5.昔はTVで吹き替えで見れたのに、「言葉狩り」が厳しくなるにつれて放映されなくなり、すっかり「まぼろしの大傑作」になってしまいました。一部には熱狂的な支持者がいる(かく言う私もそのひとり)カルトムービーの名作です。3年前にDVDが発売されていることを知り狂喜しました。この映画について書きだしたらきりがないのですが、一人でも多くの人に見てもらいたいですね。私のオールタイム・フェバリットワン・ムービーです。 【S&S】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-12-19 23:45:30)
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4.これは素晴しい。色々な戦争映画があるものの、これほどまでに痛烈に、そして鮮やかに戦争を批判し、馬鹿にした映画があっただろうか?「博士の異常な愛情」の最後のオチも素晴しかったが、それに勝るとも劣らない秀逸なラストに、数々の戦争映画が実践してきた戦争の下らなさ、馬鹿馬鹿しさ、空しさの集大成を見たような気がする。さいごのオチだけでなく、物語の展開も全く飽きさせない。あまりレンタルビデオショップで見かけることのないこの映画、大学の映像ライブラリーで見れて本当によかった。 【ジャザガダ~ン】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-05-13 00:02:43)
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3.もう、この映画には一目惚れしました。ガチャガチャしたおもちゃ箱のような雰囲気が大好き。今にも壊れてしまいそうな夢が、美しくてチャーミングで、皮肉たっぷり。どこまで私を惑わせれば気が済むの?って感じ。 【M・M】さん 10点(2005-03-15 21:35:12)
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2.檻から逃げ出した動物、自転車に乗ったサル、着飾った人々。これらの断片から、街はサーカスを模したものであることがわかります。精神病患者は道化師であり、祝祭への水先案内人と言えましょう。ところで日本大百科全書の「道化」の項目には、祝祭は日常を暗転させた「さかさまの世界」の現出を意図する、という意味のことが書かれています。この言葉が、本作を端的に表現してはいないでしょうか。本作を観賞するとき、我々は擬似的なサーカス、祭典の空間に遊んでいるのです。だからこそ患者たちは、祭典が長く続かないことを自覚しているし、彼らが帰っていくところを見守る我々も、寂しさを禁じ得ないのです。物語のラストにおいて、価値観は再びもとに戻ります。主人公の取った行動はなるほど滑稽でしょう。しかし我々は誰も、腹の底から彼を笑えないに違いない。まぼろしの日々が教えてくれたからです――「戦争をする奴らこそ狂人ではないか」。素晴らしい作品です。ぜひ多くの人に『まぼろしの市街戦』を体験してほしいと思います。 【041209】日本大百科全書からの引用転載を修正しました。 【円盤人】さん 10点(2004-10-06 20:21:03)
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1.オモチャ箱をひっくり返したような世界、大人のメルヘンとでいいましょうか、でもアイロニーたっぷりで、ただスィートなだけでなく、かなりビターな笑いが含まれています。超一流のお遊びです、ブロカ監督のさじ加減に惚れます。物語の舞台となる村には、君主と貴族、紳士と淑女、さらに聖人もいれば、娼婦もいる…“彼ら”の饗宴の輪の中へと入る夢を、僕は何度、見たことでしょう。その幻想的な光景といったら!きらびやかな宴と、愚かな殺し合い。グロテスクが美と紙一重であることを、あらためて知りました、もうトラウマになりそう。この映画の主人公ならずとも、「また“彼ら”に会いに行きたい…」と、そんな気分にさせられる、不思議な魅力にあふれているのです。 【BUNYA】さん 10点(2003-11-13 05:53:22)
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