でも、それを大きな欠点、ハンデにしていない作りで。 (本来の意味での)コスチューム・プレイ映画だけれども、その意匠が見事に映画の世界観を表わしていて。二階堂ふみの優雅で華奢なシルエットも、GACKTの耽美っぷりも、伊勢谷友介のクサいまでのクールさも、徹底的に大真面目にやっているので、笑えるけれども同時に魅せられて。それはヅカの世界に似て、実際に冒頭の学園部分なんか、明らかに宝塚歌劇団と宝塚音楽学校をリスペクト(ってゆーかパロディ)してて。アタシはコレ、ヅカで見たいとか思っちゃったわよ。あの役は何組の誰で、みたいに空想したりして。二階堂ふみはまるで月組『All for One』で愛希れいかが演じたルイ14世みたいだったし。 GACKTなんか、ずーっと出てて、ずーっと演技してて、ああ、ここまでできる人なんだ、って感心しちゃったわ。