27.SF映画好きの私にとってはまさにバイブルのような作品!・・・と言いたいところですが、まとめ方に疑問を感じるところが多々ありました。一応ストーリーは人類の発展とHALLの反乱とスターチャイルドの誕生を3部構成で展開させているわけですが(昔の映画だからか、休憩時間まである!)、冒頭の宇宙船内の説明シーンが長すぎます。キューブリックは直前にナレーションをカットしたという噂ですが、それが納得できるほど退屈でした(「エイリアン」は船員たちの行動を追うだけで近未来の説明を終わらせる事に成功している)。普通、ただカットするだけじゃなくて、ちょうどいい尺に収めなおすのがプロでしょう。さらに、ラストの20分はもうちょっと詳しく説明する必要があったと思います。そのせいで内容は人類の発展がテーマである哲学的な映画でもあるのに、見るものに映像だけに集中させるような終わり方になってしまっていました。「2010年」が撮影されたのは正解だと思います。 【マイカルシネマ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2004-09-09 17:25:42)
|
26.ホワイト・アングロサクソン・プロテスタントさん(とソビエト科学者)以外は宇宙に出られないという、往年のSF映画の世界観。この頂点に君臨する本作は、21世紀になった事もあって賞味期限的にはかなりヤバい状態にある。最近よく思う。ボーマン船長がデュリアからサミュエル・ジャクソン(でなくてもいいけどアフリカを感じさせる骨っぽい黒人俳優)に替わったらどんな映像になるかな…と。ただ、世界が圧倒的な冷戦(そして宇宙開発競争)のプレッシャーにさらされていた時代に作られた本作のメッセージは非常に明快で、ただひたすら人類文明の卑小さ・宇宙世界の壮大さ・次のステップへ登るための競争(=戦争)の不可避性を伝えようとしている。低得点の人たちのコメントを見ていて「このメッセージが伝わらなくなったのは、ある意味世界がそれだけ平和になったからか」と安心したりもした。個人的には映画音楽のあり方を決定的に変えた作品、という事で記憶に留めたい。ダブルシュトラウス、リゲティ…クラッシックに慣れ親しんだ耳には今なお「これほどの解釈ができるのか」という感慨が沸いてくる。科学技術の突き放した扱いに比べ、これら音楽たちの扱いの、なんと丁重で荘厳なこと! ロケットはいまだ旅行客を静止軌道上へ運んで行けてないけど、シュトラウスのワルツはそうしてくれている。リゲティなら木星の彼方まで連れて行ってくれる。この映画以後は、ね。そう考えると芸術の賞味期限は、再解釈でどこまでも延ばせるものなのかも知れない。 【エスねこ】さん 8点(2004-08-30 08:46:04)
|
25.人類発祥から人類が宇宙に進出するほどまでに文明が発展した本質的理由を一瞬で描いてみせたシーンには大変感動しました。セリフなしで映画はあれほどまでに雄弁になれるんですね。中盤からのストーリー展開はどう解釈していいのかわかりませんが、おもしろいです。 【リトルバード】さん 8点(2004-08-20 22:45:59)
|
24.ハルの視点でカメラが動いていたのが面白かった その視点のおかげでハルがさも生きているような感じがした やはりストーリーは難解でした 何回見直したことか あと何回ぐらい観れば理解できるのかな 理解できるまで頑張って見続けたいと思います 映画はいい音楽といい映像が融合しなければいい作品は生まれませんね 【ぺぷとりじ】さん 8点(2004-06-03 22:54:01)
|
23.何でソラリスは眠くて仕方なかったのにこっちは「もっと観たい」と思うんだろう。この映画を「ちゃんと」観る為に、ホームシアターセットを買う金を貯めています。 【ぶらっくばぁど】さん 8点(2004-06-02 18:02:52)
|
22.絵画のごとく観賞する。哲学は横に置いといて。ただ、眺めるように接すれば良し。自分の脳の限界を知ってからは、この映画をこのように楽しんでいます。すると、色々な事が見えてきます。 分かってきます。それは人にはうまく伝えられないけれど。精神トリップのできる貴重な映画です。 【映画小僧】さん 8点(2004-03-10 11:43:59)
|
21.光と闇の映像絵巻だね! 【k】さん 8点(2004-02-13 12:26:23)
|
20.この映画は0か10かと言っても過言ではないくらいの映画です。でも個人的にはこの映画はすばらしいと思います。映像の到達点ともいえる映像美は語るまでもないです。映画というのはもともとスクリーンで見てこその映画ですから、この作品は100%といってもいいほど効果的にそれをいかしています。音楽と映像の融合もすばらしく、"静"が徹底して使われていて、見るものを圧倒させます。ストーリーに関しては答えを導くのは難解で、かなり神秘的かつ知的であり、哲学的でもある驚くべき内容です。原作者アーサー・C・クラークの創造は素晴らしいものだと思います。おそらくこの作品を見たほとんどの人は意味が理解できないと思います。ストーリーを理解するのなら、次作の「2010年」や、原作、関連の文献などを見れば分かります。しかし、どうしても最後の"意味"がよく分かりません。人間への警告なのか超人類なのか(ネタバレになるので内容は伏せます)。とにかくこの作品は人間の"感性"に直接訴えてくるものがあるのだと個人的に思っています。シンメトリーな配置、色彩などスタンリー・キューブリックの美学を感じます。これはただのSF作品や芸術作品とはまた違う新ジャンルの映画だと思います。 【A.O.D】さん 8点(2004-01-27 15:52:26)
|
19.息詰るような密閉空間での人間vs.機械の死闘、リアリティーを徹底的に追求した宇宙船の描写、これだけでも一級品のSF/サスペンスとして楽しめるのでこの点数です。ラストは下の方も言われているとおり何らかの意味はあるのでしょうが、あまり大した物ではない気がします。(続編があの「2010年」として成立してる訳ですし…)人類未踏の地に裸同然に放り出された人間は何を感じるか?これが提示されただけで良。 「ツァラトゥストラはかく語りき」について「ろくにニーチェの思想を理解してないシュトラウスが気分に乗って創り上げた誇大妄想的な曲」という評を見たことあります。この曲がテーマということは何だか意味深ですね。ラストについての喧喧諤諤を、監督はどういう気分で眺めていたんでしょうか。 【番茶】さん 8点(2003-12-11 20:25:48)
|
18.
|
スポンサーリンク
|
17. 難解と思えるのはオムニバスのようにストーリイに一貫性がないようにみえるからでしょうか.細部に拘ったかと思うと、いきなり訳のわからない展開が延々と続いたりするので、独りよがりだなあと思わないでもなかったです.でも通奏低音のようにいつも大きな存在が見え隠れしていて、モノリスに象徴された「神」を意識せざるを得ない、そしてこの輪郭を観る者に委ねているところが私は好きです.スクリーンをはじめ、何回か観ているのですが(続編の “2010 年” と比べてみるとよけいそう思いますが)、手が伸びてしまいます.しかし当時の人々は、21世紀には宇宙ステーションくらい夢じゃないとおぼろげに思っていただろうに、現実はもう2003年なのだな・・・. 【シャリファ】さん 8点(2003-10-13 09:50:23)
|
16.恐らくアリに地球の仕組みが永遠に理解できないように、単なる一生物である人間が宇宙の謎を理解することはまず不可能。それでも宇宙の神秘に触れるとワクワクするのであり、宇宙の神秘そのものであるこの映画、理解することは無理でもやはり面白い。できるならば大スクリーンで観たい。 【紅蓮天国】さん 8点(2003-10-13 08:03:10)
|
15.本作に対してはなぜかかなり奥手で、観たのは2001年。1度では納得いかなくて連続して2回観たけど、なんじゃこりゃ?という印象はいまだにぬぐえない。しかし「今でも気になるベスト5」(なんやそれ?)に入る作品であり、そろそろ、ゆったりとした気分で居られる時を見つけて大画面で浸ってみたいなぁ、と思う今日このごろ。 個人的な意見だが、これはSFというより哲学と呼んだ方が私にはまだしっくりくる。 ・・・というか実は、瞑想に浸るための環境映像作品なのかもしれない。 【じゃん++】さん 8点(2003-08-21 01:33:44)
|
14.いまだに意味不明なんだけど、SFでも芸術作品があると教えてくれた。 【MORI】さん 8点(2003-08-07 15:09:37)
|
13.何だかやたらと「難解だ、難解だ」という前評判を聞いてたんで、「一応名作と呼ばれてる作品だからなー、もし分かんないなんていったら馬鹿にされちゃうかも・・・」とちょっとビクビクしながら観たんですが、いや、凄かった。この作品(に限らず、難解と言われている作品やいわゆる芸術作品)は、あんまり意味とか考えずに、ブルース・リー言うところの「考えるな、感じろ」精神で観るのがいいのではないでしょうかねえ。確かにラストシーンは訳分からないけれど、その「訳の分からなさ」をそのまま受け止めれば良いのではないでしょうか?もちろん映画の見方、楽しみ方は人それぞれなので、「そう見るべきだ」と言いたい訳ではありませんが・・・。とにかく映像と音(楽)が凄いですね。特にあのモノリス(っていうのかな?何かプレステ2に見えて仕方なかった)のところの、ハエの羽の音のような、うなり声のような効果音がとても効果的でした。カメラワークも、(あんまり専門的なことは良く分かりませんが)凄く緊迫感を高める働きをしていると思います。ただ、個人的なことを言えば、中学生くらいの頃に観たかったな。別に子供向けだというのではなくて、僕が一番宇宙の神秘とか無限性とかっていうことに興味(と畏れ)を抱いていたのがその頃だったので・・・(今はどっちかというと地べたを這いずり回る人間に興味が向いているので)。何にしても、素晴らしい作品でした。この作品を薦めてくれたあろえりーなさん、苺さん(レヴュー書いてくださいね)、どうもありがとうございます。 【ぐるぐる】さん 8点(2003-05-29 12:21:39)
|
12.68年の作品なのに今見ても映像はピカイチ。はじめてSFと言うモノをリアルに表現したんじゃないかな? キューブリックの中では「時計仕掛けのオレンジ」の次ぎに好きだな。 【キャリオカ】さん 8点(2003-05-13 12:59:38)
|
11.見るんじゃなかった。94年5月、その71年(!)の歴史を閉じようかという大阪松竹座の最終上映(ほかに『風と共に去りぬ』『めまい』『北北西に進路を取れ』なんかもかかりました)で、そりゃあもうこの世のものとは思えないほどの巨大スクリーンで見て大感激したのがこの作品との最初の出会いでした。まさに宇宙的体験でした。その後、およそ9年間、あの時の感激を大切にするあまり、テレヴィやらヴィデオやら幾度の再見の機会を拒み続けてきました。それが。最近『2001年』と『2010年』が一緒になったLD-BOXを安価で手に入れ、ついうっかり見てしまいました。4畳半の自室で・真昼間に・カーテンなんて閉めちゃったりして・上下真っ黒のノン・トリミング版を・スタンダード・サイズの21型画面で……。安価で高画質、おまけに映像特典満載のDVDの登場以来、こだわりの映画ファンとて「映画は劇場で」なんて一概には言えない時代になってきましたし、常々どんな映画もいかなる状況であっても見ないままでいるよりはましだなんて思ってきましたが、本作に限り絶対に劇場で見るべきだと痛感したのでした。尚、点数は評価保留という意味で、現時点での平均点(7.7)を四捨五入したものです。 【茶蟻】さん 8点(2003-01-15 11:38:15)
|
10.なんか映画を見てるというよりも宇宙旅行のドキュメンタリーを見ている感じだった、音楽やセリフも少ないし。それにストーリーも難解だから映画を見始めて間もない人にはお勧めできないと思うけど、そこがキューブリックの作品の魅力でもあると思う。 【ケンシロウ】さん 8点(2002-12-31 01:33:29)
|
9. 映像よりプロット重視の私にとって、コイツは…手強い!でも、そんじょそこらのクズSFとは明らかに一線を画していること位は分かる。何ていうか気品、格調があるんだよね。(因みにリヒャルト・シュトラウスの「ツァラトウストラはかく語りき」やヨハン・シュトラウスの「美しく青きドナウ」といったクラシック曲をBGMに用いたのは「何でもイイからテキトーに曲入れちゃえ」と試しに入れたら映像にジャストフィット!してたので、結局そのまま使われたとのコト。)ダグラス・トランブルによる拘りの職人芸にシビレまくり、何度も観てしまった、ということは矢張り名作なんだろう、ウン。因みにクラークは映画を脚本と同時並行でノベライズ(小説化)したのであって、厳密な意味での「原作者」じゃあナイ!! 【へちょちょ】さん 8点(2002-12-24 20:07:58)
|
8.デザインにおける教科書のひとつとして最高だと思います。宇宙船の船内デザイン、宇宙空間の描き方、椅子、テーブル、コンピュータ・・・カラーの使い方。
|