映画『長屋紳士録』の口コミ・レビュー

長屋紳士録

[ナガヤシンシロク]
The Record of a Tenement Gentleman
1947年上映時間:72分
平均点:8.25 / 10(Review 16人) (点数分布表示)
ドラマコメディモノクロ映画
新規登録(2003-10-15)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2023-12-31)【イニシャルK】さん
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監督小津安二郎
キャスト飯田蝶子(女優)おたね
青木放屁(男優)幸平
吉川満子(女優)きく
河村黎吉(男優)為吉
坂本武(男優)喜八
笠智衆(男優)田代
小沢栄太郎(男優)幸平の父
谷よしの(女優)おかみさん
殿山泰司(男優)写真師
高松栄子(女優)とめ
脚本小津安二郎
池田忠雄
音楽斎藤一郎
撮影厚田雄春
川又昂(撮影部)
配給松竹
美術浜田辰雄
梅田千代夫(美術部)
衣装斎藤耐三
編集杉原よ志
録音妹尾芳三郎
その他近森眞史(4Kデジタル修復版監修)
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1
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10.ネタバレ 小津の戦後の他作品だと「お早よう」に通じる、何の気負いも主義主張も見当たらない、素直に楽しめるユーモラスな作品。面白かった。戦前からの小津作品の常連、飯田蝶子の顔面演技がとにかく秀逸。この作品を最後に彼女の小津作品への出演が途絶えたのが不思議でなりません。「晩春」以降、敷居が高くなったブルジョアハイソ家庭の揉め事ストーリーには、彼女みたいな庶民的キャラはお呼びでなくなったという事か。なんか、淋しいなあ・・・。彼女のキャラクターを引き継いだのが、杉村春子という流れになるのかな。うら若き笠智衆の「のぞきからくり」?口上独演珍芸は、後の「彼岸花」での長い長ーい詩吟シーンを思い出しました。脇役で起用する時でもこんな風に見せ場をこしらえてあげて、小津監督の笠さんへの愛情が伝わってきました。
放浪紳士チャーリーさん [DVD(邦画)] 8点(2025-04-09 22:50:23)
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9.ネタバレ 小津さんの映画は、ほっこりするね。  昭和の戦後の高度成長の頃だろうか? 出稼ぎで上京してきた親子の子供がはぐれて、長屋にお世話になる。 まぁそういう話なのだが、この頃は本当に貧しくて、ルンペンと言われるような 乞食のような子供もいたから、長屋の人たちは、最初は子どもを邪険にする。 ところが強情なのだが、どこか憎めないこの子に、情が移って来る。 最後のおたねさんの涙の訳を聞いて、長屋のみんなは「ほう」と思う。 分かれて悲しくて泣いたのでなく、その子供がどんなに嬉しいだろうか、思って泣くのである。  もうこういうハートの分かりやすい映画は昨今ではないねぇ・・
トントさん [ビデオ(邦画)] 8点(2019-08-09 14:34:14)
8.ネタバレ 小津安二郎監督の戦後第一作で、長屋を舞台に親とはぐれて拾われてきた少年の面倒をいやいやながらに見ることになった女性・おたね(飯田蝶子)を主人公に、人情味あふれる長屋の人々がイキイキと描かれた小津監督らしい人情喜劇で、戦後第一作にしてかなりの傑作だと思う。子供を無理やり押し付けられ、最初は邪険に扱うもだんだん情が移っていくおたねの心情の変化が丁寧に描かれていて実に良い。おたねの心情の変化が最初に感じられるのはやはり干し柿のシーン、盗み食いしたと疑われて怒られ、疑いが晴れても泣き止まない幸平に対して干し柿を差し出すおたねの優しさがなんともあたたかくてたまらないし、次の日おねしょをした幸平が家出したのを本気で心配しているのも良い。(また最初のように幸平が笠智衆演じる田代に拾われて戻って来るのが笑える。)そのあとの写真館のシーンもこの子とずっと一緒にいたいというおたねの心情が良く出ていて、しかし、誰もいない写真館の部屋を映すことによってこの後の展開を暗示しているのが切なく、忘れられない名シーンだ。その夜に幸平の父親が迎えに来て別れた後のおたねの涙は幸平が実の父と会えて良かったというのと、別れることになったつらさ、両方ある涙だと思うのだけれど、とてもあたたかい涙で、とても感動できた。主演の飯田蝶子の演技も素晴らしく、小津作品で飯田蝶子と子供というとやはり「一人息子」が思い浮かぶが、本作もそれに並ぶ飯田蝶子の代表作といえるだろう。小津監督の喜劇センスや子役に対する演出も相変わらずうまく、幸平を茅ケ崎に連れて行くのをくじで決めるシーンのイカサマや、置き去りにしようとした幸平がおたねにずっとついてきて結局一緒に戻ってきてしまうシーンも笑える。もちろん、笠智衆や河村黎吉といった脇役陣も良い味を出していて、中でも笠智衆の口上シーンは印象的だった。それにおたねとおきく(吉川満子)の何気ない会話シーンも良かった。チョイ役ながら殿山泰司や小沢栄太郎が小津作品に出演しているのは珍しい。冒頭から戦後間もない時期であることを感じさせる映画なんだけど、いちばん最後のシーンであふれかえった戦災孤児たちが登場したのを見てこの時代こういう光景が当たり前のようにあって、まだまだ戦争の傷跡が身近にあったことを考えさせられた。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2017-06-04 18:41:28)
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7.ネタバレ 結構残酷な内容のはずなのに、何故か笑ってしまう不思議な映画でした。幸平は戦争孤児という設定なのに、体型がふっくらしているというのが可愛らしいんですよね。飯田蝶子演じるおたねも、どこか憎めません。怒りっぽいが情に弱い一面も持ち合わせていて下町のおっかさんと言った感じでしょうか。茅ケ崎の海岸に幸平を置き去りにしようとするシーンなんか、下手な監督が撮ればただの鬼婆ですよ。そこを、子供が追いかけてきてだんだん距離が縮まっていくショットを観せ、最終的に一緒に家に戻ってしまうことでほっこりさせてしまう。このあたりの演出が上手いなあと思います。  クジではめられるシーンやぶかぶかの帽子など可笑しい場面はいくつもありましたが、一番笑ったのが、あれだけたくさん芋を買ったのに、幸平の父親がお礼に芋を持ってきたところ。あれは爆笑でした。  今回改めて小津監督は喜劇作家であることを実感しました。本作が公開されたのが昭和22年。この時代にこんなにも明るい戦争映画が日本で制作されていたことにも驚きました。
スノーモンキーさん [DVD(邦画)] 8点(2017-03-18 01:40:23)
6.紳士録というから男ばっかりかと思いきや、何と何と主人公は男勝りのおば(あ)さん。「あ」の字を入れるか入れないか微妙な年齢。笠智衆さんが拾ってきた男の子を、口や態度ではやっかいものとしながらも、次第に愛着を覚えていく過程が実に良く、表情が何とも言えない。ラスト近くの「親子っていいもんだよ」と言うあたり実感がこもっている。戦後まもない頃の映画だけに、音声が大きくなったり小さくなったり不揃いで聞き取れないところが多少あるのが残念だが、復興期の心温まる作品であることに間違いない。小沢栄太郎、笠智衆らの若き姿にも驚く。
ESPERANZAさん [DVD(邦画)] 8点(2013-08-24 21:05:26)
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5.ネタバレ 見ていて心が温かくなる、「日本映画っていいなあ」と思わせる映画です。あの男の子が父親と再会した後、おばさんは子供がまた幸せに暮らせることを思って嬉し泣きをします。もちろんつかの間の親子関係がなくなったことに対する悲しみもあるでしょうが、いずれにせよ、何て美しい涙でしょうか。戦後の苦しい生活の中でもこうした人と人との触れ合いがあったのですね、昔の日本には。STING大好きさんが指摘されているように写真館のシーンは斬新ですね。私は写真をとり終わった後、人のいない写真館のシーンをみて、「あのおばさんと子供が親子として暮らすことは結局実現せず、二人の親子写真はまぼろしで終わるということなんだな」と思いました。配給、焼け跡、多くの戦争孤児等、戦争直後をほうふつさせるシーンが沢山あり、その点でも興味深い映画です。今の子役のようにあえて可愛い顔の子を使わず、どこにでもいそうな子供を使ったこともよかったと思います(三角くじをあてたお隣の子供の方が顔はかわいいんですけどね)。
ピュルテさん [ビデオ(吹替)] 8点(2005-11-03 22:21:35)
4.ネタバレ 小津監督、この監督の描く世界はどれもこれも人間味に溢れていて、好感が持てる。この作品にしても最初は子供なんかいらないとかなんとか言ってたものが、次第に子供が好きになり、最後はもう好きとかいうよりも子供って良いねえ!親と子って良いねえ!なんてそんな風にいかにも小津監督らしいタッチでしみじみと描き、本当に小津監督の作品はどれもが日本的で好きです。そして、相変わらず小津監督の作品には欠かすことの出来ない俳優の一人、笠智衆さんんが良い味、出してます。益々、小津監督の映画、他の作品も出来ることなら全部、観たくなりました。
青観さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-27 20:40:11)
3.後年の小津監督の映画はハイソな家庭が多いが、この映画は長屋の庶民がよく描かれている。子供がついて来たんで拾ってきたという今では信じられないようなことが、戦後間もない頃は当たり前で、上野の山に戦争孤児が溢れかえっている。当時はこういった子供が食うために犯罪を犯す事も多いんで、少年犯罪が最も多かった時期でもある。警察もまともに取り合ってくれないからか、自分たちの問題として解決しようという長屋の人々、世知辛い世の中と言いながらとても暖かい人々上手くが描かれている。
亜流派 十五郎さん 8点(2004-05-09 13:40:11)
2.ネタバレ おたね(飯田蝶子)が為吉(河村黎吉)、喜八(坂本武)とクジを引く場面がケッサク!!全部にペケが付いてるイカサマとも知らず、気の早いおたねは自分が貧乏クジを引いたと宣言して茅ヶ崎行きを余儀なくされる。河村黎吉も得難い名脇役だったよなぁ。笠智衆扮する田代の隠し芸「覗きカラクリの口上」場面といい、戦後復帰第1作!みたいな気負いもなく飄々とした小津のユーモアが味わえる貴重な一篇。個人的には初期の小津作品の方が好きかな。
へちょちょさん 8点(2004-01-10 11:45:10)
1.戦後って感じかなり漂ってます。笠智衆さんかっこいいです。あの訛りや歌もいい。おばちゃんはきついけどおもしろい。最初子供を海で捨てようとするシーンなんかは残酷ですね。「おやかましゅう」ってのが印象に残った。
バカ王子さん 8点(2004-01-10 07:28:29)
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【点数情報】

Review人数 16人
平均点数 8.25点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
616.25%
716.25%
81062.50%
916.25%
10318.75%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 7.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 7.50点 Review2人
4 音楽評価 5.00点 Review1人
5 感泣評価 6.50点 Review2人

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