映画『マッシブ・タレント』の口コミ・レビュー

マッシブ・タレント

[マッシブタレント]
The Unbearable Weight of Massive Talent
2022年上映時間:107分
平均点:6.43 / 10(Review 7人) (点数分布表示)
公開開始日(2023-03-24)
アクションコメディ
新規登録(2024-02-20)【かたゆき】さん
タイトル情報更新(2025-03-10)【イニシャルK】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
キャストニコラス・ケイジ(男優)ニック・ケイジ/ニッキー
ペドロ・パスカル(男優)ハビ・グティエレス
アイク・バリンホルツ(男優)マーティン
ニール・パトリック・ハリス(男優)リチャード・フィンク
デミ・ムーア(女優)
大塚明夫ニック・ケイジ/ニッキー(日本語吹き替え版)
諏訪部順一ハビ・グティエレス(日本語吹き替え版)
花輪英司(日本語吹き替え版)
鈴代紗弓(日本語吹き替え版)
森なな子(日本語吹き替え版)
音楽マーク・アイシャム
製作ニコラス・ケイジ
美術ケヴィン・カヴァナー〔美術〕
あらすじ
数多くの名作・大ヒット作に出演し続けたものの、最近は思うように仕事が入らず周囲とも空回り、妻とは離婚、愛娘には嫌われ、おまけに借金だらけというハリウッドスターのニック・ケイジ。そして、熱望する作品に出演することも叶わない彼は、100万ドルという法外なギャラを得るべく不承不承スペインの大富豪の誕生パーティに出席することに。そんな彼を現地で待っていたのは、彼の大ファンだと言う大富豪ハビ。始めは一線を引いていたニックだったが、ハビと一緒の時間を過ごすうちに次第に心を許すようになっていく。ところが、突然接触して来たCIAのエージェントから、ハビはCIAにマークされている危険な犯罪者だと彼は聞かされる。更には、捜査への協力まで依頼され、彼はとんでもない事態に巻き込まれていくのだった。 ニコラス・ケイジが自らの状況に準えて自虐的に主演したアクション・コメディ作品。
スポンサーリンク
ネタバレは非表示中です(ネタバレを表示にする)

【口コミ・感想】

別のページへ
【新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
1
>> お気に入りレビュワーのみ表示
>> 全レビュー表示

>> 改行なし表示
※ 「改行」や「ネタバレ」のデフォルト表示のカスタマイズは「カスタマイズ画面」でどうぞ
2.映画の“ジャンル”には、数多くの種別やゾーニングが存在する。アクション映画、サスペンス映画、SF映画といった大きな区分もあれば、スパイ映画、ゾンビ映画、動物映画、乗り物映画といった、より細分化されたジャンルもあるだろう。
その細分化されたジャンルの末端に、明確に存在しているものがある。
それが、“ニコラス・ケイジ映画”である。

本作は、究極の“ニコラス・ケイジ映画”であり、唯一無二のハリウッドスターである彼の矜持と魅力が詰まり、溢れ、爆発している。そんな熱狂的な娯楽映画であった。

「ニコラス・ケイジが、ニコラス・ケイジとして登場する」という大前提のプロットだけで、「ああ、これはおかしな映画に違いない」と、映画ファンなら容易に“感づく”ことができるだろう。
れっきとしたハリウッドスターでありながら、金策と仕事選びに日々悩み続ける主人公――というか本人そのものの設定が、すでに面白い。

プロデューサーやエージェント、そして家族からも、半ば愛想を尽かされ、呆れられているこのハリウッドスターの悲哀が、冒頭から“ダダ漏れている”。
ニコラス・ケイジ本人が、本人を演じているのだから、それは当たり前のようにも思えるが、実はそう単純ではない。
他人が創造したキャラクターを演じたり、実在の人物を演じることは、多くの俳優にとって「仕事」として容易なことかもしれない。
でも、うらぶれた“自分自身”を映画の主人公に据え、それを当たり前のように演じきるという行為は、実のところとんでもなく難しいことではないだろうか。
劇中では、飄々と楽しんで演じているように見えるが、そこには(曲がりなりにも)アカデミー主演男優賞を受賞した俳優、ニコラス・ケイジの「俳優力」がほとばしっていたと思える。

「営業仕事」として、とある大富豪の誕生日パーティーに参加するという設定も、非常にリアルである。
日本の映画ファンには強烈な記憶があるかもしれないが、かつて彼は日本のパチンコ屋の、ややイカれたCMに出演していた。彼なら報酬次第でどんな仕事にも応じるに違いないと確信してしまう。

さらに本作の魅力を高めているのが、その誕生日パーティーで待ち受ける大富豪“ハビ”の存在。
彼は筋金入りの“ニコラス・ケイジ・マニア”であり、その異様なキャラクター性を、演じるペドロ・パスカルがこれまた爆発させている。
世界的なハリウッドスターでありながら、小馬鹿にされ、侮られることに苦悩するニコラス・ケイジにとって、ハビはまさに“世界一の理解者”であり、一夜にして「親友」となる。
俳優としての“異様さ”を体現するニコラス・ケイジと、ファンとしての“異様さ”を発揮するハビ。
そのふたりが入り混じり、意気投合し、関係性を深めていく様は、あまりのも滑稽でありながらも、どこか感動的ですらあった。

この“スター✗ファン”の構図にこそ、ニコラス・ケイジがなぜ唯一無二なのかという“理由”が明確に示されていたと思う。
フランシス・F・コッポラを叔父に持つ名門に生まれ、アカデミー賞を獲得しながらもギャンブルに溺れ、借金苦に陥り、結婚と離婚を繰り返す――そんな人生の中で、節操なくB級・C級作品にも出演し続けた彼。
一部からは嘲笑されながらも、30年以上にわたりフィルモグラフィーを積み重ねてきたその姿には、一種の「中毒性」がある。
たとえどんなに退屈で、明確に面白くないC級映画でも、主演がニコラス・ケイジであることで、「何か普通じゃない映画」に見えてしまうという或る種のマジック。
結果的に映画作品に満足できなかったとしても、「ああ、ニコラス・ケイジは今回もニコラス・ケイジだったな」と、不思議な安心感を覚えてしまう――この中毒性こそが、彼の絶対的な魅力なのだ。

ペドロ・パスカル演じる“ハビ”が、ついにニコラス・ケイジと邂逅し親睦を深める過程に見せる“ラリったような表情”こそが、その中毒性を雄弁に物語っていた。

こんな「中毒者=ファン」が世界中に存在する限り、ニコラス・ケイジはニコラス・ケイジであり続けるだろう。そして、これからも“ニコラス・ケイジ映画”というジャンルは、その異様な作品群を生み出していくことだろう。
鉄腕麗人さん [インターネット(字幕)] 8点(2025-05-11 13:33:24)
1.というわけで、時々ニコラス・ケイジの顔が発作的に見たくなるのですが、彼の出演作は無数にあり、さらに見るより作られる早さの方が上なので、ニコラス・ケイジ切れを起こす心配が無いってのは有難い話です。
そのニコラス・ケイジという俳優の、集大成、というか、彼を総括したような、この作品。
思えばかつてのシュワは紛れもなくシュワという隔絶された存在であったので、つきつめればその姿は「ラストアクションヒーロー」にまで昇華されるのですが、今のニコラス・ケイジはというと、中途半端の極致、とでもいいますか。これも一種の「隔絶」と言えなくもないけど、存在自体がパロディみたいなこの人が自身をパロって見せたとて、ほぼ出オチにしかならないのが、作品の弱さ。
いや、彼だって幾つも超大作アクションをこなしているし、この作品でも言及されているのだから、ラストアクションヒーローのごとく本気モードのアクションを繰り広げるべきだったのでは? こんな自虐的なノリだけでお茶を濁すのではなく・・・?
いや、それは、無いですね。今のニコラス・ケイジには誰もそんなこと期待してない。「また今回もやらかしちまったか」と思わせつつ、時には意外な当たりで我々を楽しませてくれて、時にはそのやらかし具合で我々を楽しませてくれる。今回も、その一本。
変化球も、打者がそれを待っていたなら、打たれてしまう。というレベルの、いまいち煮え切らない緩~い変化球どまりの作品で、もうちょっと意外性があればなあ、と思いつつ、やっぱりこれは、他の人には作れない特異な作品、ジャンルとしてはニコラスケイジ映画と呼ぶしか無い作品。我々のニコラスケイジ切れを防ぐ貴重な一本です。
鱗歌さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-08-14 07:06:19)
👍 1
スポンサーリンク
スポンサーリンク
別のページへ
【新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
1
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 7人
平均点数 6.43点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5228.57%
6114.29%
7342.86%
8114.29%
900.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 6.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 6.00点 Review1人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人

■ ヘルプ