《改行表示》 2.ネタバレ 「親を見たけりゃ子を見ろ」と言いますが、確かに3人娘の言動をみれば母親がどんな人物か容易に想像がつきます。劇中母親は姿を見せませんが、みなさんはどんな母親が目に浮かぶでしょうか?私は松金よね子さんで再生されました。それにしても3姉妹の長崎弁、素敵ですね。 基本的に「他所様の家の話」ですので野次馬気分で傍観するのがお勧め。大人向けの会話コメディとして楽しく見られます。ラランド・サーヤの「お母さんヒス構文」も確認できますし。なお「育て方が悪い」とか「親離れできていない」など批判をしてはいけません。それは一歩間違えば自分自身に返ってくるブーメランですから(失礼しました。私のことでした)。反省は必要ですが、人生の基本戦略は肯定でなければならないと考えます。そんな私でも看過できない言動あり。三女(古川琴音)の彼氏(青山フォール勝ち)がバツイチ子持ちと姉達に明かされた際のこと。いざこざの最中、三女は勢い余って「あんたに子どもさえおらんかったら良かったのに」と口走ります。これはアウト。審判の判断を待つまでもありません。明らかな失言であり、核ボタン級に触れてはいけない、取り返しのつかない一言でした。それを誰よりも分かっているのは三女自身のはず。ドラマでは彼氏が度量の広さ(天然を装う匠の技)をみせつけ、事なきを得ましたが、この一件は尾を引くと考えます。仮に彼氏が失言を忘れたとしても三女が忘れることはないでしょう。それが問題。結婚生活で、息子(龍馬くん)と折り合わなくなった時、彼女はこの言葉を思い出すでしょう。それはあの伝説の「千年殺し」にも似て。自分自身に暗示をかける呪いの言葉でした。口に出したことで、自分の気持ちに裏付けを与えてしまいました。本当はそんなこと微塵も思って無かったとしても、です。あとは龍馬くんが底抜けに良い子であることを祈りましょう。あのお父さんの血を引いているのですから希望は持てそうですが。 最後にキャスティングについて。もともと芸達者な3人娘は言わずもがなですが、予想以上に良かったのが「青山フォール勝ち」。素晴らしい。『いざなぎ暮れた。』でも好演していましたが、ドラマの邪魔にならない自然体の演技に好感が持てます。おそらく芸人俳優としては、東京03角田や原田泰造クラスの逸材だと思います。 【目隠シスト】さん [インターネット(邦画)] 6点(2025-05-16 23:16:14)
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