映画『ミツバチのささやき』の口コミ・レビュー

ミツバチのささやき

[ミツバチノササヤキ]
Spirit Of The Beehive
(El espíritu de la colmena)
1973年スペイン上映時間:99分
平均点:7.56 / 10(Review 101人) (点数分布表示)
公開開始日(1985-02-09)
ドラマ
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-03-18)【Yuki2Invy】さん
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監督ヴィクトル・エリセ
キャストアナ・トレント(女優)アナ
フェルナンド・フェルナン・ゴメス(男優)フェルナンド
原作ヴィクトル・エリセ(原案)
配給フランス映画社
あらすじ
スペインの田舎町に映画興行がやってきた。演目は『フランケンシュタイン』(1931年【アメリカ】)。頑迷なカトリックの地に投げ込まれたバチあたりホラーも、内戦で疲れ切った人々にとっては日常を忘れさせてくれる娯楽だ。だがしかし、つぶらな瞳を持った一人の少女が、幼い魂で、全身全霊をかけてその映画を受け止めてしまう。少女の名はアナ。彼女はまだ、自分の心に芽生えたものの姿に気付いていなかった…。
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💬口コミ一覧(8点検索) [全部]

25. 10年に1本しか撮らない寡作の監督ヴィクトル・エリセの長編第1作。内乱期のスペイン中部の村を舞台に「フランケンシュタイン」の巡回上映を観た少女の幻想的なストーリーは透明感に溢れており、ピュアで時に残酷な子供の心を見事に描き出している。アナ・トレントの可愛さにクラッとしたら、もうアナタはこの映画の虜。周期的に言ってそろそろ4作目…カナ?この人、ハズレが無いから凄く楽しみ~♪
へちょちょさん 8点(2002-12-24 03:21:48)
24.<ネタバレあります>台詞が少なく静かな作品です。最後、少女はてっきり死ぬのかと。それに脱走兵がもうちょっと絡むのかと思ってたのですが、気が付けば死んでたし、その点が物足りなかったかな。考えると淡々とし過ぎる感じですが、何故か強烈に印象に残っている作品です。やはりヒロインの並外れた可愛らしさでしょうか?
イマジンさん 8点(2003-06-17 12:20:09)
23.白い画面、ノスタルジックな音楽。穢れ無きものに対する憧憬を見事に刺激された。ただ腫れ物を触るように、大事に大事にしたくなってしまう映画。でも人間が成長するって言う事は何かを捨ててしまうことだと思うと寂しくなる。イザベルが大好き。
ぷりんぐるしゅさん 8点(2004-04-15 09:37:48)
22.美しい映画。アナ・トレントに尽きる。お姉さんが、血でルージュをひくシーンは鳥肌モンだった。
マックロウさん 8点(2004-06-18 18:44:44)
21.物語は、小さな女の子が自己アイデンティティに目覚める過程を描いているのだが、その表現技法は極めて哲学的であり、一般的な映画と同様に”感性”で鑑賞したなら、この作品の本質は理解できないのではないだろうか。クロス・カッティングを多用することで観客を「第三者」の立場に固定し、抽象的な映像で物語を連想させるその技法は、絵画の分野での「ヴァニタス」に近い。懐中時計・骸骨・楽器・林檎・・・意味深に映し出されるそれらは、主人公アナが幼女から少女へと変貌する過程での”暗示”であり、観客はそれらに隠された”意味”を理解し、論理的に構築しながら、自身だけの”回答”を導き出す必要があるのだろう。「真珠の耳飾りの少女」と同じ純粋な瞳を持つ、主人公アン。印象的な暗闇の「青」、蜂蜜の「黄」。それはまるでフェルメールが撮影したかのように美しく、映画を愛する人なら一度は観ていただきたい作品である。
Bashfulさん 8点(2004-07-31 04:04:09)
20.ああ今みたいにヤバイ精神状態の時に見るべき映画じゃなかった。全てが死や絶望のメタファーに見えてしまう。アナ・トレントの瞳にいたっては「滅びゆくもの」の記号としては最強じゃないですか!点数をつけるのは遠慮したいところですが、現在の平均点が7.95なので8点ということに。
馬飼庄蔵さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-07-18 12:35:33)
👍 1
19.この子役は凄い!なぜあんなに微妙な表情を出せるんだ!子供が「死」ということに対して不思議な気持ちを抱くと言う、暗い映画ですけど、非常に丁寧に描かれていていいですね。フランケンシュタインを見て人が死ぬということにはじめて気づく設定などかなりうまいと思います。そういえば、僕が人の死を初めて実感したのは、この映画の少女と同じくらいのころで、おばあちゃんが死んだときでした。葬式のときの僕は、泣いた記憶もなければ、笑ってた記憶もありません。たぶん、少女と同じような微妙な表情をしていたのでしょう。そう思わせるほど、この子役の演技は説得力のあるものでした。子役に賛辞をこめて、8点献上!
ジャザガダ~ンさん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-03 23:29:23)
18.ネガティブな見方をしてしまえば、アナはあの後精神的に引き篭もってしまうのかもしれない。もしくは、ミツバチのように巣から脱出していくのかもしれない。内戦直後で両親はあてのない手紙と蜂の生態に現実逃避している。アナは最後まで死の意味が判らない。彼女とは対照的に姉のイザベルは猫の首を絞めたり、死んだふりをすることで死に近づき、大人になっていく。アナが受け入れられるのはもはや社会から疎外される怪物だけ。前半で2人がはしゃぐシーンがあっただけに、アナが最後にイザベルに心を閉ざすシーンは少し悲しかった。ちなみに好きなショットは母親が小道を自転車で進むシーン。ヨーロッパの道には弱い(あれでもうちょっと天気が良ければ・・・)。
マイカルシネマさん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-04 19:32:22)
17.絵意画 という感じです。遠く幼い頃の感性が、、えっと、難しいことよくわからないですがすんません。秋らしい映画として教えていただきました、まさにそうです。晩秋の佳き日に嫁がれるピュアで思慮深い紀宮様はもしかしたらお好きかもしれませんね。
ミツバチのさ’サーヤ’き・・呆れるほどしょうもない、すんません。ミツ8、サー8、そしてめでたい末広がり、もちろん8点をお贈り申し上げます。どうぞお幸せに。

かーすけさん [ビデオ(吹替)] 8点(2005-11-15 02:32:57)
16.スペイン内戦の傷跡は直接的には脱走兵のエピソードとして登場するが、画面は常にその傷跡を映し続けているかのようにどこか寂しげだ。しかし政治的な思想が画面を覆っているかといえばそんなことは全く無く、ただその時代を象徴する風景が映されているだけ。フランケンシュタインの怪物と脱走兵はあきらかに社会に受け入れられずに排除されるべき対象として比喩的な関係で描かれるが、ここでも政治的な思想よりもただただ現実の悲劇性を背景の中に溶け込ませているだけ。その一つ一つの情景にはいろいろな意味があるのかもしれない。でもこんなにも詩的な美しさを見せられたらそんなことはどうでもいいやとさえ思わせる画の数々にうっとりする、そんな見方も許される映画。いや、その見方こそが正しいのかもしれないし、いろいろな意味を感覚的に刺激するパワーをこれらの画が持っているのかもしれない。純真無垢な少女が自らの虚構の世界に怪物を出現させ、自らを傷つける。子供から大人への成長を表現しているのだろうが、そのことがどちらかというと不幸のようにも映る。しかし映画は現実の悲劇性を見せても、けして現実が不幸なものとはとらえていないとも思う。だから深いんだ、この映画は。
R&Aさん [DVD(字幕)] 8点(2006-05-01 17:12:34)
👍 2
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15.ラスト近く、湖のほとりでフランケンシュタインに出会ったアナが、その出来事を静かに受け入れるようにそっと目を閉じるところで、涙がぼろぼろこぼれてきてどうしようもなかったのを憶えている。枯葉を集めた焚き火を少女たちが次々と跳び越えるシーンも、彼女たちの今と未来を暗示しているようですごくドキドキした(ちょっとセクシーな意味で)。とにかく大好きだった映画。今の私はこれを最後まで鑑賞できるのかな。そう思うと複雑。
showrioさん [映画館(字幕)] 8点(2006-05-19 15:16:21)
14.ネタバレ 何というか、炉辺で美しい絵本を読んでいるような気分でした。とりあえず、アナの演技が凄すぎです。かわいいだけでなく本当に7歳の演技とは思えない位の見事さでした。
映像も影と光の使い方が非常に見事で、風景の撮り方も素晴らしかったです。(音楽も良かったです。)
繰り返し何度も観たくなる、心が癒される美しい作品でした。

TMさん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-01-30 18:26:25)
13.子どもが最初に衝突する大きな壁〝死〟を扱いつつ、純粋な視点を通して戦争をはじめとする世の中の諸問題に疑問を投げかけたような作品ですが…これは底無し沼のように深いのかもしれません。フランケンシュタインから始まる寓話のような物語は言葉少なでゆったりとしながらも刃物のように鋭い。それに加え、あの室内に射し込むやわらかい光、構図の美しさ。まるで一つ一つの画が一流の芸術作品のような映像美で迫ってきます。イザベルが猫の首を絞め鏡の中で血の口紅をぬるシーンや焚き火を飛び越えるシーンも凄いし、それに対して澄んだ瞳が雄弁なアナも良い。踏み潰される毒キノコもまた一つのエッセンスとなり強い印象を残しています。夫と妻にもそれぞれ問題を描いており、種々のメタファーが隠れているようで、観れば観るほどその奥深さに気付き驚かされます。ただ、幸か不幸か私が多くを読み取るにはまだ何回も観直さなければならなそうです。でも監督はそのために10年もの猶予を与えてくれていたりして。
ミスター・グレイさん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-05-18 18:24:50)
👍 1
12.ネタバレ 死を見つめることは同時に“生”を見つめることに繋がる。死ぬことはどういうことなのか、どうして死ぬのか、どうして殺すのか、どうして生きているのか。答えなどそうそう転がってはいない。でも、わからないで済ましたくないのが子どもの好奇心の素晴らしいところであり、恐ろしいところでもある。無邪気で何もしらないからこそ、その瞳は穢れなく美しい。大人になればなるほど多くのことを知り、多くの感情を抱き、その瞳は何かしらのフィルターが掛かってくすんでしまう。幼きアナが見つめたつぶれた黒い毒キノコ、彼女の前を通り過ぎる真っ黒な機関車。死はいたるところに転がっている。だからこそ、アナの生きている姿が儚く、脆く見えた。彼女には生きて欲しいと強く願った。美しい女性になって欲しいと真剣に思った。
ボビーさん [DVD(字幕)] 8点(2007-07-19 10:07:14)
👍 1
11.消えていなくなってしまいそうな。主人公の少女
どこまでも寂しい風景、かわいたザワつき。
動く絵画をどこまでも見ていたい。
突っ込みさん [DVD(字幕)] 8点(2007-08-10 10:44:48)
10.ネタバレ  私にとっては高評価ですが、観る人を選ぶ作品です。
 純粋無垢の少女がいろいろな物を感じとって形に見えない新しい何かを発見するという、詩的情緒溢れる作品です。
 冒頭は「フランケンシュタイン」のフィルム鑑賞から始まりますが、少女アナにとっては映画も毒キノコも姉のいたずらも逃亡者も同じレベルの衝撃です。
 小さい頃、私もチャップリンの映画を観て夢中になった記憶がありますが、今もう一度鑑賞して同じ気持ちを味わうことができません。
 「監督はこの子に何をさせたかったのか?」なんて疑問に思ってはいけません。
 生も死も関係ないのです。
 私たちにも記憶の奥底にあるはずです。それは特にパソコンもテレビゲームもなかった世代ほど共感できるのではないかと思います。
 目に見えない何か…それを描き出すのは自分自身で作り出したイメージだけ。
 子供部屋の窓はまるでミツバチの巣の様だが、その子供のシーンに重なる父親のミツバチの解説は全くマッチしていない。ラストはフェイドアウトまでしてしまう。
 子供が映るのシーンと大人の映るシーンが水と油のように混ざってないのは、子供には子供にしかわからない世界があるということだと思います。
 少女アナの前に現れたフランケンシュタインがそれを証明しています。
 アナはこれらの経験を通して「死」が何であるのかなんて考えているはずありません。
 むしろ新しい何かを発見して感動を見つけたのでしょう。
 補足。レーザーディスクの字幕は縦書きの上、字が汚くて読みづらい。
クロエさん [レーザーディスク(字幕)] 8点(2009-02-16 17:02:40)
9.自分が生まれて来て初めて、「死」というものを知ったのはいつだったのだろう。そんなことを思わずにはいられない作品でした。
ともともさん [DVD(字幕)] 8点(2009-02-18 23:27:16)
👍 1
8.ネタバレ 最初のうちは「少女の世界をのぞく」映画かと思って観ていたのに、観終わってみると「少女で世界をのぞい」ていたことに気がつく。前半での「なぜ殺したの?」という映画の怪物へのアナの疑問が、後半では小屋の男を殺した世界へ向けて放たれる。死んだふりをするイサベラのアナへのいたずらは(大好きなエピソード)、後半ではベッドに横たわるアナの様子をこわごわのぞくイサベラの姿に反転し、そのときかつて小声でささやきあっていた少女たちの閉じられた世界は、窓の外の世界へと広がりだす。イサベラは猫に引っかかれた傷の血を口紅とするが、アナは世界で起こっていることの血を小屋で目にしてしまう。映画という「嘘っこ」の世界が、内戦という無惨なまでの現実と照らし合わされていく。スクリーンの前に横たえられる死体。柔らかくデリケートな少女の世界でもっと溺れていたっていいのに、と心をとろかしながら観ていると、いつのまにか外界の風が吹き込んできていた、そんな映画だ。けっしてショックで目覚めさせるのではなく「いつのまにか」少女を通して世界を眺め直している、ってところがポイント。童話の舞台のようだった野の風景が、「いつのまにか」そのままで荒涼さを剥き出していた。それにしてもささやき声に満ちた映画ってのは、まず傑作だなあ。この姉妹、アナはもちろんかわいいけど、イサベラもいいのよ。
なんのかんのさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-12-01 10:08:10)
👍 2
7.最初見たときは、少女の純粋さを表した映画だとばかり思っていたが、DVDで何度か鑑賞しているうち、もっと深い映画だということがわかった。
会話が少なく、意味ありげに描かれているシーンが実に多い。そういう映画は嫌いではないのだが、最初のうちはなかなかわかりにくかった。その後「フランケンシュタイン」の映画を見たり、他のスペイン映画を見たりもした。また、スペインの内戦やその後のフランコ独裁政権のことなど、歴史的事実なども調べたりもした。そしていくらかは映画の意図するところも感じられるようにはなったが、まだまだである。
姉のイザベルもかわいいがアナ・トレントはもっとかわいい。そして驚くほど賢い。
ESPERANZAさん [映画館(字幕)] 8点(2012-02-08 21:37:20)
6.ネタバレ 正直言うと難解で、よく解らない部分もあるのですが、それ以上に個人的には好きなシーンがいっぱいあり、そのどれもが美しく印象深いという映画。

全くセリフでのやりとりのない中、負傷兵にリンゴを渡す場面が凄い好き。

ベッドでじゃれ合っている姉妹の姿は、まさに天使。

勉強不足で、この時代の歴史的背景とかも知り得てないので、それが解るとまた違った観方が出来るんでしょうね。

アナの大きく澄んだ瞳が、目に焼き付いて離れません。

ぐうたらパパさん [インターネット(字幕)] 8点(2012-03-26 14:52:09)
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マーク説明
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《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 101人
平均点数 7.56点
010.99%
110.99%
210.99%
321.98%
443.96%
554.95%
687.92%
71918.81%
82524.75%
91716.83%
101817.82%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.77点 Review9人
2 ストーリー評価 8.42点 Review7人
3 鑑賞後の後味 8.88点 Review9人
4 音楽評価 8.37点 Review8人
5 感泣評価 7.00点 Review5人

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