6.別に、登場人物が異常に多かったり区別がつかなかったりするのはかまわないのだが、あの延々と続くダラダラした会話群には、一体何の意味があったのだろうか。少なくとも、ミステリーとして売り出してはいけませんね。一応、「富豪の屋敷に集う変な人たち」という雰囲気だけは好きなのでこの点数。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-09-25 00:36:42)
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5.一度目は何も考えず、登場人物を把握しようとすらせず、ただただまったりと流していたのですが、イギリスの階級社会を垣間見ることができるだけで退屈はしなかったし、ヘレン・ミレンが初めて感情を露わにして泣きじゃくるシーンでハッとさせられ、なかなか味のある映画だと思った。犯人もわかり、さらに公式サイトの人物相関図をチェックした上で二度見たら、今度は俳優たちのこまかな演技にまで注目する余裕ができてさらに楽しめました。とくにヘレン・ミレン、エミリー・ワトソンはやっぱりすごいなーと思った。ちょっとした目線のやり方ひとつで心の動きを表現しきっている。個人的にケリー・マクドナルドとクライヴ・オーウェンの抑えた恋も印象的だったので、この二人は要チェック。ただ、一緒に観た友達のうちひとりは爆睡してたし、好き嫌いの分かれる映画ではあると思う。それにしても本作でのマギー・スミスはホントに俗物で嫌なばーちゃんだなぁ(笑) 【ROMY】さん 8点(2004-08-02 10:51:59)
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《改行表示》 4.この監督さんは群像劇として有名らしいが、何十人も登場人物を出演させて、どうでもいいダラダラとした会話を聞かせるのが群像劇というものなの?「どんなジャンルでも、映画は観客ありきのエンターティメント性を備えているべき」と思っている自分にとっては、こういう高尚な主張を押し付けられるような「文学的作品」は全く合わない。 金持ちのパーティという舞台設定はいいとしても、とにかく登場人物が多すぎてワケ分からん。感情移入どころか、人物整理もままならず、観客をほったらかしのまま話が進む。まさに「見知らぬパーティ」に紛れ込んでしまったような疎外感が非常に不愉快。 自分にとって「感情移入出来ない」という事は、「物語にも没入出来ない」という事。そのくせ序盤から語られる事の多くは、「誰々が婿養子になった」だの、「誰々はゴマすりだ」といったような、こちらにすればど~でもいい、メイドや執事のグチや、金持ち連中の噂話や仕事話ばかりで、もう聞いていてウンザリ。「ディテールの積み重ね」と言うが、こんな下らない話はいくら積み重ねても、それは「どうでもいいものの積み重ね」にしかならないと思う。 ストーリーは1時間近く経っても特に何の事件も起こらないまま、つまらない会話がダラダラと続くだけ。基本的に外部との接触が出来るため、閉鎖空間特有の緊迫感も無い。 仮にミステリーとして見ても、登場人物が多すぎるため、「いつ」「どこで」「誰が」「何をしていた」という正確な情報が把握出来ない(もっともそんな情報から論理的に結論を導けるような脚本構成にはなってないが)。 かと言ってドラマとして見ても、「群像」形式であるため、必然的にひとりひとりの人間描写が薄っぺらくなり、「誰が」「どういう動機で」殺人を犯そうが、見ているこっちにしてみたら、「あっそ」という程度の感覚しか持てない。実際、真犯人も別に意外性がある訳でもなく、動機もありがちだし、おまけに暗い。 上流階級と下層階級による社会構成の危うさとか、それにより齎される悲劇とか、そんな問題提起は自分にとってはどうでもいい事。 大昔の文学じゃあるまいし、自己満足的な社会批判をする前に、もう少し観客を意識した映画作りをしてくれ。 【FSS】さん [映画館(字幕)] 0点(2004-07-24 08:04:42)
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3.具が・・・具が多~い!!! 【mimi】さん 5点(2003-11-24 19:41:27)
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2.アルトマンの群像劇は大好きです。賛否が分かれることが多いですが私はいつもすんなり受け入れられます。一回目、人物と名前を覚えるのに必死でした。二回目、落ち着いてゆったり観られました。上の階の貴族たちと下の階にいる使用人たち。気位は高いけれど欲深な貴族。表面は忠実、けれどそんな貴族をバカにし、ゴシップネタで楽しくお喋りしている使用人。主人が可愛がっている犬まで嫌われているのが可笑しい。だれが犯人でもおかしくない状況で殺人事件が起きるわけですが、真相解明よりも、その怪しく複雑な人間関係が楽しいブラック・コメディ。伝統的な英国の恥部ということかしら。なんといっても英国俳優総出演というようなキャスティングが嬉しい。マギー・スミスの演じたトレンサム婦人は最高ね。ひと言ひと言が意地悪、まわりの人間を見下した態度だけどその見下している人間に完璧に依存して生きているばあ様。クライヴ・オーウェンが男っぽくていいわ。エミリー・ワトソンが意外に大女だということを発見。スティーヴン・フライのあの警部もひょっとしたら貴族出身なのかもね。マイケル・ガンボン、クリスティン・スコット・トーマスはハマリ役でした。ライアン・フィリップはがんばってたけどやっぱりあの中では浮いちゃいますね。劇中、実はハリウッドの俳優で執事役を勉強するために来たことになってたけど「この子が執事役?」とそれさえも疑問に感じたのでした。 【envy】さん [DVD(字幕)] 9点(2003-11-20 23:38:42)
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1.凄い、これはホント凄いです。密室劇でありながら登場人物の多さに多少混乱しますが、スピーディーな展開+キャラクタそれぞれが至るところで細かい演技をしている為とにかく目が離せない。私的にはジェレミー・ノーザム(ピアノの弾き語りにウットリ)やエミリー・ワトソン(実は意外と長身なこの人)、ヘレン・ハント(いつの間にかいた)等渋々キャストが出てるだけで嬉しいのに登場人物の人物描写が濃厚でワクワクさせられました。しかも上流階級層とその下の使用人達の安住の場である下級層という一つの屋敷での密室劇でありながら二つの舞台が設けられ今までに無い面白さがあります。緻密なカメラワークや細かい人物描写でストーリーをグイグイ引っ張っていきながらも、アルトマンらしく俳優の演技に任せたような即行演技的な所も随所に観られます。この辺はもう巨匠の余裕ですよね。富豪の殺人事件を大きな背景にしながら、実は事件の犯人や目的、展開はいたってシンプル。事件自体はどうでも良くて、その前後で多種多様の動きを見せる人々達の心理劇が本来のテーマですね。豪華な衣装や家具、使用人達が見せる作法や雰囲気もかなり凝っていてホント全てがスゴイです。何気なしにボ~ッと観てると完全においてけぼりを食らいます。これぞマジックです。 【さかQ】さん 10点(2003-05-09 17:01:31)
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