61. イップ・マン 序章
この時代を題材にした作品では何度か目にしたことあるようなごくスタンダードなストーリーで、特に派手な展開もないのですが、ただ朴訥に家族や友人を愛し守りながら生きる葉問の姿は好印象。アクション面は、ズドーン!バコーン!ではなくシュバババババ!系でドニー・イェンに相性の良さそうな詠春拳ですが、なんとこの作品まであまり詠春拳に触れたことがないそうです。安定して良いクンフーアクションを見せてくれますが、作品全体としては、お腹いっぱいになるでもなく、かといって食い足りないわけでもなく、腹八分目という感じ。 [DVD(字幕)] 6点(2011-08-20 01:48:22) |
62. バンコック・アドレナリン!!!
《ネタバレ》 「アクション楽しんでください!」な作品に細かいこと言っちゃいけないんだろうけど、主人公4人組が旅行先でマフィアに作ったデカい借金を、現地の金持ちお嬢様を誘拐して身代金で払っちゃえ──という、かなり下衆い計画から端を発して、そのお嬢様のお父様がさらに下衆かったということで、主人公側が結果的には良い側になりますが、なんか納得いきません。/アクション面は『マッハ』並のボコスカ感はありますが、サクサクと進むので特に印象に残るシーンはないかな?コメディ面はアメリカっぽいスカしたジョーク。そんな軽めのタイアクション。 [DVD(字幕)] 6点(2011-08-08 22:52:57) |
63. ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝
似たような作品でも『クリスタル・スカルの王国』はまったく面白いと思えなかったのですが、こちらの作品はそれなりに面白く観られるんですよね~。ご都合主義の嵐なんだけど、それを吹き飛ばす勢いでガーーーッと駆け上がっていくような。”アイデアの袋小路”に陥って、見せ場ばかりをただ繋げていくだけの映画が増えましたが、そんな作品でも面白いもの、意外と観られるものがあるのはやはり詰め込み方がうまいんだと思います。 [地上波(吹替)] 6点(2010-10-10 02:06:59) |
64. 硫黄島からの手紙
最後にもうちょっと涙腺ぐわーっと来るような仕掛けがあるのかと思ったら、直球な展開に「あぁ・・・」な感じで終わってしまいました。遠くでボーン!ボーン!と鳴ってるだけで、けっこうまったりムードで危機感や焦燥感が薄いのもマイナス。/皮肉の利かせ方も「プライベート・ライアン」ほど印象に残らず。愚劣な精神主義の塊のような獅童の役も結末はイマイチ。ちゃっかり帰国の船に乗ってるとか、他の日本兵捕虜、元部下と同列に扱われ、元部下の白い目・・・とか、そんな描写があればもっと際立ったのでは?/しかしあんな玉砕上等!な精神主義ばかりはびこる軍隊を指揮するマトモな精神を持った上官はさぞ大変だったろうなぁ・・・と思います。 [地上波(邦画)] 6点(2009-08-16 02:10:12) |
65. 富貴兵團
収容所ものの冒険活劇。支配者側が日本軍、被支配者側が中国人ですが、日本を極度に悪く描くようなこともほとんど無く、まぁ普通に楽しめた。/あの『上海エクスプレス』の続編的作品だと思うのですが、話は繋がっておらず、出演者も無駄なところまで豪華だった前作に比べると、“必要なところだけ豪華”になっております。/日本軍役も全員香港の俳優使ってるので、戦闘シーンでは容赦なくクンフーを使ってきます。見てるうちに慣れますが、クンフー使う日本兵との戦闘シーンが冒頭でいきなりあるので面食らいます。/アクション、コメディも良い意味でそこそこで、この辺の香港映画が好きなら納得の出来か。 [DVD(字幕)] 6点(2008-08-06 10:30:55) |
66. 28週後...
《ネタバレ》 ハッとするような生活感のない街並みのカットは前作から継承しつつ、少なくとも前作よりは格段に"映画らしく"なっている。/密室に押し込められたところに感染者が乱入して大パニック、そこから雪崩となって繰り広げられていく地獄絵図への持って行き方がうまかった。ヘリのプロペラって、あんな使い方があったのか~(笑) 真っ暗闇の中を暗視スコープから見た映像で進んでいくシーンもドキドキもんでした。/しかし相変わらず感染者が出てくるたびに、バカみたいにカメラをグラグラさせる。コレだけは本当に嫌だ。その上、軍施設でパパが感染した場面での蛍光灯の点滅。部屋の電気を消して観賞していたのでぶっ倒れるかと思った。この作品観て、グロとは別に気分が悪くなった人がきっといる。 [DVD(吹替)] 6点(2008-07-05 12:52:32)(良:1票) |
67. 大日本人
松っちゃんのコントのテンポは分かってるんで、インタビュー部分でイライラするようなこともなく、まぁ普通に楽しめた。板尾との掛け合いのところで「こういう掛け合い好きねぇ」と思いつつ、一番笑えた。/ラストは現在のアメリカと日本の関係を皮肉ってるようだけど、「え?そんな展開…?」と少々おいてけぼりを食ってしまいますかね。自分はここでちょっとトーンダウンしてしまった。/まぁ肩肘張らずに観たらいいんじゃない? [DVD(邦画)] 6点(2008-06-10 12:00:11) |
68. ギャンブリング・ゴースト
サモ・ハンお得意の幽霊ドタバタコメディ。主人公とその父親、幽霊として出てくる祖父の三役をサモ・ハンが演じていて、3人が同時に出てくるシーンも破綻なく繋がっており、丁寧に作られています。昔の彼なら撮ってるうちに収拾つかなくなって、口減らしのために父親辺りが唐突に死ぬ展開になっていたことでしょう…。/観てて面白いといえば面白いのですが、中身の薄いコメディなので他に語る部分が見当たりません。見所といえばビリー・チョウとのラストバトルくらいか…。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-08-31 15:19:39) |
69. セブンス・カース
《ネタバレ》 『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』をベースに、『死霊のはらわた』などのスプラッターブームも取り入れ、香港らしい"けれん味"と残虐性をトッピング、派手な血しぶきが乱れ飛ぶ怪作。/ツッコミ所を満載しながら突っ走り、忙しかった時期ゆえに重要な時だけ出てくるチョウ・ユンファの扱いなど、大人の事情も垣間見えるなかなか楽しい作品となっており、特にクリーチャー等のSFXは、86年製作ということを考えても香港映画の中ではかなりレベルが高い方じゃないでしょうか。/復活寸前のラスボスにせっせと村人の血を与えるシーンでは、なんと子供が石臼の中へ放り込まれます。そして素手では手も足も出ない凶悪ラスボスを、ユンファが「待たせたな」とばかりに現れバズーカであっさりと片付けちゃう辺りの適当さに腰砕け。敵集団の中に車で突っ込むシーンで、ほんとにはねられて飛んでる人がいました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-08-31 00:18:19) |
70. 続・少林寺三十六房
映像で見ても明らかにソレと分かるパーティーグッズにあるような出っ歯の入れ歯をハメたおとぼけ役に「やっぱ昔の香港映画っていいよな~、このディテールへのこだわりの無さがいいよな~」などと和みながら観てたのも束の間、修行中の主人公と少林寺全体をやや上から映すシーンで、背景がこれまた明らかにソレと分かる絵丸出しの"かきわり"だったのは萎えた。そこで絵と分からないようになるべく誤魔化すのがふつーだと思いますが、さらに主人公をバストアップで映すもんだからバックの"雑に描かれた家"がモロ見えとなっております。/偽者であることがバレ、主人公が仲間から責められて家を飛び出したシーンも、悲壮なBGMは流れるが泣かせ所としてはかなり無理矢理で、視聴者のほとんどは付いていってないと思う。/前作から2年も後の作品で急がされたわけでもないのになんだろう、このやっつけ仕事のような仕上がりは。格闘シーンは劉家良の名に恥じない出来ですが、そこ以外があまりにおそまつ。粗に目をつぶれば楽しめなくもないレベルではありますが、前作があるだけにどうしても辛口に。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-07-25 19:08:19) |
71. オン・ザ・ラン/非情の罠
《ネタバレ》 香港特有のストーリーテリングの拙さを感じさせず、一貫した重苦しさと緊張感がいい。主人公のユン・ピョウより、一緒に逃げる女殺し屋の方が落ち着いてて戦力的にも頼りになってます。個人的にはこの2人を恋愛感情的にくっつける必要はないかなぁと思いますが(だってその女殺し屋に妻を殺されて1~2日の物語だし)、下の方も書いておられる通り、密航船で女の故郷に逃亡する2人を見送りながら医者が言うセリフで「あぁこの2人はくっついて慎ましくも幸せな家庭でも築くのか」と思わせておいて、「この後2人は警察に捕まった」のテロップ!このラストの台無しさ加減に香港映画らしさ炸裂!ある種の破壊願望でも潜んでいるのでしょうか、香港人には。脚本書いた人に、このラストにどんな意図があるのか訊いてみたいわ。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-05-22 01:23:36) |
72. 七人のマッハ!!!!!!!
そもそも『マッハ』も『トム・ヤム・クン』も、タイの象徴を取り戻すという、自国民にある種のナショナリズムを喚起させるようなテーマではありましたが、国外向けに表現は緩和されており「あぁ、タイの人は仏教と象が大切な民族なのだなぁ」という程度でしたが、この作品は国内向けなのか、流れてくる国歌を聴いて村人が団結し、死を省みず、屍を乗り越えて素手でゲリラに反撃に出る、国旗を手にゲリラに立ち向かう─という露骨過ぎるシーンがあり、娯楽として楽しむべき格闘シーンと、それを真っ向から否定するような陰惨な愛国心絡みのストーリーが見事に不協和音をたてております。これではいくらなんでも1つの作品として良いとは思えません。/ただ、80年代香港クンフー映画の野性味溢れる"いてぇ~スタント"大好きな私としては、そんな命知らずなスタントシーンの度に「おぉ~いいね~」などとニヤニヤしているのも事実。上記2作品でも思ったことですが、80年代クンフーの影響を受け継いでるのはいいですが、ストーリーの薄っぺらさまで受け継いでしまうことはないんじゃないかい? [DVD(字幕)] 6点(2007-05-06 02:37:43) |
73. ハイリスク
頑張ってはいますけどねぇ、けっこう躊躇せず人を殺すテロリスト集団なんですが、どっちかっつーと部下がおマヌケ集団て感じだし、ブルース・ウィリスのようにヒーヒー言いながらテロリストに立ち向かうふつーのおっさんではなく、マシンガンの嵐の中でも弾の当たらないスーパーマン化したリンチェイなので見ててあまりドキドキ感が沸いてこないし、ジャッキー・チュンによるコメディ要素(という非現実)を入れたために、さらに緊迫感が薄まってしまってます。詰めの甘い、香港映画らしい大雑把さ。やはり『ダイハード』と比べて観てしまいますよねぇ。/テロリストの計画が崩壊し、せめて最後の決着をつけようと待ち構えるところでベートーベンの『運命』は無いわ~。でも、私もこれ見てジャッキー・チュンの見かたが変わりました。 [DVD(字幕)] 6点(2007-02-10 01:51:43) |
74. マスター・オブ・リアル・カンフー/大地無限
んー、イントロだけ『男兒當自強』をパクったようなメインテーマといい、ワンチャイテイスト作品の亜流という感じ。この辺の荒唐無稽格闘スタイルがあまり好きではないのもあり6点。 [地上波(字幕)] 6点(2007-01-09 00:15:14) |
75. ドラゴン・プロジェクト
父親が拉致されて、仲の悪かった兄と妹が協力しながら父親を救出しに行く現代アクションコメディ。/格闘シーンも見所は多いのですが、やはりキレイに見せることが優先されていて、決められた動きでただ腕をパシパシ当ててるだけの"軽さ・迫力不足"を感じる部分も多々あり。連続蹴りの手下や棍棒使いの敵ボスの子供はなかなかの動きしてます。/ワイヤーアクションも随所に出てきますが、特にウー・マがビルの間を飛びながら逃げるシーン、ど下手なワイヤーワークにより吊られてる感満点の動きで、足だけシャカシャカ動かしてる姿に笑えてきます。『トム・ヤム・クン!』で剣士として出てきた人が出演してました。 [DVD(字幕)] 6点(2006-12-01 02:27:27) |
76. エンター・ザ・イーグル
面白いといえば面白い、いかにもユン・ケイらしい作品ですが、パッケージの煽り文句を読んで「あのブルース・リーの娘」に期待した人にとっちゃ物足りなさが残る──というところか。/銃の撃ち合い多めのハリウッドライクな近代アクションで、シャノンによるクンフーシーンはあるにはあるんですけど、アングルが悪かったりアップすぎて状況が分かりづらく、せっかくのベニー・ユキーデとの格闘も迫力不足。「お、スゲー」というシーンもあまり無し。しかし、あのユキーデの冷めた爬虫類系の目はマジコワですね。ラストバトルになって初めてサングラスを取るのはウマい演出だなと思いました。 [ビデオ(吹替)] 6点(2006-11-23 20:50:44) |
77. 極道香港/復讐の狼
ブックオフ在庫処分品DVD新品300円、まっったくこれっっっぽっちも期待しないで観ましたが、この作品を一言で表すなら「意外に最後まで観れちゃう」ということでしょうか。/前髪の後退とともに映画出演も後退していったディック・ウェイさんが主人公ですが、とにかくしゃべらなすぎで、ほとんどアクション要員と化しており、アクション第一、演技力は二の次なこのような作品で無口な男を演じてもあまり得をしていない印象。/銃撃オンリーのノワールものだと思っていたらチラホラとクンフーシーンもあり。最後の方でお約束の白作業着+黄ヘルの手下どもまで出てきたので、これはもしやわしの好きな集団バトルか?と思ったら銃撃戦へ移行しちゃったのが残念でした。集団バトルなら+1点だったのに。 [DVD(字幕)] 6点(2006-09-05 03:51:51) |
78. ラスト・ブラッド -修羅を追え-
日本人テロリストが賞金のかかったチベットの宗教的指導者を襲撃、危うく難を逃れ、一緒に巻き込まれたアンディの恋人と共に病院へ。輸血が必要となるが、なんという天文学的確率か、2人とも珍しい血液の持ち主で、国内に3人しかいない適合者を8時間以内に見つけないと!しかし先回りして適合者を殺していくテロリスト達!という、クンフー無しの刑事アクション。/で、日本人テロリストというのがもう最高でして、香港の人が演じているだけに日本語で会話するシーンになると腹よじれるほど面白いことになります。上のヤツが下のヤツに命令口調でしゃべっていたのに急に「~してください!」とか。しかも字幕(日本語に字幕が出るのもヘンだが)ではきちんとした会話に直されてます。/アラン・タムが「妻にアラン・タムに似てると言われるんだ」とか、小物を売ってるエリック・ツァンが「レスリー・チャンのブラジャーあるよ~」とか、たまに出てくるパラレルワールドなジョークが面白い。/アクション面はまぁまぁ。街中でのバイク集団とのカーバトルはけっこうすごかったです。 [ビデオ(字幕)] 6点(2006-07-20 00:52:15) |
79. フォレスト・オブ・ザ・デッド
ヘンなチープさが無いのでゾンビ映画としてはまともに見られる方。ザラザラした冷めた映像にグラグラ揺れまくるカメラ、中盤以降の展開、最後の無理矢理なまとめ方など『28日後...』そっくりです。自然破壊に対する警鐘映画だと思ってたら、最後はどうでもよくなってるし。主人公(らしき男)、ぜんぜん喋らんし。まぁ、ふつーに楽しめる出来だとは思いますが、僕自身『28日後...』的映像表現がアウトなのでこの点数。 [DVD(字幕)] 6点(2006-07-06 22:42:26) |
80. ドーン・オブ・ザ・デッド
ロメロの『ゾンビ』が味わい深いフランス料理なら、こっちはまさにファーストフード的。どっちが劣ってるとかじゃなく、ファーストフード店員(この監督は元々CM畑の人)にロメロ巨匠と同じ味を作れと言っても無理な話でして、あの味わい深さはロメロ以外には出せないものなのです。なので姿勢としてはこれはこれでアリだと思いますし、監督も自分が選ばれた理由というものをきちんと理解して作ってますね。/だがしかし、悲しいかな、ファーストフードはファーストフード。食べた後なーんも残らない。人間の残酷性や愚かさを表すようなエピソードもどこかとって付けたような印象で、この映画に通底するテーマというのは見えてきません。/プロパンの爆破でゾンビが花開くように丸く倒れていくシーンは笑ってしまった。CJが途中からやけに頼れる奴に変身していってかっこよかったが、「お前ら先に行けー」の死亡確定パターンに萎え。 [DVD(字幕)] 6点(2006-06-17 03:58:42) |