5.日本映画屈指の感動作。昭和49年に劇場公開された時、今は亡き祖母に連れられて見に行った際、子供心乍らも波のように押し寄せる音楽、映像美、哀愁の連続にこれは本当に素晴らしい映画だと胸に焼き付けられた記憶がある。それ以来日本映画の良し悪しはこの映画を基準に判断してきた感がある。その後のリバイバル上映、ビデオ、DVDと正に生涯忘れ得ぬ感動を与え続けてくれる作品である。
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4.作曲家(加藤剛)の悲しすぎる過去が描かれるラストはすばらしいの一言ですね。犯罪に至るまでの経緯に30分以上も使うなんておそらくハリウッド映画では考えられないでしょうね。非常に丁寧に描かれていて、とても感慨深いものがあります。昔の日本映画は真面目に作られていたのですね。今の日本映画の制作者に見て欲しいものです。 【k・Y】さん 9点(2002-04-03 19:52:24)
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3.内容は親と子の「宿命」に絞られて展開されていた.原作の小説では刑事の捜査を中心に被疑者を追い詰める情景が頭に浮かんだ.題目の「砂の器」という名前は見る者に幾つかの思考の選択肢を与えているように思う. 【喜多二等兵】さん 9点(2001-09-10 16:34:53)
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2.《ネタバレ?》とっても泣けた作品でしたが、物語の暗さが作品自体の質を落としています。後半は文句なし、凄すぎ。何つっても加藤嘉がいい。丹波哲郎刑事が犯人について問い詰めてって加藤嘉が叫ぶ「そんな人、知らねえ!」と。はっきりいって鬼気迫ってて演技とは思えなかった。日本映画では1、2を争う傑作である。 【ます】さん 9点(2001-08-01 20:18:26)
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1.美しく心に沁みる日本の自然と風景。その大きなカメラワークの中にポツンと小さく、そして明らかとなっていく私達の不正と残酷さ。人間の良心と宿命との相克。一体何が正しいのか、何故この様な運命に私達は見舞われるのか。目利き耳聡で飲み込みの速いことを密かに自負している己を嘲笑するメッセージ性。素直に観る値打ち有。
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