映画『穴(1960)』の口コミ・レビュー(2ページ目)

穴(1960)

[アナ]
(脱獄の報酬)
The Night Watch/The Hole
(Le Trou)
1960年上映時間:124分
平均点:8.12 / 10(Review 101人) (点数分布表示)
公開開始日(1962-04-07)
ドラマサスペンス刑務所ものモノクロ映画犯罪もの実話もの小説の映画化
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タイトル情報更新(2025-05-23)【Olias】さん
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監督ジャック・ベッケル
助監督ジャン・ベッケル
キャストマルク・ミシェル〔男優〕(男優)クロード・ガスパール
フィリップ・ルロワ(男優)マニュ・ボレリ
ミシェル・コンスタンタン(男優)ジョー
カトリーヌ・スパーク(女優)ガスパールの義妹 ニコル
ジャン・ベッケル(男優)警備員(ノンクレジット)
レイモン・ムーニエ(男優)ボスラン
ジャン・ケロディ(男優)ロラン
野沢那智(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
大木民夫(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
小林清志(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
中田浩二(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
原作ジョゼ・ジョヴァンニ
脚本ジャック・ベッケル
ジョゼ・ジョヴァンニ
ジャン・オーレル
撮影ギスラン・クロケー
製作セルジュ・シルベルマン
配給東宝東和
美術リノ・モンデリニ(プロダクション・デザイン)
あらすじ
殺人未遂の未決囚として拘置所に収容されているガスパール(マルク・ミシェル)が移転した雑居房には、4人の個性的な仲間が待っていた。ガスパールは彼らに誘われ、脱獄計画に加わった…。 原作者のジョゼ・ジョヴァンニが、自らの体験を綴った小説を映画化。本作はジャック・ベッケル監督の遺作となった。
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💬口コミ一覧(8点検索) [全部]

8.ネタバレ 冒頭で「この映画は私の体験を友人J・ベッケルが忠実に再現しました」なんて登場人物のひとりであるロラン(つまり彼が原作者J・ジョヴァンニということか)がシャバで語るからてっきり脱獄に成功したのかと思いこんでしまいました(笑)。それがいい意味でラストのサプライズに繋がるのでまあ良しといたしましょう。でもお勤めを果たして無事に出所出来るのなら、『パピヨン』の悪魔島とは違うんで何も無理して脱獄なんかしなくてもと思ってしまいます。このパラドックスを吹き飛ばしてしまうのが、床に穴をあけ地下水道に下り、さらに壁にトンネルを穿つまでのプロセスを見せる音楽をいっさい排した偏執的ともいえる演出です。同年に同様な演出技法を使ったR・ブレッソンの『スリ』も撮られているのも興味深い。 ラストの顛末にはいろいろな解釈が可能ですが、わたしはなんだかガスパールが裏切ったのではないと感じてしまいます。どうとも取れる様に色んな伏線を並べているのは監督の意図であり、このカオスそのものと言った終幕は仏サスペンス映画の良質な伝統を受け継いでいると思います。
S&Sさん [DVD(字幕)] 8点(2013-05-12 22:29:18)
7.ネタバレ 穴を掘っていく過程を長回しでじっくり撮っているのでとてもリアル。脱獄メンバーのわざとらしいキャラ紹介の類はなく、メンバーの経歴にもほとんど触れずにあくまで脱獄する現在に焦点を当てている。『大脱走』のようなエンターテイメント性は排して、葛藤、疑惑、裏切りといった人間ドラマを丁寧に描く。BGMも使わず、とにかくリアリティにこだわった演出で『大脱走』とは対極にある印象。

ガスパールの妻が訴えを取り下げて脱獄する理由がなくなったことから、究極の選択を迫られる。ガスパールの立場なら仲間を裏切っても仕方ないと思わせるような設定が見事。所長との2時間の面会がどんなものだったかを明確には描いていないことが、いろいろイマジネーションを広げてくれる。
偵察用の小さな鏡を裏返したときに映った大勢の看守の姿は衝撃的。裏切られた仲間に感情移入して、湧き上がる殺意に思いっきり共感してしまう。疑われたことに対して憤ってみせたウソの演技がまた憎々しい。裏切った事情は汲めても、この迫真のウソ演技が主人公に対する嫌悪感を抑えきれなくしてしまう。せめてウソがもう少し下手だったり動揺が見えたら少しは救いがあったのに。
その突き放したようなところがフランス映画っぽいおもしろさではあるが。非常に余韻の残るインパクトのあるラストで、しばらくその余韻に浸ってしまうほど。

しばらくして再鑑賞しても、やっぱり面白い。
リアルで出会った平気で嘘をつく詐欺師のような男を思い出してしまった。
飛鳥さん [DVD(字幕)] 8点(2013-08-03 22:30:32)
6.ヒリヒリする面白さ。
昔の映画は皆の評価の割りに大したことないものが多い中、
これは面白い。
aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 8点(2014-08-15 10:32:14)
5.ネタバレ 最初から最後の最後まで緊張感が続くね~、ただただ穴を掘ってるだけなんだけどさ。 おまけに最後の所長との2時間というのがまたミソだね。シンプルでかつ意味深な本作、とても面白かったな~~。オススメできると思いますよ
Kanameさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-10-29 08:23:37)
4.ネタバレ ●やけにスムーズに進行する脱獄計画。楽勝かと思いきや、敵もさるものだったというオチ。ま、そりゃガスパールも裏切りますよね。悲劇ですけど、こういうのは好きです。鏡に映った看守軍団の演出がすごい。こちらも「うわっ!」と声が出ました。●街中のマンホールから顔を出しながら、一旦引き返した二人。これで嫌な予感がしました。
次郎丸三郎さん [DVD(字幕)] 8点(2019-03-11 19:43:42)
3.ネタバレ 面白いな~超絶シンプルで、かつ無駄も(全くと言って好いホドに)皆無な、完成度で言えば特A級という作品かと思いました。いや、ひたすら続く穴掘りにしたって、コレはコレ位の尺で何度もじっくり描く必要が確実にあるモノだと思いますし、音楽が無いのだってそりゃ刑務所ですから(しかもこっそり脱獄しよーとして夜な夜な穴掘ってるのですから)。でも、それ故に全編通してごく静か…ながら緊迫感に溢れた実に好い雰囲気(コレもごくフレンチ・ノワールの「粋」とでもゆーか)が醸されて居たとも思われて、コレは近いうちにまた深夜にでも静かに観たいな…と思ってしまいましたね(今はちょっとエアコンとか喧しいので、この秋にでも)。

でも、状況設定は確かに非常にシンプルですが、中でしっかりと描かれてゆく種々の人間性・人間模様とゆーのはまた際立って優れたモノだと思われましたよ。悪人とは言え、否、悪人だからこそのその持ちうる限りの知恵と体力(或いは「人間力」)を尽くしつつ、そして目的の為に5人見事なチームワークをも発揮していく様子も含めてコレはやはりどーしようもなく美しいモノだとも感じられました。その上で、ラストでソレを見事にブチ壊す裏切りの鮮やかさときたら!(⇒よく考えればコイツとて少なくとも妹とは後ろめたいコトの在る、確かな「悪人」の様にも思えますし)素晴らしいクラシックでした。
Yuki2Invyさん [DVD(字幕)] 8点(2022-07-04 23:49:52)
2.この頃の映画は暗い夜の場面でも照明が照らされて画面が不自然に明るかったりするのですが、この映画の場合暗い地下のシーンでは手持ちのランプの火のみで照らされ、人工的ではない自然な照明が現代でも通用するリアリティを生み出しています。それがまた通路を歩くシーンでは光が輪のようになって美しい効果をもたらしています。いい意味でドラマ性が希薄な作品です。最後のシーンまでは5人が仲良しで一つの目的に向かって一致団結し、いじめや対立が起きたりしないのがいいんですよね。基本的には看守とすら対立せず安直なドラマチックな展開は排除されてびっくりするぐらい人がよい人間しか出てきません。そのためか変なことを言うようですが、この映画は深刻な脱獄というよりは修学旅行の夜や学園祭の準備をしているかのようなわくわくする感じがあるんですよね。持ち物検査をされ、先生に隠れて夜遅くまで遊んだり、手作業で何かを作ったり、散らかして掃除をしたり、ラストも仲の良かった友達と進路の違いで別れることになるような寂しさを感じました。監獄とはまるで学校のようなもの、いや、学校とは監獄のようなものというのがより適切かもしれません。そういうところからこの映画は一種の青春映画のような気持ちで見れちゃうのです。
Сакурай Тосиоさん [インターネット(字幕)] 8点(2023-06-08 23:29:54)
👍 1
1.ネタバレ あの、ただ一つのシーン、細長いヤスリの鏡効果で、捕縛に来ている一団(仲間の裏切りにより)が映し出される時。あれほどゾッとさせる一巻の終わりシーンも珍しい。
ひと3さん [ビデオ(字幕)] 8点(2025-05-23 17:58:45)
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【点数情報】

Review人数 101人
平均点数 8.12点
000.00%
100.00%
200.00%
310.99%
410.99%
543.96%
687.92%
71615.84%
82827.72%
92120.79%
102221.78%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.87点 Review8人
2 ストーリー評価 7.88点 Review9人
3 鑑賞後の後味 7.57点 Review7人
4 音楽評価 7.40点 Review5人
5 感泣評価 5.75点 Review4人

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