《改行表示》 7.ネタバレ パンズラビリンスが好きだったのと、アカデミー賞4部門受賞した作品という事もあり、遅くなってしまったがかなり期待して鑑賞したのだが、想像したものよりは、浅いかなと思った。 声を発することが出来ないヒロインと半魚人が出会い、ゆで卵と音楽だけで急激に距離を縮める。「彼は私の欠点を知らずに受け入れてくれた。」相互理解に言葉は必要ない、だからそこのプロセスは至ってシンプルだ。 そしてマイノリティとかダイバーシティとか流行りの心的傾向を持ち出したかと思ったら、さほど大きく刺さるものもなく、そこは雰囲気なんだよという姿勢だとしても物足りなさを感じる。 ハードボイルド風なソ連のスパイや、憎たらしいけど中間管理職みたいな悪役は中途半端。マイケルシャノンは好演だったと思うが。 半魚人はグロテスクでどこか哀愁漂う、ちょっと仮面ライダーアマゾンを思い出させる(?)精巧さで、記憶に残る造形ではあるが、弱ったり不死身のように回復したり、設定自体が定まってないような。 半魚人を愛したイライザが、そもそも強めの性欲を持つ女性だという事も最初から表現されているが、だからと言って異種間性交はさすがに引いた。それさえなければまだ理解できた関係だったのだが。ジェスチャーでの表現だったが、尚更その仕草が脳裏に残ってしまったではないか。グロい・・・。エロとグロは共存させてはならない、少なくとも私のモットーにしようと思う。 全体的に緑色を基調とした画面で統一され、ずっと水の中にいるような錯覚を覚える。その雰囲気はとても良かった。そんな「水の中」で、血が流れだす。 一つの小さな水槽の中に色んな種類の魚や海洋生物を放ってみたら、環境に合わないものは死に、縄張り争いや餌の奪い合いが起こる、みたいな話なのかなと思えば、このこじんまり感もちょっと納得だ。 自然界では生命力の強いもの、つまり繁殖力の高いものが生き残る。種を多く残したものがやっぱり結局は凄い。イライザの性欲の強さは生命力の賜物か。相手が半魚人では成立しないとは思うが。 最後の「えら」は元々ではなく、半魚人のパワーで後天的に授かったものと捉えた。そこは声帯を直してやってくれよとも思ったが、二人の間にそれは不要なもの。声帯よりも、えらだ。そしてイライザは徐々に半魚人に変貌したとすれば・・・、成立するではないか! 【ちゃか】さん [インターネット(字幕)] 5点(2025-05-21 14:38:15)
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《改行表示》 6.ネタバレ ジャイルズの髪はなぜあれだけ中途半端にしか生えてこなかったの? 半魚人がなぜあんなパワーがあるの? あれだけ生えても嬉しいの? 公開当時、鑑賞し、「あ、好きなはずの映画なのに、なんで楽しめないんだろう」と思ったことを思い出して、8年ぶりにみたところ、こんな感想しか出てこなかった 年齢とともに感性が枯れていってるのだろうか・・・ 2mA18/3/15 9thSX 【みんな嫌い】さん [映画館(字幕)] 5点(2025-05-08 22:51:36)
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《改行表示》 5.ネタバレ これ、‶おとぎ話”ですよね。ただし大人向けの、それもクセ強めな。 ‶異種との愛”とはいっても、アカデミー会員らがこんなにも愛のレンジが広いとは驚いた。 わたしは己のおとぎ話分野における感性の限界値が「野獣」まで、と知りました。まあエマ・ワトソン(美女)ではなくサリー・ホーキンスなのはまだ容認できます。が、花やドレスの担う色彩部門が不味そうなゼリーの毒々しい緑色だったり、本来ダンスシーンであるべき二人の交流が水没した室内での交歓というキツイ画ヅラなことにだんだん萎えてきます。何よりどう考えても半魚人のビジュアルが恋愛対象として甚だ難しい。そこら辺のネタバレはラストシーンで明らかになるのですが、まあそりゃそうだろうねえ同種ならねえと妙に納得してしまいました。 ヒール役のM・シャノンの常にキレかかってる目元の怖さといい、清々しさ成分の極めて少ない(まあこの監督の味ですが)ちょっとわたしにはキビシイ映画でした。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-05-02 12:43:40)
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《改行表示》 4.ネタバレ 評判が良かったので試してみましたが私にはイマイチでした。お話自体はベタで分かりやすいものでしたが、とにかく、人外との恋愛感情が湧かない(共感できない)のが一番の問題です。これはもうどうやってもいかんともしがたい問題です。 障害者という部分をあまり強調していない点は良かったです。イライザの孤独(寂しさ)や劣等感みたいなものは、普通の一般人でしたら皆さん少なからず持ち合わせている感情です。ジャイルズ(リチャード・ジェンキンス)も同じような孤独を感じていたはずで、彼ら二人はそんなに違っていません。 ただ、その隙間を埋めるものが ”アレ” だっただけということですが、私からしたら ”アレ” じゃなくて街角の犬や猫、もしくは異国の地から迷い込んできた言葉の通じない子供などのほうがよっぽど共感しやすかったです(映画的にはボツですがね) ラストに関しては非常に良かったです。これをどうやって解釈するかによって評価が変わりそうです。昔ながらの人魚姫を連想すれば、実は足を得て声を失った人魚姫だったとも考えられるし、死んでしまった後の理想としてジャイルズの創作だったとも考えることができます。(オープニングで語られる「愛と喪失の物語」という言葉が伏線になっていて、声を失った人魚姫のことかイライザを失ったジャイルズのことかはぼかされていますが) 2017年はちょっと全体的に暗い映画が多かったので、その中で目を引いてしまったのかもしれませんが、これで作品賞・監督賞その他受賞というのはちょっと微妙な気もしました。(まあ昔からアカデミー賞って、なんで?みたいな作品が受賞することが多いですが・・) この監督独特のジメジメした世界観は結構好きですし、ハマる人にはドハマりなのかも、、という感じですね。 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 5点(2018-10-01 11:54:44)
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《改行表示》 3.ネタバレ 視聴の根底に人間と半魚人というアブノーマルな恋物語を理解できるかが大事なポイント。 獣姦、自慰、ゲイと変態要素てんこ盛り。ファンタジーを超越していた。 またグロいシーンはそんなに無いけど虫とか爬虫類に抵抗がある人も好感は持てないでしょうね。 心地よい音楽に発音障害のイライザが半魚人と親密になっていく過程は退屈はしないけど自分は何ともいえない気色悪さが先行してしまった。 本音はアカデミー賞を取らなければまず観てないでしょうね。すみません。
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《改行表示》 2.パシフィック・リムが好きなオタクとしては、これはなんかよくわかりませんでした。 パンズ・ラビリンスも全く理解できなかったので、この監督はやっぱりよくわかりません。 お伽噺ではなくて、アイツはいった何なのか?を突き詰めた方がよっぽど面白くなったのではないかと思います。 それと全然色気のない裸をひょこひょこ見せられ、さらに半魚人と・・・正直引きます。 アカデミー作品賞との相性の悪さを再確認した作品。 【マー君】さん [映画館(字幕)] 5点(2018-03-13 23:54:00)
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1.ネタバレ え?これがアカデミー作品賞?というような内容だった。デル・トロ監督は、やはり「パシフィック・リム」の続編をやらせておけばよかったんじゃないかと思う。現実に作品賞を取ったのだから、そうとばかりも言えないが。【ネタバレ注意】半魚人というテーマはもとより、サスペンスあり、ラブストーリーありという内容とは聞いていたが、どれも中途半端。何より“恋に落ちる”理由がわからない。もちろん“声が出せないものどうし”の心のつながりみたいな描写はあるのだが、ほとんど会話ができないのだから、虐待を受け続けた半魚人に対するナイチンゲール症候群?みたいなものなのか、あるいは興味本位でのアチラの相性がよかったのか、とかそういう感じになってしまう。それが高じて風呂場を水槽にしてしまうところは完全に迷惑な住人でしかなく、素で引いた。雨が降って水量が増える日がカレンダーに記されているとか、この当時の天気予報の精度がそこまで高いという気もしないし、ご都合主義がすぎるのではないか。手話で四文字誹謗とかあの状況で目立つことをするというのも解せないし、スパイ研究者の最期も、死の瀬戸際でなぜ彼女たちのことを明かしてしまうのか。それはないだろう、ということが多くて感情移入しにくい作品だった。また、R18+とかR15となっていたところも、そこまでの描写が必要だったか疑問。なお本題とは関係ないが、原文で「タージマハルものですよ」と言っていたところが、分かりやすくしようとしたせいか字幕で「世界遺産ものですよ」となっていた。この時代に“世界遺産”なんてない。 【mohno】さん [映画館(字幕)] 5点(2018-03-10 12:19:44)
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