6.ネット上の評判が良いので見た。地方の映画館なのでガラガラだったが、見る価値のある作品だと思った。 中盤まで何が起こるのかよく分からない作品だが、決して寝てはいけない。 【海牛大夫】さん [映画館(字幕)] 8点(2025-05-27 13:55:18) ★《新規》★ |
5.ネタバレ ひゃー、(一見)高潔な宗教者らの権力闘争はこちらの期待どおりのえげつなさと生臭さでありました。一人の枢機卿の台詞にあったように「我々は神に仕えているが生身の人間だ」なんですよね。 野心を隠そうともしない者、水面下で地ならししていた者、発言だけは謙虚な者。クセ強なキャラクターが勢ぞろい。 選挙を左右しそうな真偽不明な噂だとか謎の報告書だとか、世俗の選挙と変わりないサスペンスフルな脚本でわくわくしました。 また画ヅラが素晴らしいですもん。格調高い法衣と歴史の重みに圧倒される礼拝堂での投票。投票箱(?)まで銀器(名称はわからない)なのかあ。 主人公の首席枢機卿が一度だけ名誉への色気を抱いたその瞬間に天窓が破壊され天井画と目が合う。「神の怒り」とローレンス氏が感じるように設えた描写は印象的でした。わたしは彼に教皇になってほしかったですが。 なにしろ世界一の格式と重厚感で満ち満ちた舞台。そんな空気に押し負けしないベテラン名優らの演技には圧倒されます。レイフ・ファインズ扮するローレンス枢機卿は作品中99%苦悩してる。亡き法王の部屋で一人男泣きするほどに。そのしんどさは枢機卿といえど中間管理職となんら変わりなく見えて、俗世間の我々としても大いに同情してしまいます。 候補者のスキャンダルや聖職汚職やらをやっとこ片づけて新教皇選出までこぎつけたというのに、今度は前代未聞の事態が出来するとは。 おそらく人脈乏しい新教皇はローレンス氏を今後も近くに置いて頼ることになるのでは。 ああ、ローレンス枢機卿の心の平穏はいつになるやら。私はカソリックじゃないけれど、彼のために祈りたくなりました。 【tottoko】さん [映画館(字幕)] 8点(2025-05-24 15:57:43) 《新規》 |
4.ネタバレ 伊集院光氏と大学2回生の長女。信頼出来る2人のススメにより劇場鑑賞。多分これが無かったら観ていないと思われます。それほどに教皇と言われてもピンと来ませんし、何より敷居が高い。ところがどっこい。全然大丈夫。いや本当は大丈夫じゃないかもしれませんが、問題なく楽しめました。かなりエンターテイメント色強し。それでいて問題提起もメッセージもある骨太な映画でした。 選挙自体は、民主主義を選択した私たちにとっては身近な制度です。とはいえ、教皇選挙=コンクラーベは単純な多数決ではありません。有効得票数を獲得するまで何度でも、何日でも、投票を繰り返します。少数支持者は有力候補者へ強制的に投票を促されるルールもありません。長年培われてきた技法は、議論を尽くせという意味でしょうか。あるいは求心力と人間力を示せという意味でしょうか。果たして今回のコンクラーベは歴史を変える画期的な結末を迎えました。この結果をどう捉えたらよいのでしょうか。ほんの少しでも野心をみせた者、すなわち自分自身へ投票した有力者は皆脱落しました。テロによる爆発はまるで神の怒りを買ったかのよう。いや、いや、いや。そんな訳ありません。最初から最後まで前教皇の描いたシナリオ通りに進んだとみて間違いないでしょう。秘密裏に加わった最後の枢機卿を受け入れること。不適格者をきちんとふるい落とすこと。そして新教皇の素性を知って尚、受け入れる度量をみせること。主人公はまさに前教皇の期待に応えた選挙管理者でした。この選挙結果をもって、大失態と罵られるか、英断と讃えられるか。これからカトリック教会14億人の真価が問われます。 【目隠シスト】さん [映画館(字幕)] 8点(2025-05-18 08:29:08) |
3.ネタバレ つい今週、ローマ教皇が亡くなったので、タイムリーな話題だったので鑑賞。とてもおもしろいミステリー作品であった。英語、イタリア語、スペイン語が混じって話されているのに、枢機卿たちが理解している風?なのだけが腑に落ちない以外は、おもしろかった。最後は現代的なネタなのと、伝統と革新はどのようにせめぎあっていくのか深く考えさせられるものであった。多様性は良いが、片側に多くを肩入れしすぎるのもまた困るし。 システィーナ礼拝堂、また行きたい! 【おさとわ】さん [インターネット(字幕)] 8点(2025-04-28 13:35:57) |
2.新ローマ教皇を選ぶ手続きなんて普段異教徒では見ることはできませんので、珍しい機会を得た感じです。ですので、物語的には盛り上がりに欠けますが満足です。おりしもリアル世界でもコンクラーベが行われます。こんな風に権謀術数が渦巻くんでしょうか? 【次郎丸三郎】さん [映画館(字幕)] 8点(2025-04-23 21:29:38) |
1.ネタバレ 私の様な「部外者」が観てる分には、ただただ非常に重厚・硬質でハイクオリティなるサスペンスだった…と暢気に喜んで居れば好いダケだとも思うのですが、ふと思えば、まあまあ結構ラディカルな内容だったな~とも思われますね。肝心なコンクラーヴェの悲惨な有様と来たら、当初からの有力候補者なんぞ文字通り全員(=スタンリー・トゥッチですらも)到底「適格者」とも思われない様な有象無象の集まりでしかなくて…そしてラストの驚愕の「オチ」も、またコレだって中々の…とは言え、でもその辺には実際のヴァチカンだって「心当たりが全く無い」な~んて状況では毛頭無いって感じでしょーから、逆にソコをまろやかに描かれたってそっちの方がもはや気色悪いかな…とも。。
再度、外から観てる分には年イチ(或いは数年イチ)レベルと言ってしまうべき重厚な傑作サスペンスだったと思いますし、中で、サスペンスとしての筋書きの他にも、寧ろ宗教とゆーよりは「権力」って方面に関して諸々とモノ思わされる・考えさせられる=現代的で社会的なテーマ性も感じさせられる、様な「奥行き」も在ったかな~と思われてます。そして、終始何か妙に暗い(⇒パット見はだいぶ物理的に観にくい)画面の質感+音楽の(コレまた)硬~い質感とか、またレイフ・ファインズを筆頭とした俳優陣のスリリングな熱演の数々を含めて、演技・演出面のクオリティも再び言うまでもなく上質だったとは思われてます。流石、オスカー8部門ノミネートというダケあり、ごくごくフツーに鉄板な映画だったすね。 【Yuki2Invy】さん [映画館(字幕)] 8点(2025-04-01 22:55:44) (良:1票) |