仲の良かった幼い姉妹がまるで光と影のように相反する存在へと離され隔たれてゆく過程を描いた前半、表情や仕草や歌の細やかな表現によって、アナとエルサ、それぞれの心情が切なく響いてきます。 対して冒険物語となる後半は、さしてスケールがないわりには個々のキャラクターにもあまり作品独自の個性を与えられず、娯楽アニメ映画の定石を踏むような展開。前半にあれだけ個性を与えられたアナとエルサも、後半はエピソードを消化してゆくことに終始してまうような感じ。せっかくの「姉妹が呪縛から解放され本当の自由を獲得してゆく物語」が何やらごちゃついてしまって。 結局ピークは映画を見にいくたび予告編タイムに見せられた『Let It Go』のシーンだったかな。