映画『リバー、流れないでよ』の口コミ・レビュー

リバー、流れないでよ

[リバーナガレナイデヨ]
2023年上映時間:86分
平均点:6.69 / 10(Review 13人) (点数分布表示)
公開開始日(2023-06-23)
ドラマサスペンスSFコメディミステリー
新規登録(2023-06-30)【ぴのづか】さん
タイトル情報更新(2025-05-26)【S&S】さん
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監督山口淳太
キャスト藤谷理子(女優)ミコト
早織(女優)チノ
永野宗典(男優)番頭
本上まなみ(女優)キミ
近藤芳正(男優)オバタ
原作上田誠
脚本上田誠
音楽滝本晃司
主題歌くるり「Smile」
美術相馬直樹[美術]
編集山口淳太
あらすじ
京都、貴船の老舗旅館「ふじや」。川辺でホッと一息ついていた仲居のミコトは、仕事に戻り、番頭と部屋の後片付けをしていたはずが、気が付けば川のほとりに戻っている。そして、その現象は繰り返す。番頭もそのことに気付き、やがて他のスタッフや宿泊客も異変に気付き始める。困惑し混乱する者、原因を追究しようとする者、争い始める者…それぞれに反応は異なるものの、2分経つと全員が初期位置に戻ってしまい、記憶だけが維持されるのだった。果たして何故?そして解決策は? 「ドロステのはてで僕ら」に続き山口淳太監督とヨーロッパ企画が放つオリジナル長編映画第2弾。
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3.ネタバレ これから書くのは私の妄想的解釈です。すでに考察サイトや監督インタビュー等で真相は周知されており「そんなの知ってるよ」あるいは「全然違う的外れ」な見方かもしれませんが、映画の受け取り方は十人十色と言う事でご容赦いただければと思います。では以下ネタバレ含みますのでご注意ください。

タイムパトロール隊員=未来人ヒサメの態度に違和感あり。彼女はタイムマシンが動作不良に陥り、タイムパラドックスを防ぐため「2分ループ」が発動していると説明します。でも、それにしては落ち着き過ぎていませんか。もっと慌てていい。またトラブル解消法も実にあっさり。それでいいならもっと早く(早いループターンで)復旧できたでしょうに。彼女の言動には、どうにも裏がありそうで・・・。
ここで本事件で影響をうけた人物を考えてみます。明らかに得をした人、人生の決断をした人。都合2人です。前者は作家さん。ループ事象からインスピレーションを受け、作品のプロットが完成しました。彼の子孫が悩める作家を助けに未来からやって来てループを仕組んだなんて仮説はどうでしょう。悪くない気がします。が却下です。浪漫、いやロマンスに欠けます。タイムマシンの動力源をみれば分かるように本作はかの名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』をオマージュしているのは明らか。ならばマーティが両親の仲を取り持ったように、本作もロマンス寄りで解釈したいです。
ループ現象で影響を受けた2人のうち、後者は旅館の仲居さん、ミコトでした。「料理修行3年だといいな」「それは無理でしょ」フランスへ旅立つ板前との恋愛関係に彼女はケジメを付けた様子。これこそが未来人ヒサメが過去に来た目的ではなかったか。本騒動は"子孫がご先祖様の人生の決断を促しにやってきた"が真相と考えます。ちなみに縁結びのお守りは"新たな恋の始まり"を暗示しているのでは。タイムパトロールも、タイムマシーン故障も方便であったと。これならヒサメの落ち着き払った態度も、不必要に繰り返されたループの謎も説明がつく気がします。
最後に「雪」について。時間がループしているなら気象もループして当たり前。なのに何故気象は変化しているのでしょうか。しかもこれ、基準点(セーブポイント)より前から変化が見られます。いわゆる「マルチバース理論」ですか?劇中でも「この世界線」なんて台詞が出て来ますし。もちろんその解釈で差し支えありませんが、別解もありかと。例えば"誰かが気象を変化させた"。そんな芸当が出来る人間は一人だけです。理由はその方が「ロマンチック」だから。ご先祖様の決断を後押しするため、彼女は精一杯シチュエーションを整えたのかもしれません。
20代未婚女性にとって時間の重さは計り知れません。「3年なら待てる」でかなりの譲歩です。それを男が蹴るのであれば、もう縁は無かったと思って間違いないでしょう。本件では子孫が「その恋は諦めな。次行こう次」とお世話を焼いてくれましたが、実際はそんなこと起こりません。流れる川は誰も止められない。だからこそ、一瞬一瞬を大切に生きなければ。勉学にせよ結婚にせよ人生の「適齢期」を疎かにしてはいけません。
エンドクレジットに「こども家庭庁」があればこの仮説で確定!と言いたいところですが、ありませんでした。ということであくまで妄想解釈でお願いします。それにしても上田誠氏のこの手の脚本のクオリティの高さは異常ですね。『サマータイムマシン・ブルース』に『ペンギン・ハイウェイ』、『ドロステのはてで僕ら』どれも文句なく素晴らしい。難しい理論をさも単純に見せるあたり本当に「手練れ」だと思います。
目隠シストさん [インターネット(邦画)] 8点(2025-06-18 00:25:35)
👍 2
2.ネタバレ 京都・貴船の老舗旅館「貴船ふじや」と言えばけっこう有名な宿ですけど、そこを舞台にして貸し切り状態で撮影とはなんと贅沢なことか!驚くことにヒロインを務める藤谷理子は「貴船ふじや」が実家なんだそうで、そりゃあのびのびとした演技が出来たんじゃないかな。数えちゃいないけど2分間のループが三十回はあったと思いますが、とくに前半は1ループを基本ワンカットで撮っているので、狭い旅館内で動線を確保するのも大変だったろうと思います。 最近邦画でも一ジャンルを形成しているいわゆるタイム・ループものですが、その中でも本作は貴船が舞台なだけあってかなりファンタジー色が強めで、自分としては満足できる良作だったと思います。いわゆる“起承転結”の“承”にあたる、ループ状態にあることに気づいた客や従業員が状況を受け入れてゆき諦めの境地になってゆくパートは、なかなかセンスの良い脚本だなとおもいます。そりゃあ熱燗がいつまで経っても出来上がらず、延々と閉めの雑炊を食べなきゃいけないとなれば、そりゃ参りますよね(笑)。中盤の“二分間ループ・デート”あたりのミコトとタクのやり取りは胸キュンもので、いちばんファンタジー味が感じられるところでした。 冒頭から「あれ、このひと乃木坂の久保史緒里じゃね?」というキャラが登場して途中から全然ストーリーに絡まなくなったと思ったら、なんとまさかのタイム・パトロール(?)、しかも乗ってきたタイム・マシン(?)がまるで屋外用家庭サウナとしか見えない代物で燃料がビールでもOK、そういや『BTF』のデロリアンも飲みさしのジュースや生ごみで動いていたし、まあこれもアリかな(笑)。タイム・ループものは所詮は荒唐無稽なんだから、下手に理屈っぽくならないほうが愉しめるというものですよ。
S&Sさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2025-05-21 22:32:57)
👍 1
1.ネタバレ  ループ物のSF系映画には良作が多数ありますが、本作は劇場内で終始笑いの絶えない上映で、けらけら笑いながら観られました。とても楽しい映画で良かったです。

 貴船を舞台にしてるので、だいたい場所の配置が行ったことあるのでわかってる中で、2分という時間制限があって、そこを場面を全く切らずに1ショットでずーっと回していく臨場感がありつつ、記憶は視聴者と同じく巻き戻らず連続してるので時間がループして大変なことになってるにもかかわらず「今ちょっと災害が起こってますが状況がわかるまで落ち着いて問題解消するまでお待ちください」みたいな、ループ物にあるまじき和やかさで、昔の辛口ショートショートにあるようなユーモアあふれるコミカルな展開でした。

 話の主旨としてはタイムトラベルの仕掛けよりも、現実のせせこましい時間に追われる気の休まらないところから、ホッと一息ついて、時間の大切さとか、人と人とが触れ合うちょっとした時間の積み重ねが上で大切だみたいなところがにじみ出してきていて、ハッとするような、ほろっとするような部分もありつつ、最後の結末ではみんなの意思が一つに揃って、問題解決するっていう、実に気持ちいいさわやかな映画で素晴らしかったです。
simさん [映画館(邦画)] 8点(2023-07-28 20:20:36)
👍 3
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【点数情報】

Review人数 13人
平均点数 6.69点
000.00%
100.00%
200.00%
317.69%
400.00%
517.69%
6323.08%
7430.77%
8323.08%
917.69%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 10.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 10.00点 Review1人
4 音楽評価 6.00点 Review1人
5 感泣評価 8.00点 Review1人

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