《改行表示》 7.ネタバレ アメリカ(ハリウッド)映画はやはり凄いなと感じるのは、エンターテイメントを追求するだけではなく、この映画のように「アメリカの苦悩」・「良心」というものにも真剣に取り組んでいるからです。 映画の良し悪しは、役者の演技力や監督の力量に左右されるところも多いのでしょうが、やっぱり原作・脚本だなと思います。この映画の原作はJ.スタインベックであり、脚本がしっかりしていて見応えがあります。 冒頭から様々な問題を観る者に訴えて来ます。「貧富の格差」・「大恐慌」・「季節労働者」・「人種差別」・「弱者を取り巻く社会の寛容性」等々・・・ 一ヶ月以上前に観た映画ですが、いまだ映画のシーンを思い出しては、「主人公の一人である保護者のジョージの行く末はどうなるのか」と案じたりします。 また、精神薄弱のレニーが動物に興味を持ち、かわいがる動物を力余って殺してしまう 様や、また死んでしまった二十日鼠を大切にポケットに入れていたシーン等が思い浮かび、ラストがある程度そうなるのかとの予感はありながら、なんとも酷で不条理な結果なので、よけいレニーの無垢さが際立ち、いとしく切なくなります。 これほど真摯で奥が深くまた「跡を引く映画」はあまりないと思います。あれこれ書きましたがまだ書き尽くせない・・・「百聞は一見に如かず。」お勧めの映画です。 【たくみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-09-15 12:10:43)
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6.考え続けても答えが出ないネタを突きつけたられた。何が正しくて何が正しくないかなんて一刀両断できるものではない。問題には答えが必ずあるってものでも無いんだろうね。 【ぷうボス】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-10-29 19:49:39)
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5.最後はああなるとは直前まで思っていなかったのでものすごく驚きましたが、ああするしかなかったし、あれが一番よかったのだと納得できます。納得させる作り方をしてくれてうれしかった。3人が牧場を持つ夢を語る場面、うれしそうに語れば語るほどせつなくなります。決して幸せな結末ではないけれど、イヤな感じを残さないよい作品です。 【きょうか】さん 8点(2004-02-10 19:07:02)
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4.強烈ではないが深い感動をもたらす作品ですね。ゲイリー・シニーズもジョンマルコビッチも、今後もこの作品が代表作となっていくであろう歴史に残る名演技だったと思います。スタインベックの語る希望のない時代にあって、大切な友をもっとも幸せにするにはどうしたらよいか。目の前に希望を抱かせたまま静かに休ませることが彼の選択だったわけです。ラストの湖畔のシーンで映画はバンと終わってしまいますが、その後の主人公の苦悩をを考えると、この部分を下手に映像にしなかったことがよかったのではと思います。 【神谷玄次郎】さん 8点(2004-02-01 02:32:05)
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3.ゲイリー・シニーズが監督としての才能の片鱗を見せてくれた作品。リメイクというハンデを乗り越え、よくぞ良作を生み出してくれたと思う。 【K】さん 8点(2004-01-31 22:36:59)
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2.犬も切なく、黒人も切なく、女の涙も切なく、夢を語り反芻する三人も切ない。夢を持つのは自由なのに、現実に押しつぶされる。レニーを殺しても、多分ジョージは夢を実現できないだろうと思った。 【しょりちゃん】さん 8点(2003-12-01 10:58:14)
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1.すごく哀しかったです・・・。それにしてもジョン・マルコビッチが凄かった。ああいった役を演じる時にありがちな「やり過ぎ!」っていうのもなかったし、何と言ってもあの純真無垢な目!あんな大男だけど、守ってあげたい!と思わせるものがあります。可愛がっていた犬を殺されたおじいさんが「自分の手でやればよかった・・・」と言う伏線と最後のシーン・・・。やっぱり哀しすぎます。 【こまち】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2003-01-24 18:51:16)
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