《改行表示》 8.ネタバレ オリジナルは未見。 可能な限り、予告編以外の情報はシャットアウトした状態で見た。 50年前の事件が幾度か言及されている通り、本作は続編寄りのリブートということになる。 SNSやスマホ、人気YouTuberによるクラウドファンディング身代金の要素は令和ならではと同時に、 清潔感がありながら上辺だけの虚無的な空気が感じられる。 その象徴が爆弾を仕掛けた犯人で、自らの手柄を吹聴している元警察官の父から虐待されていた女子高生だった。 爆弾の製作を教えた男も前作の犯人の息子というあたり、面子を保つための美談に走る偽善に満ちた現代社会への復讐。 登場人物の悪意ある言動がちらほら見えるも、そのフワッとした犯行動機にリアリティが一気に消失してしまう。 劇場版名探偵コナンではないんだから…… 後半の犯人バレから展開がダレていくのは残念だ。 不倫した女性政治家が、重大死亡事故を引き起こした観光会社の社長が、引率の女性教師が役割を終えてただの背景と化す。 殺さなければ爆弾が解除されないという、『ダークナイト』ばりの究極の選択を迫られるもそんなことをする勇気もなく、 「お客様の安全を第一に守る」という主人公のモットーと、鉄道仲間のプロフェッショナルな仕事ぶりに、 困難に立ち向かう乗員乗客が一致団結する美徳が全編に強調されるため、 JR東日本の特別協力と引き換えに思い切った展開にできず、"お行儀の良い映画"のまま終わってしまった。 本作の死亡者が別件の元警察官だけというのもね……大怪我した後輩が最後まで生きていたのが不思議なレベル。 ツッコミどころ満載はともかく、全員助かるご都合主義の塊が作品の緊張感を削いでしまった感がある。 だからこそ、当時の国鉄から協力を断られた故の制約で、ぶっ飛んだ話を作れたオリジナルに倣って欲しかった。 物語をその日の数時間に絞って、余計なドラマを最小限に抑えたことは評価したい。 前半7点、後半3点と言ったところで、間を取って5点です。 【Cinecdocke】さん [インターネット(字幕)] 5点(2025-04-23 23:16:37) (良:2票) |
《改行表示》 7.最初は良かったんだけど、尻すぼみ。 やっぱ50年前の新幹線大爆破に比べると見劣りしてしまうかな。 1975年版は国鉄協力しなくても、撮影スタッフや脚本を含む製作陣、 高倉健、宇津井健、千葉真一らの重厚な俳優陣がすべてを補っていたかな。 技術は確かに進歩しているけど、大阪万博にも言える、令和がなぜか昭和に 負けている。 人間力とか熱意とかの差かな。 今は月に行けないけど、当時はなぜか行けたもんなーー 新幹線も車両は格段にスタイリッシュになって北海道まで行っているけど… のんと草薙君は頑張っていたのでこの点数です。 【SHOGO】さん [インターネット(邦画)] 6点(2025-04-23 20:08:26) (良:2票) |
《改行表示》 6.こんなワクワクする作品を作って下さって、樋口監督キャストスタッフの皆さま、本当にありがとう!! 本作を観るためにNetflixに入りました。 もう、大満足です。 こんなに感動したのは「ゴジラ-1.0」以来かも。 樋口監督のXでのお話しも面白かった。 1/6の模型の新幹線とミニチュア住宅爆破、どちらも素晴らしい。 もちろん、JR東日本の全面協力で臨場感たっぷりなシーンも見どころだった。 線路を切断して動かすシーンにも胸が熱くなった。 快晴の中を走る新幹線が美しい。 草薙さん、のんさん斎藤さんの名演はもちろん、佐々木役の田村健太郎さんや議員役の尾野真千子さんも光っていた。 爽やかな気持ちにさせてもらえた秀作。 【たんぽぽ】さん [インターネット(邦画)] 10点(2025-05-14 10:58:26) (良:1票) |
《改行表示》 5.ネタバレ JREのサポートのお陰で視覚的臨場感はバッチリ… 無理筋っぽい救出作戦に現実感の乏しい犯行動機や実行犯には目をつぶるとしても、JRスタッフ、乗客、政府関係者等々、彼等に対して持たれる固定観念や偏見を過度に強調した人物設定の違和感が邪魔をしてイマイチ物語に入り込めなかった。 東京駅での路線延長がボツになる展開には東日本と東海のギクシャクした関係を想起して思わず苦笑。 【ProPace】さん [インターネット(邦画)] 6点(2025-05-01 09:09:04) (良:1票) |
《改行表示》 4.ネタバレ 元ネタ(「原作」ってなってるけどこの場合「原作」と言うのかなぁ?)は大昔に観たっきりなのでディテールはほぼ覚えていません。が、当時的にはかなり興奮して鑑賞した記憶があります。洋画でも名作・大作パニックorデザスター作品が目白押しだった70年代。邦画も負けていないぞ!という感銘を受けた記憶があります。 そして本作。ツカミは良いですね。JRさんの協力を得ているだけあって臨場感が素晴らしい。VFXも見事です。キャスティングも良いのでは?リブ-ト作とされていますが、シリーズ化向きではないにせよ普通に続編ですね。 ただ、その続編的な作りが皮肉にもアダになっている気がしないでもなし。なにしろ物語の根幹をなす部分が、直接的及び間接的に過去作のエピソードに起因するリベンジもの的に仕立てている訳ですから。 リベンジを図った爆弾犯が父親によって女子高生の悲しくも歪められた感情を利用して事件を画策したというのはどうなんでしょうか?現実的に出来るものだろうか?しかも、女子高生は以前の事件後随分経ってから生まれていて何か時系列に不自然だったりもして。爆弾犯よりちょっと年下ぐらいの方が自然でしたね。あ、それだと上手く騙さないか?まぁそれは兎も角として、いずれにしても犯行動機や犯行手段がかなり無理筋の力技感があります。この時点で、正直かなり興覚めしてしまいました。 パニック大作は、かなりの部分で非現実的なのが常道ではあります。なので、本作についても微に入り細に入り「ここが変だ」「ここがおかしい」とか言うのは野暮だとは思います。兎に角スリリングで面白ければ良い!という考え方もありだと思いますし自分でもそう思います。けれども、動機とか手段とかもう少し現実的に仕立てていただいていれば、感情移入も出来ただろうし終演時には感動も出来ただろうと思うのです。 と言う訳で、面白いには面白い、けれどイマイチ素直に楽しめなかったので6点献上に留めます。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(邦画)] 6点(2025-04-30 12:21:50) (良:1票) |
《改行表示》 3.ネタバレ 話題の作品を鑑賞。 草彅くんは頑張ってるけど草彅くんのイメージそのまんまの役どころで意外性はないです。 反面、のんはプロの運転手のイメージにはなかなかならなかった。 お話は人間ドラマは薄っぺらく乗客は相変わらず自分勝手ばっかしネットは悪ノリし放題とこれも予想通り。 良かったのは特撮だけでしたね。 JR東日本が撮影に全面協力とあったけどこの内容なら無理ないでしょう。JRに悪いところが全然ないから。いや東京駅の作業が中止になったのはつまらないセクト主義の発露か? まぁこれも東日本が悪いわけじゃないしね。 全般的に予想を超えてくる所のない凡作だったと思います。前半はオリジナルの新幹線大爆破へのオマージュで後半が新展開だけどその後半で失速気味なのが痛かったです。 前半はまずまず面白かったので6点で。 【ぴのづか】さん [インターネット(邦画)] 6点(2025-04-30 10:06:58) (良:1票) |
《改行表示》 2.日本人は、最後の最後まで偶発的な「奇跡」を信じないし、頼らない。 どんなに危機的な状況であっても、まず確認し、準備し、試して、実行する。 だから、その“危機”を回避し乗り越えた瞬間も、大仰に歓喜に湧いて抱き合ったりしない。ただ静かに安堵し、握手を交わすだけだ。 それは、日本人という民族の美徳でもあり、脆さでもあろう。 ただ、「シン・ゴジラ」同様に、そんな日本人の性質、特に日本社会の中の体制的な組織に所属する人たちの“葛藤”と“闘い”を描き出した本作は、この国が生み出すべき真っ当な娯楽映画だったと思う。 「新幹線大爆破」がNetflixで“リメイク”されるという報を聞いたときは、キャストやスタッフの情報を得るよりも前に、即座に高揚した。 1975年のオリジナル版は、20年以上前に鑑賞していて、鑑賞当時すでに30年前の国産娯楽映画の圧倒的なパワフルさに対して、興奮と嫉妬を同時に感じたことをよく覚えている。 もうこの先、こんなにもスリリングでエキサイティングなパニック映画は、日本では製作されないのではないかと、落胆めいた感情を覚えるほどだった。 その落胆は、かつて1954年の「ゴジラ」第一作が孕む絶対的な畏怖や絶望感を、もう感じることはできないのだろうなと諦観していた頃の感情によく似ている。 そして、その“諦め”が、「シン・ゴジラ」の誕生によって見事に払拭された経緯にも、本作鑑賞後の感情はよく似ている。 無論、1975年版の豪胆でエネルギッシュなエンターテインメント性と、本作の性質は異なる。 だが、それに勝ると劣らない「現代」のアプローチによって、この映画は今の時代にふさわしいエンターテインメントと、この国の社会性を存分に反映してみせている。 多くの鑑賞者が頭に思い浮かべた通り、まさに本作は“シン・新幹線大爆破”と呼ぶに相応しい意欲作だったと断言したい。 オリジナル版の鑑賞者としてまず驚いたのは、本作が“リメイク”ではなく、正当な「続編」であったということ。 ほぼオリジナル版と同じ設定でありながらも、50年の歳月を経た地続きの物語であったことが、この映画の世界観に重層性を生み出していると思える。 国鉄がJRに様変わりしたことも含め、時代は大きく移り変わり、様々な物事や常識が変わった社会の中で、繰り返された大事件には、この国が辿った道程に伴う様々な軋轢やひずみが内包されていた。 1975年の「新幹線大爆破」で、高倉健演じる主人公・沖田哲男が引き起こしたあの大事件が孕んでいた、時代や社会に対する怒りと悲しみ。 その執念と怨念が入り混じった感情は、彼らの死によって潰えたはずだったけれど、50年が経っても変わらないこの国の本質的な“愚かさ”に対して、世代を越えて再び彼らの憤りが地の底から湧き上がり、一人の少女に集約されたような印象を覚えた。 昭和の大スター高倉健が、その顔面で牽引し、当時のオールスターキャストが揃った超大作であった前作と比較すると、文字通り脂汗が滲むような演者たちの「熱量」という観点では、本作はどうしても薄くは感じてしまう。 ただそれは致し方ないことだろう。本作で主演の草彅剛が演じるのは新幹線に乗務する車掌であり、ストーリーテリングのアプローチそのものが全く異なっている。 あくまでもJRという組織の一員として、懸命に自分自身の“仕事”を全うする姿こそが、本作が目指したドラマ性であり、冒頭で記した通り、現代社会の「日本人」を表現する上で適切なストーリーテリングだったとも思える。 オリジナル版と異なり、JRの全面協力を得られた要因もまさにこのストーリー性だったからこそだろう。 そして、JRの全面協力を得ることで、本作の映像的なクオリティーとスペクタクルは、オリジナル版を大いに凌駕するクリエイティブを実現している。 ノンストップの“はやぶさ60号”を舞台にした、息もつかせぬスペクタクルシーンの連続は、特技出身の樋口真嗣監督の真骨頂であろう。 オリジナル版では、現場刑事の荒唐無稽な案として一笑に付せられた“後部車両切り離し作戦!”が、本作においては見事採用され、中盤の最大の見せ場として展開されたことも、メタ的要素も孕んだ胸熱なポイントだった。 兎にも角にも、映画企画としては「大成功」と言って間違いない作品だったと思う。 惜しむらくは、この国産大スペクタクル映画を劇場のスクリーンで観られなかったことか。 Netflix映画ならではのジレンマはことさらに強く残った。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(邦画)] 9点(2025-04-28 00:14:47) (良:1票) |
《改行表示》 1.ネタバレ 能年さんがサニー千葉ばりにガスバーナーとか持ってもっと活躍してくれてたら、9点でした。 また、東映オリジナル作品のリンクとして、丹哲の息子さんが出たとこがめちゃ受けました。 総じて、ウエルメイドなエンターテインメント作品なんですが、 犯人がわかってからが失速しました。 背景説明になると、Change of paceになるのである程度しかたないですが、 9人になってからが少しまだるっこしかったです。 往年のパニック映画を夢見た大スペクタクル巨編としては物足りなさはあったものの、 現場で地味に頑張る職業人たちの矜持が描かれていてぐっときました。 ラスト、「ダイ・ハード」的ロングショットでつよぽんさんや能年さんを鉄道仲間らが ねぎらう大団円シーンに感動しました。 【大通り・ヘップバーン】さん [インターネット(邦画)] 8点(2025-04-23 22:44:38) (良:1票) |