Menu
 > レビュワー
 > こばやん さんの口コミ一覧
こばやんさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 147
性別 男性
ホームページ http://blog.livedoor.jp/c_koba_86/
年齢 36歳
自己紹介 ☆進学準備。
4月から無事大学生になることが決定しました。
色々受けた末、幸か不幸か自宅からチャリで10分という近場に収まったため、ほぼ準備することがなくなりました(-。-;)
高校のが10倍以上遠かった(´Д`)

そんな感じで、暇さえあれば映画観てます☆
目指せレビュー数200です!

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順12345678
投稿日付順12345678
変更日付順12345678
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  レアル ザ・ムービー
サッカー界最高峰のクラブチーム、レアル・マドリードをスペイン、日本、アメリカ、ベネズエラ、セネガルといったレアルに熱狂する各国のフィクションドラマを交えて追ったドキュメンタリー作品。確かにみんな熱狂してました。でも僕は発狂しそうでした。コイツは拷問です。サッカーに興味ない人は勿論楽しめないし、サッカーファンには絶対に物足りないであろう96分間をお送りします。そんな褒めるところのない、ある意味素晴らしい作品です。僕も明日からベッカムヘアーにします。ウソですけど。
[CS・衛星(字幕)] 1点(2007-03-20 01:17:30)
2.  ハッピー フィート 《ネタバレ》 
最初から最後までマンブルというキャラクターに魅せられた。子供の頃のマンブルは抜群にカワイイし、成長後はカッコいい!設定自体は、歌を歌えないがゆえに実父を含むマジョリティから「イジメ」を受け、終いには共同体そのものから「差別」され、締め出されてしまうという社会問題と重なるなかなか重いもの。しかし、それを楽しい歌とダンスでカバーすることによってオブラートに包みつつ、「諦めない」というメッセージを込めて描いている。対象である子供たちだけでなく、大人も考えなくてはならない問題だと思う。ただ、ラストの人間が出てくるくだりが少々ダルくて残念。
[映画館(字幕)] 7点(2007-03-20 01:15:56)
3.  間宮兄弟
ストーリーを追っていくと、この作品は間を楽しむ作品なんだと思う。何というか、中学や高校で見せられた家庭科のビデオを見ている感覚に似ている。ストーリー自体にあまり意味はないが、映し出された被写体のみを追うと面白く見えてくる。しかし、その間が綺麗に埋まってないんですよね。肝心なところで音楽を使ってみたり、スローモーションを多用してみたり。そこは無音でそのままの状態を味わいたいのに……というシーンが多々見受けられる。そのせいで間延びしてしまってる印象が強い。中島みゆきが登場すると場を掻っ攫ってたのと、ベイスターズファンという設定は良かった(^^;
[DVD(邦画)] 5点(2007-03-16 13:58:05)
4.  ドリームガールズ(2006)
ミュージカル映画にはよくあることだが、歌に頼りすぎて映像と映像の繋ぎの歯切れが悪い。結果、ストーリーも歌も中途半端に感じられる。特に終盤はジェニファー・ハドソン演じるエフィにもっと焦点をあてて欲しかった。最近のミュージカル作品の中でも、ミュージカルである『意義』がしっかりとしている作品なだけに、とても残念。悪役を演じきれていないジェイミー・フォックスを除いて役者の演技は抜群に良いし、編集次第ではもっと面白い作品に仕上がったと思う。
[映画館(字幕)] 5点(2007-03-06 21:31:04)(良:1票)
5.  ALWAYS 三丁目の夕日
素晴らしい。ここ最近の日本映画は雰囲気を味わう作品が増えてきているが、この作品は究極の雰囲気映画だろう。世界レベルで渡り合える作品ではなく、日本人だけが理解できるであろう独特の雰囲気だ。その雰囲気を描き出すために4億円をかけて作られたというセットは、昭和30年代に観客みんながタイムスリップしているかのようだった。無論、僕はこの時代に生きた人間ではないが、自分にとっても懐かしいような感じがしたし、毎日に感動があるこの時代に生きた人々を羨ましくさえ思った。ストーリーも大変シンプルだが、それが、むしろ作品の雰囲気と合致していてとても良かった。家族愛、友情、近所付き合い、子供の冒険心などなど・・・。この雰囲気が、街を綺麗に包み込む夕日が、いつまでも味わえる世の中にしていけるといいなと思った。
[映画館(字幕)] 9点(2007-03-01 02:10:48)(良:1票)
6.  ヒストリー・オブ・バイオレンス 《ネタバレ》 
小説のような映画。映画とは、概して、1から10までが全て作り手の目線で描かれており、僕らが入り込む隙はあまり与えられない。対し、小説とは、概して、そこに書かれている文章から、僕ら読者がその世界観を想像していくものである。本作は、一人の男の一生を視覚的に描きつつも、彼の過去や現在、未来に至るまで、全ては観客の判断に委ねている。映画に「結論」や「答え」を求める人には苦手なタイプの作品だろう。更に、グロテスクな描写もあるので、万人向けの作品ではない。しかし、回想シーンや、多くの言葉に頼らないスマートな問題提起の仕方はお見事。無駄な描写を一切挿入していないという点も評価に値する。退院の直前までテレビを気にするトムの描写。「10代の時に出会いたかった。」と妻に言われて行為に至ったセックスの描写。イジメられっ子だった息子が突如、暴力に走る描写。観終わった後に、ジョーイという過去と重ねてみると、これらの描写がどれだけ重たいものかわかるのだ。個人的には、もう少し父と息子の関係を掘り下げても面白いかなとも思ったけれど、それでも脚本、演出共に抜群。俳優陣の演技も素晴らしい。特にウィリアム・ハートは、10分にも満たない出演時間でオスカーにノミネートされただけあり、強烈なインパクトを残した。副題の「愛と暴力の対立」というのも良い。実に上手く本作を表していると思う。これは「愛(トム)と暴力(ジョーイ)の対立」であり、「愛(トムの家族)と暴力(トム)の対立」でもある。過去に蹴りをつけ、真のトムとなって家に帰って来たラストシーンは、愛が暴力に勝った瞬間だった。僕は、人間である以上、そう確信したい。
[映画館(字幕)] 9点(2007-02-26 01:54:14)(良:2票)
7.  ブルース・オールマイティ
一週間だけ神になれるとしたら・・・。俺だったらブルースと同じように、自分の好きなことを、好きなようにしちゃうんだろうなー。でも、ブルースはあれでもやってること可愛い方だと思う。自分だったらもっと酷いことしそうだもん。しかし、神なんて未知の領域だし、最初にしっかりと説明してくれないなんて理不尽だよなー。と、すっかり神気分に浸ってる僕ですが、そんなことは実際にありそうに無いんでちゃんとレビューします。いやぁ、ジムさん、笑わせてもらったよ。劇場ではあまり爆笑することはないんだけど、ライバルのエヴァンの口を操ってるシーンはお腹痛かった。あ、あれはエヴァン役のスティーブさんを褒めるべきか・・・。しかし、何と言っても最大の魅力は神役のモーガン・フリーマン。あの役は彼しかいないでしょう。神によってこの世の予定調和がなされているとしたら、神様に言いたい。「ご苦労様です!」
[映画館(字幕)] 6点(2007-02-26 01:53:48)
8.  オールド・ルーキー
人がスポーツで頑張ってる姿って感動するよなー。長野五輪での原田のインタビューは泣いたなー、当時。今観ると結構笑えるんだけど。そんな僕の趣味の一つに野球観戦があったりする。コアなファンなのかはちとわからないけど、2軍の試合が好きだったり。2軍で汗流して頑張ってた選手が1軍の試合に出場してヒットでも打った時には、感動モノです。本作は野球がテーマということで、公開当時から是非とも観たいと思ってました。やっぱり感動しちゃいました。コーチにプロに挑戦してもらいたいと必死に頑張る弱小野球部のメンバーたちに涙。トライアウトに合格し、遂にメジャーのマウンドに立ったモリス選手のピッチングに涙。マイナーリーグで若者に紛れて必死で頑張るモリス選手にも涙したかったなぁー。そこらへん、2軍ファンとしても、もうちょっと描けてたら良かったと思う。そんなわけで、2軍ファンの気持ちをチョットだけ体験できる素敵な映画だったと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2007-02-26 01:53:22)
9.  ブロークバック・マウンテン
本作がオスカーで作品賞を獲れなかったことに対し、多くの批判の声があがっているらしい。世間が同性愛に寛容になってきた今、この作品に獲らせないでどうする!ということらしい。……ちょっと待て!君たちは、「普段はイジメを黙って見過ごしているくせに、学級会のときにだけ『イジメはやめよう!』って声を出す子供」と変わらないぞ!僕も賞レースは面白いので結構楽しみながら観ているが、テーマだけで作品の質を決められるわけがないんだな。どちらの作品が獲るべきなんてことは言わない(もっと言うと、「べき」なんてない。)が、ちゃんと一つの作品を「映画」として取り扱ってほしい。……と、まぁ、賞レースの話は置いておきましょう。「ゲイ映画」と騒がれた本作、確かに「同性愛」をテーマにしつつも、根っこは単純に一つの恋愛物語であった。しかも、そこにいやらしさはなく、大自然に対して優しいタッチで描かれている。際どいテーマの本作を、ここまで美しく仕上げたアン・リーの手腕は評価に値する。キザで不器用なイニスと、積極的で自分の気持ちを言葉にして伝えることができるジャックという、二人の主人公を対比させて追っていくという物語展開には脱帽。二人の最初の別れのとき、イニスがジャックを見送った後で感情をあらわにするシーンなんか、お見事としか言いようがない。そして、何といっても本作は主演二人の演技が素晴らしい。特にヒース・レジャー。言葉は少ないが、彼の表情を見るだけで、感情がひしひしと伝わってくる。本作が演技部門でオスカーを獲れなかったのは少し残念かな。イニスとジャックは、「ゲイ」とは何なのか、というよりは、「愛」とは何なのか、さり気なく教えてくれた。誰の心にも響くであろう、とても切ない作品。
[映画館(字幕)] 7点(2007-02-26 01:52:53)
10.  GOAL! ゴール!
うん、どこかで観たようなベタベタなサクセスストーリーだ。でも、FIFAがマジでやるならこの作り方は間違ってないと思う。やっぱり人が色んなことを乗り越えて成長していくのは見ていて気持ち良い!!「夢をあきらめない人たちへ」つまり、「努力は必ず報われるよ!」というテーマなので、良い意味で子供向け作品だ。大人の世界を知ってしまった人々にはもう届かないメッセージなのかもしれない。しかし、こんなの見せられちゃワールドカップに向けてワクワク度が増すなぁ~。FIFAさん、今回はマイリマシタ。
[試写会(字幕)] 6点(2007-02-26 01:51:54)
11.  Mr.インクレディブル
一言で言うなら「カッコイイ」。「カッコイイ」って言葉がどこまでも果てしなく似合うのが本作。登場人物もストーリーも音楽も、全部カッコイイ。また、「家族愛」という大きなテーマも持っていた。家族4人がそれぞれ違うスーパーパワーを持っていて、場面ごとに違った能力で家族を救う。その合わせ技が説教臭くない家族愛を示していたように思える。その家族愛もまたカッコイイんだな。2時間弱があっという間に感じられて、まだまだ彼らの活躍を観ていたいと思わせてくれるめちゃめちゃカッコイイ作品。実写のヒーロー物よりもカッコイイぜ!
[DVD(字幕)] 8点(2007-02-26 01:51:21)
12.  ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!
「ウォレスとグルミット」シリーズ、初めて観たけれど、面白い!聞いただけだと、「巨大野菜コンテスト」とか、「ウサギ吸引機」とか、トンチンカンな発想なのに、映像にするとこんなにも面白いのか・・・!!そして、「ウサギをいかにして殺さずに捕らえるか」というテーマも、実に道徳的で良い。子供向け作品にしては難しいテーマだが、説教的にならず、とてもコミカルな内容で、逆に考える点も多いんじゃないかな?登場人物もどれも愛らしいキャラクターばかり。グルミットは、一言も発しないのに、抱きしめたくなるぐらいカワイイ。あと、トッティントンもヒロインとは思えないほど奇天烈だけど、憎めない。野菜コンテスト当日のニンジンの衣装は、実はトッティントンが巨大ニンジン(しかも喋るニンジン)なんだというトンデモストーリーを少し期待してしまったぐらいだ。ストーリー、キャラクター、粘土、どれもよく練られている良作!
[映画館(吹替)] 7点(2007-02-26 01:51:02)
13.  THE 有頂天ホテル
ここ2週間ほど、宣伝しまくってた本作。あまり観る気のなかった作品だが、テレビに騙されて観てきました。いやぁ、騙されて観て良かった!ここまで多くのキャストを使って、どれも使い捨てにならないってのはスゴい。監督の三谷幸喜はキャストを決めてから、本人のキャラクターを見て役柄を決めるという話だが、全員ピタッとハマっている。舞台設定を大晦日にしたことにも大変好感が持てて、とても楽しかった。冬の定番映画になりそうな作品。是非ともみんなで観に行って、いっぱい笑って、お腹いっぱいになってきてほしいと思います。
[映画館(字幕)] 7点(2007-02-26 01:50:39)
14.  北京ヴァイオリン 《ネタバレ》 
ヴァイオリン、弾けたら格好良いよなー。何で両親は小さい頃に習わせてくれなかったんだ!!!なんて言ったらバチが当たるかな?本作は中国の父子愛ってことなんだけど、素直に感動した。息子のために奔走する父ちゃん。この父親には「父ちゃん」て言葉がよく似合う。例え彼が拾い子だとしても、あの父ちゃんの愛は本物だった。父の愛と自分の才能を選択しなければならない、という少年の心の葛藤もよく伝わってきた。色んな人と出会い、成長した少年。近い将来、自分の手でその才能を世に表すことができるのではないかと、僕は確信している。
[DVD(字幕)] 7点(2007-02-26 01:50:23)
15.  歓びを歌にのせて 《ネタバレ》 
合唱を通してバラバラだった人々が一つになっていくという作品は数多くある。この作品は2004年度アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品であったが、同部門にノミネートされていた「コーラス」も同じようなテーマの作品だった。ただ、本作が他と少し違うところは、学園ものでないという点。多くの世代を超え、老若男女、様々な問題を抱えた人々が理解し合い、助け合うというのが観ていてとても良い気分にさせてくれる。その感動的なラストは大変新鮮で、圧巻。自分の世界観で右にも左にも転べるが、それがたとえ悲しいものだとしても、どこか優しくて温かい。エンドロールが終わってからも、しばらく席を立たずに余韻に浸っていたかった。歌は世代を超え、人種を超え、文化を超えることができる。この作品は、そんな熱い熱い作品だった。
[映画館(字幕)] 8点(2007-02-26 01:49:59)
16.  Vフォー・ヴェンデッタ
面白い!「マトリックス」のクリエイター製作などという宣伝文句だが、本作の魅力はストーリーの面白さに尽きる。第三次世界大戦後、ファシズム国家と化したイギリスという、微妙な線をついていながら大いに有り得そうな舞台設定。これで観客を引きつけ、適度な緊張感を持たせる。対して、政府への復讐に燃える仮面をつけた正体不明の男という、まるで漫画のキャラクターのような主人公‘V’。これで観客に余計なことを気にさせず、本編への集中度を高める。更に、イーヴィーという、一見普通の女性をここに投入することにより、観客の視点を定めた。11月5日を時計で見る(つまり11時5分)と、「V」になったりするという点も面白い。計画を完璧にこなすVが、時折見せる人間らしさ(エプロンつけて料理したり、実は防弾チョッキをつけて戦っていたり)を描いたことにより、イーヴィーに対する愛を表現した。そこに彼の魅力が溢れてるんだなぁ。そして、こういった内容にも関わらず、説教臭さはあまりなく、それでいて緊張感のなくなった冷戦後の世界へ訴えかける部分は非常に大きい。本作、アクションであり、人間ドラマであり、サスペンスであり、娯楽作品であり、ラブストーリーでもある。とにかく、面白い!
[試写会(字幕)] 8点(2007-02-26 01:49:39)
17.  リトル・ミス・サンシャイン
脚本勝ち。なんといってもその設定が面白い。ひとりひとりのキャラクターが個性的で強く、見ていてグイグイ引き込まれる。誰一人として息の合っている人間がいないというのが見ていて可笑しい。しかし、それぞれがしっかりとした人生に対する信念を持っており、本作の根幹をなしている。それがダイレクトに強く表れるのがそれぞれの台詞で、一つ一つが胸にグサリと突き刺さる。特にアラン・アーキン演じるじいちゃんがオリーヴに言った「楽しめ!」と、息子のリチャードに言った「俺はチャレンジしたお前を誇りに思う」という台詞は印象的である。また、ドーウェーが母に「娘を守るのも母親の役目だろ!」と言っていたけれど、なるほどああいう守り方もあるのかぁと納得させられたし、そこに本物の家族愛を見ることができた。家族の支えがあって、オリーヴは名誉とは一切関係のないホンモノの『リトル・ミス・サンシャイン』になれたのだと思う。今の時代、家族が助け合い、協力し合うことなんてなかなかないし、格好悪く見えるのかもしれないけれど、本来の家族はこうあるべきなのだと思う。とても心地の良い余韻が残る素敵なファミリーロードムービーでした。
[映画館(字幕)] 9点(2007-02-26 01:49:03)(良:2票)
18.  ゲド戦記 《ネタバレ》 
なるほど、皆さんのレビューを読んでみたら酷評されている理由がなんとなくわかりました。ストーリーのみを追って行くと、退屈で仕方ないかもしれないですね。映画は娯楽であるという観点から言えば、限りなく0点に近くてもおかしくないかもしれません。しかし、本作の良いところはもっと根本にあると思います。人間が第二の誕生を果たすと、必ず誰しもが「生きる意味」について考えますよね。「生」と「死」が自分の中で葛藤し、自分がしていることに虚無感さえ抱いてしまうこともあります。本作はこれがテーマだと見ます。これを見つけられなければ、終始退屈と感じることは必至でしょう。当然、出てくる答えはありません。それでもわかっていることは、これからも生き続け、やがて死を受け入れなければならないということ。そこに中途半端さを感じた方がいらっしゃるかもしれませんが、逆に結論が出てきてしまうと、それこそ説教臭くなってしまうのではないでしょうか。これは説明不足ではなく、必然的であるように思えます。先に書いたように、娯楽という観点からの評価は低いです。ジブリが「ブランド化」してしまっているので、世間が、万人が楽しめる作品を望むのは当然だと思います。本来、アニメーションの主人公であるはずの子供が無視されており、その点は僕も残念です。しかし、本作は昔のジブリ作品を観て育った大人へ向けて作られた作品であると理解します。劇中では問題提起のみで、後は自分で処理をしなければならないのです。ジブリであるからこそ作られた作品が、ジブリであるがために酷評されてしまうのは大変残念です。しかし、こうした内容を、初監督作品にして真っ向から描こうとした宮崎吾朗監督には拍手を贈りたいと思います。
[映画館(邦画)] 8点(2006-08-05 22:23:44)(良:3票)
19.  嫌われ松子の一生
うーん、これはスゴイ!これこそ時代が求めていた作品でしょう!今日の邦画界は金儲けのための商業映画か、監督の自己満足映画しか作られなくなってしまった。けれど、どんなに良い映画だとしても、万人に受け入れられて初めて評価されるものだと思うわけです。だからこそ、商業主義を味方につけて濃い味付けに仕上げるというのは、とても良い姿勢。故に、好き嫌いがキッパリ分かれそうな作品でもあるのですが。勿論、中身もとても深い。誰につまらん人生と言われようが、そこにはしっかりと生きた強い松子の姿があるわけで。同時に、弱さも描かれていて、その点で、実に巧いなぁと思わせてくれる描写がたくさんあります。たくさんありすぎて、語り尽せないデス。なので、ここでは「光GENJI」について取り上げてみます。人は弱いから人を求め、宗教を信仰し、過去にすがりつく。常に何かよりかかるものがないと、もう死んでしまうしかない。その極みが「光GENJI」なんじゃないかなぁ。「私の人生にもう誰も立ち入らせない」と誓った松子が、同じ人間だけど、結局のところはバーチャルであるアイドルにハマっていく。そして、今までの男にしたように、自分の過去を伝えようとする。ここに松子の弱さと不器用さが色濃く出ていると思います。だけど、そんな松子の姿に涙が止まらないのです。それは、少しでも共感できる弱さがあるからなんでしょうね。まさに、「人間」を真正面から描いた作品だと思います。
[映画館(邦画)] 10点(2006-06-06 18:09:04)(良:2票)
20.  グッドナイト&グッドラック
戦後のハリウッド界とは切っても切れない一大事件である「赤狩り」を描いた作品。そこに説教臭さはなく、マローにリンクするように、911以降の「表現の自由」に関する議論に一石を投じた、実にクルーニーらしい洒落た作品。本作でオスカーを逃したことを悔しがっていたのもよくわかる(クルーニーの演技自体も「シリアナ」より良い。)。「絶対的に公平な報道なんてない。」というマローの言葉は、現代の人々にとっても耳が痛いのではないだろうか。アメリカという国は決して「自由の国」ではないことは、誰でもよくわかっている。しかし、それでもアメリカが魅力的に映るのは、それを覆せるだけの力があること。本作からクルーニーのアメリカ、父が関わっていたマスメディア、ハリウッド、それぞれへの敬意が見えてくる。あと、デヴィッド・ストラザーンも素晴らしかった!
[映画館(字幕)] 9点(2006-05-28 18:44:24)(良:1票)
000.00%
164.08%
221.36%
3117.48%
4128.16%
52013.61%
62114.29%
72919.73%
81912.93%
92013.61%
1074.76%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS