナによる灯交信でした。情報量、スピード、伝搬力、どれをとっても蝋燭の火と比べるべくもありません。ただ、唯一勝る点があるとすれば、それは「相手を思いやる心」なのでしょう。ここに居る。あなたを気にかけている。それだけのメッセージで救われる命もあります。「昔は良かった」とは思いませんし、進んだ文明の針を戻すことも出来ません。SNSに限らず、包丁だろうが、原子力だろうが、あらゆるテクノロジーの基本は同じ『諸刃の剣』です。私たちに出来るのは『正しい目的』で使用すること。危険性を知ること。トラブルの対処法を身に付けておく事も肝要であります。主人公に降りかかった災難は、今や交通事故と同じ。いつ誰が被害者だけでなく加害者になっても可笑しくありません。ラスト赤星が城野に轢かれかけたのはそういう意味。SNSに規制をかけることも必要ですが、それ以上に使用法の教育が重要なのは言うまでもありません。本事件を『他山の石』としない手はありません。 ネットの声やマスコミにより『世論』が形作られていく過程は、私たちが経験している日常と相違なく、十分なリアリティと恐怖をもって物語に望めました。そんな観客の思いを受け止める当事者・城野美姫を演じたのが井上真央さん。証言者ごとに『城野美姫』は姿を変え、実体を掴ませません。この演じ分けはお見事でしたし、美人女優が平凡・地味女を演じる違和感がまるで無かった事にも驚きました。演技派女優の実力を思い知りました。『八日目の蝉』を越えて、本作を井上真央さんの代表作としても良い気がします。 【目隠シスト】さん [インターネット(邦画)] 8点(2020-10-10 17:23:40)
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8.ネタバレ 前半、綾野剛演じるテレビのディレクター目線で話が進むんだけど、ここはちょいしんどかった。殺人事件から始まるのに、ノリが妙に軽いし、ネットリテラシーのなさが浮き彫りにされてウンザリするし、感情移入度はゼロ。ただ、中盤から白石監督風フェイクドキュメンタリータッチの演出になり、そこから徐々に映画にのめり込んでいき、後半は結構、ハマって楽しめました。 【なにわ君】さん [インターネット(邦画)] 7点(2017-06-14 00:24:17)
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《改行表示》 7.ネタバレ この作品はミステリーの部分を楽しむ映画ではない気がします。 車の鍵は慌ててたから開いてたとしても、どうやって車のエンジンかけた? と突っ込まずには居られません。 人々の証言・記憶は自分の都合の良いようにアウトプットされそれを受け取る側も 自分の都合の良いようにインプットしていく。小さなズレど思い込みと 願望が事実を少しずつ、現実の物と違う物にしていく。 それに加えてマスコミの意図を持った切り口で編成された放送だけを見れば 多くの人が憶測とどこか知りながら、勘違いや思い込みを加速させて行く。 人のずるさ、無責任なマスコミの商業主義を小気味良く皮肉って居て それが何ともツボでしたね。 また、蝋燭のシーンで終わらず、赤星雄治が城野美姫に車でひかれかけるシーンがあります。 赤星が城野の顔に気がつかない、あるいはしらない?というのをどういう意図で作ったかは分かりませんが あんな見通しの良い場所で突っ込んで行って「当たってないですよね?」で立ち去ろうとし 呼び止められた答えが「良いことありますよ」って、優しさで言ったようにも見える反面 ある意味、他人事の上から目線で言ってるように取れなくもない。 自分にはあのシーンは、城野を勘違いが重なった可哀想な被害者だけで終わらせない 心の奥底にある黒い部分を見せたかったのではないかと。 赤星は城野の親に謝罪に来てる訳ですから赤星が町に居る事を城野が知って居てもおかしくはない訳で 自分の運転で転倒させてる訳ですから、例え接触が無くとも本当にいい人なら まず謝罪があってしかるべき。なんですよね。 城野は赤星に対して「こいつのせいで・・・」とわざとギリギリの方法で一発カマしたとも取れなくもない。 殺人に関しては白かもしれませんが、芹沢ブラザーズに関しては、 故意で無かったとしても傷害を負わせた逃げた責任は? 謝罪も責任も負ってないとすると、ちょっとずるくない? もしかすると、犯人が殺人を犯す事を察知した城野が車のドアわざとロックせず 鍵もおいておき全て見越して誘導した・・・なんて。 さすがにちょっと考え過ぎですかね(笑) 久しぶりに自分的には当たりの作品でしたね。 【デミトリ】さん [DVD(邦画)] 9点(2016-09-30 16:06:38)
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《改行表示》 6.何となく鑑賞したのですが面白かったです。(あんなに可憐な方なのに)地味で何にも特徴が無いと寄ってたかって言い切られるとそう見えてしまうのは恐ろしい集団心理で、ネットにツイートも相まって現代社会の闇がストレートに描かれていると思います。どちらから見るかで正義にも悪にもなる。人間はそんなに単純なものでありませんね。犯人も意外でした。 気になるのは主人公(城野)の末路。彼女の幸せを切に願ってしまった。 【Kの紅茶】さん [地上波(邦画)] 7点(2016-04-06 00:16:53)
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《改行表示》 5.ネタバレ 城野と夕子のロウソクのやり取りは余分であったと思う。二人を純粋な善人にして、それ以外の人間を軽薄に見せたいという意図が透けて見えた。殺人事件関連のそれぞれの人間の反応、行動でそこは表現するべきなのに、さらにあの場面を重ねる事は過剰な演出で、この作品が伝えようとしている、情報による意図的な悪意のある誘導、そのものを感じた。 ネットのやり取りや報道番組、同僚の人間性などとにかく人間を軽薄に描きたかったのだろうけど、一面的な人間の描き方に不快感を感じた。 【ちゃじじ】さん [DVD(邦画)] 5点(2015-08-23 15:43:01)
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4.ネタバレ なたね @nata_01 赤星雄治(無関係)って、ワロタ(笑 。うまいよ、原作超えてる。さすが、中村監督。☆4つ半 【なたね】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-10-11 13:04:37)
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3.ネタバレ ツイッターの書き込みが声に出されているのはクドいという意見、確かにわかる。ただ、制作者としてはつぶやきの中身の適当さや軽薄さを声で表現したかったのだろうなと思います。ミステリー映画としてはまずまずの内容ですが、メディアが都合良くストーリーを作って捏造情報をまき散らし、それをなんの根拠もなく盲目的に信用し消化する一般市民、という情報化社会の落とし穴が端的に表現されている。ネットで嫌な思いをしたり、いわれもない悪口を書かれたりしたことのある方なら共感できるのではないでしょうか。私もその経験はあるのでよくわかります。手軽さや迅速さは便利である一方、裏の面もあることを常に意識すべきでしょう。丁寧に作られていたので全体的に好感は持てるのですが、ただ、親二人がカメラに向かって「すいませんでしたー!」って謝ってるシーンは「さすがにこんな人いないだろ」って思っちゃったし、ヴァイオリニスト転落のシーンもあまり意味が見いだせませんでした。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(邦画)] 6点(2014-09-25 00:18:46)
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《改行表示》 2.ネタバレ 扱う題材は現代的でとても良いんだけど、映画として面白いかと言うと微妙。リアリティはあるんだけど、話は正直面白くない。現代の日本で日常的にある話を俯瞰して見せただけ。 同じシーンを違う視点から見せたり、それがどういう風に報道されるか見せることが何度もあるので、テンポがよろしくない。 さて、本作で重要なのは犯人探しではなく、いかにして無責任な発言が人を追い詰めるのかというところにある。 個人的には、真実は藪の中っていうところをもっと押し出した結末にした方が面白かったと思う。しかし、本作は多くの人に訴えかける目的が合ったようにも思えるので分かりやすすぎるくらいで良かったのだろう。 無責任な発信者は決して責任を感じない。 報道した一部の人間だけに責任を取らせて終わらせる。自分は絶対的に悪くないし、悪くても「ごめんなさい」の一言で済む。 この映画では、その胸糞感を観客にストレートに伝えている。 叩きやすい相手を探し、吊るしあげて、それをあたかも正義の行為のように思い込む。間違いがあっても完全匿名でやっている限りは自分にはさほどの被害は及ばない。そして、同じことを繰り返す。 もはや、ジャーナリストだけの問題ではない。ブロガー、Twitterユーザー、掲示板投稿者も発信者として意識するべきである。 まさに本作は、道徳の時間やネット教育の教材としては、非常によくできていると思う。 だから、このレビューに書かれていることも全て疑うべきなのだ。お金もらって褒めたり貶したりしているわけではないという証拠もない。情報を確かな根拠なしに信じることは犯罪に加担しているも同然。 なぜ、その情報を信じるのかということに常に意識的でありたい。 【すべから】さん [映画館(邦画)] 7点(2014-05-03 19:03:20)
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1.ネタバレ 本作はネット炎上がテーマだそうですが、実のところネット炎上よりも人間はいかに自分に都合良く記憶をねじ曲げて語るかの方が真のテーマです。さまざまな証言者が登場するが、本当に真実を語っているのは1人だけ。あとはみんな嘘を語っているか、あるいはディティールを改ざんして語っています。それを恣意的に編集すればどんなストーリーもでっち上げが可能だと言う事ですね。中盤の同僚のセリフ「これ、みんなほんとの事言ってるんですかねぇ」が全てと言っても良いです。今も昔もイジメは変わらない、ネットも現実世界もみんな無責任な事しか言わない、そんな中で城野の心に唯一届いたのがロウソクの光と言うのはいささか出来過ぎだとは思うけど、それなりに感動させてもらいました。唯一、難点を上げるとすれば、井上真央はどんな地味化粧をしても美人である事は覆い隠しようもないですね。いい役者さんだけどね、うん。 【ぴのづか】さん [映画館(邦画)] 8点(2014-03-29 16:36:31)
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