2.スティング/ゴードン・サムナーがソロに転じて久しく、Sting and his bandは「三本の矢」ポリスの鮮烈さとは別の道を歩んだ。 全盛期にあったバンドをあっさり捨てたのは潔いが、ポリス作品の中でも大人っぽく渋い4枚目より、さらに洗練されたソツのない楽曲で優等生ぶりに磨きがかかるが、主演映画「ブリムストン&トリークル」の挿入歌を含む新レパートリーを歌うスティングは、まだ意欲と不安が入り混じった表情。 そんな彼を見守る恋人トゥルーディの出産に立ち会うシーンも含まれ、ホームムーヴィー的な側面も持つこのドキュメンタリーは、今でも「ブリング・オン・ザ・ナイト」として愛されている。
1.スティングの初ソロライブの模様とライブに向けてのリハーサル風景を追ったドキュメンタリー。オマー・ハキム、ダリル・ジョーンズ、ケニー・カークランド、ブランフォード・マルサリスという当時の若手一流ジャズミュージシャン達に刺激されながら新たな音楽を作り上げて行くスティングのどこか初々しい真摯な姿を見ることができる作品。但し、解散した「ポリス」と言うバンドが当時どれ程人気があり、音楽的なクオリィにおいても高い評価を受けていたかピンとこない方には、もしかして「普通に若いスティング」と感じられるかも。ライブで印象的なのはオマー・ハキムの「I Burn For You」でのドラムソロ。そしてアンコールの最期、ギター1本で「Message in a bottle」を唄うスティングからは新たなスタートに対する静かな感動がひしひしと感じられる。