9.映画の大半は、真珠湾攻撃に到るまでの日米両国の動きが描かれますが、まあ、両方の国を顔を立てるような感じの内容に仕上がっておりまして、人によっちゃあ、気に食わないと感じる方もおられるでしょう(「日本側に偏りすぎ」と思う人もいれば、「アメリカに都合よく描きすぎ」と思う人も、いるでしょうねえ。いやはや難しい・・・・・・)。しかしこの映画のニュートラルな視点が、戦争映画としての本作の大きな成功要因になっていると思います。「善」「悪」をひとまず抜きに、徐々に迫る刻限、盛り上がる緊張感がトコトン描かれ、そしてついに戦火の火蓋が切られる。あとはもう、「そこまでやるか」という、怒涛の戦争スペクタクル。これが見事なんだ、凄絶で、美しくすらあります。日本側の攻撃に、離陸することなく破壊され尽くすアメリカ側の戦闘機。巻き込まれそうになる兵士の決死のスタントには、ヒヤヒヤさせられます。あと、“黄門様”のガンコな表情も、印象的でしたね。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-05-01 22:26:41)
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8.もともとこの映画を先に見ましたので「パールハーバー」を見たとき、どうしてもこの映画と比較してしまいました。両方とも真珠湾攻撃を題材にした作品ですが、「トラトラトラ」は史実に則ったドキュメンタリーで、「パールハーバー」はラブストーリーを面白くするために史実を捻じ曲げ、何かしら敵を持っていないといられない米国の国民性を利用してヒットを狙った駄作であると見ています。「パ」の方は置いておいて、この作品は日米双方を均等に描いています。否、どちらかと言うと攻撃側である日本の方が詳しく描いているかもしれません。皆さんがおっしゃっている通り、細かい部分では史実と違っているところもあるようですが、あの時間内で納めるには仕方のない事だったかと思っています。CGを使わず、ほとんどが実際に戦闘機を飛ばして撮った真珠湾攻撃シーンは、現在の映画を見慣れた目には新鮮に映ります。難を言えば日本連合艦隊のミニチュアや真珠湾の米海軍のミニチュアがちょっと安っぽかったかな~ってとこくらい。それ以外は見ごたえのある作品でした。ただ、この手のドキュメント風で淡々とストーリーが進んでいくタイプの映画が苦手な人にはお勧めできませんが・・・ 【RYOU】さん 9点(2004-12-10 07:33:16)
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7.パールハーバーの100倍は面白い。日本の飛行機がニセ物なのが悲しい。 【Shott】さん 9点(2004-04-06 20:28:11)
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6. 「パール・ハーバー」の後にこれを観ました。レンタル屋で「戦争もの」コーナーに並んでおいてあった。日米合作ということもあり、視点が一方に偏ることもなく、また重厚なつくりにあらためて驚いた。残念なことに米国ではあまりヒットしなかったらしい。DVDのコメンタリーは裏話が豊富でなかなかおもしろい。 【ロイ・ニアリー】さん 9点(2003-12-17 07:52:38)
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5.J・Gの音楽と、オープニングの「(TORA TORA TORA)トラ・トラ・トラ!」のタイトルが印象的です。卑怯な奇襲攻撃だとかいろいろいわれていますが、アメリカ軍は逐一日本軍の行動を把握しており、完全な奇襲というのは間違いでしょうね。それをうまくスローガン("リメンバー・パールハーバー"という奴ね)として利用したルーズベルトの政治的手腕が大きかったということではないでしょうか。それが証拠に、21世紀の今でも、ジョージ・"バカ息子”・ブッシュ大統領が同じ事をクチにするぐらいですから(苦笑)。実際のところは、命令系統が徹底していなかったことと、軍自体の油断(まさか日本軍がハワイを空襲するなんてという。その証拠に、ドイツ軍が日の丸をつけていたのではないかと信じているアメリカ人もいたそうですね)があったのでしょう。それをそのまま映画は描いて見せます。かなり史実に忠実に描いているのではないかと感じます。もちろん日米合作ですから、アメリカにも見せ場を作る事は必要で、それがあの二人のパイロットのエピソードということになるのですが、あれはあれで、日本人である私も違和感なく受けとめてしまいました。冒頭の戦艦の甲板に白い制服の軍人が整列しているシーンには圧倒されますし、ハワイの飛行場空襲シーンで爆破された米軍機のプロペラがカラカラと飛んでいくシーンなど、CGではない本物の爆破シーンなど、迫力を感じます。また、日本側にしても、ただ勝った勝ったと浮かれるだけでなく、最後に燃え上がるハワイの幻影をバックに山本五十六が「アメリカを本気にさせてしまった」という趣旨のことを語るシーンは、その後の歴史の流れを想起させ印象深いモノになったと思います。 【オオカミ】さん 9点(2003-11-16 17:02:21)
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4. 機動部隊指揮官は南雲ではなくて山口多聞が適任だったと思うがね。船舶修理施設への攻撃が足りなかった。それに燃料貯蔵施設に爆弾1発も落とさなかったのはどういうわけだ! 日本海軍はガソリン欲しさに戦争始めたんじゃなかったの? とりあえず「パール・ハーバー」の口直しに本作品を見よう。 【aki】さん 9点(2003-07-01 12:12:56)
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3.間違いなく戦争映画の一大傑作です。みなさんの意見を読んで安心いたしました。いずれあのすかすかで性根の腐った映画が人々の意識から忘れ去られ、今作品がもっと一般的に再評価されることを祈ります。 【モートルの玉】さん 9点(2003-06-15 04:21:56)
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2.この映画では、ルーズベルトが真珠湾攻撃を事前に知っていた事実には、あえてふれていないが、最近の「パールハーバー」では、まるで知らなかったかのように描かれているという。これほど、歴史上の重要事実を描いた大作なのにもかかわらず、最近のハリウッド映画お決まりの、アメリカを、これでもかと美化している描写がないのには驚かされる。あの当時はこれが可能だったのだ。日本人が実に活き活きと描かれているのがいい。エンターテイメント映画というよりはドキュメンタリー映画であるが、大作である。
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1.やっぱり凄い映画だと思う、みなさん日本軍の評価が高いのだけど、あれは日本軍側の撮影が殆ど日本人で行なわれているからなのと、脚本の手直しを黒澤明がやってるからなんだよね。でも所々おかしい所はやはりあって、やっぱり黒澤明にメガホンとって欲しかったなぁ。このレビューの時点で「パール・ハーバー」は未見なんだけど、みなさんの評価見て大体の見当がつきました。やっぱりこの映画の方がかなり映画の出来として良いとおもいます。 【奥州亭三景】さん 9点(2002-01-08 12:56:20)
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