映画『東京上空いらっしゃいませ』のいいねされた口コミ・レビュー

東京上空いらっしゃいませ

[トウキョウジョウクウイラッシャイマセ]
Tokyo Heaven
1990年上映時間:109分
平均点:6.36 / 10(Review 25人) (点数分布表示)
公開開始日(1990-06-09)
ドラマラブストーリーファンタジーアイドルもの
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2023-09-10)【イニシャルK】さん
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監督相米慎二
助監督細野辰興
キャスト中井貴一(男優)雨宮文夫
牧瀬里穂(女優)神谷ユウ
笑福亭鶴瓶(男優)コオロギ/白雪恭一
工藤正貴(男優)中野豊
毬谷友子(女優)田中郁子
藤村俊二(男優)橋本勝
谷啓(男優)川村(友情出演)
三浦友和(男優)雨宮武夫
木之元亮(男優)
斉藤暁(男優)
モロ師岡(男優)
河内桃子(女優)
岸野一彦(男優)
脚本榎望(クレジット「榎祐平」)
音楽高橋信之〔音楽〕
佐々木麻美子(音楽協力)
作詞井上陽水「帰れない二人」
忌野清志郎「帰れない二人」
作曲井上陽水「帰れない二人」
忌野清志郎「帰れない二人」
主題歌井上陽水「帰れない二人」
加藤登紀子「帰れない二人」
製作ディレクターズ・カンパニー
バンダイ
配給松竹
美術小川富美夫
清水剛(美術助手)
金勝浩一(美術助手)
衣装小川久美子(衣裳デザイン)
照明熊谷秀夫
その他東京現像所(現像)
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💬口コミ一覧

4.ネタバレ まず驚くのは、力技で組み伏してくるようだった80年代の一連の相米映画とのそのあまりの差違だ。わからない奴はわからなくていいとばかりにやりたい放題だった荒くれ者がジェントルマンのたしなみを身につけたかのように、相米はこの映画を相米らしくもとても真っ当な映画に仕上げている。続く『お引越し』で彼がその正しい真っ当さと相米的力技の最もバランスのとれた完成形を見せ、以降はよりその真っ当さを強めていったことを考えると、『東京上空いらっしゃませ』は相米映画の過渡期に位置した記念碑的作品でもある。おもちゃ箱をひっくり返したような美術にファンタジー的特撮、牧瀬里穂のやけくそのような芝居の非リアルなリアル、相米印とでも呼ぶべきそれらを長回しで生き生きと捉えながらこれまたおなじみの荒唐無稽なストーリーを、けれど彼はとてもとても丁寧に大切そうに語る。たとえるならば『ローマの休日』方式の、はじめから終わりを運命づけられた二人のタイムリミット付きの恋の物語を。天国までの猶予の時間を生きる主人公ユウは、貰ったばかりの薔薇をちぎって屋形船の上から夜風に飛ばす。一見共感しがたい刹那的なその行為はしかし大切な花束を前に彼女が出来うる、最大限の愛の表現だ。かけがえのないその花を枯れるまで慈しむ時間すら、彼女にはないのだ。そんな彼女が、今の自分がいちばんいい!と高らかに宣言するかなしさ。影踏みのやりきれなさ。途方にくれながら球体のジャングルジムをぐるぐると回し飛び乗るシーンの抒情。あるいはそれこそ大昔のハリウッド映画のように開きなおった吹き替えのミュージカルシーン、作りものめいた画面の中に牧瀬里穂の躍動だけが今を生きる本物としてくっきりと浮き上がる、そのせつなさ。大口を開けて笑い、喜び、怒り、また笑う、そんな美しくも当たり前の日常を彼女が生き生きと生きれば生きるほどに、すぐそこに迫りくる終わりを予感させる、その逆説がたまらなく胸をしめつける。やがてあらかじめ決められた終わりがやって来て、それでも相米はそれまでの彼からはとても考えられない、ささやかだがそれでいてとびきりすてきなラストシーンを見せてくれる。あとにもさきにもこんなにやさしい相米は見たことがない!へたくそな牧瀬里穂のすばらしい笑顔はオードリー・ヘップバーンにだって負けていないと思う。天国の相米もパラソルの下、地球を眺めながら日焼けしているだろうか。
BOWWOWさん [DVD(邦画)] 10点(2009-07-25 00:09:24)
👍 2
3.ネタバレ なんて可愛いんだ!牧瀬里穂演じるユウの健気なこと、なんて純粋なんだ!自分が交通事故で亡くなってしまったことをちっとも受け入れようとしない中で中井貴一のマネージャーの住むマンションの部屋の中、一人で活き活きとしている姿に、そして、二人並んで撮った写真に自分の顔の映っていない姿を見て、そこで初めて自分が本当に死んでしまったのだということを受け入れる姿に、もうそっから最後まで泣けて泣けて本当にヤバかった。既に皆さんが書かれているように別の自分の姿として、ハンバーガーショップで働く場面も素晴らしい。それにも増して、折角、アルバイトで貰ったお金を中井貴一演じるマネージャーの為にと使ってしまう姿と自分へのご褒美に歯ブラシを買うなんて、駄目だ!本当に泣けて、泣けて仕方ない。他にも中井貴一と二人で夜空を見上げ、打ち上げられる花火を見ているシーン、そこでユウ(牧瀬里穂)の言う台詞がこれまた涙を誘う。「わたし、今の自分が一番、好き」自分の生まれた時のまだ0歳の頃から順に自分の年齢を言うシーン、中井貴一以外の仕事関係者には死んでいる筈のユウが幽霊としてまだ生きているということが解らない。交通事故の原因となった笑福亭鶴瓶の白雪の眼の前に姿を表して言う「東京からいらっしゃいませ」、あの場面の何とも言えない気持ちの良さ、あの場面は本当にスカットする気持ちの良いシーンだ!単なるアイドルものかと思っていたらとんでもなかった。牧瀬里穂の演技が下手とか駄目とかそんなことはどうでも良いぐらいに私は感動してしまった。こういう作品に対して、色々とケチを付けたがる頭のお堅い映画評論家がいそうだが、こういう映画を観ても何とも思わない。楽しめない。素直に見れない人は物凄く可哀想だと思う。牧瀬里穂が見せる笑顔の素晴らしさ、見ていて本当に気持ちの良いそんな映画です。
青観さん [ビデオ(邦画)] 9点(2007-08-13 09:37:50)
👍 1
2.ネタバレ 牧瀬里穂が死ぬまでは、「何の話なんだろう?それにしてもこのつたないセリフ読みは……」といぶかしんでいたんですが、牧瀬が懸命に生きよう(?)として、自分の人生を取り戻そうとする姿にうっかり心を打たれてしまいました。そうしてハンバーガー屋でバイト(ひとりでてんやわんやになっている姿が異様にかわいい)する。で、元?マネージャーの中井貴一に、アイドルとは違った立場で接してもらうことで、次第に自らの死を受け入れる。この受け入れる過程が涙なんですね。チンチロリンとコウロギの音とともに現れる鶴瓶(天へ導く、天使なのかなぁ~?)をふりきって、中井と一緒にバーで踊り歌うシーン、トロンボーンを手にちっちゃな車で別れを告げるシーンでは、↓【Pizz】さんの“不覚”という言葉まんまに、胸が熱くなってしまう。「天国ってどんなところ?」と聞く牧瀬に鶴瓶が「きれいなところやで~」というシーンでは、本当に天国ってきれいで楽しいところなんだろうなと思ってしまいました。最初のベタベタな話に引いて、途中で観るのをやめた方、是非最後まで観てみてくださいね。私自身、はじめ20分くらいまでは「観るのを止めよう」と何度思ったことか。でも、【なるせたろう】さん、【STING大好き】さんの言葉を信じて、みつづけました。↓【ぐるぐる】さんもおっしゃっていますが、最後には演技がどうとかこうとか、そういうのどうでもよくなります。
元みかんさん 7点(2003-11-23 23:47:21)
👍 1
1.正直、突っ込み所は多いんですよねえ。牧瀬里穂の演技は未熟だし、標準語の鶴瓶は笑っちゃうし、特撮はちゃちいし、ストーリーも他愛ないっちゃ他愛ないし。でも、後半になっていくにつれ、そういう欠点が気にならなくなってくるんですよね。屋形船の上でバラの花をちぎって投げながら自分の人生を振り返るシーンでは演技の上手い、下手を超えた素晴らしさを感じました。それと、僕は別に牧瀬里穂は好きでも何でもなかったんですけど、この映画の彼女の何気ない一挙一動がとても愛くるしいんですね。公園の遊具で遊ぶシーンとかも良かった。これを機に、相米作品をちゃんと観てみようという気になりました。
ぐるぐるさん 7点(2003-11-07 14:36:55)
👍 1
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 25人
平均点数 6.36点
000.00%
100.00%
214.00%
328.00%
428.00%
5312.00%
6416.00%
7624.00%
8312.00%
928.00%
1028.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.00点 Review2人
2 ストーリー評価 5.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review2人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 7.00点 Review1人

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