映画『この世界の片隅に(2016)』の口コミ・レビュー

この世界の片隅に(2016)

[コノセカイノカタスミニ]
In This Corner of the World
2016年上映時間:129分
平均点:8.14 / 10(Review 152人) (点数分布表示)
公開開始日(2016-11-12)
公開終了日(2017-09-15)
ドラマコメディ戦争ものアニメ漫画の映画化
新規登録(2016-10-20)【ユーカラ】さん
タイトル情報更新(2025-03-19)【イニシャルK】さん
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監督片渕須直
演出新谷真弓(広島弁監修)
のん北條すず
細谷佳正北條周作
小野大輔水原哲
潘めぐみ浦野すみ
牛山茂北條円太郎
新谷真弓北條サン
小山剛志浦野十郎
京田尚子森田イト
佐々木望小林の伯父
塩田朋子小林の伯母
三宅健太ばけもん
喜安浩平
原作こうの史代「この世界の片隅に」(双葉社刊)(双葉社 週刊漫画アクション 2007年‐2009年連載)
脚本片渕須直
音楽コトリンゴ
佐々木史朗〔音楽・アニメ製作〕(音楽プロデューサー)
作詞コトリンゴ「たんぽぽ」
こうの史代「みぎてのうた」
片渕須直「みぎてのうた」
サトウ・ハチロー「悲しくてやりきれない」
作曲コトリンゴ「みぎてのうた」/「たんぽぽ」
加藤和彦「悲しくてやりきれない」
飯田信夫「隣組」
編曲コトリンゴ「みぎてのうた」/「たんぽぽ」「悲しくてやりきれない」/「隣組」
主題歌コトリンゴ「みぎてのうた」/「たんぽぽ」/「悲しくてやりきれない」
挿入曲コトリンゴ「隣組」
製作朝日新聞社(「この世界の片隅に」製作委員会)
東京テアトル(「この世界の片隅に」製作委員会)
東北新社(「この世界の片隅に」製作委員会)
バンダイビジュアル(「この世界の片隅に」製作委員会)
双葉社(「この世界の片隅に」製作委員会)
MAPPA(「この世界の片隅に」製作委員会)
Cygames(「この世界の片隅に」製作委員会)
TBSラジオ(「この世界の片隅に」製作委員会)
企画丸山正雄
プロデューサー真木太郎
制作MAPPA(アニメーション制作)
配給東京テアトル
作画松原秀典(キャラクターデザイン・作画監督)
こうの史代(劇中画)
美術男鹿和雄(背景)
武重洋二(背景)
録音柴崎憲治(音響効果)
片渕須直(音響監督)
東北新社(音響制作)
その他本郷みつる(クラウドファンディングで支援してくださった皆様)
小林靖子(クラウドファンディングで支援してくださった皆様)
あらすじ
広島に暮らす18歳のすずに、ある日突然縁談話が持ち上がり、彼女は戸惑いながらも軍港の町、呉に嫁ぐ。折しも太平洋戦争は激化、呉の町への空襲も日に日に激しくなる中、周囲の人々に温かく支えられながら、彼女は気丈に生きる。しかし、ついにその日はやって来た…。こうの史代の漫画をアニメーション化。すずの声を女優のんが熱演。
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💬口コミ一覧(10点検索) [全部]

44.ネタバレ 【先行上映会にて鑑賞】

今年は「こうの史代原作の初のアニメ化」という事で、期待やら不安やらクラウドファンディングやらと忙しく過ごした2016年でした。期待というハードルはエベレスト山頂よりも高くなり、それと同時に発生した宇宙空間よりも広く深い漆黒に染まった不安と、日々やんごとなく格闘する私でした。

「ブラックラグーンの片渕監督やし、原作モノのアニメ化は巧者なはず」「キルラキル以降ヒット作のないMAPPA製作やけど、大丈夫なんか(キルラキルはトリガーだよ!と、2017/10/07に気付く)」「主演は能年…あまちゃん観た事ねぇけど、どうなんやろ!」…等々の、期待と不安。

それでも、呉を舞台にするアニメを作る下準備の惜しみ無さを、ほとんどストーカーかよ!というレベルで観察させていただいたせいでしょうか。当時の風俗、流行、背景などの設定の緻密さ、丁寧さに、驚かされるやら呆れるやら。私の不安など霧散させる監督のコダワリっぷりには、まったく脱帽です。

しかし…アニメは総合芸術。準備期間の長さやコダワリなんぞと、作品のクオリティは決してイコールではありません。

「結局めっさハードル上がってるやん!うおおおおどうしよ!ハードルどころか、幕、上がってるやん!」と、期待と不安に駆られた満員の劇場、そして私。

「かなしくて~かなしくて」コトリンゴ手がけるオープニングが流れ、動き出す世界。この時の静かな高揚を、どう言い表せばいいのか、わかりません。喜怒哀楽のすべての感情が、静かにふるふると蠢動していたように思います。

鑑賞後「拾いそびれたエピソードが惜しかった云々」「こうの漫画の起承転結の巧さが、長編アニメにそぐわない気がしないでもない」などと、つらつらと思い耽っていましたが

「この世界の片隅で…生きてきて良かったなぁ 生きる意味、あったなぁ」で、締めくくられていました。

製作陣のすべての人に、惜しみない拍手と賛辞を。クラウドファンディングに参加できたこと、それ以上に、この映画に出会えた事を、私は一生誇りに思います。

蛇足ですが、聖地巡礼は済ませました。公開前なのに!
aksweetさん [試写会(邦画)] 10点(2016-11-05 03:26:36)
👍 1
43.ネタバレ ほんの2、3世代前…こんな時代こんな日常があったという真実。

試写の評判をTwitterで知り、初日の午後 映画館へ。
テアトル梅田のロビーには人がいっぱい。上映中は立ち見の人までいて驚き。
舞台は戦時中。明るくふんわりと生きる主人公すずと一緒に、
私は、その時代の暮らしを体験した。
広島から軍港の呉へと嫁ぎ、新しい土地で新しい家族との生活が始まる。
物が無く食べる物にも苦労するが、失敗したり笑ったり。
それは今の私たちとさして違わない普通の暮らし。
私たちは、すずと一緒にくすくす笑い、家族とのふれ合いにホッコリし、時に涙する。
2時間の映画が、すずの生きる数年間にも感じられ…そして。

映画が終わった時、色々な感情があふれ、しばし言葉を失った。

片渕須直監督が現地で綿密に調査し再現した風景や暮らしは、全て当時の本当の姿だという。
祖父母から断片的に話を聴いたり、日本史の一部として知っていたその時代。
しかしこれは、どんな歴史書やドキュメンタリーよりもリアルな、VRのような時代体験だった。
すずさんの思いは、当時を生きた多くの普通の人たちの思いに相違ない。
ある意味、隠し、忘れてしまいたい過去。その良いところ悪いところ両方を
原作者の こうの史代さんも、片渕監督も知って欲しかったんだろうと思う。

これは、よく取材して丁寧に作られた、厳しくも優しい〝幸せのあり方〟を描いた最高の映画です。
墨石亜乱さん [映画館(邦画)] 10点(2016-11-16 01:57:53)
👍 1
42.映画館で観て以来5回以上は観ていると思うが、なかなか納得のいくレビューが書けず削除してしまっていた。

結局この映画の何が良いのかと言うと、最初はほのぼのした戦時下の日常が描かれ、大変な時でも常にマイペースなすずさんに癒され、のんのちょっと間の抜けた優しい台詞にもホッとさせられ、戦時中とはいえほんとに普通の日常が描かれるので楽しいなぁと思っている所に突然降りかかかる戦争の火の粉。まさに不意打ち。しかし、戦時下を描いているのだから当然の展開。この映画はそういう展開にならないんじゃないかと何処かで安心していた心をこれでもかと打ち砕く。
だからこそ、最後の悔し涙を流すすずさんを見ていると胸が張り裂けそうになる。
このシーンはほんと何回観ても心が揺さぶられる…。
ヴレアさん [映画館(邦画)] 10点(2016-11-17 02:44:53)
41.ネタバレ 居住する鹿児島での公開は12月ということで、実家がある福岡にて帰省がてら観賞。戦争の悲惨さを描いた映画や小説は数多くあるが、戦争中のほのぼのした日常を描いたこの映画は新鮮だった。平和で和やかな日々に静かに少しずつ忍び寄る戦争を丁寧に描き、そんななかでも力強く前向きに生きていく登場人物たちには生きる喜びにみちみちていて、観賞後は爽やかな感動がある。後半にガツンとくる描写もあるがそのバランスが絶妙でしっかりと喜怒哀楽をまんべんなく描いている。「火垂るの墓」の一方でこういった日常もあったのだと思った。
冒頭のコトリンゴが歌う「悲しくてやりきれない」ですでに泣きそうになってしまい、そして映画の後半、すずが感情を吐き出し慟哭するシーンが激しく胸に突き刺さった。
とにかく多くの人が観るべき作品であり、観てほしい作品。
それにしてもこのようなすばらしい原作のアニメ映画化が、クラウドファウンディングでしか資金集めできないという状況の日本映画界、まずくないか?商業目的のアイドルを起用した実写映画化ばかりやってる場合じゃないぞ全く。

(2017/1/14 追記)
観賞後にもじわじわ感動が広がっていき、日常生活を送るなかでこの映画を思い出すことが多くなった。鹿児島での公開も始まったので二度目の観賞。
本当に素晴らしい映画。
この映画は現代を生きる私たちと地続きになっている。
eurekaさん [映画館(邦画)] 10点(2016-11-24 22:45:50)
👍 1
40.ネタバレ 何をコメントしたらいいか悩む映画です。
ありとあらゆるモノが描かれています。その一つ一つを取り上げて云々は、止めておきたい。
戦争中という、極めて異常な時間の中で、前線から遙か後方に普通の家族が普通に暮らしていた。
一時帰国して幼馴染に合いに来た兵士が、「お前は普通で居てくれ」という言葉の重さ。
この物語は、戦争中に、国民が皆戦争していたわけでなく、かといって皆暗い顔で毎日過ごして
居たわけでもない。時代に流されても、誰もが苦しみを乗り越えて、毎日を精一杯生きていた。
辛い、苦しい、悲しい、悔しいだけで生きるのではなく、小さな事にでもとにかく笑ってエネルギーに
変えていく、たくましい当時の日本人が確かにそこにいました。
終戦後、占領軍の兵士に道を教えてチョコレートを貰うしたたかなヒロイン。とにかく前を向いて
顔を上げて進んで行く普通の人々の日常を見ると、生きる力を貰えたような気がします。
見終わっても、いろいろな事が頭の中をぐるぐる回ってしまい、考えをまとめられず、一体この映画は
何だったのかと一晩過ぎてしまいましたが、これは答えは1つではないんだと納得する事にしました。
どうして、こんなにも心の底に響くのか、その答えは当時の広島の街並みや人々の姿を忠実に書いて
くれたのが、大きいと思う。のどかな呉の空に対空砲火の轟音が響くそのインパクトはかつてない衝撃・・
これはとんでもない名作が出来たのではないでしょうか・・?
あの映画、蛍の墓と比較されがちですが、生きる力が貰えるという点で、こっちがフェイバリットです。
グルコサミンSさん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-01 18:47:26)
👍 3
39.原作既読。最近は子供のつきあい以外では全く映画館に行かなくなった私ですが、予告編を見てどうしても見たくなり久しぶりに自分の意志で映画館に足を運びました。個人的には大変良い映画でした。広島から呉へ嫁入りした娘の生活を、戦前から終戦直後まで描いた物語です。主人公とその家族の生活を淡々と描いていきますが、その描写が何とも魅力的です。描いている時代が時代だけに終盤は重苦しいシーンもありますが、見終わった後はがんばって生きていこうという気持ちになります。とある病気で余命宣告的なものを受けてしまった私ですが、ちょっとがんばってみようかなという気になりました。予告編にもありますが、能年玲奈の声で語られる「何でもつこうて、暮らし続けにゃならんのですけぇ、うちらは」というせりふが結構つぼにはまりました。
丸に梅鉢さん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-04 18:39:21)
👍 3
38.ネタバレ 原作未読。戦争を背景に広島の呉に嫁いできた18歳のすずと家族の物語。相当なリサーチをしたという昭和の広島の風景や軍港であった呉の景色と、彼女の視点から描かれた戦時下における家族や庶民の慎ましく何気ない日常が美しい。優しく暖かなタッチの画とユーモアを交えたとても丁寧な演出で描かれており惹き込まれる。コトリンゴによる音楽と彼女の透明感のある優しい歌声がまた作品にマッチしていて心地良かった。その幸せな日常を奪おうと日一日と迫りくる戦禍と遂に来てしまう原爆投下。無音と閃光によるそれの表現は息を飲むほどの衝撃だった。ぼんやりと生きてきたすずの居場所を奪っていった戦争。居場所を見失ってしまったすずは見つけ出してくれた周作に救われ、母を亡くして居場所を無くしてしまった孤児はすずと周作に救われた。あの世界の片隅で居場所を取り戻したすずたちはどう生き抜いたんだろうなと思った。 主役すず役のん(本名:能年玲奈)。「この世界の片隅に」というタイトルに境遇が似てしまっているが、天然でノンビリとした性格のすずを演じるための試練だったのかなって思うくらいにハマっていて上手かった。それに負けじと他の声優陣も頑張っていたな。容赦ない描写もあるけどぜひ劇場で観てもらいたい一本。
ロカホリさん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-06 21:40:42)
37.ネタバレ 打ちのめされた。ただただ打ちのめされて涙すら出ない。無駄に描き込まない柔和な絵柄と、ユーモアを交えた軽妙なエッセイの中に、戦争という暴力の足音が少しずつひた歩き、ある日突然、ささやかな日常をあっという間に蹂躙する。戦争に組み込まれた庶民には不可抗力でしかなく、すずたちの失った痛みが自らの痛みとして伝わってくる。後悔、慟哭、喪失、絶望・・・それでも笑わなければならない、飯の美味しさを噛み締めなければならない、消えることのない深い傷痕を抱えて過去に囚われても前を歩かなければならない。並行世界で生き残った"姪"を家族に迎え、互いに失ったものを補い合うように、さして豪華ではない夕食で締める何気ない日常の数々に、見えない力強さを感じた。この映画は二度と見たくない。安易に人に薦めたくない。当たり前に過ごせる日常は、感謝を言動で示したり強制したり自ずと気付くものではなく、ただ"そこに在るもの"に過ぎないのだから。きっと、現在の"この世界の片隅に"暴力の足音が世界中に再び広がり、同じ轍を踏んだとしても、そうやってのらりくらり、なるようになるしかないんじゃないか。多分、いつの時代、世界各地にいる"すず"は、未来を描けるはずだった失った右手を見つめて現実に引き戻されても、ちょっとしたことで笑顔になっているのだろう。
Cinecdockeさん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-19 22:04:04)
👍 3
36.ネタバレ これは、もしかしたらアニメ表現手法のイノベーションを目にしているのかもしれない。私のログインネームから判るかもしれないが、私の故郷は青葉の座礁した場所。その故郷の過去の姿を、CGや写真では再現できないほどのリアリティを、極限までに記号化されたアニメーションで再現した。我々は、アニメとか実写とか関係なく、その時代を追体験することになる。SWやアバターのようなCGにに対しての単純化によるリアリティ。これは、日本が世界に誇るべき映画である。10点では足りない。
けごやさん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-19 22:24:36)
👍 2
35.ネタバレ 簡単なあらすじは

昭和初期、広島の呉市に嫁いだのんびり屋でドジな主人公すずが織りなす軽いノリの日常映画。
そんな中、第二次大戦が始まってもすずの日常は続く・・・。

確かにすごい映画でした。

その時代に生きた人たちの取材や風景をとことん調べており
生活風景のシーンが沢山あるので
一緒に生活しているような新鮮な錯覚を覚えました。

思い出したのは小学生の頃学校で見せられた反戦アニメ映画。
でも描いているのはリアリティのある人間であり大人向けな気がします。
今の豊かな暮らしからはかけ離れた慎ましい暮らしをしているのに
すずはのんびり楽しく生きている。
少なくとも見た目は。

この感想を書いた後、原作の漫画を読みました。
映画を観て良かったと感じた人は原作も読んでほしいです。
映画はほぼほぼ漫画をなぞった内容でした。
一部のエピソードがカット及び変更されています。
気づいた点
・すずが子供の頃おばあちゃんからもらった着物と同じ柄の着物(継接ぎで)を座敷童子も着ている。
おばあちゃんが着物を直してくれていたという意味ですが
すずがリンと娼婦街で初顔合わせしたとき、すずはこの服を仕立て直したものを着ていてリンも
昔自分が同じ柄の服を着ていたことを思い出す。
クラウドファンディングのエンディングロールで流れるリンの過去ですが
すずの失われた右手が描いた空想でありどう捉えるかは観る手に委ねられている。
・海難事故で死んだのは水原哲の兄。
それで哲は海が嫌いになった。
・周作が本当に結婚したかったのはリン。
リンに名前を書いたメモを渡していたのは周作。
周作のノートの表紙が欠けていたのはそういう理由。
だから結婚式で周作は無言になってた。
すずと結婚したのは本当に見つかると思ってなかったからと思います。
このエピソードがあって初めてすずとの初デートの橋の上でのセリフが生きてくる。
・楠公飯はそんなにまずくない。らしい。
ただし戦時中ははやらなかった。
・リンは空爆で死んでいる可能性が高い。
・人さらいの鬼は原作がああいった表現だったため
アニメでもああいう表現となった。
実在するかすずの空想の産物かは観る手に委ねられている。
・水原哲の生死は監督のインタビューでも明言は避けている。
・すみは原爆症になった。
羅患者は死亡率が高い。

見送るか映画館で観るか悩んだけど
いやー映画館で観て本当によかった。

追記:水原哲が生きていることを原作者が明言していたようです。
水原哲を知らない刈谷さんと一緒だったこと、
もう別の人生を歩んでいることなどの理由で声をかけなかったのではないかと仰っています。
Dry-manさん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-20 02:39:58)
👍 4
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34.ネタバレ エンドロールになっても一人も席を立たない、出ていかなかった。世代、出身、性別によって感じ方は人それぞれだと思う。戦時を生きる庶民の気持ち、すずさんの生き方、家族や夫婦とはなにか。暗くなりすぎず、ほのぼのと、辛辣に、そしてどこか空想的な描き方。好き嫌いを超えて、忘れることのできない美しい映画です。
カワウソの聞耳さん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-24 22:39:58)
👍 2
33.素晴らしい映画でした。もう何人に勧めたか・・・
東京ロッキーさん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-25 15:31:12)
32.ネタバレ 戦時下の日常を丁寧に描いていて、とても好感の持てる素晴らしい映画でした。
主人公すずが生活をしていくなかで、対人関係が育まれ、居場所が広く深くなっていく。途中から非日常である戦争が侵入してくるけど、いつしかそれも日常となり、ある日悲劇が生じる。
玉音放送のあとドライにラジオのスイッチを切った義姉が、後に家の裏で慟哭しているシーンは本当に胸が割かれる想いだった。
それでも笑って生きていく決意を新たにするすずや、女の子の服を用意する義姉にはとても好感が持てるし、主人公を取り巻く人々も映画が進むにつれてとても魅力的に見えていった。
細部まで考証にこだわり、本当に丁寧に作っているので、アニメーションならではのリアリティが存分に発揮されており、その世界にすっかり入り込んでしまった。
映画館で、「このまま映画が終わらなければいい、この世界に浸っていたい」と思ったのはラピュタを観て以来。
のんをはじめ声優陣もほぼ完璧な仕上がり。
クラウドファンディングの支援者名が最後に流れるのを観たのは初めてで、そこも好感。ラピュタ阿佐ヶ谷が出資していてなんか嬉しかった。
とりとめもない感想でしたが、最後に、終始すずの首の角度が絶妙で、なんだか色っぽかった。
さん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-28 12:47:14)
👍 3
31.ネタバレ 見終わってすぐ⇒
とってもいい映画だったが、それほどですかねえ?名作だが、大名作じゃないかな。
結局泣けなかったし。

後日⇒

知人「どんな映画だったの?ネタバレかまわないから教えて」
私「えっとねえ。まず主人公のすずが◯◯して、それでああなって・・・こうな・・・・・・う・・・・うう・・・・( ;∀;) (;O;) (´;ω;`)ブワッ
(あれ???なんで?)」

その後、しゃくりあげ、涙でしばらく言葉がでなかった。
なんなんだ、いったいこの映画は!?
うさぎさん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-29 02:20:42)
👍 6
30.ネタバレ 世の中には「原爆は正しかった!」といまだに言ってる人がいるらしいけど、一方その頃我々japは、8月6日の呉で冗談言いあいながら草鞋を編む人々の映画を観て笑っている。我々japの勝ちだ。
no_the_warさん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-30 22:28:53)
👍 1
29.予告編の絵柄を観たとき、実写版映画「三丁目の夕日」を「サザエさん」と「ジブリ」で包んで仕上げた児童アニメかと思い自分の中ではスルーしていた。ネットなどで絶賛していると聞き全く期待せずに観に行った。
始まった瞬間、物語はまだ何も起きず人々はただ普通の生活を過ごしているだけなのに、何故か涙が止まらなくなってしまった。よくある反戦映画のように戦争反対を叫んだり平和を祈ったりせず、この世界の片隅に咲くタンポポのように、風に吹かれたり雨に降られたりと何も逆らわずふんわりと暮らす、すずさんに胸を打ちます。画面に映る生きとし生けるもの全てが実際に存在しこの世に生きて現在へと繋がっているようだ。きっと呉に行けば、すずおばあちゃんがいるに違いない。また、すずさんに会いに行きたいです。
こねこねこさん [映画館(邦画)] 10点(2017-01-01 22:15:51)
👍 3
28.忘れられない映画になりました。
よしふみさん [映画館(邦画)] 10点(2017-01-05 01:12:06)
👍 1
27.ネタバレ 「また見たくなる映画」という類の映画では無いが、稀有のクオリティ、バランス。絵、アニメーション、テンポ、脚本、演出、音楽、声優、それらが全て調和していた。戦争は舞台であって、描いたのは主人公の人生と、人の在り方だったように思う。でも、それが見たければ原作を読めば良いだけのこと。この映画では、ただただ、能年玲奈の演技に圧倒された。彼女は琵琶法師の如く、自分を無にして物語を伝える力を持つが故、意図されたパワーが減衰せずにダイレクトで響く。いや、増強すらされている気もする。現代にクラウドファインディングがあって良かった。拍手。
コトリンゴの「悲しくてやりきれない」も、他のアーティストに劣らないとても良いカバーだった。バークリー音楽院卒だからというわけではなく、彼女の才能なのだろうと思う。

【追加】原作を読み直したが、いくつかの場面でアニメは原作を上回っていると感じた。もしかしたらこの監督は…すごい監督なのかも知れない…
よこやまゆうきさん [映画館(邦画)] 10点(2017-01-07 21:39:35)
👍 1
26.空襲や原爆のシーンがなくても、夫、舅、姑、義姉のやさしさに守られて幸せに生きる主人公のファンタジーとして10点です。
しかし、原作者が描きたかったのは、戦争の恐怖と悲惨さなのでしょう。
同じく戦争アニメの火垂るの墓は自業自得の面もありますが、こちらはどんな逆境でも精一杯生きました。主人公を不幸にしたのは政治屋のエゴです。
どんな理由があっても、戦争はしてはいけません。この映画を、多くの日本人、そして他国の方に見てもらいたいです。

超高得点の映画ですが、クラウドファンディングの出資者が、10点をつけているのでしょうか。
見るだけだった映画が、出資することで映画製作にかかわれる。その喜びが1点ずつ押し上げている気もします。
いい原作をみんなの出資で映画化する。映画の新たな楽しみ方ですね。

とは言いながらも、本作品はみんなのシネマレビュートップ3に残ってもらいたい作品なので、10点を献上します。
ビアンキさん [映画館(邦画)] 10点(2017-01-09 11:08:32)
👍 3
25.ネタバレ  2016年は本当に良い映画に出会えた年であった。「シン・ゴジラ」を見たときに、庵野秀明監督の素晴らしい実写作品に今年はこれで決まりと思ったのも束の間、今なお記録を塗り替えている新海誠監督の「君の名は。」が素晴らしい作品で思わず2回見ることになった。◆しかしこの2作品すら霞ませる作品が姿を見せた。「この世界の片隅に」という控えめなタイトルと水彩画のような淡く上品な絵柄をまとうこの作品、しかしその中身は見る人の心を揺さぶる傑作である。◆舞台は第二次世界大戦中の広島。この設定だけで身構える人がいるだろうが、その必要は全くない。主人公であるすずとその周りの人たちは、配給が少なくなろうと、空襲が来ようと、憲兵にいびられようと、日々の暮らしを淡々と過ごしていく。時に慌てながら、そして笑いも交えながら。たとえ戦中でも、人々の営みは何ら変わらないし、変えられないのだ。ある日不意に訪れる不幸。でも、すずはただ、前を向いて歩んでゆく。ただ、それだけのお話。◆見た後に残る思いは人それぞれだろう。自分の場合は、家族4人が毎日無事に一つ屋根のもと過ごせることの幸せを改めて実感させてくれた。そして、震災や災害の後、悲しみに耐えながらも歩み続ける人々の思いを代弁してくれているようにも思えた。◆大きな災害が起こる度に、海外の方から日本人が賞賛されるのだが、自分自身なぜそうなのか正直理由は分からなかった。しかし、この映画に、答えがあるような気がするのだ。守りたいのは、国のメンツでも、海外からのイメージでもない。日々の暮らしと、大切な家族、それだけなのだ。そして、このことは、この世に生を受けた者すべての想いのではないだろうか。◆国内のみならず、多くの国の方に見て欲しい、そして、世界の片隅で日々紡がれる生活が壊れないように考えるきっかけになれば良いなと思う。今まで見た映画の中で、ベストと言って良い作品。
ばびぃさん [映画館(邦画)] 10点(2017-01-10 02:11:00)
👍 3
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【点数情報】

Review人数 152人
平均点数 8.14点
021.32%
100.00%
200.00%
310.66%
442.63%
595.92%
695.92%
72113.82%
82516.45%
93724.34%
104428.95%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.46点 Review13人
2 ストーリー評価 9.26点 Review19人
3 鑑賞後の後味 9.05点 Review20人
4 音楽評価 8.81点 Review16人
5 感泣評価 9.12点 Review16人

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