5.ネタバレ 原作漫画とアニメの原体験世代である。故にリメイクには狂喜して公開間もなく劇場に足を運んだ。非常に気に入って二度鑑賞し、後日も再訪したうえでDVDまで購入した。要するにこの映画、【愛した者のために良かれと思って尽力していたが、自分でも気付かぬうちに相手を蔑ろにして大暴走してしまった者たちの悲劇】ですか。現実社会でもよくありますよね。女性に不慣れな男が片思いした時の思考とか行動とか(笑)。でもだからこそワタシはこの映画を気に入った。一部とはいえ人間の強い本質が描けている。多くのレビュワー皆様に不評な画面チェンジや抽象表現も、見辛いのは確かだが自分の専門技術を駆使してサービスしてるんだなと感じた。アメコミみたいなキャシャーンの殺陣や、いかにも外国人がイメージした日本といった感じの舞台風景・小道具も、思春期を欧米で過ごした監督さんのセンスと感じられ楽しい。でも世の不評を見るにつけ、この映画・監督さん自体が、多くの観客様にとって、上記した【愛した者のために…】の象徴になってしまったと思う。大好きなヒーローを自分流にアレンジしてメッセージを送るという創作活動はワタシも行ったので共感も高感度も大。ワタシは楽しめた。 若干付記……本作中のブライキングボスの心情・思考・行動・台詞はワタシにとって共感というより同感。まったく同じ。これも非常に気に入った。 【aforkarn】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-08-12 07:38:07) (良:1票) |
《改行表示》 4.ネタバレ かなり評価が割れている作品。 それぞれ好みが違うから人の評価はあくまで他人の者。 自分がどう感じるか、観てみなければわからない。 141分は長い。 こんなに長いとは知らなかった。 出だしからかなり引き込まれる。 いい感じじゃないの。 特に戦死の報がもたらされるあたりのシーン。 ある意味見え見えの演出なのだが素直に入っていける。 とてもうまい表現。 役者の演技の良さも貢献している。 ほかにも良いシーンがたくさんある。 CGを多用している。 CG臭さがそのまま残っている。 これは意図したのか。 それとも。 色使いがなかなか良い。 話が先に進むにつれ映画のテーマが明らかになってくる。 なぜ人は憎みあうのか。 なぜ人は殺しあうのか。 お互いを許しあうことが出来れば。 それさえ出来れば。 そうだね。 出来ればいいね。 でも出来ないんだね。 最後にキャシャーンは破裂して果てる。 しかしその先には希望があるという。 人とは何なのだろう。 人は人を愛する。 平和を望む。 だが、憎みあいもするし、殺しあう。 救いようのない存在。 でも人は、人であるからこそ希望を持てる。 話の展開が激しくて、シーンの間をつなぐ説明もない。 でも不自然ではない。 かなり意識してそのような演出をしている。 重いテーマに真正面から取り組んでいるが、意気込みが空回りしているような感じは受けずとても好感が持てる。 キャシャーンがなんとなくヘルメットを脱いだロボコップに見えることもあるが、全体的にセンス良い映像に満ち溢れている。 監督曰く、男は常にかっこよく、女は常に美しく。 まさにかっこよくて美しい人たちで埋め尽くされている(ごく一部を除く)。 メイキング映像(2時間以上ある)で監督自らカメラを担いで撮影している様子が収録されている。 この監督、只者ではない。 かなり気に入りました。 【称えよ鉄兜】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-12-06 13:15:04) |
3.唐沢俊一氏がどこかで、キャシャーンは、映画ファンからは総スカンを食らったが、アニメファン(→原作アニメという意味ではなく、アニメオタクという意味)からは絶賛されている、といっていました。そこで、自分がアニメオタクの感性は持っていないことを確かめるために、どれどれ、と思って見ました。・・・・・・出だしから、ナチズムの安易なイメージ化のようであり、やっぱり、と思っていたのですが、・・・やがて、これは少なくとも「ハウルの動く城」よりはましだ、と思い始め、・・・・ついには、なかなか面白いではないか、と感じるようになってしまいました。・・・・アニメではなく、普通の映画でもなく、むしろ芝居の延長にあるような作品でした。そして劇的と感じられる部分が幾つかありました。・・・・・ただ、冗長ですね。愛だの憎しみだのと、同じことを叫び続けると、言葉の持つインパクトがだんだん弱くなって、かえって逆効果でしょう。・・・・・・ということで私の感性は、アニメオタクの感性に近いのかもしれない。ショック。 【王の七つの森】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-06-10 22:44:23) |
2.個人的に邦画はあまり見ないし公開時に酷評も多かったので大して気にも止めていない作品でした。しかしDVDが出てからしばらくして見てみました・・なかなか良い作品じゃないですか?否定派に「ストーリーがわからん」「これはキャシャーンではない」「ミュージックビデオの延長」などなど言われておりますがたしかにその通りです。しかし1作品として何かを感じましたし素直に面白かったです・・だからと言って否定派勢に意見するつもりも無いし未見の人に特別推薦する理由も見当たりません。最近監督の私生活がワイドショーで話題になっていたのでふと気になりレビューを書いてみました、監督の次回作はあるのでしょうか・・? 【人面猫】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-03-04 22:28:43) |
1.平均点が低くてビックリ。そんなに悪い映画か?・・・確かに、CGの多用や説明セリフだらけなところや構成が未熟な上に詰め込みすぎなところ等々、欠点は山ほどある。でもそれを補って余る魅力もあると思う。こういう、マイナス点とプラス点が激しく共存する映画って憎めません。特にテーマは秀逸。これを単に「青臭い」と言って切り捨ててしまっていいんでしょうか?人間は歳をとるにつれて嫌でも狡猾になっていくから、せめてこのテーマの重要性ぐらいは感じられる素直さと純粋さは努めて持ち続けるべきだと思うし、「難解すぎて意味がわからん」等と言って投げ出してしまわない程度に日々考えて生きていたいものです(笑)。・・・罵詈雑言、どうかお許し下さい! 【長毛】さん [地上波(邦画)] 9点(2006-02-19 04:36:38) (良:2票) |