130.ネタバレ 人を小馬鹿にしたテキトー邦題だと思ったが、原題『ORGY OF THE DEAD』を直訳すると「死者の底抜け騒ぎ」。ニュアンス的に変わりはないようです。事実、物語という物語もなくタイトルそのまんまですしね。これがどういうことかというと、たったこれだけのために90分という上映時間を用意しているんです。ちょっと話は脱線しますが、この映画のネタってなんだと思いますか?いやね、レビューを投稿する手前、ネタバレ有無のチェック欄がありますよね。どっちにつける迷ったんですがね、そもそもネタがあったのか無かったのかすら甚だ疑問ですよね。というのも、最初のドライブのシーンはともかく、それ以降は死人たちが次々と踊り狂うというだけで、上映時間の9割近く(約80分)も費やしているんですよね。なんという無駄。なんとも末恐ろしいことだろう。映画の冒頭で、眠そうなクリズウェルが「これから話す物語は、気を失うほどに恐ろしい」と語るが、観客の身に降りかかる惨事という意味では、全くおっしゃるとおりでございます。延々と続く裸踊りばかり見せられる苦行。まさに拷問。でもちょっぴり愉快でもある。けれども、これを恐怖映画と言わずして何というか。唯一のネタを挙げるのなら、眠れぬ夜に最適です。死霊が襲ってくるというより睡魔が襲ってきます。さらに言うなら、この映画の存在が「奇蹟」という他ない。